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[ { "utterance": "風が吹いていた。昔、空と一緒に訪れた時と同じ風。\n優しくて気持ちのいい、昔のままの風。\nその風に、無数の花が、揺れていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわぁ……", "speaker": "空" }, { "utterance": "凄いね、これ……", "speaker": "大地" }, { "utterance": "その目の前に広がる光景を見て、僕らはただ感嘆の声をもらす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "本当に、別の風景よね、これ", "speaker": "空" }, { "utterance": "七年、か。ほんと、変わるもんだね", "speaker": "大地" }, { "utterance": "別れの時に蒔いた、わずかなコスモスの種。\n再会の願いを込めた、約束の種。\nそれは、この七年で大きく広がり、あの草原の姿をあまりに大きく変えていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……再会すること。一緒に茜橋東学園に通うこと\nこの花を、二人で一緒に見ること\n全部、守れちゃったね", "speaker": "空" }, { "utterance": "僕の腕をぎゅっと抱きしめ、寄り添ってくる空。僕も、そんな空を受け止めながら、この風景をジッと眺める。\n今を生きるだけじゃあ来られなかった。\n思い出だけじゃあ見られなかった。\n過去を抱いて、今に立って、未来へ向かって。そのすべてがあって、やっと手に入る風景。\n過去でもなく、今でもなく、それらの先にある未来という道。\n立ち止まっているだけでも、振り返って見ているだけでも決して覗けないその道の先。\n僕達はそこに、たくさんの願いを敷き詰めていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ありがとう大地。約束、全部叶えてくれて", "speaker": "空" }, { "utterance": "空こそ、ありがとう。約束、全部守ってくれて", "speaker": "大地" }, { "utterance": "だから僕達は、その願いの叶うことを夢見て、笑い合う。\n未来にある思い出も、きっと二人で見ているはずだから。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、次の約束は何にする?", "speaker": "空" } ]
[ "空", "大地" ]
02_StellarTheaterEncore
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[ { "utterance": "時間的に考えて、星亜が僕と会ったのはあの直後だと思う。星亜が、僕が来るのを待ってたとしたら、その間に外を見て時間を潰してた可能性は高いはず。\nその考えは間違っていなかった。僕の目の前で、あの時の光景が再び映し出される。\nそこに、星亜の姿があった。背筋をピンと伸ばし、踊り場から下の階を見下ろしている星亜の姿が。\nその星亜の唇がそっと開く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "橘大地くん?", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "え?", "speaker": "大地" }, { "utterance": "踊り場の下に、あの時の僕の姿があった。星亜の声に立ち止まり、振り返る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あなたが『橘大地』くんで間違いない?", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "再び星亜が僕に尋ねる。だけど返事はない。\n当然だ。あの時の僕は、星亜に見惚れながらこの状況について考えていた。\nそして何よりも、その光景に心奪われていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん、眼福眼福。百億ドルの夜景っていうのは、こういうのを言うのかもしれないね。普段闇に隠れてるし\n気の強い星亜が、ピンクという可愛らしさを表す色を選んでいるっていうのが最高だね。同時に清楚さもしっかりと感じさせる\nこれって、カメラとかにも写るのかなあ。そうだ、携帯で試して……\nはうっ!", "speaker": "大地" }, { "utterance": "何見てるのよ!!", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "パンツ見てます", "speaker": "大地" }, { "utterance": "……そこまでハッキリ言われると、どう続けていいのか困るわね……", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "それもピッタリかぶりつきの特等席で見てます", "speaker": "大地" }, { "utterance": "いいかげんにしなさいっ!", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "問答無用の蹴りに、何かが脳天までロケットで駆け抜けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いい蹴りでした……今日もピン……", "speaker": "大地" }, { "utterance": "もう一撃欲しいの……?", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "大変失礼いたしました。いえ、男にとって限りなく魅力的な光景でしたもので、つい我を忘れていたようです", "speaker": "大地" }, { "utterance": "前も言ったでしょう。私は安くないの。男性の欲望を否定はしないけれど、受け入れるつもりもないわ", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "さすが星座候補……見事な一撃でした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それで、こんなところで何を再生しようとしてたわけ?私なんか映しても仕方ないでしょう", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "ああそうか、丁度いいや。本人がいるなら、直接聞いた方が早いし", "speaker": "大地" }, { "utterance": "そんな僕に訝しげな顔を向ける星亜に対し、僕は空に関してのことを説明する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なるほどね、そういうこと", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "なんで、もし何か見てたら教えてほしいんだけど", "speaker": "大地" }, { "utterance": "ごめんなさい。残念だけど、特に窓の外は気にしてなかったわね", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "あの時のことを思い返すように思案して、星亜は小さく首を振った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そっかあ。残念、何か気になったことでもあればと思ったんだけど……", "speaker": "大地" }, { "utterance": "あ……そういえば……", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "そんな僕の言葉に、星亜は突然声を上げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめんなさい、思い出したわ。さっきの光景のやり取りの後、空と合流して校庭を見てたんだけど、あの子、少し様子がおかしかったのよ", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "っていうと?", "speaker": "大地" }, { "utterance": "やたらとキョロキョロしてて……そうね、何かを探してる感じで……", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "どの辺だったか分かる?", "speaker": "大地" }, { "utterance": "言葉だとちょっと説明しにくいわね。実際行ってみましょ", "speaker": "星亜" }, { "utterance": "うん、ぜひに", "speaker": "大地" }, { "utterance": "もしかしたら、これで何か手がかりが掴めるかもしれない。そんな期待感を胸に、僕は星亜の後ろについて歩いていった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "星亜", "大地" ]
02_StellarTheaterEncore
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[ { "utterance": "提示したキーワードを元に、そこに僕が狙っていた場面が再生を始める。\nやっぱりそうだ。校庭じゃ他のクラスも体育で使うから危険だし、部室棟は隠れられそうだけど、部室に鍵がかかってるから結局入れない。\n昇降口はそもそも隠れようが無いし、見つかる可能性も高い。なら、残っている場所はここだけ……。\nそしてあの日、僕はここに来ていた。ここに、生徒がいたのを知っていた。\nあの時、この保健室のベッドで寝ていた女の子。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "夢先生なら、今留守ですよ。すぐ戻られるそうですけど\n夢先生なら、外出中です。すぐ戻られるそうですけど\n夢先生なら、少し席を外してます。すぐ戻られるそうですけど", "speaker": "女生徒" }, { "utterance": "それだけ言って、すぐにカーテンの奥に戻ってしまった女の子。\n普段なら隠れているべきだったんだろうけど、星座候補の声を聞いて堪らずに顔を出してしまったんだとすれば、分からなくもない。\nそれに今見ると、更衣室の前で再生した映像の中に確かにいた気がする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "とりあえずは、これで解決、って思ってもよさそうかな", "speaker": "大地" }, { "utterance": "さすがに僕がいったらまずそうだし、空達にでも直接話を聞いてもらってみよう。", "speaker": "地の文" } ]
[ "大地", "女生徒" ]
02_StellarTheaterEncore
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[ { "utterance": "そういえば空、初めて僕と会った、ここにいたんだよね。\nかけなれてないはずのメガネで変装なんてして。どんな風に隠れてたのか、ちょっと興味あるな。\nあの時の光景がホロスコープの力で浮かび上がってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ちょっと早く来すぎたかな……", "speaker": "空" }, { "utterance": "まだ校舎に入ってきたばかりなのか、キョロキョロと周囲を見ながら呟く空。\n周囲に他の人の姿は見えない。まだほとんど誰も登校してきていない時間みたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "仕方ない、わよね。いつ来るか分からないんだもん。うん、仕方ない", "speaker": "空" }, { "utterance": "空はしまったなあ、という顔をすると、顔を赤らめながら自分に言い聞かせるように呟いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いけない。誰かに見つかる前に変装変装", "speaker": "空" }, { "utterance": "空はスカートのポケットからメガネを取り出すと。また周囲をキョロキョロと見回し始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えっと……隠れられそうなところは……やっぱり、あの柱の陰とかかな", "speaker": "空" }, { "utterance": "空は、太い円柱状の柱に目をつけたのか、小走りで駆けだした。そして、走りながらメガネをかける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃぁんっ!", "speaker": "空" }, { "utterance": "が、空はいきなり正面から柱にぶつかると、その反動で床に転がった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "痛ぁ……メガネなんて普段かけないから分からなかったけど、結構遠近感とか狂うのね……", "speaker": "空" }, { "utterance": "ぶつけたおでこをさすりながら、痛そうに顔を歪める空。思い切り正面からいったもんなあ……。\n変装用なら伊達眼鏡でいいんじゃないかと思ってしまったけれど、これはまあ気分の問題なのかなあ。\nでも、この映像の場合、気になってしまうのはやっぱりその場所だと思う。これは男として本能的に仕方ないことなんだ、うん。\n空の一番深い場所を隠している薄い布地。それは気付いていないのか、大きく開かれた足の間で、それが惜しげもなく晒されていた。\n空らしい、というのか、あまり大人っぽくないかわいらしい下着。\nうん。変に飾ってるものより、やっぱり本人に合ってるものだよね。なんていうか……眼福眼福。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えーと、メガネは……", "speaker": "空" }, { "utterance": "空はそう呟きながら、目の前に転がっているメガネに気がついた。そのまま手を伸ばそうとして、そこでふと硬直する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "わたし、この体勢って……", "speaker": "空" }, { "utterance": "どうやら今の自分の状況に気がついたみたいだ。その顔が、みるみる赤くなっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃあぁっ!!", "speaker": "空" }, { "utterance": "そして空は小さく悲鳴を上げると、慌てて右手でスカートを押さえつける。\nそしてキョロキョロと周囲を見回し、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、誰にも見られてない、わよね……?", "speaker": "空" }, { "utterance": "他の誰の姿もないのを確認して安堵した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "早く来すぎたおかげ、よね。うん大丈夫。今日のわたしはきっとついてる", "speaker": "空" }, { "utterance": "空はスカートを押さえながらうんうんと頷くと、改めて周りを見回した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ここが、茜橋東学園……", "speaker": "空" }, { "utterance": "感慨深げに呟くと、少し寂しげな表情を浮かべる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "他のどの学園に行くことはあっても、ここだけは絶対にありえないって思ってたんだけどな\nあいつが、この学園に通ってなければこんなことにならないのに……本当にどういうつもりで……\nあいつじゃあ、あの約束は果たせないのに……", "speaker": "空" }, { "utterance": "そう呟いて、空は頭の中を吹っ切るように頭を振った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "果たせない約束なんかいつまでも覚えてたって仕方ないじゃない。わたしがここに来たのは、あくまでも試験。それだけよ、うん\nで、でも、今の本当に誰にも見られなかったわよねぁ……わ、わたしの、ぱんつ……\nうう~……こんな恥ずかしい失敗、星座になってから初めて。やっぱり、この街だと気が揺るんじゃうのかなあ……", "speaker": "空" }, { "utterance": "空は恥ずかしそうにそう言うと、メガネを拾いながら立ち上がった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "次はちゃんと気をつけて、メガネは大地が来てからかけよう、うん", "speaker": "空" }, { "utterance": "メガネをポケットにしまいながら、柱の陰に隠れる空。そうして、僕が来るのを待ち始める。\nそこから先は、僕が知っている流れになるんだろう。僕はホロスコープを終了させた。\nやっぱり、空も気にしてるんだな。約束のこと。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まあ、当然、かぁ……", "speaker": "大地" }, { "utterance": "きっと僕なんかの何倍も気にしているだろう。でもこればかりは、今の僕にはどうしようもない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん。とりあえず素敵な映像をありがとうございました、空", "speaker": "大地" }, { "utterance": "僕は自分を元気づけるように明るく声を出すと、その場を離れることにした。\nいやうん。早いとこ犯人の隠れてた場所を見つけてみんなに報告しないと。", "speaker": "地の文" } ]
[ "空", "大地" ]
02_StellarTheaterEncore
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[ { "utterance": "ドアの開く音が響くと、あの日の空が部屋の中へと入ってきた。\nうん、成功だ。うさぎのぬいぐるみは、あの日僕が贈ったものだし、デート用の服もあれ以降はまだ着てない。\nそれに、夕飯に部屋から降りてきた時にはもう着替えてたから、この二つのキーワードが重なるのって、実質あの時しかないんだよね。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ふぅ……", "speaker": "空" }, { "utterance": "空はやっぱりどこか暗い表情のままで机に向かうと、そっとうさぎのぬいぐるみを上に置いた。\nそして、どこか苦しげに口を開く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "わたし……自分がこんなになっちゃうなんて思いもしなかった……\n大地に知られたら、嫌われちゃうかな……\nはしたない子だって……思われちゃうかな……\nで、でも……もう……", "speaker": "空" }, { "utterance": "空はそのままベッドへと歩くと、その上に横になる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え?", "speaker": "大地" }, { "utterance": "ごめんね……ごめんなさい、大地", "speaker": "空" }, { "utterance": "そして大きく足を開くと、その間に、そっと自分の手を伸ばした。空いてる左手は、小さな膨らみに優しく触れる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……", "speaker": "空" }, { "utterance": "空の小さな身体が、慣れない感触にか、ぴくんと震えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あう……やっぱりわたし変かも……\n大地とキスしただけなのに……パンツ、こんなに濡れちゃってる……", "speaker": "空" }, { "utterance": "惜しげもなく晒された、空のかわいらしいピンクのストライプ柄の下着。その中心は、こうして見るだけで分かるくらいに濡れていた。\n空は、その染みになっている部分を、恐る恐る、ゆっくりと指先で撫でていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……うっ。や、やっぱり変な感じ……\nで、でも、もうちょっと続けたい、かも……", "speaker": "空" }, { "utterance": "空の指が、少しずつ動きを大きくしていく。少しずつだけれど、その行為に慣れていってるのかもしれない。\nこ、これってつまり俗に言う……自慰行為、だよね……。\n空、僕とのキスで興奮しちゃって、こんなことを……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大地、わたしの部屋にいるの?", "speaker": "空" }, { "utterance": "不意に、扉の外から本物の空の声がした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、空!?", "speaker": "大地" }, { "utterance": "さすがに今、この光景を見られるのはまずい。そう判断はするものの、身体が動かない。\n目の前の光景に、空の自分を慰めるその光景に、僕の意識は完全に支配されていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、やだ、おっぱい……先っぽ尖ってきてる……\nふぁ……コリコリしてて……んうっ……き、気持ち、いいかも……", "speaker": "空" }, { "utterance": "空の声が少しずつ溶けていくのが分かる。その表情が少しずつ上気していく。\n僕は、空の行為から目を離すことがどうしてもできなかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お風呂沸いたから、入っちゃってって、皐月が……", "speaker": "空" }, { "utterance": "そして、空が部屋へと入ってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え?", "speaker": "空" }, { "utterance": "部屋の中で映し出されるそれに、空が凍り付いたのが分かった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、あ、あんっ。身体に触るって……こんな、気持ちいい、んだ……\nな、なにか、ぞくぞくって……きてる……", "speaker": "空" }, { "utterance": "いつしか下着のシミはより広がり、そこから空の指の動きに合わせて水っぽい音が聞こえ始めていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、これって……きゃあああああっ!", "speaker": "空" }, { "utterance": "その映像の意味をようやく悟ったのか、空が顔を真っ赤に染めて悲鳴を上げる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "み、見ちゃだめっ!やだ!見るな!見ないでえっ!", "speaker": "空" }, { "utterance": "懸命に腕を伸ばして、僕の目を隠そうとする空。\nだけど僕は、空のその行為に完全に魅せられていた。必死に僕の邪魔をする空をものともせずに、黙って目の前の行為を見続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お願い、大地!だめ!本当にだめえっ!", "speaker": "空" }, { "utterance": "泣きそうな空の声に罪悪感はあったけれど、それでも僕は目を離せなかった。\n僕にとってい一番大切な女の子が、僕の名前を呼びながら、一番恥ずかしいところを自分でいじり続ける。そしてとろけるような吐息をこぼす。\n次第に濡れていく下着と上気していく頬が、僕の欲望を昂ぶらせていくのが自分で分かった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……はふぅ……凄い、こんな……\nだ、だめ……パンツ、もうぬるぬる……\nあ、ああ……やだ……身体、震えて、止まんない……こ、こんなの……", "speaker": "空" }, { "utterance": "その顔が、とろんとなっていた。最初の頃とは比べものにならないくらいに早く動く空の指。\nそれは、下着の下にある筋に沿っているのか、上下に動き続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……やぁ、指、とまんない、よぉ……", "speaker": "空" }, { "utterance": "甘く震える空の声。それだけで、僕の身体が反応しそうになる。だめだ。空に触れたい。あのささやかな膨らみを感じたい。\n下着に隠された空を、この目で見たい。そして、あの甘い声を、僕の手であげさせたい。\n僕の中の欲望が、自分でも驚くくらいに昂ぶっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あうぅ……", "speaker": "空" }, { "utterance": "本物の空は、僕の隣で全身赤一色になりながら俯いてしまっていた。\n自分自身がやった行為をこうして見せられる。それは恥ずかしくて当然だろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大地……大地ぃ……わたし、もっと大地に……", "speaker": "空" }, { "utterance": "しかもその自分が、僕の名前を呼びながら喘いでいる。\nだけど、それでも僕は、空の行為から目を離せない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だめ……もう……", "speaker": "空" }, { "utterance": "空の手が、我慢の限界、とばかりに下着の裾へと伸びた。そしてそのまま、足首まで一気にズリ下ろされる。\n空の小さな割れ目が、僕の視界にはっきりと映った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、大地……だめ……見ないで……", "speaker": "空" }, { "utterance": "本物の空が、僕の隣で恥ずかしさでいっぱいの声をこぼす。\nけれど無理だと分かっているのか、その手は僕の腕を掴むだけで、それ以上の抵抗はなかった。\nベッドの上で大きく開かれた空の両足。そしてさらけ出された、幼い、まだツボミな空の身体。\nそのもっとも恥ずかしい部分には、一本の陰りも存在しない。\n生まれたばかりの赤ちゃんみたいに綺麗なその場所に、一本の縦筋がある。\n空はその淫靡な筋に手を伸ばすと、そっと左右に開いた。\nその奥から白い空自身の蜜と、思わず見とれてしまいそうに綺麗な、桃色の秘肉が顔を覗かせる。\n空の細くて小さな指が、その割れ目の奥へ、そろそろと伸びていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はんっ", "speaker": "空" }, { "utterance": "直接触れたのか、ぴくん、と跳ねる空の身体。その口からこぼれた喘ぎは、今まで以上に甘かった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "凄い……こんな、ぬるって溢れて……や、やだ……電気走る、みたい……\nあ……あ、ああ……な、何かが、背筋登って……くる……\nだ、大地ぃ……これ、切ないよぉ……\nこ、これ……あ、んうっ……大地の指、だったら……もっと凄いのかな……", "speaker": "空" }, { "utterance": "桃色の秘肉を、空の指が撫で回す。空の奥から蜜が湧き出し、お尻の方へと垂れていった。\n胸を揉みしだく手も、その中央にある突起の部分を指でつまんでいるようだ。\n空の両手が動く度、上気しきった空の顔から堪らない喘ぎ声が響く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あんっ……あ、あふ……や、あ……気持、いい……\nこんな……んうっ……すご、いよぉ……", "speaker": "空" }, { "utterance": "更なる快感を求めてか、空の指が、やがて秘裂の下方、奥への入り口に触れる。\n初めて見るそこは、僕が想像していた以上に小さく閉ざされ、指一本すら入りそうにない。空はその穴の周辺をゆっくり撫でると、その入り口へと指を向かわせる。\nが、寸前でその指が止まった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……や、やっぱり……ここはだめ、だよね……\nや、破れちゃったりとか……こ、恐いし……\nでも……大地の……入るのかな……\n大地……\n大地だったら……もっと……", "speaker": "空" }, { "utterance": "空の指が秘裂の上へと向かう。その頂点の部分にある、まだ包皮に隠れた小さな突起。\nもう充血して膨らんでるだろうそれを、空は包皮の上からそっとつまんだ。そして、少しだけ力をいれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃうっ!", "speaker": "空" }, { "utterance": "空の身体が、びくんっ、と大きく跳ねた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、あ……ここ、すご……", "speaker": "空" }, { "utterance": "感じきった表情で、指を動かし続ける空。その淫靡な空気に、僕自身がもうもたなくなっている。\nズボンの中のそれは、今すぐにでも空を奪い取りたくて漲っているのがよく分かった。\n今、僕の隣にいるこの少女を、かけがいのない子を、本当に僕のものにしたい。抱きしめて、その温もりも柔らかさも香りも声も視線も、すべてを感じ取りたい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あのさあ、空……", "speaker": "大地" }, { "utterance": "僕は、いつしかホロスコープを止めて、震える声で、空に声をかけていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……いい、よ……", "speaker": "空" }, { "utterance": "え……?", "speaker": "大地" }, { "utterance": "恥ずかしそうな、けれど確かな声が、返ってきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え、えっち……したいんでしょ。いいよ", "speaker": "空" }, { "utterance": "で、でも……", "speaker": "大地" }, { "utterance": "わ、わたしだってその……男の子のそういうのに対する興味くらい分かってるもん……\nそれなのに、今みたいなの見せられたら……と、止まらない、よね……\nわ、わたしだって……こんなの見せられちゃって……\nこ、恐いけど……大地とだったら……うん、いいよ。えっち、して\nだ、だけどその……わたし、初めてだから……自分でだって、さっきの映像のが初めてだったくらいで……\nだからその……痛がっちゃうかもしれないし、凄いめんどくさいかもしれない……けど……い、いい?", "speaker": "空" }, { "utterance": "真っ赤な顔での、一生懸命な空の言葉。\n女の子の方からこれだけのことを言うなんて、相当勇気もいったと思う。僕は、そんな空を力一杯抱きしめていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あの、でもね、一つだけ、お願い……", "speaker": "空" }, { "utterance": "何?", "speaker": "大地" }, { "utterance": "は、初めての時は、大地の部屋でがいいなって……その……ずっと思ってて……", "speaker": "空" }, { "utterance": "うん。僕の部屋、行こうか", "speaker": "大地" }, { "utterance": "僕の腕の中で、こくん、と頷く空。僕は空をしっかりと抱き寄せたまま、空の部屋から出て行った。", "speaker": "地の文" } ]
[ "空", "大地" ]
02_StellarTheaterEncore
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[ { "utterance": "本当に悪かった。いや、別に覗こうとか思ってたわけじゃなくて、ちょっと夢見が悪くてさ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "学園へと向かう道、俺は紅と並んで歩きながら、ただ謝り続けていた。\n不幸な偶然というか、幸運な偶然というか、なんにしても、女性の着替えを見てしまうというのはやっぱりまずい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、あたしも悪かったから。状況に慣れすぎて無防備すぎたと思う。叫んでしまったりしてすまなかった\n同じ部屋に住む以上、ああいうことはいつ起こるかもわからないんだ。常に覚悟しているべきだった", "speaker": "紅" }, { "utterance": "前回同じ事をやってしまった時から約一月。大体、1~2ヶ月置きくらいでやってしまうんだよなあ。\nまあ、いつも決まった時間に目が覚めるわけでもない以上、仕方無い面はあるんだけれど。\nそれでも、紅が怒らないでくれるのはやっぱりありがたい。俺は胸を撫で下ろしつつ、店先の時計で時間を確認した。問題ない、まだ間に合う。\n『トリニティ』。それが、今俺と紅が向かっている学園の名だ。\nトリニティとは、3の意味を持つ言葉。魔と神と竜、三つの種族の強い繋がりを表わそうと付けられた名前。\n今から25年前、一つの戦争が始まった。人界、魔界、神界、竜界。四つの平行世界すべてを巻き込んだ巨大な世界間戦争。多くの者達が死に、すべての世界が疲弊した。\n滅界戦争と呼ばれるその争いは、最終的には全世界の五分の一もの土地が荒野と化し、四千万もの生命が失われたという。\nその戦争の始まりは、とある人族だった。彼は自分の欲望を満たすために各世界の実力者達をたぶらかし、戦争を起こさせた。\nそれからの苦難の歴史は、七年にも渡る。\nだが、一人の勇者の登場が、その歴史に終止符をうった。\n戦争を続け私腹を肥やそうとする罪深き者達。彼はそんな人々の存在を見抜き、世界に呼びかけ、その罪深き者達の打倒に成功。苦難の歴史を終わらせる。\nそして世界は考えた。あの勇者のような存在がもっと早く、もっと多くいたのならば、被害は遙かに減らせたのではないか。\nいや、そもそも戦争すら起こらなかったのではないか!\nならば、そんな力を持つものを作ろう。現われるのを待つのではなく、自らの手で育てよう。そうして生まれたのが、抑止力たる『力』を育てる学園。トリ二ティである。\n各世界が行き来できる空間を人工で生み出し、そこに小さな世界を作る。その結果がこの学園世界だ。\n魔と神と竜と人とが協力し作り上げたこの世界。だが、その名前の意味する数字に、俺達人族は入っていない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり問題あるよな。若い男女が同じ部屋っていうのは……しかも相手が紅ときてる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なんだ。あたしが切れて刀を振り回すとでも思うのか?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そういう意味じゃなくてだなあ……その、美人すぎるんだよ。いやまあ、だからかえって抑えられるのかもしれないけどな。壁が高すぎて", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いや……ま、まあ褒めてくれたのは素直にお礼を言っておく。その、女であるあたしが言ってはいけないのかもしれないが……あたしは良かったぞ、相手が姫で\n当然信頼もしているし、それに……\n万が一の時でもお前が相手なら諦めもつく", "speaker": "紅" }, { "utterance": "会話の内容を間違えているんじゃないかと思うような楽しそうな笑み。こういう顔を素直に見せるから問題なんだがなあ。\nまあ確かに、俺もそんなことに費やしているような時間はないんだが。\n俺達人族は、トリニティの数の中に含まれていない。それは俺達人族が、多くの命を奪った犯罪者たる種族だから……。\n平穏を望んでいただけの多くの命を奪ってしまった戦争。そのきっかけとなり、また喜々として参戦した人族の罪は重い。\nあれから十八年。人族という種族としてではなく、個人を見ようとしてくれる人達はわずかながら増えている。けれど多くの人々が俺達を見る目は、まだまだ冷たい。\nせめてもの救いは、その戦争を止めるきっかけとなったのが、やはり人族だったということ。\nその存在が、辛うじてまだ俺達に生きることだけは許してくれている。けれど、許されているだけだ。そこには差別も区別も存在している。\nその例として分かりやすいのが、俺と紅の寮生活だ。トリニティは全寮制。この世界内に作られた寮に全員が住んでいる。だが今年は寮の部屋数が足りなかった。\n結果として俺は女子寮、それも紅と同じ部屋で暮らしている。\n普通ならば若い男女が同じ部屋になるなんてありえない。けれど人族なら別に問題が起こってもいい。そんな周囲の考えが、今の状況を許している。\nもっとも、もし紅以外の相手に何か問題を起こせば、その場で俺の命が危ない。じつに危険がデンジャラス。更なる人族への侵害を許すことになるだろう。\nそんなことの無いよう、そして少しでも人族の差別を無くせるよう、今日もまた頑張るとしよう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……まあ今の俺の実力からすれば、道のりは遠いんだけど", "speaker": "姫" }, { "utterance": "とりあえず現実を呟いて、俺は苦笑する。\n……にしても紅の奴、また大きくなってたような……。\n街の路地から大通りへと出て真っ直ぐ歩けば、そこに大きな湖と巨大な城が見える。\n広がる海の中心に浮かぶさほど大きくない島、それがこの学園世界。その中心にある湖の上にそびえ立つ、まるで城のような巨大な建物。これがトリニティ。俺達の学園だ。\nその外壁から南北に伸びる長い橋のみで繋がったそれは、一種の城塞といえるかもしれない。\n俺達と同じ制服に身を包んだ生徒達が、次々に橋の上を歩いていく。その後を追うように、俺達も橋の上を渡り始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "さすがに通い始めて一年も経てば、この視線にも慣れたな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "苦笑しながら周囲を見回す紅。周りを歩く多種族の学園生達が、あからさまに嫌そうな顔をして横を通り過ぎていく。\nまさに犯罪者を見るような視線だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まあ、これだけ毎日あらゆる所で見られれば慣れるか", "speaker": "姫" }, { "utterance": "学園内はもちろん、街ででも変わらない。さすがに店を追い出されるとかはないが、喜ばれてないのはよく分かる。\nトリニティはその創設からもう十年ばかり経つが、その間に入学した人族で卒業までいったものはいない。\n大抵が、実力以前にこの視線に耐えかねて人界へと戻って来る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "今年の人族の新規入学者、0だったらしいな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だろうな。こんな視線を好きこのんで浴びたがる奴、いないとは言わないが少々困る\n三階級にもいないし、この世界の人族は結局あたしたち二人だけだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "……この状況、なんとかしたいな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう言う俺に、紅は寂しげに微笑むだけだった。気持ちは同じだが、それがどれだけ難しいことかも分かっている。\nほんと、がんばらないとなあ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そういえば、先月の試験結果で退学処分になった学生の部屋。確かそこに移動希望だしたとか言ってなかったか?あれってどうなったんだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "まだ検討中だよ。そろそろ出るとは思うんだけどな、結果\n女子寮内なのは変わらないけど、男女が同じ部屋よりはよっぽどいい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まあ、部屋さえ空いてるのならまず希望も通るだろ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そうなってほしいよ。俺の精神のためにも", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は祈るかのように青空を一瞬見上げると、そのまま学園の敷地へと入る門をくぐり抜けた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
010102_converted.jsonl
[ { "utterance": "朝から色々とあった一日だったが、今日の学園生活も無事終了した。放課後、寮へと続く道を、いつも通り紅と二人で歩く。\nタイミングが合えばウルル達と帰ることもあるが、基本的に階級が違えば授業の終わる時間も変わる。こちらの都合に二人を付き合わせるわけにもいかない。\nそれにウルルは竜族の人気者だ。他の友人達とどこかに寄っていくということだってある。それこそ俺達二人とは違って。\nだからこそ、俺達は二人で帰るのが基本だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "しかし来週か。それなりに準備はできてるつもりだったが、決まるとやはり緊張してくるな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "だな。迷宮探索か……一階級の頃よりは、モンスターもレベルアップしてるんだろうな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だろうな。まあ、全学生が同時に参加だ。あたしたちだけでなく、三階級はまだしも、一階級もいる。いきなり無茶はさせないだろう\nただ、完全なパーティー制での参加だ。どういった戦い方をするのかも評価対象だろうし、気を引き締めないとどこかでハマりそうだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "なあに。どうせ俺達はいつも通り二人でだろ。コンビプレイはお手の物だ\nまあ、どうしても俺がフォローで紅がメインになっちゃうんだろうけど。もう少し俺が強ければなあ……ほんと、いつも悪い", "speaker": "姫" }, { "utterance": "気にするな。姫が毎日頑張ってるのは知っている。それに、お前のフォロー、結構欲しいところに望んだ通りの助けが来るから、かなりありがたい\nあたしの方こそ充分助けられている。気にするな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そう笑ってくれるのが本当にありがたい。\nこの世界にたった二人だけの人族。だからこそ俺達は常に一緒で、二人で様々な難局を乗り越えてきた。\n今回の試験もきっとそう。きっとなんとかなるはずだ。\nけれどその前に、少しでも強くなる努力はしたいと思う。こんな素晴らしい相棒をもっと助けられるように、もっともっと強くなりたいと思う。\n……今夜からノルマ、少し増やすか。\nそんなことを考えていたところで、俺達の寮が見えてくる。とはいえ、そこはあくまでも女子寮。男子寮はこのもう少し奥の方になる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……やっぱり思うんだが\nここに、ただいま、って戻るの、変だよなあ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まあ、そればかりは諦めろ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "くすくすと笑いながら言う紅。まあ、諦めはついてるといえばついてるんですけどねえ……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
010106_converted.jsonl
[ { "utterance": "はい、書き終わったわよ", "speaker": "少女" }, { "utterance": "大量の、それこそ溜息をつきたくなるくらい大量の書類をようやく書き終え、母様の机の上にどん、と置く。\nまったく。たかが学園に入る程度でなんでこんなにもめんどくさい作業が必要になるのか。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うむ、お疲れ。にしても、よくこれだけ書いたもんだのう。ウチだったら絶対途中で投げ出しているぞ", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "……あのねえ、書けと言って渡してきたのは母様でしょう。そう思うのならもう少し手続きを簡略化しなさいよ", "speaker": "少女" }, { "utterance": "書類を受け取り、パラパラと確認しながら言う母様に、思わず呆れ返ってしまう。こっちだって好きで書いたわけじゃない。\nトリニティ学園長『トリア=セイン』。父様が死んだ今、魔界の最高位であり、私の実の母。このいいかげんな人が、よく学園長なんてやれるものだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それで、編入手続きはこれですべて完了?", "speaker": "少女" }, { "utterance": "うむ終わりだ、ご苦労さん\nしかし、今まであれだけ興味がないと言っていたくせに、なぜいきなり来る気になった?はっきり言うが、お前と正面からやり合える奴なんて、よくて2・3人だぞ", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "別に、大した理由じゃないわ", "speaker": "少女" }, { "utterance": "ふ~ん", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "私の答えを聞いて、母様はニヤニヤと楽しそうに笑っている。この顔は間違いなく分かっている顔だ。だったら初めから聞かないでほしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まあ、ほどほどにな", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "やっぱり分かっている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それで、当日の試験だが、お前はどのパーティーに入るつもりだ?まあ、正直お前の力ならどのパーティーでも選び放題だろうけどのう", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "バサリ、と私の前に数十枚の書類が置かれた。どうやらクラスメイトとなる人たちの書類のようだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "今更それを聞くわけ?", "speaker": "少女" }, { "utterance": "誰のパーティーに入るかなんて最初から決まっている。誇り高き魔王の血族である私が組むのは、やっぱり私が認めた存在でなければならない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "一応、な。誰しも心変わりというものがあるだろう", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "そんなもの、私には必要無い", "speaker": "少女" }, { "utterance": "書類を手に取ると、パラパラとめくりながら中を見る。やがて一人の名前を見つけた。迷わず引き抜く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "彼と一緒に潜るわ", "speaker": "少女" }, { "utterance": "ほう", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "スッと差し出されたその書類を見て、母様が面白そうに口元を緩める。\n『ラーロン=ハデラ』。名前欄には確かにそう書かれている。私と同じ、魔王の名を抱くもの。まあ、彼の血は相当に薄いようだけれど。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんでまたこいつと?", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "決まってるじゃない。どうしても倒したい相手がいるのよ", "speaker": "少女" }, { "utterance": "地下迷宮探索試験。それは私にとっても都合のいいイベント。殺しさえしなければ、生徒にだって手を出せる。死ななければいいのだから、多少のやり過ぎは問題ないだろう。\nあの日、まだ幼かったあの日、私の刃は届かなかった。魔王の血族、その中枢。純粋な、混じりけのない真の魔王である私。その刃が届かなかった。\n笑みが浮かぶ。だめだ、抑えようとしてるのに、どうしても顔が笑ってしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あの時の借り、絶対に返さないと", "speaker": "少女" }, { "utterance": "そう。そのために私はここに来た。この学園世界に、トリニティに。あの日からずっと、この時をただひたすらに待っていた。待ち焦がれてきた。\nなんの興味もなかったこの学園の生徒の中に、彼の名前を見つけた時の私の驚き。まさかこんな所にいたなんて。\nようやく、叶う、\nあの時の借りを、私の全力で返そう。\n待っていなさい。もう決して逃がしたりはしないから。", "speaker": "地の文" } ]
[ "トリア", "少女" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "朝だ。窓の外には広がる蒼空と白い雲。小さな鳥のさえずりも、心地よく響いている。\n新しい週の始まり。つまりは、試験当日。\n緊張のためか夜中に何度か目が覚めたりもしたものの、気がつけば普段よりも少し早めの時間にバッチリと起床。身体の方もすこぶる快調。\n昨日まで続けられたウルルや紅との特訓も、しっかり俺の中で根を張っているそんな漲りがある。\nなんていうか、今日はいつも以上にやれそうだ。いや、やってみせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "よし。今日は頑張ろうぜっ\nこ、う……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……あ、あう", "speaker": "紅" }, { "utterance": "……………………。\n…………。\n……。\nえーと、その……つまりなんだ。今、目の前に広がるこの光景はいわゆるところの……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……う……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "いや、だから、どういうことかといいますと……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "め、女神の祝福?", "speaker": "姫" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "えーと……紅さん?まだ怒ってますでしょうかぁ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "怒っていない", "speaker": "紅" }, { "utterance": "恐る恐る尋ねてみた俺への返答は、やっぱりちょっと怒っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その、本当に悪かった……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いや、だから本当に姫に対しては怒っていない。あたしが怒っているのは、相も変わらず隙を見せてしまった、あたし自身に対してだ\nその……同じ部屋である以上、姫がどんなに気にしていてくれても、防ぎきれない時というのは出来てしまうものだし……今朝のように……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "その様子を思い出したのか、ぼん、と紅の顔が赤くなる。それにつられて、俺の頭の中でもその光景が再生されかけるが、慌てて打ち消した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だからこそ、そういう時はあたしの方でどうにかしなくてはいけないはずなんだが、どうにも姫が相手だと気が緩んでしまって……ま、まだまだだな\nと、とりあえずだ、姫の方こそ今朝のことを気にして実力を発揮できない、などということがないようにしてくれよ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "それは大丈夫だ。今回は頑張れるだけ頑張ったという自信があるしな。それに……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それに?何か秘策でもあるのか?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "いや、朝から女神の祝福もあったからな。今日はやれる気がする", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ば、ばか……\nまったく。いいか、あたしの、その……は安くないんだからな。しっかり頑張ってくれよ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ああ、約束だ。必ず今まで以上の成績を残してみせる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅に向かってはっきり言い切ると、俺は頷いた。\nここ一週間の成果が、今日試される。\n俺のために頑張ってくれた、紅にウルルにオペラさん。みんなが手を貸した甲斐があったと言ってくれるような、そんな結果を出してみせる。\nシャルっていう、新しい小さな女神の応援もあることだし。今日こそは、きっと。\n俺達は確固たる決意を以て、門をくぐる。この先にある、トリニティへと向かって。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "最初のトカゲ男達を勢い任せにほぼ無傷で突破して勢い付いた俺達は、その後も順調に迷宮を進み続けていた。\nあれから何度か、少数ながらもモンスターを片付けながら辿り着いた、もういくつめかのチェックポイント。そこで俺達はやはり訝しげに首をかしげた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やはりおかしい。いくらなんでも多すぎる……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "開始から一時間でもう四割が脱落、か。普通に進んでるだけならありえない数字だな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "壁に埋め込まれた水晶玉に手をかざしながらの紅の言葉に、俺も素直に同意する。\nチェックポイントに用意された水晶玉。それは一つのパーティーによる指輪の独占がないよう監視するためと、情報伝達のために配置されている。\n基本的に、迷宮内における他のパーティーの情報は自力で入手するしかない。が、唯一の情報として脱落者数だけはチェックポイントにて確認ができる。\nこれは、わざと最低限の情報を与えることで、それをどう利用するのかという判断力を見るという目論みがあってのことだった。\nけれど、今のこの状況を学園側はどう思っているんだろうか。過去の実習や試験から考えても、この数字はおかしすぎる。\n曲がりなりにも力を得るべく集められたこの学園で、そんな簡単に脱落者がでるはずがない。みなそれなりの実力者揃いのはずだ。にも関わらずのこの結果。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "放たれているモンスターも、ここまで戦ってきた限りでは、確かに強いが対処できないほどじゃない", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ああ。ここまでの脱落者を出す原因にはならないな。だとすれば、他に考えられる理由としては二つだ\nそれだけ危険なトラップが、この先にしかけられているか、もしくは……\n桁外れな力を持ったパーティーが、意図的に他のパーティーを潰している", "speaker": "姫" }, { "utterance": "トラップは考えにくいだろうな。まだ一時間だ、そこまで奥に進めているパーティーなんてそうはいない。そこまで危険な代物を試験の前半に配置するはずがない", "speaker": "紅" }, { "utterance": "同感だ。そんな簡単に落としたら評価すらつけようがない", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だとすれば、考えられるのはもう一つの方、か", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そうだとしてだ、潰している側にどんな利点があるのか、だなあ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "この試験、指輪の奪い合いという側面は確かにある。だが基本的にはパーティー同士の戦闘というのはそう頻繁には起こりにくいはずだ。\nモンスターまで放たれているこの迷宮、消耗を早めても得はない。発生するにしても、もうすこし後、というのが普通だろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そもそも、そんなことをできる実力を持ったパーティーが存在するのか、だ。二階級の中でも名の知られた実力者となればノートやデイルだが、性格的に考えにくい", "speaker": "紅" }, { "utterance": "まあ、一組ばかり心当たりはあるけれども……もしそうなら少し厄介だな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "編入生……魔王か。ラーロンのパーティーなら確かに……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "魔族という種族は基本的に好戦的だ。それは、種族そのものが力を誇りとしているせいでもある。\nその力を誇示することで、その存在を知らしめる。それは魔族にとっては決して間違っていない行為だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だが、強者であればあるほど、勇気と無謀の違いは分かるだろう。最初から飛ばしすぎたところであまり意味はない", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅の言う通りだ。前半どんなに飛ばしたところで、負けてしまえばそこまでだ。あのラーロンでも、こんな無茶はまずしない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そんな無茶をしても問題ない力を持ってるってことか?もしそうだとすれば、俺達とは根本的に強さの次元が違う。トリニティに来る意味が分からないな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "確かに。そんな力の持ち主が今更のように学園に来ても、暇つぶしにもならないだろうな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "結局、どれだけ考えても結論は出ない。明らかに情報が少ない以上は推論の輪を出るはずがなかった。ただはっきり言えることは一つ。\n誰かが、何かのために、意図的に他のパーティーを潰している。それも、尋常でない力を持った誰かが。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "この試験、思ってたようにはいかないかもな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "きっとこのままでは終わらない。どこかで何かが起きる。そんな予感が俺の中で確かに渦巻いていた。そして、この予感はきっと当たる。そんな確信も。\n…………。\n……。\n…。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……さすがにみんな警戒しているみたいだな。また指輪が残ってる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "勢いは落ちたが、脱落者の数も相変わらず増えているようだからな。考え無しで進めば、あっという間にその仲間入りだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "開始から二時間。試験も中盤に入っていると思って間違いない。すでに半数以上が脱落する中で、さすがにみんな考えるようになってきていた。\n試験結果に直接関わる、チェックポイントで入手可能な指輪。それが持って行かれなくなってきている。\n積極的にパーティーアタックを仕掛けているのなら、考えられる最初の目的は指輪だ。\nしかもこの指輪、ご丁寧に多く持てば持つほど相乗効果で特殊な魔力を発し、周囲に存在を主張してくれる。\n多く持つほど、モンスターからも他パーティーからも狙われやすくなっているという、なんとも諸刃の剣仕様。持って行くことが危険、と判断されるのもよく分かる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "皆、指輪を集めることよりも生き残ることを優先し始めたようだな。待ちの戦術に切り替えたか", "speaker": "紅" }, { "utterance": "魔王クラスの参加はみんな知ってるはずだからな。わざわざ目標になることよりも、他の誰かが倒してくれるか、疲弊待ちってところだろ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "脱落者の数の上昇が止まったところで一斉に争奪戦開始、ということになるのだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "図らずも、判断力まで試される試験らしい試験になったというわけだ。どんな奴かは知らないが、かき回してくれるもんだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "おかげで力そのものは不足している俺でも、上位に食い込める可能性が出てきている。それは非常にありがたい。\n元々俺達は、指輪を多く集めることよりも最後まで生き残ることを優先した戦略を考えていた。どれほど多く指輪を持っていても、生き残れなければ評価はガクンと落ちる。\nしかも無理をして疲弊しようものなら、終盤に隙を突かれて奪われる可能性も高い。むしろそれを狙っていた。つまりは、他のパーティーから奪うことを。\n指輪の入手に関しては運頼みなところが大きかったのだが、それがここに来て全員同じ条件になったわけだ。そういう意味では、まさに何者か様々だな。\nまあそれも、俺達がそいつに狙われなければ、の話だけれど。狙われれば即座に終了。ゲームオーバー間違いない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "しっかし、まさかこんな展開になるとはなあ。迷宮探索っていうのは、本当に何が起こるか分からないな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ、闘技場でのトーナメントなんかとはまったく別ものだ。まあ、だからこそ学園側も見て見ぬフリをしているんだろうがな。この状況でも", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅は言うと、迷宮の奥へと視線を向けた。その暗闇の奥にいる誰かに語りかけるかのように。\n試験は中盤。脱落者は、きっとまだまだ増えるだろう。そして、生き残っているパーティーの強さも上がっていくはず。\nこれからは、今まで以上に注意が必要だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ところでどうする。指輪、持って行くか?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "今更だし、別にいいだろ。ここで変な色気出して狙われる可能性上げるのもばからしいし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうだな。なら最初の予定通り、あたしたちは生き残ることでの評価を狙おう", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そして俺達は、先の見えない迷宮を再び歩き始めた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
010806_converted.jsonl
[ { "utterance": "この階へと降りてきた瞬間、妙な空気の違いを感じた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "紅、もしかして……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫も感じたか。恐らくは……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅は通路の奥へと視線を送ると、言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ここが最下層なんだと思う", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ようやく、という感じだった。\n恐らくは編入生である魔王によるものだろう、積極的なパーティーアタックは、この試験を当初の予定から大きく変えた。\nすべてを覆す強大な力が、試験の内容をより高度な生き残りゲームにしたといってもいい。\nただ指輪を集めてゴールへと向かうのではなく、出来る限り存在を潜め、どのタイミングで指輪を得るか。それとも無視してゴールへ向かうべきか。\nそんな駆け引きを根底においた争い。こうなると元の力はもちろんだが、いざという時の対応力や決断力までもがより強く求められるようになってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "皮肉なもんだなあ。今まで人族として色々やられてきたせいで、そういった時の経験が積めてるなんて", "speaker": "姫" }, { "utterance": "生徒の大半は、戦うための力は鍛えていても、想定外の事柄に対する経験を積めていないからな\nまあ、おかげであたしたちが色々と有利になったのは間違いない", "speaker": "紅" }, { "utterance": "……ただ、問題は最後だな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ。もし相手の狙いがこちらの考え通りなら、結局最後は力がものを言うことになる", "speaker": "紅" }, { "utterance": "待ち伏せ。向こうが指輪の有無を関係無しに他パーティーを潰していたなら、それはゴール直前でまとめて奪おうという策の可能性が高い。それだけの力を持っている。\nその場合には、最後の待ち伏せをどう回避するかが問題だ。いや、そもそも回避できるのか。\n脱落した人数は分かっても、その詳しい内容は分からないだけに、実際のところはどうなのか判断しにくいところだが。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫はどう思う?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "まず間違いなく無差別だろうな。持ってるパーティーだけを狙ったにしては、脱落の速度が速すぎる。問答無用で近くの連中を狙わなきゃ、あれは無理だろ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "同感だな。おかげで思った以上に早くゴールへは辿り着けそうだが、その分指輪はほとんど持っていない。あたしたちが上位に入るには、生き残る事が最低条件だ\n編入生の力が実際どれほどのものなのかだけでも分かれば、まだ対策も考えられるんだが……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "いざとなれば俺が盾になってどうにか時間を稼ぐから、その間にゴールに逃げ込んでくれ。評価はパーティー毎に入るから、それで俺も助かる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……そんなことが出来るか、といいたい所だが、正直どちらかが犠牲になるしか、あたしにも思いつかない。だが、それは本当に最後の手段だ。それは忘れるなよ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "互いの覚悟を確認しつつ、地下迷宮を真っ直ぐに歩いていく。潜り初めておよそ五時間。周囲の雰囲気や経験による勘からいっても、そろそろゴールだろう。\nそしてそれに応えるように、不意に通路に終わりが見えた。\n行き止まりじゃない、扉だ。それもかなり豪勢に作られた。今まで見かけたものとはまったく別のもの。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……雰囲気あるな。当たりか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "多分な。さて、先にいるのは果たして鬼か蛇か", "speaker": "紅" }, { "utterance": "金棒だろうと猛毒の牙だろうと当たれば痛いのは変わらないさ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "違いない", "speaker": "紅" }, { "utterance": "苦笑し合うと、奥に見える扉へと向かって足を進める。願わくば、即死だけはしませんように。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "あ~……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "寮のベッドに倒れ込みながら、特に意味の無い言葉を呟く。さっきまでやっていた日課の訓練で、どうやら力を使い果たしてしまったようだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "また、随分と疲れた声を上げるな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "苦笑しながら、かけられる言葉が遠く聞こえる。あー、これはやばいな、落ちそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "おいおい、さすがにそのまま寝たら風邪を引くぞ。布団ぐらいちゃんとかけろ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ん……分かってる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "しかし、言葉に反して身体はまどろみに沈みかけている。考えてみれば今日は実技の授業もいつもよりハードだったっけ。\nこんなことなら日課の訓練、もう少し軽めにするんだった……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫?おーい、生きてるかー?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "死んでる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もう既に半分寝ている俺は、紅の言葉にとりあえず言葉を返す。そんな姿に紅は呆れつつも掛け布団を掛けてくれた。\n礼を言わなくちゃと思いつつ、既に俺の意識は半分以上夢の中だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まあ、今日はがんばったからな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "最後に意識が完全に途切れる直前、本当に優しい声で紅がそう呟くの聞こえた……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "よっぽど疲れていたんだろう。いつもより深い眠りから意識を取り戻したのは、いつもより少し遅い時間だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "寝ぼけ頭で目の前の状況を理解するのに数秒を要する。そのために、俺の視線はそらされることもなく、目の前の光景をしっかりと凝視していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……あぅ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅の顔がみるみる紅潮していくのを見て、一気に意識が覚醒する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いや、あの……これは決してわざとでは……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "慌てて、謝罪の言葉を吐き出すのと、紅が悲鳴を上げるのはほぼ同時。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ご、ごめんなさい!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "大慌てで布団の中に潜るが、紅の姿は完全に俺の網膜に刻まれた後だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うぅ……久しぶりに油断したぁ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "お、俺もだ……本当に、ごめん", "speaker": "姫" }, { "utterance": "布団越しの紅の言葉に改めて、謝罪する。\n俺は疲れていたし、紅は俺の眠りがいつもより深いため油断したのだろう。これは互いの油断が招いた不幸な悲劇だ。\nいやまあ、個人的には幸運な奇跡なのだが、それを口にだす勇気は俺にはありません。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "も、もう大丈夫……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺が外敵にさらされたアルマジロよろしく布団にくるまっている間に、どうやら着替えは終わったようだ。紅が声をかけてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お、おう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "布団から、顔だけ出して外を見ると、既にいつも通りの格好の紅が待っていた。もっとも顔は真っ赤のままだったが。\nちょっと残念に思ったのは内緒である。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ば、馬鹿っ!そこで残念そうな顔をするな!!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "うおっ、俺としたことが顔に!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "これも男の性か、ばっちり顔に出ていたようだ。いやしかし、このシチュエーションを望まない男は、既に男として致命的に壊れている様な気がする。\nうん、つまり俺は正常ということだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まったく、気持ちよさそうに寝ているから、もう少し眠らせてやろうと思ったら!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "なるほど。心優しき友人と、タイミングの神様に最大限の感謝だ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "馬鹿っ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "近くにあった枕を俺に投げつけてくる紅にもう一度謝って、俺はようやく布団から這い出した。\nとりあえずは、新しい一日の始まりだ。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "いつもと起きる時間がずれたため紅は既に朝食を済ませていたらしく、1人食堂に向かう。\n時間がずれた為か、食堂はいつもより閑散としていたが、顔見知りを見かけて声をかけた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェル、おはよう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、ヒメ、おはよう", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "昨日から寮生活だったんだよな。何か分からないこととかないか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ええ、大丈夫。ルアンさんが色々教えてくれたから", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そっか、それなら良かった", "speaker": "姫" }, { "utterance": "できれば、寮の中をヒメに案内してほしいんだけど、さすがに女子寮内を気軽に歩くわけにはいかないものね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "まあ、できなくはないけども、色々と監視はされることになりそうだなあ\nそういや、何でこんな時間に?朝食の時間からは少しずれてるけど", "speaker": "姫" }, { "utterance": "基本的に朝食と夕食は専属のコックによって作られたものが用意されるが、一度に集中すると数が多すぎるので、部屋ごとに時間が決まっている。\n一応時間外でも頼めば作ってはくれるが、かなり後回しにされること請け合いだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "今日はキッチンの使用許可をもらったのよ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ああ、なるほど。それでか", "speaker": "姫" }, { "utterance": "中にはやっぱり手作りの弁当などを作りたがる生徒もいる。また、料理が趣味だという生徒も少なくはない。\nそんな生徒のために、許可さえとれば学生でもキッチンは使うことができる。\nとはいえ、許可をもらったとしても寮のコックが優先してキッチンは使用する為、学生が利用する場合は、大抵朝食の時間が終わった後になる。\nその日の状況によっては、それでは学園の始業に間に合わない事もあるので、あえて自分で朝食を作ろうとする寮生は少ない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメも朝食はまだなの?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "あっはっは。寝過ごしたのさ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "胸を張って言われても困る……\nでもまあ、それなら丁度いいわ。もし良かったらヒメの分も作るけど、いる?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "いいのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "1人分も2人分も、作る手間は大して変わらないもの。それに……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルはそこで一度言葉を切ると、照れたように微笑んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "昨日のお弁当、おいしいって言ってくれたから……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "こんな子に、こんな風に言われて断るバカは男じゃない。俺はもちろん男だから、全力でお願いした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "分かった。じゃあ少し待っててね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルは嬉しそうに笑うと、そのままキッチンの奥へと消えていった。\n…………。\n……。\n…。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごちそうさまでした", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は綺麗に食べ終えた皿を前に両手を合わせると、ヴェルに向かってそう言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お粗末さまでした", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "いやいや、お粗末どころか充分うまかったよ。昨日の弁当といい、ヴェルはちゃんと料理の修行もしてるんだな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "お世辞なんて言わなくても、言ってくれればまた作ってあげるわよ?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "これを食べてお世辞で済ませられるっていうのは相当なグルメだけだと思うけどなあ。ヴェルはいい奥さんにもなれるんじゃないか", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな俺の感想に、ヴェルはキョロキョロと周囲を見回す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、誰もいない、わよね……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "え?あ、ああ。今ここにいるのはもう俺達だけだけど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな俺の言葉を聞くと同時、ヴェルは俺の隣の席に移動すると、身を寄せて来た。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "が、頑張ったもん。ヒメに食べてもらえる日が来たらいいなって……\nよかった、喜んでもらえて……えへ♪", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それはいつものヴェルとは違った純粋に可愛らしい笑顔で。それを見ている俺の方が赤面してしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、そうか……俺のために練習してくれたんだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ええ。だから、もしまた望んでくれるなら言ってね。さすがに毎日は無理だけど、機会があったらまた作るから", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "本当に嬉しそうに言ってくれるヴェルに、素直に期待が膨らんだ。\n俺としては毎日でもいいんだけど、さすがにそれはヴェルに負担をかけて申し訳ない。\n次の機会を楽しみに待つとしよう。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ヴェル" ]
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[ { "utterance": "ふう、さすがに疲れたな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ベッドの上に身体を投げ出し時間を見れば、もう数時間で日が変わろうという時間だった。\n残った料理はみんなで分け合い、片付けもさすがに超スーパーなメイドさんことオペラさん。手際よく終えていってくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ほんっと、騒がしかったなあ。ウルルもヴェルも、普段はもうちょっと静かなイメージだったんだけどな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうだな。あたしもちょっとビックリだった\nでも、楽しかった、だろ?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "何故、ばれた", "speaker": "姫" }, { "utterance": "思いっきり太字で顔に書いてある", "speaker": "紅" }, { "utterance": "言われて、自分が笑っている事に気がついた。\n人族として蔑まれてきた俺達の周りは、いつもどこか閉塞的だった。だけど、今はもう違う。それを、今日のみんなは教えてくれた。\nここ数日で急に変わった俺の周囲。俺はそれを戸惑いながらも、ちゃんと楽しんでいるらしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ちなみに、紅の顔にも書いてあるぞ。額に『楽』って", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……寝ている間に本当に書くなよ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "さあて、な。起きたらまずは鏡と相談してみてくれ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんなことを言い合いながら、俺達は互いに床についた。\nどうやら俺達は本当についているらしい。だって、こんなにも。\n友人達に恵まれている。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
021113_converted.jsonl
[ { "utterance": "今夜は静かないい夜だ。聞こえるのは微かな風の音だけ。窓から漏れる部屋の明かりもいくつかは消え、眠りについているのが分かる。\n俺は寮の玄関前で、日課の素振りを続けていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "495……496……497……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "振り下ろすたびに数をカウントしながら、ただひたすら同じ動作を繰り返す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "499……500!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうして、いつも通りの回数をこなしたところで、俺は静かに剣をおろした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふぅ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "お疲れ様", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェル?いつから……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "突然横から差し出されたタオルに驚き振り返れば、そこにはヴェルの姿があった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "200ぐらいからかな。集中してたから声かけなかったけど", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "どうやら、こちらに気を使って気配を消してくれていたらしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はい、お水。一息入れるんでしょ?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ああ、ありがとう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヴェルからコップを受け取り、それを口に流し込む。乾いたのどにはそれが非常にありがたかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "サンキュー。一息つけた……って、ヴェル?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "コップの中身を飲み干し改めて礼を言おうとした所で、ヴェルの様子が少しおかしいことに気がつく。\nどこか元気なさげにうつむいたままのヴェルに、俺は声をかけてみた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どうかしたのか、ヴェル", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の言葉に、様子を伺うようにチラリと顔を上げるヴェル。そのまま周囲を見回し誰もいないことを確認すると、静かにこちらに近寄り抱きついてきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お、おい、ヴェル?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ごめん、しばらくこのままでいさせて", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "突然の事で思わず手を離してしまったコップが地面に落ちる。幸い下は芝生だったので割れることはなかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめんなさい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "不意に、悲しそうなヴェルの声が響いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "私、ヒメを守れてない……\nヒメの武器として、ヒメを最強にする。そう誓ったのに、約束したのに……\nアミアの時も今回のデイルの件も……結局ヒメを守れてない……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺に抱きつくヴェルの手に力がこもる。それが、ヴェルの想いを、悔しさを俺に伝えてくれた。\n俺が、自分が強くなるためと自分自身で動いてしまったことを、ヴェルはこんな形で悔やんでたんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そんなことはないよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はそっとヴェルの両肩に手を置いた。思っていたよりも遥かに細いその肩は、ヴェルが最強の魔族である前に、一人の女の子であることを教えてくれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェルは守ってくれてるよ。試験の時だって……いや、いつだって", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……ヒメはあの時、私を守ってくれた。あんな状況だったのにも関わらず……\n私も、もっと強くなりたい。ヒメみたいに、強くなりたい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺を強いと言ってくれるヴェル。その言葉が俺に自信をくれる。俺に、きっとやれるっていう確信をくれる。\nヴェルが、俺に力をくれている。俺を守ってくれている。\nだっだら俺の答えは一つだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なら、俺も、そんなヴェルを追って強くなる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヒメ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺の言葉にヴェルが顔を上げる。その瞳には、涙が溜まっていた。俺のことを思って、俺のために流してくれた涙だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だから、一緒に強くなろう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう言って笑いかける俺に、ヴェルは嬉しそうに笑ってくれた。そして小さく頷く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん。強くなろう", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "あの勇者のように強くなりたい。そう願って毎日剣を振ってきた。だけど、今日この日。\n俺にもう一つ、強くなりたい理由ができた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ヴェル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "よ、よし……誰もいない……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "脱衣所で周囲を念入りに索敵して、私はそう呟いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "しゅ、周囲に敵影なし……清掃中の札は出したし……ヒ、ヒメが中にいることも確認済み……だ、大丈夫、何も問題無い……はず", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そう自分に言い聞かせるように呟くけれど、やはり今ひとつ踏ん切りが付かない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ええい!女は度胸って母様も言ってたし!相手はヒメなんだから大丈夫!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "しかし、いつまでもこうしていたところで仕方がない。あまり時間をかけすぎるとヒメが出てきてしまうかもしれない。私は勢いに任せて服を脱ぎ捨てた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "背中を流すだけ……ヒメの背中を流してあげるだけ。そうよ、やましいことは何もないわ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "今日の特訓でボロボロになって、今にも倒れそうだったヒメの背中を流してあげる。ただそれだけなんだから。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメも頑張ってるんだから……これぐらい、いいわよね?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "誰に確認するでもなく、そう呟いて脱衣所のドアに手をかける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それに、ヒメにだったら見られても大丈夫……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "私は勢いとは裏腹に、ゆっくりと脱衣所のドアを開けて中に入る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "で、でも……やっぱり恥ずかしい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "タオルで前を隠しながらも、ゆっくりと風呂場に足を踏み入れる。ここまで来たら、あとはもう突っ走るだけ。それしかない。\n私は、一気に湯船の前に降り立った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒ、ヒメ!びっくりしたと思うけど落ち着いて!あの……私、考えたの!頑張ってるヒメにご褒美というか……その、ねぎらいっていうか……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "しどろもどろに自分がここに来た理由を説明しながらも、視線は明後日の方向に向いてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だからその……せ、背中を…………あれ?ヒメ?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "だけど、そこまで言ったところで唐突に気がついた。いくら何でも無反応過ぎない?", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あの……ヒメ?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "恐る恐る視線をヒメがいるであろう、湯船の方へ向けてみる。\nそこには……", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あぁぁぁっぁぁ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "湯船の中で、完全にのぼせておぼれかかっている、ヒメの姿があった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃぁぁぁぁぁっ!ヒメーーーーーー!?", "speaker": "ヴェル" } ]
[ "姫", "ヴェル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
021306_converted.jsonl
[ { "utterance": "あれ……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "朝日を顔に浴びながらまぶたを開いた時、最初に放った一言がそれだった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "も、もう朝……あれ?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "寝ぼけ頭で考えがまとまらないが、昨日の夜、風呂に入った前後から記憶が曖昧なのは気のせいだろうか。\nというか俺、いつ寝たっけ?\nそんな事を考えていると、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……姫……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "先に起きていた紅が姿を見せた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ、紅。おはよう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、う、うん……お、おはよう", "speaker": "紅" }, { "utterance": "……なんだ?何か様子がおかしくないか?", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんだ、どうかしたのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "へ!?い、いや何でもないぞ!あたしはいつも通りだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そう言って手を振る紅だが、やはり様子がおかしい。何というか妙によそよそしいといおうか何というか。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうか?なんだか妙に顔も赤いような気がするし、もしかして調子悪いのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "い、いや大丈夫だ!気にしないでくれ!そ、それより早く着替えないと、朝食の時間に間に合わないぞ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "うわ、もうそんな時間か!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅に言われて慌てて時間を確認すると、確かに朝食の時間が迫ってきていた。俺は慌てて着替えようと上着を脱ぐ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "……あの、紅さん?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "え?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "その……別に気にはしないんだけどさ、さすがにそんなに凝視されると微妙に着替え辛いというか……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ふぇ!?あ、ああ、すまない!それもそうだな。あたしは先に食堂で待ってるから!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺がそう指摘すると、紅は、いかにも動揺してますという珍しい声を上げて、慌てて部屋を出ていこうとする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、別にそこまではしなくても――", "speaker": "姫" }, { "utterance": "い、いいから!早く着替えてくるんだぞ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そんな言葉を残して、扉がバタンと勢い良く閉まった。俺はそんな姿に首を傾げるばかりだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "一体何なんだ?", "speaker": "姫" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "おい……!起きろ姫!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ん……んー?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ゆらゆらと身体を揺すられ、ゆっくりと意識が眠りから浮上していく。どうやらもう朝らしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こら!いい加減に起きろ!じゃないと遅刻するぞ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "あ、あれ……?紅?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "やっと起きたか!もうあんまり時間が無い。早く準備しないと学園まで早朝マラソンする事になるぞ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "んー……あれ?いま、何時?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まだいまいち寝ぼけ頭のせいか考えがまとまらず、間の抜けた質問をしてしまう。紅は呆れたように嘆息すると、近くにあった目覚ましを俺の眼前に突きつけた。\nその短針と長針の位置を見た瞬間、まるで冷水でもかけられた様に一瞬で頭が覚醒する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "嘘だろ!?もうこんな時間!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はあ……だから、さっきからそう言ってるだろう、時間が無いって", "speaker": "紅" }, { "utterance": "やばい!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は慌ててベッドから飛び起きると、大急ぎで準備を始めた。くそっ、こんなに盛大に寝過ごしたのはいつ以来だろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、うわっ、馬鹿!いきなり服を脱ぐな!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "うわっ、すまない!急いでたからつい!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あまりに焦り過ぎたため、思わず紅が部屋に居るのを失念して豪快に寝巻きを脱ぎ捨ててしまった。\n紅が顔を赤くして、慌てて後ろを向く。俺はその間に素早く制服へと袖を通した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "よしっ!準備完了だ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "む、無駄に早いな……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "タイムは!?今のはかなりいったはずだ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いや、さすがにタイムは計ってないぞ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "なんだ、残念。せっかく記録更新が狙えると思ったんだがな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いやいやいや、一体なんの記録だ何の", "speaker": "紅" }, { "utterance": "えーと……早着替えかな?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あたしに聞かれても……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そんなくだらないやり取りをしながらも手を動かして準備を進める。\n改めて時間を確認すれば、まだぎりぎり余裕があった。これなら早朝から学園までの道のりを全力疾走という苦行をしなくてすみそうだ。\nもっとも、さすがに悠長に朝食をとってる時間は無い。朝食は抜きになりそうだが、それでも学園に遅刻するよりはマシだ。\n更に言うと、遅刻して先生の折檻を受けるのに比べれば、遥かにマシである。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "よし、何とかなった……悪いな、紅。起こしてくれて助かった", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なに、いつもの事だ。今日に限っては、朝食に行く時に起こしていかなかったあたしも悪いしな\nあまりにも気持ち良さそうに熟睡してたから。起こし辛かったんだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そう苦笑する紅に俺もなるほどと笑い、昨夜、ヴェルと遅くまで訓練していた事を話した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なるほど、昨日の夜やけに遅かったのはそれが原因か", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ああ、ヴェルに秘密兵器を教わってたんだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "秘密兵器?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "驚いたように聞き返す紅だったが、さすがに時間が本格的に危なくなってきている。\nその話は後にして、俺達は慌しく部屋を出た。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "今日の朝は、昨日の疲れからか、やっぱりいつもよりも寝坊気味に紅に起こされた。それでもちゃんと朝食に間に合ったのは、自分を褒めてもいいだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "身体の調子はどうだ?姫", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ああ、大丈夫みたいだ。まだ多少疼きみたいのが残ってはいるけど、オペラさん曰くそれもすぐに消えるってさ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅に聞かれて軽く身体を動かしてみるが、特におかしなところはない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうか、それは良かった", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そういえば、次の試合の日程は今週末だったっけか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ、昨日帰りがけにヴェルが聞いてきたらしい", "speaker": "紅" }, { "utterance": "と、いう事はまだ少し時間がある。今日も特訓をノートに頼もう。せっかくデイルがくれたチャンスを無駄には出来ない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やる気は充分って感じだな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ああ。今度こそ勝てないまでも一矢報いてやる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "微妙に後ろ向きなところが姫らしいな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そんなことを言う紅に笑い返しながら、俺は改めて気合を入れ直す。次こそは、きっと……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "ようやく寮に帰って来た頃には、陽もすっかり暮れていた。きつかったけれど、それでも色々なものを得た一日だったと思う。\n疲れたー、と口にしながら寮に入っていくみんなに続こうとした俺の袖を、ヴェルが不意に掴んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェル、どうかした?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、あのね……勝ったヒメに渡したいもの、があるの……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "どこか恥ずかしそうにモジモジとしながら言うヴェル。その姿は、いつも以上にしおらしくて、可愛らしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だから、夕食の後でいいから、私の部屋に、来て……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "断る理由なんてあるわけがない。俺が分かったと頷くのを確かめると、ヴェルは小さく笑った。そしてそのまま寮の中へと入っていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "渡したいもの、か", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なんだろうな、いったい……。\nヴェルが、勝った俺のために用意してくれているもの。当然ながら自然と期待が増していく。\n俺はそんな期待感を胸に抱きながら、寮の中へと入っていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ど、どうぞ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "お邪魔します", "speaker": "姫" }, { "utterance": "妙に緊張した声での許可を受け、俺はヴェル部屋の中へと入る。\nヴェルの部屋へ入るのは、意外にもこれが初めて。俺も少し緊張していたものの、部屋の内装はやっぱり俺達と変わらなかった。\nまあ、寮である以上は当然か。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いらっしゃい……え、えへへ……何もないでしょ、私の部屋\nどこでも構わないんだけど……う、ううん、とりあえず、ベッドの上にでも座ってくれる?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "あ、ああ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "言われた通り、綺麗にメイクされたベッドに腰を降ろす俺。\n……な、なんだろう。ここでいつもヴェルが寝てるんだと思ったら、少し……いや、やたらとドキドキしてきた。\n二人きりっていう空間はやっぱり怖いな、うん。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それで、渡したいものっていうのは……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "う……うん……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その視線をキョロキョロと妙に彷徨わせながら、俺の前へと立つヴェル。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えっと、あの、その、ね?だ、だから、つまり、えと……あ、あうぅ……\nか、覚悟は出来てる!うん!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルはかがむと、その細い指でそっと俺の顔に触れる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "次の瞬間、熱い感触が俺の唇を塞いでいた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……む……ん……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "熱い言葉が、ヴェルの喉からもれる。\nああ、間違いない。今俺の唇に触れているこの感触は……。\nまるで時間が止まってしまったみたいだった。\n熱く柔らかなその感触を。その一点の感触をただ味わう。\n瑞々しいヴェルの唇。頭の中が熱病にでも冒されたかのように、ボーッとなっていく。\nああ、そうだ。これが、ヴェルの……。\nそれからほどなくして、ゆっくりとその感触が離れていく。真っ赤に染まったヴェルの顔が、ドキリとするほど可愛らしかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あは……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "恥ずかしさをごまかすように笑うヴェル。けれど俺の頭は、ほとんど思考能力を失って、ただ唖然としていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あの、ね……勝利の、ご褒美……\nちゃ、ちゃんと……初めての、だからね。私の、初めての……キス……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "これが、渡したいもの……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うん……迷惑、だった……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ま、まさかっ。ただ、俺はまだまだ弱いから、なのにこんな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう言う俺の唇を、ヴェルの人差し指が封じた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "デイルも言ってたじゃない。ヒメの強さは『決意の強さ』よ。戦うだけが力じゃないわ\n私を、あなたの魔法にしたのは間違いなくヒメの力よ。だからこれも、立派な力\n時として、私やデイルの力をも遙かに凌駕してしまう……奇跡の力\nヒメがヒメだからこそ、私は今ここにいるの。ここでこうして笑っていられるの\nだから、自分が弱いだなんて思わないで。ううん、むしろ逆。ヒメはね、私が持っていないとてつもない力を持っているんだから\nヒメは強いわ、間違いなく。だから、自信を持って", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "力づけるような言葉と微笑み。ヴェルのそれは、俺の心の中にスッと溶け込んでいく。\nああ、そうなんだ。俺にも誇れるものがある。自信を持っていいものがあるんだ。\nヴェルが俺の隣に腰を降ろす。そのまま俺の腕を取り、寄り添うように頭を預けてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "本当はね、試合中、何度も助けに入ってしまいそうだったの……\nヒメが傷つく度に叫んでしまいそうだった……\nだけど、それでも必死に耐えたわ。気が狂ってしまうかと思うくらいに、辛かった。だけどそれでも、必死に耐えたの……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェル……ごめん。俺のワガママで、本当に心配かけて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "本当よ……こんな思いをするのが嫌でこっちに来たはずなのに、前よりもっと辛くなるんだもの。そんなのずるいじゃない……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そう言って、ヴェルは俺を見上げた。赤い神秘的な瞳が潤んで揺れている。そこに俺の顔だけを映しながら、ヴェルは望んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だから……私にもご褒美がほしい……\nヒメの気持ちを縛りたくはないの。だから、恋愛感情がなくても構わない……\nそれでも、証がほしい。私が、ヒメにとっての永遠の力であるっていう証が\n魔族にとって、契約という言葉は何よりも大きな意味を持つわ。それがどんなものなのかは当人同士の問題。だけど、その言葉で括られた行為には絶対の意味がある\nわ、私の身体に……その契約の証を……刻んで……\nヒメの、ヒメだけの……永遠に消えない証を、刻んで……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その言葉の意味が分からないほどに俺も子供じゃない。だけどそれは……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェル……いいのか……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヴェルは、その頬を朱に染めながらコクリと頷いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメだから……いいの……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その想いをはね除けられる資格は、俺にはない。その細い身体をそっと抱きしめて、俺はその先へと進んでいった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ヴェル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "ね、ねえ……ヒメ……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ベッドの端に座る俺の、その足の間に座り込みながら、ヴェルは不思議そうに首を傾げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、これがその……は、挿いるのよね?あの……私、の中に……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ズボンの中から取り出した俺のものを恥ずかしげに見つめながら、ヴェルはやっぱり首を傾げる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうストレートに言われるとなんだけど……そのはずだけど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "でも……なんか、ふにゃふにゃしてるわよね、これ……?こんな状態で、あの……挿いるの……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ちょんちょんと人差し指で俺に触れながら、それを確かめるヴェル。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "前はなんか、あの、もっと、ぎろり、って感じだったと思うんだけど", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "い、いや……それはまだ最初の状態でして……その……ちょっといじってみたりしてくれると……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "え?あ、うん……そうよね。ヒメの大事なものなんだし……そ、それじゃあ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルは言うと、恐る恐る俺をつまみ上げる。よりにもよって先端をつままれたせいで、小さな刺激が俺の身体を走った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あうっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ご、ごめんなさいっ。わ、私、初めてだからっ。変な所触っちゃった!?痛かったとか……救急箱持ってくる!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "いやいや、違うから!その、少し気持ちよかっただけで……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "慌てて立ち上がろうとするヴェルをどうにか押さえる。どうやら、ヴェルは本当によく分かっていないらしい。\n正真正銘、ヴェルがこういう行為をする初めての相手に俺はなろうとしている。それを思うと、妙に嬉しくなってきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "気持ちいい、の?う、うん。それじゃあもうちょっと……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "んっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の先端を優しく撫でるヴェルの指先に、やはり再び反応してしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃんっ。今、ぴくん、って動いたっ\nそ、そうなんだ。男の人のって、こんな風に……\nなんか不思議……男の人って、本当に私のと違うのね……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルはマジマジと俺のを見ると、今までよりも大きくいじり始めた。その刺激に応えるかのように、俺は固く、大きくなっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "わ、うわ、わわわっ、なんか、むくむくって……すごーい。そそり立ってきたっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "さ、さすがに実況は恥ずかしいんですけど、ヴェルさん……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、ごめんなさいっ。でもほら、ぎろり、って感じになってきたから\nうわぁ……こんな風に変わっちゃうんだ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェル自身の手で剛直したそれを、恥じらいつつも興味深げに見るヴェル。が、その顔が不意に引きつった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……あれ?\n……ね、ねえ、ヒメ……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "は、はい?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "これ、おっきくない……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "……ごめん。俺、凄い興奮してるから……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だって、前にお風呂で見たのはあの、もうちょっと……こ、こんなに大きくなるんだ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルのたどたどしい指の動き。間違いなく、初めてであろうその動きが、逆に俺を今までにないほどに興奮させていた。\nヴェルのその細い指が俺に触れている。あのヴェルが、一生懸命に俺を感じさせようとしている。それだけで、下半身に信じられないほどの血と期待とが集まっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんなの、本当に私に挿いるの……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "た、多分。その、ちょっと苦しい思いさせるかもだけど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヴェルの中へと挿いる。その感触を想像し、更に膨らんでしまう俺の期待。ガチガチになった俺に、ヴェルが少し不安げな顔を見せる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぎろり、じゃなくて、ぎょろり、って感じよね、これ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "が、それも一瞬。ヴェルは固くたぎった俺を両手で手にとると、小さく笑った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "で、でも、うん……ヒメのだって思うと、なんか可愛くて、でも逞しくて……納得。えへへ\nそうよね……ヒメの身体なんだって思ったら、急に愛しく感じてきちゃった。あの、ね?初めてだからその、よく分からなくて……\n気持ちよくできなかったら、ごめんね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そして、その小さな唇から、可愛らしい舌を伸ばす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "チロリと、ヴェルの熱い舌先が俺の先端に触れた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわっ、凄い、ゾクッてきた……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "と同時、俺の背筋を猛烈な勢いで電流が走り抜ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメの、すっごく熱い……興奮してくれてるから、なの……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その……ヴェルとこういうことになって期待とか興奮とかしない男って、いないと思う……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それじゃあ、ヒメもしてくれてるのね……うん。頑張る\nぴちゃ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルの小さな舌が丁寧に俺を舐めていく。多分に恥らいを含んだその動きが、むしろ逆に俺を興奮させる。\n丁寧に、ゆっくりと、剛直しきった俺を愛撫するヴェルの舌。熱く濡れたそれが、俺のカリ首から先端の部分をなぞっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……どう……?どの辺がいいとか、もしあったら……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルにされてるってだけで、もうどこでもきてるよ……\nもう、たまらないぐらい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ビリビリと走る電流が心地よく、言葉にすることすら惜しく思えた。ヴェルが与えてくれる快感が、こんなにも気持ちいいものだなんて。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、うん。それじゃあもっと……\nぴちゃぴちゃぴちゃ\nんぁ……はむ……な、何か透明なの、でてきて……ん……んう……ちょっと苦いかも……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺の中から滲み出た先走りを舐めとるように、ヴェルの舌先が俺の割れ目をこじ開ける。その快感に、背筋が自然と伸びた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェルに感じて出てきちゃってるんだよ……気持ちいいから……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うふふ。ヒメにそう言ってもらえると、すっごく嬉しい", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "口での行為を嫌悪する人も多いと聞いたことがあるけれど、ヴェルは嫌な顔一つせず、俺を喜ばせようと奉仕を続けてくれる。\nその尽くそうとする気持ちがそのまま動きに出ているのか、拙いけれどねっとりとしたその動きが、俺の最奥を昂ぶらせて止まらない。\nそんな俺の表情に、ヴェルは嬉しそうに頬を緩めると。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ……もう少し……えいっ\nあむっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺の先端を、その小さな口で頬張った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "熱い吐息が、俺の一番敏感な部分に触れ、そして身体の奥へと入り込んでくる。こ、これ、やばい……っ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、んあ……あんっ……\nんん……お、おっきくて……あう……はいんない……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その小さな口をいっぱいに広げて、俺を少しでも多く飲み込もうと懸命に頑張るヴェル。その口元からこぼれる唾液が俺自身を濡らし、なんともいやらしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……んぐ……あっ、あむ……んぅ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "あ、あぁ……ヴェルの口、あったかくて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、そんな口の中で、唾液に濡れた熱い舌が、俺を嘗めまわす。その度に走る電流が、俺の言葉を奪っていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うくっ!舌、そ、そこっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "んぁ……こ、この、割れてる、とこ?\nあふ……ん……ぬ、ぬるぬるって……出てくる……んんっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そして、そんな行為にヴェルも感じているのか、その吐息が熱く甘い響きを持ち始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だめ、だ……奥の方から、出てきて……\nヴェ、ヴェル……俺、もう……!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "下半身に熱く大きな何かが集まっていくのが分かった。ヴェルの愛撫と甘い響きとが俺を限界まで昂ぶらせ、もうガマンできそうにない。今すぐ解き放ってしまいたい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、んうっ……うん……いい、よ……あむ……わたし……ヒメの、ほしい……んむっ\nあん……んっ……好きな時、に……んう!ん、く!んんーっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その言葉が、俺の射精感を一気に引っ張り上げる。この小さな口の中に、俺のすべてを放ちたい。そんな欲望がもう抑えられない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、ぐうっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、自分の白い欲望のすべてを、ヴェルの口内へと解き放った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んく……う……ん、んう……\nんむ……ん……ん、んん……っ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "凄い……なんか、ヴェルに吸い取られてるみたいだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "次々に、まるで際限無いかの如く噴き出す欲望を、苦しそうに、けれどこぼさないように一生懸命受け止めてくれるヴェル。\nその姿が愛おしく感じて、俺はより多くの量を解き放ってしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んう、んっ……ん、くぅっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルはそのまま俺を受け止め続けると、やがて小さく喉を鳴らし、俺を飲み干した。\n……ダメだ。もう本当にガマンできない……。\n俺は、ヴェルの口から自分を抜き取ると、少し放心気味のヴェルを、ベッドの上に呼んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……も、もう触る……の?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ああ、さっきのお返しだから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さっきのお返しとばかりに、今度は俺の足の間に、背中を向けて座らせる。\nヴェルの大きすぎもせず、けれど決して小さくもないその胸を、服の上からそっと触れた。そのまま、大きく開いた足の付け根、ヴェル自身にも手を伸ばす。\nヴェルの細い身体がぴくんと小さく震えた。それだけで分かるほどに、ヴェルは緊張でガチガチになっている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それに、ヴェルのこんな姿見たら、ガマンなんてできない", "speaker": "姫" }, { "utterance": "服の上からでも分かる弾力に富んだ膨らみ。それをこうして揉み続けているだけでどうにかなってしまいそうだ。恥じらいの染まったその表情が、また俺をそそらせる、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん……でも、あの……で、できたらでいいの……ヒメがしたいなら構わないんだけど……\nもしできるなら……も、もう少し優しくしてほしいなって……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "が、どこか苦しげなその声に、俺の手の動きが止まる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "何もかも初めてだから、ど、どんな風に自分がなっちゃうのかも分からなくて……\nあ、で、できたらでいいの、ほんとに。ヒメが今みたいにしたいっていうなら……うん、大丈夫だから", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺も初めてということもあって、少し焦りすぎた。女の子が初めてを捧げるって意味を、もっと大切に考えないと。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ごめん。ちょっと興奮しすぎてた。俺も、ヴェルの気持ちよさそうな顔とか見たいから、もし辛かったら言ってくれ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は言うと、改めてヴェルの上着へと手を伸ばした、そのまま優しく左右に開く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "二つの丘が、薄い布地に包まれたまま俺の視界へと晒された。ヴェルの頬が、ほんのりと朱に染まる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェルって、着やせするのかな。こんなに細い身体なのに……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、そんなこと……でも、ヒメは大きい方が好き?ノートとかオペラさんとかみたいに", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "あれはまあ、凄いと思うけど……これくらいのもいいな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "今は大きさよりも、ただヴェルの胸がほしい。ブラの上から、優しく揉み上げる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふぁ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "まるで弦楽器みたいな心地のいいヴェルの声がこぼれた。それだけで、俺の下半身はまた反応してしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ほら、丁度俺の手に収まるくらいでさ、俺専用みたいだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ……や……んうっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ゆっくりと、優しく、円を描くように揉みしだく。柔らかさと固い弾力を伴った感触は、飽きなど来ないかのように俺を誘い続けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメの手、優しくて……こ、声、でちゃ……っ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "出してくれてもいいのに……防音設備、しっかりしてるし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だめ……はしたないって……は、あぁ……思われたく、ないの……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "今更思うわけないって。でも、ヴェルの胸、凄いな……ブラの上からで、こんなに柔らかい\nこれいじってるだけで、一日くらい平気で過ごせそうだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ん、うぅっ……あ……は、ぁ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "心地よい弾力をいじるうちに、ヴェルの吐息はどんどんと熱さと甘さとを増していく。その息遣いだけで、俺も達してしまえそうだ。\n俺だけが聞くことを許された震えるような吐息。もっともっとこぼして欲しい。そんな思いから、俺はもう片方の手を、そっと下半身の方に伸ばした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……そろそろ、こっちの方も……いい?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その言葉の意味を察して、ヴェルの顔の朱が更に濃さを増す。けれどもヴェルは迷うことなく、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ただ恥じらいに俯きながら、そう呟いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "たった一枚の心許ない布をズリ下ろすと、ヴェルの一番恥ずかしい入り口が姿をさらす。\nピッタリと閉じた、まだ開かれたことのないその入り口。そして、その入り口の光景に、俺は思わず驚きの声を漏らしていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "じ、じっくり見ちゃやだ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "必死に羞恥を押し殺しながら、そう呟くヴェル。けれども俺は、ヴェルのその場所から目を話せなかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェルの……生えてない?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その、生まれたての赤ん坊のような、何もない光景から。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、子供みたい、よね……ごめんなさい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "でも、その……前のお守りの時は……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "デイルとの最終戦。オペラさんのとんでもない提案。俺の勝利のために、その恥ずかしさに耐えて渡してくれたお守り。あの中身は……。\nさすがに確認なんてできていないけど、でもあの時のヴェルの反応から見ても、違うものが入ってたとは思えない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だから、その……私じゃ見つからないけど、ヒメにじっくり探してもらえば、み、短いのが一本くらいって……\nそ、それであのあと、部屋で一生懸命探したら、その……み、短い生えかけみたいなのが、い、一本だけ……あって……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "耳まで真っ赤に染めて、涙目で言うヴェル。ごめん、ヴェル。そんなヴェルの態度に、俺、かなり反応してる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり、あんな短いのじゃ、御利益、なかったのかなぁ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "こら。俺、ちゃんと勝っただろ。間違いなく御利益あったよ。あのお守りがなかったら、きっと俺、負けてた", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺のためにあんなことしてくれる一途で健気で一生懸命で可愛い娘を、俺は他に知らない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "だから、ちょっとお礼", "speaker": "姫" }, { "utterance": "閉じ合わさった入り口の中に、俺はそっと人差し指を沈める。瞬間、ヴェルの背筋が小さく仰け反った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひゃんっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "熱く火照ったその場所は、既にヴェルの蜜で濡れていた。縦に長い窪みの中を、俺の指がゆっくりと上下に動く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、や、やぁ……そ、そんな、とこ……っ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ほんとに、こんな濡れるんだ……中の方から溢れてくるみたい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "や、だめ……び、びりびり、くるの……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルの感じてる声……凄い可愛い……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "身体を小刻みに震わしながら、甘くこぼれるヴェルの嬌声。それを聞くだけで、身体の奥からゾクゾクと何かがこみ上げてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん、もっと聞きたい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヴェルの身を隠している最後の下着をズリ上げる。桃色のツンと尖った先端が、ぽろんとこぼれ出て小さく揺れた。\n俺はその胸に直接触れると、親指と人差し指とで先端をそっとつまむ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やあんっ、さ、先のところは、だ、だめっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "女の子も、こんな固くなるんだ……コリコリしてて……気持ちいいよ、ここ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ふぁ……あ……あんっ、んっ……はぁ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "少し強めにつまみながらクリクリと左右に捻る。ヴェルの身体から力が抜け、俺に寄りかかる。柔らかな乳房と固い乳首、二つの感触が俺の手の中で同時に合わさっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はう……あ、頭の芯まで、痺れちゃって……だめ……身体に力、はいんない……\nあ、あう……ん、ひゃうっ!き、気持ち、いい、よぉ……ゾクゾク、痺れて……で、でも、やめてほしく、ないの……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "うん。俺もやめたくない\n凄い柔らかいのに、適度な弾力が俺を押し返してきて……だけど、ちょっと力を込めるだけで大きく形が変わって……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "グニグニと、粘土のように自在に形のかわる膨らみ。だがそれを、弾むような弾力が押し返す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なのに、先端はコリコリ固くて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そしてちょっとつまむだけですぐに反応してくれる、敏感で固い先端。ヴェルの身体がこんなにも可愛らしくて心地いいだなんて思わなかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、あ、ああんっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "下の方も、こんなに熱くて……もうこんなにびしょびしょになってる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして気がつけば、下半身の方もシーツにこぼれるくらいにビショビショに濡れそぼっている。\nぬるぬるするその中で指を動かせば、その最奥へと続く入り口に触れる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "入り口も、こんなに小さいんだな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それは思っていたよりも全然小さくて、指先すら入らないような大きさだった。俺はその周辺を蜜に濡れた指先でグルグルと撫で回す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やんっ、そこ、な、撫で回さないで!だ、だめっ、力はいんないの!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その背を弓なりに反らしながら、小さく震えるヴェル。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あ、ああ、き、きちゃうっ、やだ、抑えられない!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そう叫んだ瞬間、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "勢いのある水音と共に、俺の指先をぬるま湯のような感触が包み込んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……あ……\nだめ……でちゃった……い、いっぱい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "肩越しに見下ろせば、ヴェルの中から勢いよく何かが流れている。それは紛れもなく……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェル、こんなガマンしてたの……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、あうぅ……ち、違うの、これはぁ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺の言葉に、見られてるということを意識してしまったのか、思い切り恥ずかしがるヴェル。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、やだやだやだあ!見ないで!見ないでぇ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "慌てて足を閉じようとするものの、それが流れてる状態では閉じれない。首筋まで真っ赤に染めながら、自分の恥ずかしい格好になすすべもなく硬直する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメにこんなの見られるなんて……ふえぇん……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "いや、俺としては、俺だけが見たんでよかったなって思ってるんだけどな\n他のヤツになんて、絶対見せたくないし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "正直、ヴェルのこの姿を可愛いと思ってしまっている俺がいる。けれど同時に、他の誰にも見せたくない。\nヴェルのこんな姿は、あくまでも俺だけのものにしたい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だけど、恥ずかしいのぉ……は、初めてなのに、こんなところまで見られちゃって……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "未だに止まってくれないそれから目を逸らしながら、ヴェルは涙目でそう言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……うう……ほんとに、さいあく……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そしてそれから少しして、ヴェルのそれは止まった。シーツの上に作られてしまった水たまりがヴェルのものだと思うと、ちょっと苦笑してしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、ヴェルには悪いと思うけど、その……ちょっと可愛かったかなあ、なんて思ってる俺がいたり……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヒ、ヒメ……まさか、あの……お、お、おしっこ、とかに興味ある人……なの……?\nだ、だったらその……ヒメの好みは全部受け入れてみせる、けど……で、ででででも……本当に、時々で……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "引きつりながらも、今にも泣き出しそうな声で言うヴェル。それがなんであれ、俺が望むならガマンしようとするそれが本当に愛らしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はいストップ。俺が可愛いと思ったのは、あくまでヴェルのこと。ヴェルがしてる行為についてじゃないよ\nまあ、またヴェルのだったら、ちょっと心動くかも", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さっきのヴェルの顔、やたらと可愛かったし。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もう……し、死んじゃうかと思うくらい、恥ずかしかったのよ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "うん。ごめん。だから、責任もって、ヴェルの全部をもらうよ。逃げないから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はそう宣言すると、ヴェルの身体を後ろから抱きしめた。温かい体温と大きく早いヴェルの鼓動がしっかりと伝わってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……うん", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そしてヴェルは、俺のそんな言葉に小さく頷くと、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "最後まで、もらって", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そういって微笑んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あうぅ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ベッドの上に横になりながら、ヴェルが羞恥でいっぱいの声を漏らす。\n大きく開いた足の間には、さっきのおもらしで濡れたヴェルの入り口がある。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "凄い……これが、ヴェルなんだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "透明がかったピンク色の秘肉に、おもわずそんな感想を述べてしまう。誰にも開かれたことのないその場所は、淡く鮮やかで、とにかく綺麗だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、うん……それが、私……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "決して隠そうとはしないけれど、それでもやっぱり恥ずかしいし怖いんだろう。その身体は小さく震えていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "震えてる……やっぱり、怖い?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "へ、平気。だって、ヒメが相手だもん。これはあの……そ、そうよっ。武者震いっていうやつっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺の質問に、無理に微笑みながら答えるヴェル。その姿がただ可愛らしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん。ヴェルはやっぱり可愛いなあ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "え?あの、なんで今のでそうなるの?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "本気で不思議がるヴェルに苦笑で答えて、俺は一番気になっていたその場所、ヴェルの一番恥ずかしい場所に口をつけた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひゃんっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "びくん、と大きく震えるヴェルの身体。そこは、ヴェルの蜜とおしっことですっかり濡れそぼっていた。\n蜜の甘さと、しょっぱさと、ヴェルの恥ずかしい味がする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、や、やだあっ。私さっき……お、おもらし……出しちゃったのよっ。そこ、汚いっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "……これくらい大丈夫だよ……これが、ヴェルの味なんだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は舌を縦に這わすと、俺自身がこじ開けるだろう初めての入り口へと辿り着いた。そこに、舌先を尖らせて、ねじ込んでいく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ふあっ!や、あ、な、中に入って……柔らかいのが……ヒ、ヒメの舌、が……\n中で、う、動いてるのっ……ひゃ、あ、ああんっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "熱いヴェルの体温が舌先に感じられる。蠢くヴェルの体内を、俺はできるかぎり舌を伸ばして味わった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んあ、あ……ひ、んう、ふあぁ……っ\nお、お腹の中……嘗められて……ん、ああっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "舌が蠢く度に、ヴェルは頭を振って大きく喘ぐ。そして、中から熱い蜜が噴き出してきた。俺は口をベタベタにしながらも、その味を思い切り堪能する。\nが、そんな舌での行為に、ヴェルが切なげな目で俺を見上げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お、お願、い、ヒメ……舌じゃ、やだっ……ヒ、ヒメのが、いいのっ\nヒメを、ほしい、のっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "感じながらも、熱く潤んだ瞳を俺へと向けるヴェル。そんな仕草が愛しくて、俺ももうガマンできない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェル……ああ、分かった", "speaker": "姫" }, { "utterance": "すでに今までにないくらい熱く膨張した肉棒を、俺は取り出す。\nヴェル自身の口でたっぷりと愛されたそれを、俺はヴェルのキュッと閉じた入り口に押し当てた。それだけで熱さが伝わってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、ヴェルの、もらうよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うん……ヒメが貰って……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "初めての怖さを懸命に押し殺して微笑むヴェル。俺はそんなヴェルを奪うべく、ゆっくりと腰を前に押し出していった。\nめりめりとヴェルの身体を無理やり引き裂きながら、俺の身体がヴェルの中へと沈み込んでいく。\n初めて進入を許すそこは固く、そして狭い。何よりも、初めての証で守られ、俺を頑なに拒もうとする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ!あ、あ、う……んうっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "身体を引き裂かれる痛みに懸命に耐え、俺を受け入れようとするヴェル。そんな想いに応えようと、俺は一切引くことなく、自分を突き出した。\nそして、ぷつん、という小さな感触と共に、俺自身の半分ほどが、一気にヴェルの中へと沈み込んだ。\nそれは紛れもない、破瓜の証。俺がヴェルを奪った証明。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、これが、ヴェルの中……っ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺を、ヴェルの身体が包み込んでいる。熱くてとろけそうなヴェルの体内で、吸い付くように無数のヒダが俺を締め付ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うああっ。す、すご、い……熱くて、ギュッて、締まって……!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こうして中にいるだけで、俺のすべてを吸い出されてしまいそうな気持ちよさ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あは……お、お腹の中、い、いっぱいで……ヒメがいる、よぉ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "痛みを必死に堪えながら、それでも俺を受け入れてくれるヴェル。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめんっ……できるだけ、優しくしたいんだけど……ガ、ガマン、できないっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うんっ、平気!これで、ヒメとの契約、せ、成立、だよね……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ああ……もう、絶対に破棄しない、からな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "え、えへへ……なんか、ね、すっごく嬉しい", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そんな俺の宣言に、ヴェルが笑顔で言ってくれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "涙出ちゃうくらい痛いのに、ヒメが中にいるんだって思ったら、自然と笑えちゃうの", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "身体を引き裂かれてる痛みだ、生半可はなずがない。にもかかわらず、相手が俺だからと笑ってくれる。それがたまらなく嬉しい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメの、すっごい熱い、よ……ヒメに焼かれちゃってる、みたい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺もだよ……ギチギチって締め付けられて……搾り取られそうだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こうして中にいるだけなのに、今まで味わったことがないくらいに気持ちがいい。もし天国というものがあるのなら、この快感こそがそうなんじゃないかと思ってしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんなの味わったら、もうヴェルの身体なしじゃいられないっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "動いて、いいよ……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "痛いを堪えながらも、俺の望む通りにしていいのに、と首を傾げるヴェル。だけど、俺の方もそんなことを言える状況にない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、動きたいんだけど……その……俺も初めてだから、もう耐えられそうになくて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "気持ちよすぎて、こうしているだけでも出してしまいそうだ。ちょっとでも気を抜けば、それでもう終わりだろう。\n身体の奥から、強く激しいものがこみ上げてきて、今にも爆発しそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ご、ごめんっ。俺、もう出る!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そっか。ヒメも私が初めてなんだ……それじゃあ、気持ちいいものにしたいよね\n好きに出していいよ……だから、動いて。ちょっとでも気持ちよくなってくれれば、私嬉しいから", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェル……それじゃあ、お言葉に、甘えて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ゆっくりと、本当にゆっくりと腰を動かす。埋まった自分自身を引き出そうとすると、ヴェルがそれを拒むように締め上げ、擦り上げる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う……あ、ああっ。す、凄い、これ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、今度は再び埋めていく。熱く濡れた秘肉が、俺に絡みつき、締め上げる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぬるぬるしてて……だ、だけどたくさんの何かが、絡みつい、て……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、あくっ……ヒメ、が、動いて……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ゆっくりと抽挿を繰り返すものの、すぐに限界が訪れる。腰の奥に何かがあつまり、それは今にも破裂してしまいそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり、ダメ、だ……こんなの耐えられ、ない!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "全身がガクガクと震え、今にも先端から溢れだしそうになる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェ、ヴェル!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、目の前の愛しい人の名前を叫ぶと、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、あああああっ!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その中に、熱い自分のすべてを注ぎ込んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んう!\nう、うん。ヒメのあっついのが、お腹の奥で吹き出てる……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "どくん、どくんと痙攣を繰り返し、その度にヴェルの奥へと噴き出していく俺の欲望。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "私の奥の所に当たって……あ……凄い、かも、これ……\nヒメに、私の一番深い所、蹂躙されちゃってるんだ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "う、く、ううっ……ま、まだ締め付けてきて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヴェルの中へと解き放つ快感を、俺は存分に味わい続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメのが、ぴくんぴくん、てお腹の中で跳ねてるの。その度に、どっくんって……私、今凄い幸せな気持ち……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "いったいどれだけ溜まっていたんだろう。自分でも驚くくらいの量を放出し、俺は、ヴェルからゆっくりと自分を引き抜いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "わ、わわっ……こぼれて、きちゃった……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "が、それと同時に、ヴェルの中から白いものがこぼれ落ちてくる。それは紛れもない、俺がたった今吐き出したものだ。\n初めての証と混ざっているのか、少しピンクがかっているのが痛々しく感じる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメの、すっごいたくさん……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ごめん……その、結構溜まってたみたいだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "でも、これで私、もう初めてじゃないのよね……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "え?あ、うん", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヴェルはたった今、俺によって汚された。そしてその事実をヴェルは、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメに、捧げちゃったんだ……えへ……えへへへ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "本当に嬉しそうに受け入れてくれる。ヴェルの身体はたまらなく気持ちよかったけれど、それはヴェルがこうして心から受け入れてくれたからなんだと思う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "よっし。これでもう母様にだってバカにされないんだから。私の身体は、ちゃんとヒメのものになったんだもの\nヒメ\nありがとう♪", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そのヴェルの笑顔は、俺にとって生涯忘れられない思い出になった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ヴェル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
022404h_converted.jsonl
[ { "utterance": "みんなで飲んで騒いで最後まで楽しかった宴会も終わり、シャルを送り届けると俺達も寮へと帰った。\nみんなあれだけ騒いでさすがに疲れたのか、部屋に向かいながら眠そうに目をこすっていたのを思い出す。\n紅ですら珍しく、風呂から戻ってきたらすぐに眠ってしまった。\n俺もすぐに寝たい気分ではあったけれど、いつもより遅く寮に戻ったとはいえ、風呂に『俺が入れる』時間まではまだ少しある。\nどうしたものかと部屋でボーッとしていたはずなんだが……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "気が付いたら、ここに来てたんだよなー……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "目の前にあるのは扉。当然他の部屋との違いは無いが、少なくとも自分の部屋じゃない。\n扉のすぐ脇のネームプレートには、\n――ヴェル=セイン――\nそうハッキリと書かれている。\n別に何か用がある、というわけでもないけれど、ただその顔を見たい、一緒にいたい、という衝動が、どうにも抑えられなかった。\nまあ、昨日の今日で、と思わなくもないけれど……。\nヴェルも、他のみんなと同様に、もう寝てしまってるかもしれない。その時は素直に戻ろう。\n俺は、控え目に扉をノックした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "誰?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "どうやらまだ眠ってはいなかったらしい、程なくして、そっけなくも今一番聞きたい声が返ってきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺だよ。入っていいかな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さすがに、女の子の部屋の扉を勝手に開けるほど無神経じゃない。そんな俺の呼びかけに、中から大慌てな様子の声が轟いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "へ!?ヒ、ヒメ!?あわわわ!!ちょ、ちょっと待って!!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "すかさず続く、先ほどのそっけなさが嘘のような感情豊かな声とドタドタと何かを片付け始める音。もしかしてタイミングが悪かったかな。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あの、忙しいなら出直そうか?どうせたいした……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だめ!い、いかないで!!大丈夫、す、すぐに――うにゃぁ!!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェル!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "中からやたら可愛らしい悲鳴と一緒に、何かが倒れる音と崩れる音とが同時に響く。\n本気で心配になって、扉を開けようと取っ手を握りしめるが、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "開けないで!お願い!!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "中からそう静止され、思いとどまった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫か?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "大丈夫……ちょっと荷物が崩れただけだから……すぐに片付け……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェル?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "何かに気がついたようにヴェルの声が止まる。やがて、今まで聞いたこと無いような情け無い声が絞り出された。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめんなさい……ちょっと……時間、かかるかも……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "了解……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "今にも泣き出しそうな声だったけど、それが妙に可愛いなあと思えてしまったあたり、俺もヴェルにはまってしまっているのかもしれない……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ど、どうぞ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "お、おじゃまします……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それからたっぷり十分程扉の前で待ったところで、ようやく大丈夫の声が聞こえた。俺は恐る恐る、二度目のヴェルの部屋へと足を踏みいれる。\nこうして見る分には、特に散らかってるところはない。というか、昨日入った時にも全然そんな様子はなかったんだけれど、いったい何を散らかしていたんだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルに案内され、空いてるベッドの上に腰掛ける。まずい、とりあえず来たはいいものの、特に目的があったわけでもないから話が思い浮かばない。\nというか、これじゃまるで俺がヴェルの身体を求めて来たみたいじゃないか。\n実際ヴェルもさっきから俺の言葉を待つように、ちらちらとこちらを見ている。まずい、完全に勘違いされてる。\n別に今回はそういう目的で来たわけじゃない。そりゃあヴェルが相手だし、そうなったら嬉しいなあ、なんて気持ちもないわけじゃないけれど……。\nそんなことを頭の中でぐるぐると考えていると、ふといい香りが鼻腔をくすぐった。この香りは……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もしかして、風呂から出たばかりだった?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "へ?な、なんで……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "どうして分かったのかという顔をするヴェルに微笑み返しながら、優しくその綺麗な黒髪を撫でる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ただ、なんとなく。いい匂いがしたから、もしかしてそうじゃないかなって", "speaker": "姫" }, { "utterance": "う、うん……お風呂上りでちょっとラフな格好してたから……その", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ああ、なるほど納得した。丁度風呂から帰って来て、部屋でくつろいでいたところに俺が来てしまったので、あそこまで慌てたわけか。\nそんなの気にしなくいいとも思ったけれど、そもそも男と女では感覚が全然違う。俺だって、風呂上りのだらしない姿をヴェルには見られたくないしな。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん、タイミング悪かったな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、そんな事ないわ!ヒメが来てくれるだけでも嬉しいもの!むしろ私の方こそ謝らなくちゃ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "え?なんで?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だって、せっかくヒメが来てくれたのに外に放置するような事しちゃって……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ああ、なんだその事か。大丈夫、全然気にしてないから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "で、でも……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "どうやらかなり気にしてくれていたらしい。申し訳なさそうに身体を寄せてくるヴェルに、思わずドキっとしてしまう。\n顔が近くに迫り、シャンプーの香りが鼻腔をくすぐった。それだけで、ぼうーっとしかけてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメ?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "あ、いや、なんでもない……\nそれじゃあ、おあいこってことでどうだ。それが一番いい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヒメがそう言ってくれるなら……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そういって離れるヴェルを少し残念に思いながらもほっとする。あのままだったら俺の方が色々な意味で我慢できなくなっていそうだ。\nそうして、互いの距離が少しだけ離れたところで、ヴェルが意を決したように告げる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あの……もし、今日もヒメが私を求めてくれるなら……その", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そういって服に手をかけようとするヴェルを、今度は俺が止める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメ?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "今日は違うんだ。今日はその……別にそういうのが目的じゃなくて……\n特に何があるってわけじゃないんだけれど、気がついたら急にヴェルに会いたくなって……それで……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "こういうのを自分で言うのは照れ臭い。ヴェルから目を逸らしながら、たどたどしく言葉を続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ま、まあ男だからそういう願望が無いわけじゃないんだけども。なんていうか……ヴェルの所に来るのにそれだけを目的にはしたくないんだ。上手くいえないけど", "speaker": "姫" }, { "utterance": "自分でももっと上手い言い方があったんじゃないかと思うけれど、とにかく言いたい事は全部言った。少しでも伝わってくれてるといいんだけれど……。\n俺は、恐る恐る視線を戻す。そこには、ヴェルの優しく微笑みがあった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫、ちゃんとヒメの気持ち。伝わってるよ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そう言って、きゅっと優しく身体に手を回してくる。その温もりが、ヴェルの心そのものみたいで心地いい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でも、ヒメになら私はいいんだけどね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェル……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "すこしだけ残念そうに呟くヴェルだったけれど、その顔は微笑んだままだった。互いの気持ちを本当の意味で分かり合えたみたいで、ただ嬉しい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃ、こういうのはどうかな?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "え?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺はヴェルの手を離させると、自分の膝の上をぽんぽんと叩いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……うん!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それで意図を察してくれたらしい。ヴェルは嬉しそうに俺の膝の上へと腰を下ろした。\nそうて、そのまま身体のすべてを預けてくる。その重みが単純に気持ちいい。そんなヴェルを軽く抱きしめる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメ……あったかい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルこそ、身体ぽかぽかだ。風呂上りだからかな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "えへ、ありがとう", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そのまま、しばらく無言の時間が過ぎる。だけど妙な安心感があり、全然苦にならない。気がつけば、無意識にヴェルの髪を撫でていた。本当に綺麗で触り心地もいい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "本当に綺麗な髪だね", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ありがと。毎日苦労して手入れしてる甲斐があるわ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "やっぱりこれだけ長いと大変?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うん、ちょっとね。けどヒメが綺麗って言ってくれるなら全然苦じゃないわ\n昔はね、全然手入れしてなくて母様に良く叱られたわ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "学園長って、そういうところにうるさいんだ。ちょっと意外だな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ええ、髪は女の命なんだから大切にしないとダメじゃないかっって。髪を伸ばしてたのだって単純に切るのが面倒だっただけだし", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "なるほど、昔のヴェルはそうだったんだな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "でもね、ヒメに会って、ヒメを好きになって私は変わったの。ううん、ヒメが変えてくれたの\nあの日、髪の手入れの仕方を教えてって聞いた時の母様の喜びようったらもう、未だに覚えてるわ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "あの学園長がねえ。でも、ヴェルのことを溺愛してるもんな。目に浮かぶよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "でも良かった、その時母様に聞いておいて。ヒメに綺麗って言ってもらえて凄く嬉しい", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そんな話を聞くと余計にこの黒髪が、そして何よりヴェルが愛おしく感じてくる。俺はその感触を楽しむように、ヴェルの黒髪を撫で続ける。\nそうしてまたしばらく無言の時間が続いた。互いの熱を感じ合うようなゆっくりとした時間。そんな中で、今度はヴェルの方が話しかけてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そういえば、街を案内してくれるって話、すっかり忘れてたわ。あれって結局どうなったの?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "……あ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "しまった、またやってしまった。\nここ数日の間、ずっとデイルとの決闘で頭がいっぱいで、すっかり忘れてしまっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その様子だと、また忘れてたわね。酷いわ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "わ、悪い!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さすが二度目はありえない。俺は両手を合わせると、深く頭を下げて謝罪する。本当に申訳ない。\nが、そんな俺の態度に、ヴェルはクスクスと笑い出す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふふっ、ごめんなさい、ちょっと意地悪しただけ。私自身忘れてたんだもの、気にしてないわ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "いや、だけど約束を破ったのは事実だし……それも二度も、やっぱり何か埋め合わせしたいな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いいって言ってるのに……ま、それじゃヒメの気が済まないって言うのなら、喜んで提案に乗らせてもらうわ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その笑顔に頷きで返し、何が出来るかを考える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "改めて案内っていうのも今更だよな……案内が必要なところなんてもう……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうね、正直もう殆どの場所を見てしまったわね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "広いようでいて、実際は狭いからなこの世界は……と、なると……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "案内が駄目だとすると、どこかに普通に遊びに行く事になる。埋め合わせとしては妥当な線だが、それはそれでどうだろう。もう少し何かがほしいところだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "私はヒメが一緒ならどこでもいいわよ?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "うーん……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヴェルはそう言ってくれるけれど、できることなら今ままで以上に楽しんでほしい。俺は頭を思い切り捻りながら、考える。\n街中はもう今更、それ以外だと丘の方になるが、そこはもう特訓で嫌というほど通った場所だ。森の奥だと猛獣撃破ツアーになること必至。\n他に残っていそうな所は……そこまで考えて、俺は一カ所だけ、まだ足を運んでない場所があったのを思い出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "海!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "海?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そう、知ってると思うけどこの世界は海で囲まれてる。当然、海水浴が出来る浜辺があるんだ。そこならヴェルもまだ行った事ないよな?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうね、確かにまだだわ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "よし、なら決まりかな。もちろんヴェルが良ければだけど", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もちろん。ヒメの提案を断るわけないし、私自身行ってみたいもの", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そうと決まれば早速水着の用意をしなくちゃと張り切るヴェルの言葉に、思わず水着姿のヴェルを想像してしまう。\n……それは、昨日の生まれたままの姿と重なって、ただ綺麗だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "た、楽しみだな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なに想像してるのよ、えっち……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "思わずそう呟いてしまったところを、顔を赤くしたヴェルに突っ込まれる。もっとも、ヴェルも満更でもないみたいだけれど。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あはは……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "じゃあ、さっそく明日みんなにも声をかけなくちゃね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "いいのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "やっぱり、ヴェルとしては二人きりを望んでるかと思っていただけに、その発言に思わず聞き返してしまう。\nそんな俺に、ヴェルはもちろんと頷くと、いたずらっぽい笑みを見せた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だって、他の子達の水着姿だって見たいでしょ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "うっ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺も男である以上、四界の綺麗所が終結しているあのメンバーの水着姿となれば、当然見たいとは思ってしまう。\nヴェルはそんな俺を見て、やっぱりねとクスクス笑った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫よ。私はヒメのものでいたいけれど、ヒメを束縛はしたくないの。ヒメが願うことを叶えるのが私の望みよ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェル……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それは強がりでもガマンしているわけでもなく、本心からの言葉だった。そんなヴェルの心遣いが素直に嬉しい。今回は、甘えさせてもうらうとしよう。\nとはいえ、ヴェルと二人きりというのもやっぱり捨てがたい。今度は二人きりを提案しよう。\n……でも俺、女性にとっては相当に酷いこと考えてるな。気をつけよう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、明日にでも皆に声をかけてみるか", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ええ、分かったわ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェル", "speaker": "姫" }, { "utterance": "何?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ありがとう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だから気にしなくていいって。でも、あんまり他の子ばかり見てたら拗ねちゃうかもよ?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ぜ、善処します", "speaker": "姫" }, { "utterance": "くす。期待できないなー、姫はえっちだからなー", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "すみません", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヴェルの言葉をまったく否定できず頭を下げる。ヴェルはそんな俺を見て楽しそうに笑っていた。\nああ、こういうのも尻にしかれるっていうんだろうか。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、名残惜しいけどそろそろ戻るよ。時間も時間だしな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "時間を見ると、来てからもう大分立っていた。この時間なら風呂に入っても問題なさそうだ。\n正直、もっといたいって気持ちはあるんだけれど、これ以上いると本当にガマン出来なくなってしまいそうな気がする。\n俺が立ち上がると、ヴェルの手が名残惜しそうに空中を彷徨った。そして、俺の手を握る。\nそんなヴェルがたまらなく可愛くて、思わず抱きしめたくなるがどうにか我慢する。ここで抱きしめれば、間違いなく歯止めが利かなくなるだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "…………", "speaker": "姫" }, { "utterance": "…………", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "しかし、俺にこの手を振り払う事は出来そう無い。中から湧き上がってくる欲望を、必至に抑え込む。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "よし……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "が、不意にヴェルが何かを決意したように立ち上がった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "これくらいは……ね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そして、はにかむように微笑むと、その桜色の唇を静かに俺に重ね合わせる", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……っ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ん……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それはとても柔らかくて、とても温かい。ヴェルの俺への想い、そのすべてが込められたキスだった。\n唇と唇を触れ合わせるだけの軽いもの。だけどそれだけで、俺はヴェルのすべてを抱きしめたような気持ちになる。\nやがて、ゆっくりとヴェルが唇を離していく。その温もりが、俺の身体から遠ざかっていく。その代わりとばかりに、ヴェルは頬を赤らめながら可愛らしく笑った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うふ……お、おやすみヒメ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "あ、ああ。おやすみ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それは、ほんの数秒程度。ごくごく短い触れるだけのキス。にも関わらず、俺もヴェルも耳まで赤い。だめだ、これ以上この場にいると俺の理性が爆発する。\n俺はもう最後にもう一度挨拶をするとと、名残惜しさを残しながらも急いでヴェルの部屋を出た。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ヴェル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "今の状態で一番動けるのは間違いなく無傷の俺だ。だから俺が囮となって、皆からラーロンを引き離す。\n勝つ必要は無い。時間を稼いでみんなの回復を待てばいい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こっちだ、ラーロン!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だから、あえて挑発するようにラーロンの名前を呼びその意識を惹くと、俺は全力で走り出した。\nしかし、俺は一つ失念していた。ラーロンは魔族であり、その魔力を使った遠距離攻撃が出来るという事を。さっきの波動攻撃のような。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ガアアアアアアア!!", "speaker": "ラーロン" }, { "utterance": "があっ!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺がラーロンに背を向けた瞬間、恐ろしい衝撃が俺の背中を打ちつけ俺の身体を宙に舞わせる。\nそしてそのまま、俺は地面に叩きつけられた。受け身なんて当然取る余裕もない。衝撃で肺の空気がは全て吐き出された。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "がはっ!ゲホッゲホッ!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "苦しい、息が出来ない、そして体が動かない。そんな俺の元へ、狂った笑顔を浮かべたラーロンが近づいてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぐっ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "起き上がろうとするものの、全身に力が入らない。さっきの衝撃に武器すら手放している今の俺に、ラーロンの剣を受け止める術はもうなかった……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "ラーロン", "姫" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "ちゅんちゅんと、可愛らしい小鳥の声が聞こえる。\n窓から差し込む日差しが、ボクの顔を明るく照らしていた。ああ、朝なんだ。\nなんだろう、頭の中がぼーっとして……あまり考えられない。もしかしたら、さっき姫くんに……その……よ、余韻なのかなあ……。\n姫くんの身体、たくましくて…………\nあれ?\nそういえば、姫くんは……ボクの隣に……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……いません", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そう呟いた瞬間、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お姉ちゃん、おっはよ~♪", "speaker": "アミア" }, { "utterance": "アミちゃんの元気な声が、思い切り部屋の中に響き渡った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "珍しいね、お姉ちゃんがわたしより遅いなんて", "speaker": "アミア" }, { "utterance": "いつも通りに元気で可愛らしい笑顔を浮かべているアミちゃん。なんだろう、何かが変です。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あれ?あの、姫くんは……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "お兄ちゃん?お兄ちゃんがどうか……", "speaker": "アミア" }, { "utterance": "不思議そうに首を傾げるアミちゃん。だけどその顔が、すぐにどこか怪しい笑顔に変わった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そっか、そっかあ。お兄ちゃんが\n……お姉ちゃん、夢でまで……えっち", "speaker": "アミア" }, { "utterance": "え?ええ?えええっ?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "まだハッキリとしない頭の中で、アミちゃんの言葉の意味を必死に考える。\nう~……なんだろう、なんか今一つ頭が動いてくれない。やっぱり姫くんとの……姫くんと……姫くん!?\nそういえば、なんでいきなりあんな……だって……姫くんにはヴェルちゃんが……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "も、もしかして、今の……夢?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "自分に確認しようとしたボクの一言に、アミちゃんがニコニコ笑いながら頷いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はうんっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ぼん、っと一気に顔が熱くなる。な、なんでなんでなんでなんで!?", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふふ~ん。お兄ちゃんとぉ、どんなことするぅ、夢だったのかなぁ", "speaker": "アミア" }, { "utterance": "べ、べべべべべ別にな、な、なんでもな……くない、かもしれなぃ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "正直でよろしい。でもお姉ちゃん、そろそろ準備しないとヤバイよ。髪の毛とか直す時間なくなっちゃう", "speaker": "アミア" }, { "utterance": "きゃうんっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ボクはベッドから飛び跳ねるように降りると、慌てて洗面所の方に向かう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "で、でも……なんでボク、あんな、夢、を……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "だけどその途中で、そんなことを呟きながら立ち止まった。\nだって、ボクがあんなことを男の人となんて……そんなことありえないのに……ボクの未来は……。\nそう考えて、不意に気がついた。\nああ、そうか。ボクと違って、姫くんは戦ってるんだ。デイルくんとの時も、ラーロンくんとの時も、実力だけで見るなら絶対に不利なのに、だけど逃げないで戦った。\n種族的にも絶対に不利で、勝てるはずのない戦いだった。だけど姫くんは逃げずに、前を向いて、人族だっていう運命と戦ってた。勝てないっていう運命と戦ってた。\nそうして、勝っちゃった。運命に、勝っちゃった。ボクなんて、戦おうともしていないのに……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もしかしてボク、姫くんに……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "その先の言葉を考えただけで、ドキドキと胸が高鳴り始める。顔の温度が上がっていくのが分かる。\nほ、本当に、ボク……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "おねーちゃーん。急がないと本当に遅刻しちゃうよー", "speaker": "アミア" }, { "utterance": "は、はいっ。ごめんなさい!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "か、考えちゃダメ。うん、ダメダメ。姫くんには、ヴェルちゃんが……。\nそう言い聞かせて、慌てて準備に奔走するボク。でもなぜだろう。その間、ずっと胸が痛かった。\nやっぱり、ボクは……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "ノート", "アミア" ]
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[ { "utterance": "生徒白鷺", "speaker": "バリアリーフ" }, { "utterance": "そんな風に先生に呼ばれたのは昼休みのことだった。トイレに行こうと、一人廊下に出たところでのことだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "先生、どうかしましたか?別に今は彫刻壊したりとかしてませんよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "当然ですわ。もしまた壊してウルル様を巻き込むようでしたら、私の哀のムチが、生徒白鷺を打ち砕いておりますもの", "speaker": "バリアリーフ" }, { "utterance": "愛じゃないんだ……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ですが、中々にいい勘をしてますわね。お察しの通り、学園長がお呼びですわ", "speaker": "バリアリーフ" }, { "utterance": "げっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いや待て、落ち着くんだ俺。まだまずいことと決まったわけじゃない。むしろ褒められたりとか……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "恐らくは、闘技場掃除のことじゃないかと", "speaker": "バリアリーフ" }, { "utterance": "終わった……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さすが学園長……しっかり覚えてたか……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まあ、罰は罰としてしっかり受けておくことですわ。頑張りあそばせ", "speaker": "バリアリーフ" }, { "utterance": "先生は、くすくすと楽しげに笑いながら言うと、そのまま立ち去っていった。\nさて、どうしよう。一旦みんなの所に戻るか、それともこのまま学園長室に行くか。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "彫刻破壊の時のこともあるしなあ……学園長室にするか", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あのメンバーだし。何かあったらとか言って、一斉に乗り込んだりしかねない。\nここは先に行って、話しだけでも聞いておこう。", "speaker": "地の文" } ]
[ "バリアリーフ", "姫" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "はあ~……湯船に疲れが溶けていくぜぃ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "我ながら年寄りくさいことをいうなあと自覚はするもののしかたない。それほどまでに天国なのだから。\nハプニングはありつつも、日暮れと共にどうにか終わった闘技場清掃。当然、あんな人数で一日やったところで完全に終わるわけはないけれど、まあ、俺達の罰は終わった。\nそれから疲れ切った身体を引きずりつつも待ちに待った数時間、ようやく風呂の時間がきた。\nさすがにこればかりは好きな時間に入るわけにもいかないもんなあ。みんなが入り終わった深夜帯にしか使えないのがこんなにも恨めしかったのは初めてだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "痛っ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "唐突に、ズキン、と軽く肩が痛む。昼間のケガだ。さすがに完治までは多少の時間もかかりそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あんまり長湯しても、ケガによくなさそうだな……お名残おしいけども、少し早めに上がるか……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は湯船から出ると、脱衣所の方へと向いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺は慌てて後ろへと振り返る。\nなんだ、今のは?明らかに紅だった。しかも何も来ていない全裸状態。\nあの豊かな膨らみとか、締まったウエストとかが思い切り視界に入ってしまったわけだが……俺、風呂を使う時間とか間違えてないよな。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "す、すまない。今のはあたしのミスだ気にしないでくれ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そんな俺の疑問に答えるかのように、いかにも恥ずかしげな紅の声が背後で響く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "バ、バスタオルは巻いた。これで大丈夫だとは思うが、その……できれば後ろを向かないでくれるとありがたい……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "い、いやちょっと待てっ。それ以前にだ、なんでお前がここにいる!俺、風呂入ってくるって言って部屋出たよな!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、ああ、それなんだが……その……\n昼間の傷、完治させてなかったし、それだと洗いにくいんじゃないかって思って……\nい、いや、勘違いはしないでくれっ。べべべ別に変な意味はなくてだなっ、あたしのせいだし、その……これくらいはしないと……\nあたしに洗わせてくれないか……?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "どうやら紅は昼間のことを相当気にしてしまってるみたいだな。本来なら断るべきなんだろうけど……そうすると紅のことだ。罪悪感に潰されかねない、か。\nま、まあ、俺が頑張ってガマンすればいいだけどのことだ!うん!ここは紅のためにも引き受けて、楽にしてやるべきだろう!\n……本当にガマンできるかなあ、俺……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "へぇ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "どうかしたか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、ああ、いや、なんでもない。その、思った以上に逞しい身体つきだったんでな。ちょっと感心してしまった", "speaker": "紅" }, { "utterance": "まあ、これでもトレーニングなんかはしっかりやってるからな\nどんな技も、結局はそれを使いこなせる身体が必要になるし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なるほど。そういう地味で辛いものでもしっかりやっているからこそ、アミアやデイルとの戦いでも、奇跡を起こせたのかもしれないな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "感心した風に言いながら、ウンウンと頷く紅の笑顔が、前方の鏡に映って見えた。どうやら本心からそう思ってくれているみたいだ。\nそういう影で行うものだからこそ、褒めてもらえると嬉しかったりする。\nが、その紅の表情が不意に陰る。\nその細い指が、俺の肩へとそっと伸びた。そして、傷の周囲をなぞるように動いていく。\nその感触は少しくすぐったかったけれど、決して不快なものじゃない。\nが、不意に滑りでもしたのか、その指が傷へと触れる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "痛っ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、す、すまんっ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "指の感触がふと消えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "な、なあ……これ完治させてもらうわけにはいかなかったのか……?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "いや、前にも言われたんだけどさ、回復系でもあまり人体に魔力を使いすぎるのはよくないらしくてさ。リバウンド、とか発生するから\n問題ないレベルにまで治したら、あとは自然治癒させた方がいいらしい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうなのか……この傷、残っちゃうのかな……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "どうだろうなあ。まあ残ったところで別に構わないさ。むしろ、紅にこんな傷が出来たら大変だった", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ばか……\nあたしの不注意のせいなんだから、あたしに傷が出来る方が普通じゃない……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "大事なものほど傷つかないで残っててほしいもんだろ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、大事なって……最近のお前は、そういう恥ずかしいことを簡単に口にしすぎるぞ\nう、嬉しいけど……\nでも、本当にすまない……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "立場が逆だったとしても、やっぱり紅なら俺を助けてくれただろ。現に今までがそうだった\nだから本当に気にしないでくれ。むしろ俺のが助けられてきた回数は多いんだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……そうか\n……こうしてみると広いな、姫の背中。やっぱり、男なんだな\n最近のお前は、本当にどんどんと成長してしまう。必死に追いかけてはいるが、離されてしまうのも、そう遠くはないかもしれないな……\nあっ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "急いで身につけたせいで、巻き方が弱かったのだろう。紅の身体からバスタオルがはらりと落ちた。その、魅惑的な身体が、鏡の中に惜しげもなくさらされる。\n……い、いやそのなんだ……海とか着替え見た時とかで分かっていたはずなんだけど……こうして実物を目にしてしまうと……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ど、どうかした、のか?紅……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、ああいや、大丈夫だ。その、バスタオルが落ちただけで、この位置なら見られることもないからな\nしっかり洗ってやるぞ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "機嫌良く、いかにも楽しげに俺の背中を洗い続ける紅。腕を動かす度に、その豊かな膨らみが揺れるのがよく見える。\n……ごめんなさい紅さん。その、丸見えだったりします……。\n見えてる、とか教えたら、それはそれでまずいよな。見られてたって自覚させちゃうようなものだし。\nなんとか『鏡に映ってたけど俺には見えなかったー』、という方向にもっていく手はないものか。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "な、なあ、紅", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ん?どうかしたのか?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "い、いやそのなんだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "考えろ、考えるんだ俺!今ここでこそ紅のためになる一言を!!", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "鏡に映って俺に丸見えです!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "え?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "あ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いや、今のは間違い!俺何も言ってない!だからうん、そうだもう一回。ほら、もう一回やり直そう!わんもあちゃーんす!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あまりの失態に慌てまくる俺の視界の中、鏡に映った紅の笑顔が、みるみるうちに真っ赤に変わっていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "つ、続けるぞっ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "が、そんな状況の中で、紅はまったく予想外の行動に移る。その身体を少しも隠すことなく、今まで通りに俺の背中を洗い始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、ちょっと、紅?紅さん!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "べ、べべべ、別にいい!見られたところで減るものじゃないしっ\nこれくらい、昼間のお礼だ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "首筋まで真っ赤にしながらも、必死に羞恥と戦いながら俺の背中を洗い続ける紅。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あたしの身体でいいなら、見たいだけ見ればいい……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "懸命に強がりながらもしぼんでいく声が、いかに無理をしているのかを感じさせる。\nそれでも決して手を抜かずに、俺を洗う紅。\nそして、それからしばらくして洗い終わった瞬間、紅は顔を真っ赤にしたまま、風呂場から全力で飛び出していった。\n……さて、部屋に戻った時、俺はどういう態度を取ればいいんだろうか……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "……み、見られちゃった……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "どうしよう、顔の火照りが収まらない。ど、どこまで見えちゃってたんだろう。胸までは……いや、あの角度ならまちがいなく見えていた。胸どころか下手をすれば……。\nあー、本当に、本当になんて失態。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "紅?こんな時間にどうしたの?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェヴェ、ヴェル!?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "タイミングというものは、本当に重なるものなのだろう。よりにもよって、ウルルでもノートでもなくヴェルだとは。\n姫を第一に考えるヴェルに、今の風呂でもことが知られたりしようものなら……ここはなんとかごまかすべきだな。友情を大事にするのなら。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いや、ちょっと夜風に", "speaker": "紅" }, { "utterance": "この香り……お風呂入ってたの?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "さすがは魔界の黒翼。生半可なごまかしはきかないかっ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いや……その……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "あら?でも、今の時間って確か、ヒメが……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルは呟きながら、何か考えるように口元に指を運ぶと、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ。一緒に入ってたのね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "笑顔で致命的なことを見破ってくれた。この頭の回転の速さこそが、ヴェルの本当の強さなんじゃないかと、最近思うようになってきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いや、あの、そんなことは……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "どうすればごまかせるか。頭の中で一生懸命に考えるけれど、ダメだ。考えれば考えるほど、何も出てこない。浮かばない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その……すまない……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ギブアップだ。あたしは素直に頭を下げた。ヴェルを差し置いて、やっていい行動ではなかったと思う。\nだがヴェルは、そんなあたしの謝罪に苦笑を浮かべる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "別に謝る必要はないと思うけど。紅が自分で望んで行ったんでしょう?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それはそうだが……だけどヴェルは姫を……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "私はね、ヒメを独占したいわけじゃないの。もちろん、私はヒメのものでありたい。ヒメに大切にされたい\nだけどね、ヒメが少しでも私のことを大事に想ってくれているなら、本命でなくっても構わない\nヒメの本命が誰で、何人大切な人がいようとも問題ないわ。その大切な中の一人に、私をしてくれるなら、ね\nだって、怖いもの。無理に束縛しようとして、嫌われてしまうことが\n私ね、弱虫なのよ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そんなことをさらりと言ってのけるヴェルに、あたしは自分との差を見た気がした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェルは本当に姫が好きなんだな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "もちろん。ヒメこそが私という存在のすべてよ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ニッコリと、花のような笑顔を浮かべてヴェルは答える。この少女のこんな笑顔を、いったいどれだけの人が見たことあるのだろう。\n編入初期の頃は、まだ姫への想いも必死に隠そうとしていたけれど、最近はもう素直なものだ。\nこの顔こそが、ヴェルの素顔なんだろう。姫が惹かれないわけがない。\n少しも揺らぐことのないヴェルの想い。なら、あたしの本心は……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、私はもう戻るわね。紅も早く休みなさいよ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そう言い残して、ヴェルは去って行った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうだな、今日も色々あったし、もう戻ろう\nほんと、さすがに今日は疲れたな……明日は休みだし、のんびりと……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そう呟いて、あたしは気がついた。一番始めに気付いているべきだった、その事実に。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あたしと姫の部屋、一緒……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "い、いったいどんな顔をしていればいいんだろう……下手すれば、明日もずっと部屋で二人きり……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ど、どうしよう……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "頭の中に浮かんでしまうあらぬ妄想に、たちまちのうちに顔が熱くなっていく。ええい、静まれ、あたし!\nと、とにかくだ、今日はこのまますぐ寝よう。明日も早めに起きてすぐ出かけよう。\nあたしは未だ風呂にいるはずの姫から逃げるかのように、部屋へとダッシュで走っていった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "紅", "ヴェル" ]
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[ { "utterance": "朝起きてみれば、部屋には俺しかいなかった。\n昨夜も風呂から戻ってみれば既にベッドの中に潜って寝ていたし、声をかけてみても、明らかな狸寝入りだった、まるで俺から逃げているかのようにも見える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……まあ、正直俺も何話していいか分からないしなあ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "寝る時は勢いもあって声をかけられたけれど、それが失敗しただけに尚更今はかけにくい。\nそう考えれば、これはお互いに冷静になるのに丁度いいのかもしれないな。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "とりあえず、朝食行くか", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はベッドから降りると、かけてあった着替えに手を伸ばした。\n朝食と言うには多少遅い時間に来たせいか、食堂は空いていた。俺は適当に空いたテーブルへと着くと、早速手を伸ばす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あら、珍しいですね。一人でだなんて", "speaker": "ルアン" }, { "utterance": "するとそこへ、寮の管理人こと、神界王妃ルアンさんが現われる。いつ見ても王妃には見えないなあ、この人。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いえ、寝てたら置いてかれてしまったみたいで", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな俺の説明に、ルアンさんはポンと手を合わせた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ、そういえば、ヴェルちゃんと一緒にお出かけだったものね、紅ちゃん", "speaker": "ルアン" }, { "utterance": "いやあ、今日は特にしなくちゃいけないこともないんで、のんびりしてようかなと", "speaker": "姫" }, { "utterance": "んー、だったら、ちょっとおばさんにお付き合いしてみませんか?", "speaker": "ルアン" }, { "utterance": "おばさん?誰のことです?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫くんは焦らすのがうまいんですね。目の前にいるじゃないですか", "speaker": "ルアン" }, { "utterance": "そう自分を指差すルアンさんに、俺はようやく気がついた。ダメだ。やっぱりこの人相手だと、どうしても近所のお姉さんに見えてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "おいしいお菓子があるんですよ。でも残しちゃったらもったいないですし、大勢でお話しながらのがおいしいですから♪\nどうでしょう", "speaker": "ルアン" }, { "utterance": "言って、ニッコリ笑うルアンさん。まあ、そうだな。どうせ用事があるわけでもないし、普段の借りを返すいいチャンスかもしれない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうですね。せっかくのお誘いですし、それじゃあちょっとお邪魔します", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい。心をこめて、おもてなししちゃいます♪", "speaker": "ルアン" } ]
[ "ルアン", "姫" ]
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[ { "utterance": "丘へと続く道を、ノートと二人で歩く。休日のせいか、途中で何人かの人達とすれ違ったけれど、ノートはずっと俯いたまま俺の後ろに隠れていた。\nこうして隣で見ているだけで分かる。緊張仕切っていて、ガッチガチだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えーと、ノート?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ははは、はい!!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "いや、そんなに緊張しなくていいって。ほら、学園内でだって、二人きりで会ったりとかはあるだろ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、それはそうなんですけど……で、でもこれ\nデート、みたいじゃありませんか?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "まあ、第三者から見たらそう見えるかも?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "かも、じゃなくてそうとしか見えないですっ\nボ、ボク、デートなんて今まで……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "でも、元々丘の方に行く予定だったんだろ?なら、それにお供がついたと思えば", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、それは、お母さんとアミちゃんが……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "何かを言おうとして、結局赤くなって言い淀んでしまうノート。そんな様子は、やっぱり王女とか切り札とかには到底見えない。\nまあ、ヴェルやウルルもそうだけど、強いとか偉いとかいう前に、一人の女の子なんだよな。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でもまあ、最近は騒がしかったし、少しくらいは休むのもいいか。丘はそういうのにうってつけの場所だし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんなことを話しながら歩いているうちに、俺達は丘へと到着する。\n俺は、空を見上げるように草の上に横になった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノートもさ、立ってないでのんびりしたら?\nそもそも、そうやって立ってるとスカートの中見えちゃうぞ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はうっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺の指摘に、ノートは慌ててスカートを押さえると、そのままぺたんと座り込んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "わ……結構気持ちいいです", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そう言って、風を感じるように目を細めるノート。そんなノートに見惚れていると、ノートが少し真剣な声で聞いてきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あの、姫くんに、ちょっと聞いてもいいですか?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺で答えられることなら", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫くんは、なんでトリニティに来たんですか?人族がこの世界に来ればどういう目で見られるか、分かってたんですよね?\nアミちゃんだって、最初は変な人族に会ったー、って不機嫌そうに言ってましたし", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "言われて。街でアミアに会った時の事を思い出す。確かいきなり杖を突きつけられたんだよな。\nまあ、実際はその前にも会ってるわけだけど、ノートのためにも忘れておこう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……難しい質問だなあ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、すみません。答えにくいなら……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "いや、そういう意味じゃなくてさ。どれがその回答になるのか、ちょっと俺にも判断つきにくくて\n子供心に、滅界戦争を止めたっていう勇者の話を聞いて、すっごく興奮したのを覚えてる\n五年前、魔族との間にちょっとした事件が起きて、そこに俺とヴェルは巻き込まれた。その時の様子を見て、もっと強くならなきゃって本気で思った\nみんなが無理だって言った。俺も、やっぱり無理なのかなって思った。諦めようかなって。だけどさ、それが凄い悔しかった\n今までがどうだったとか、みんながどうだったじゃなくて、俺がどうなのか、だと思ってた。ここで諦めたら、それを覆してしまうみたいで\nだからまあ、それに反抗してみたかったっていうのもある\nまあ、ただの子供の反抗期、ってところなのかなあ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "やっぱり、姫くんって強いんですね", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺の話のどこを聞いてそう思ったのか、ノートは嬉しそうに笑っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、つまりはただ無茶してるってだけだぞ、俺", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうですね。無茶をしただけだったら、ただの子供だったと思います\nでも、姫くんは逃げてません。逃げないでずっと立ち向かったままで、しっかりと前に進んでます", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そのノートの言葉に、一種の憧れのようなものが混じっている気がした。俺は黙ったままノートに先を促した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボクも、逃げてることがあるんですよ。本当は、このままずっと逃げ続けるつもりだったんですけど……\nでも、姫くん見てたら、そんな自分が恥ずかしくなってきちゃいました", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "苦笑……というより自嘲に近いかもしれない。そんな笑みを浮かべてノートが呟いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノートくらいの強さで逃げるって、いったい何から?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうですねえ、こういうのはなんて言えばいいのか……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートはアゴの先に人差し指を当てながら、空を見上げつつ思案する。が、それも大して時間はかからず、すぐにさっきまでの笑顔に戻った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうですね。運命、でしょうか", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "なんか、さらりと言われすぎて重いのか軽いのか分からないなあ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "何を言うんですか。ボクだって、ついさっきまではすっごく重く感じてたのに、姫くんのせいで軽く感じるようになっちゃったんですよ\nだから、もしもの時には、ちゃ~んと責任取って下さい", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ええっ、それ俺のせいなの!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もちろんです", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺が背負うということが嬉しいのか、ニコニコと楽しげに言うノート。ええい、仕方ない。可愛い女の子の前で強がってみせるのも男の甲斐性だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その責任がどういうものかは分からないけども、分かりました。その時にはきっちりと責任取らせていただきましょう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の答えに、ノートは嬉しそうに頷いた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ノート" ]
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[ { "utterance": "お待たせしました", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "戦闘服に着替えたウルルが、ゆっくりと歩いて来る。普段の妹のような姿とは違い、こうして遠くから見ているだけでも、オーラのようなものを感じる。\n間違いない、ウルルは本気だ。本気で俺と戦おうとしてくれている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっと、この時がきました。にいさまと、本気の勝負を出来る時が", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ああ、俺もずっと待ってた。ウルルと本気で戦える日を\nトリニティの中でも最低レベルだった俺が、足掻いて足掻きまくって、ウルルやみんなのおかげで少しずつ力を手に入れて……\nそして、やっとここに来た。三至宝に挑める日が", "speaker": "姫" }, { "utterance": "やれるだけのことはやったという自負はある。けれど三至宝は、他の連中とは根本的に強さが違う。今の俺で本当に通じるのか、そんな不安がじわじわと広がっていく。\nそんな俺の心の内を知ってか知らずか、ウルルは嬉しそうに笑ったままで俺に言う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "知っていましたか、にいさま。竜族には女の子しか生まれないんです。だから種族を維持するために、強い男の人を他の種族から迎え入れるんです\nそれも人族の男の人とは種族的な相性がいいらしく、出生率の低い竜族でも、かなりの確率が見込めるんですよ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ああ、知ってる。だからこそ竜族は滅界戦争でもその多くが人族に協力した。自分達の種族を守るために。\nそして、だからこそウルルは……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルルは、竜族の最後の王族……最後の金竜です。当然、種族を存続させていく務めがあります", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "だからこそ、ウルルは強い人族を求めていた。これからの竜族を率いることのできる、真の金竜を産むために", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい。そして、にいさまは約束してくれました。ウルルに勝ってくれるって……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルの頬が微かに赤くなる。そう。俺は約束した。必ず勝つと。勝って、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だから、ウルルに勝って下さい。勝って、ウルルを受け入れて下さい", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "勝って、ウルルを手に入れると。\nどれだけ俺とウルルが想い合っていても、竜の王女であるウルルがただの人族と添い遂げるわけにはいかない。\nウルルは常に、種族のことを、竜族のみんなのことを考えてきた。そのために多くのものを犠牲にしてきた。\nだから俺は約束した。もうウルルが犠牲になる必要はない。それが必要だっていうなら、俺がウルルより強くなると。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もちろん勝つよ。勝ってウルルと色々したいしな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい。勝って、ウルルに色々して下さい", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺の言葉を一切疑うことなく受け入れ、ウルルは笑う。そして正面から構えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "竜族の最大の力は、その一撃の破壊力です!駆け引きはいりません!この一撃だけで勝負です!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルの元に、尋常でない破壊力が集まっていくのが分かる。ヴェルの魔力によるものでも、ノートの技によるものでもない。\nウルルの、ウルルだけが持つ、あくまで単純な、力という破壊力。\n空気が歪む。ウルルの拳を取り巻くように集まり、光すらねじ曲げるほどの密度を持つ。\n周囲一体の空間が、まるで悲鳴を上げるみたいに軋み始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "凄いな、ほんと……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "正面から、その力と対峙し、思わず呟いた。いや、その言葉しか出せなかった。\nこれから、この一撃を受けるんだ。この一撃に耐え、そしてウルルに俺の力を叩き込まなければいけない。\n本来ならありえない。人間がこの一撃に耐えられるはずがない。五体満足でいられるはずがない。\nだけどなぜだろう。緊張でノドがカラカラだ。唾すら出ない。背筋を流れる冷たい汗が止まらない。だけどなぜだろう。\n不思議と俺は、勝てる、と確信していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさま、行きます。竜族の金鱗、ウルル=カジュタの最狂の一撃\n竜の息吹っ!!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "瞬間、音も、色も、風も、香りも、感じられるすべてが消えた。\n押し寄せる圧倒的な破壊の力。狂った暴力が、俺のすべてを包み込もうと押し寄せる。俺はその力に、自分のすべてを込めた剣を、ただ打ち付けた。\n…………。\n……。\n…。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……俺の勝ち、でいいのかな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルの細い首筋に剣の切っ先を突き付けながら、そう尋ねる。\n全身を激しい痛みが襲っていた。今にも震え、崩れそうになる膝を、ただ強がりという力で押さえ込む。\n身に纏っていた鎧は粉々に砕け、いたるところから血が流れている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はい。にいさまの勝ち、です", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "それでも、俺は生きていた。\n最強の竜ウルルの誇る最狂の一撃と正面から挑んで、俺は生きていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさまの、勝ちですっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "その双眸から澄んだ涙を溢れさせながら、ウルルが俺の胸へと飛び込んでくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさま……にいさまぁ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ああ、この日をどれだけ待っただろう。俺も、ウルルも。どれだけ待ち望んできただろう。\nこの小さな身体が、温もりが、今間違いなく俺の腕の中にある。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これで、ウルルは俺のものだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい、ウルル、にいさまのものですっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "喜びに泣きじゃくるその瞳をしっかりと焼き付けながら、俺はウルルの小さな唇を奪う。抵抗はなかった。いや、むしろ求められた。\n俺達以外は誰もいない闘技場。俺とウルルの未来が決まったこの場所で、俺達はその身体を触れ合わせていた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ウルル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "闘技場の壁に寄りかかるようにして立つウルル。そんなウルルの下半身に、ズボンの上からそっと触れてみた。その小さな身体がびくん、と震えるのが分かる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルル……怖いか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "い、いえ、大丈夫、です。にいさまの指ですから……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そうは言いつつもガチガチに緊張しているのがよく分かる。俺を見上げるその表情に、明らかな不安が見て取れた。\nそれでも、俺を拒むことなく受け入れようとしてくれているウルルに、素直に微笑みかける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうか。ウルルは、本当にいい子だな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、そんなことありませんっ。ウルルがそう見えるなら、それは、相手がにいさまだから……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そんなウルルが可愛らしくて、つい指に力を入れてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "瞬間、ウルルが小さく喘いだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まだズボンの上からなのに、それでも感じるんだ……敏感なんだな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まさぐるように動く俺の指に、ウルルは小さく身体を震わせ続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "に、にいさま……もっと、お願いします……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ああ、分かってる。俺も、今日は止められそうにないよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんなウルルの期待に応えるかのように、俺も興奮している自分を抑えられない。俺はウルルのズボンへと手をかけた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はうぅ……こ、子供っぽくてごめんなさい……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ズボンを降ろすと同時、可愛らしい緑のストライプが現われる。恥ずかしげに視線を逸らすウルルに、俺は苦笑した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんで?ウルルらしいし、可愛くていいと思うけどな\n俺としては、むしろここが……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "きゃうっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "たったあれだけしか触ってないのに、もうこんな風に湿ってることのが気になるかな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "下着の上から指をウルルの筋へと埋めてやると、そこはもう熱く湿っていた。たったこれしか触れていないのに、ウルルはもう感じ始めているみたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり、期待してくれてたのかな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、それは、あの……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "もしそうなら、俺は嬉しいんだけど", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウ、ウルルは、そんなえっちな女の子じゃ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺の質問に恥じらうように頬を染めるウルル。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうか?別に隠さなくてもいいのに。ウルルは変なところで強情だから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、そんなウルルの秘裂の中を、下着の上から上下になぞった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひあっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ぴくん、とその小さな身体が大きく跳ねる。ウルルはここが弱いのかもしれない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ほら、ちょっと上からなぞるだけで、こんな可愛い声をあげてくれるんだ\nそれじゃあ、もうちょっと", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、あう……う、あ、ああっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ゆっくりとした俺の指の動きに応えるように、ウルルが甘い声をこぼし始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、ダメですっ。ウ、ウルルは、そんな……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "それでもやっぱり恥ずかしいのか、ウルルは自分を襲っているだろう快感に必死に耐えていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、あ、あふ………", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "それでもこぼれてしまう声は、甘くて可愛らしい。下着のシミが少しずつ、けれど確実に大きくなっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルルのパンツ、こんなに濡れてきてる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、それは、ち、違う、んです……っ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "懸命に否定をするものの、広がっていくシミはごまかせない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうかなあ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、ウルルを隠すそのスプライトの布地へと手をかけると、そっと引き下ろした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "何もないウルルの下半身。そこに走る小さな筋が俺の視線にさらされる。\n指先でそっと開くと、熱い蜜がとろりと溢れて、俺の指へと絡んできた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もう、こんなに濡れてる……やっぱり、期待してくれてたんだな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルで濡れた指先で、ウルルの秘裂の中を上下に撫でる。それだけで、ウルルは大きく仰け反った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あぁっ!や、に、にいさま……そ、そこはっ\nつ、つまんじゃ、や、です!あ、ふあ、ああっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "その一番手前にある、ぷっくりとした膨らみ。ひっそりと隠れていたそれをきゅっとつまむ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だめぇ!ウルルは、そ、そこ、とっても弱くてっ\nや、やあんっ!き、きちゃう!きちゃいます!だ、だめっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "嫌がりはするものの、俺の手をはね除けようとはしてこない。俺はそのまま、ウルルの敏感な豆をクリクリといじる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お願い、にいさまっ、ゆ、許して、くださっ\nあああぁぁっ!!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そして、ぶるるっ、と震えたその刹那、ウルルは悲鳴にも似た嬌声を上げた。その中から、ぷしゅっ、と熱い液が噴き出し俺の指へとかかる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "軽くイっちゃった、か。ちょっと手でいじっただけなのに……本当に、ウルルは可愛いな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、は……はぁ……はぁ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "始めての感覚に、荒い息を吐くウルル。俺はそんなウルルを抱き上げると、そっと地面へと横たえた。\nその細い足を左右に大きく開かせると、ウルルの恥ずかしい入り口が露わになる。\nその入り口を、やはり指で左右に開くと、桃色の可愛らしい秘肉が姿を見せた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルルの……凄い綺麗だ……淡いピンクで……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あう……ウルルの、恥ずかしい所……見られちゃってます……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そこは、ウルルの奥から溢れた蜜で、もう存分に濡れていた。何も生えていないその場所は、ウルルのすべてを俺の視界に映し出している。\nこれから俺によって開かれるだろう小さな入り口も、排泄用の小さな出口も、充血し、ぷっくりと膨らんだ豆も、そのすべてが余すところなく見えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ、見ちゃった。だから、他の所も見せてくれな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ここまでくれば、ウルルのすべてが見たい。順番は逆かもしれないけれど、俺はウルルの上着の方に手を伸ばす。\nブラは無かった。上着をズリ上げただけで、その下に隠れていた控え目の丘が二つ姿を見せる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ご、ごめんなさい……ウルル、お胸ちっちゃいです……にいさまに喜んでもらえません……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そんなことないだろ。小さくてもウルルの胸だ。魅力ばかりだと思うけどな\nこの、ツンと尖っちゃってる先端だって、凄い可愛い", "speaker": "姫" }, { "utterance": "固く尖ったピンク色の尖塔。風に触れてプルプルと震えるその様子は、それだけで俺を興奮させる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それに、ウルルは竜族の中じゃあまだ若い方なんだよな。もう少し経ったら、凄い成長期に入るかも知れない", "speaker": "姫" }, { "utterance": "実際、オペラさんだって、先生だってあの体型だ。ウルルだってそうならない保証はない。まあ、それはそれで少し寂しい気もしてしまうけど。\nそんなことを考える俺に、ウルルは恥ずかしそうに尋ねてきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "も、もしそうなったら、あの……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "が、何を言おうとしているのか、言い淀んでしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "に、にいさま、の……その……ですから、あの……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "それでも、ウルルは首を左右に振って振り切ると、覚悟を決めたように言い切った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、挟んだりしたら、喜んでくれますか!?", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "つまりは、胸で、ということか。少しでも俺を喜ばせたいと思ってくれてるんだろう、そんな必死なウルルの姿に、自然と顔が綻んでしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ、なるほどな。確かにそれは、選ばれた者のみに与えられる力だ\nむしろ大喜びでお願いするよ。だから、成長期に入ったらちゃんと育ててやってくれ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "男として、やはり味わってみたい、と思ってしまうのはやはり仕方がないと思う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それまでは、今しか楽しめない、この胸で楽しませてもらうから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "が、それと同時に、今のウルルのままでもいいなあ、とも思ってしまうのは贅沢だろうか。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひんっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そのウルルらしい胸をそっと揉む。それは確かに大きいわけではないけれど、ふにふにとした独特の感触があった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ああ……にい、さま……む、胸は……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "小さくても、ちゃんと柔らかいし、気持ちいいよ。それに、感じてるウルルの顔が凄い楽しい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "すべすべとしたウルルの胸を、存分に味わう。円を描くようにして愛撫しながら、その中心にあるツボミを軽くつまんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "で、でも、そんな、のは……きゃうんっ\nや、あぁ……ウルル、つままれるのはダメですぅ……ま、またはしたなくなっちゃいますっ。やあぁ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ここも弱いのか、指先でこねるようにしていじる度、ウルルはその身体を震わせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、もう一つこっちも……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、ふあっ……ん、あ、はうんっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "乳首をいじりながら、下の唇も同時に撫でる。秘裂の中を上下に往復するだけで、ウルルの口から熱い吐息がこぼれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "凄いな……こっちいじってると、ウルルの中からどんどん蜜が溢れてくる\nこんなに小さな入り口の奥から……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いつものウルルからは考えもできない、こんなにもいやらしいウルルの姿。もっともっと淫靡なウルルが見たくて、俺はその指を秘裂の中で一番小さな穴へと持っていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、もうちょっと上の、こっちの穴なんかどうかな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "んあっ!\nだ、だめです!そこは、あの、違う所で……お、おしっこの……!\nや、あ、だめぇっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "突く度にぴくぴくと動く小さな出口。が、今度は寂しいとばかりに下の入り口がひくひく動く。\n俺は誘われるように、初めての穴へと口を付けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……あぁ……っ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "狭く小さな入り口を、柔らかな舌でゆっくりとこじ開けていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にい、さまの舌……や、優しい、です……\nはふ……ぞ、ぞくぞくって来て……あ、はあ、んうっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "熱い蜜で埋まった秘洞の中を、舌を伸ばして掻き回していく。ぴちゃぴちゃと響き渡る水音に、ウルルは本気で喘いでいた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だめぇ……ウ、ウルル、飛んじゃいそう、です……\nに、にいさま……も、もう……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そして、熱く潤んだ瞳を俺を求めるウルル。それは、妹としてではなく男としての俺を求める声だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルル……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、それに応えるよう口を離すと、ウルルの小さな身体をそっと抱き起こす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、はじめて見ました……に、にいさまが、そんな凶器を持ってたなんて……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "地面に伏せるような体勢で、お尻を上げさせる。ウルルの小さくも女な身体のすべてが、俺の位置からだとすべて見下ろせた。\nいやらしく濡れそぼったその光景に、俺自身も信じられないほどに固く滾っている。\nウルルは、恐らくは初めて見るであろうそれに、不安そうな声を漏す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、凶器ってのはいくらなんでも……\nウルル相手だと、あながち冗談にならない気がしてきた……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "別に自分のが特別大きいだなんて考えたことはない。けれど、いざこうして受け入れてくれるウルルの身体と見比べると、さすがに少し考えてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんなに小さいんだな……ウルルの入り口……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さっきは柔らかな舌だったから平気だったけど、正直指すら入るのか怪しく思えてしまう。\n本当に、ここに俺のを挿れてしまっていいんだろうか……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、はい。でも、きっと平気です。ウルルも竜族の女の子として、人族のにいさまを受け入れられる身体の持ち主です\nだから、ウルルににいさまを下さい。きっと、耐えてみせますから", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そんな俺の考えを表情から読み取ったのか、ウルルは不安そうにしながらもそう言ってくれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……本当に、いいのか……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい。ウルルが、それを望んでるんです", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "明らかに怖がっているのは分かった。だけどそれでも、そう強く言い切ってくれるウルルの想いを、しっかりと俺は受け止める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……分かった。それじゃあ、いくぞ。ウルルの純潔、俺がもらう……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい。にいさまがもらって下さい", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺は熱くたぎったそれを、ウルルの小さな入り口にあてがうと、ゆっくりと押し出していった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……く……あ、ああっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "メリメリとウルルの膜を引き剥がしながら、俺は中へと自分を沈めていく。それは思っていた以上に固く、狭く、俺をギチギチに締め上げる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、くうっ……\nウルルの中……キツキツだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "物理的に入りきらないんじゃないか、そう思えるほどの小さな秘洞を、それでもなんとか突き進んだ。\nそして、何かをぶちんと引き裂くような感触と共に、俺の三分の一程度が、ウルルの中へと突き立った。\n赤い破瓜の印が流れ落ちていく。この瞬間、俺はウルルを俺のものにした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……は、はい……に、にいさまだけで、もう、いっぱい、です……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そして、自分の身体を引き裂かれた痛みに耐えながら、ウルルが声を絞り出す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これが……男の方で……にいさま、なんですね……\nウルル……にいさまに奪われました……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "その声は、苦しそうであったものの確かな喜びが感じられた。だからこそ、俺もしっかりとその事実を宣言する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ、確かに俺が奪った。まあ、半分くらいしか入らなかったけど\nいいか。ウルルは、もう俺のものだ。忘れるなよ。ウルルは、俺だけのものだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "この小さな少女のすべてを俺のものにした。もう他の誰にも譲る気はない。ずっと俺だけのものだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はい……ウルルは、にいさまのものです……やっと、そうなれました\nにいさま。動いて下さい。ウルルの身体を、にいさまで蹂躙して下さい……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "無理しないでいいんだぞ。俺だって、これでもう充分なんだ。", "speaker": "姫" }, { "utterance": "無視じゃありません。ウルルが、そうしてほしいんです。ウルルの身体に、にいさまのすべてを刻み込んでほしいんです", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルル……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "常に他の誰かが喜ぶことを考えて動くウルル。この状況でも、あくまで俺を考えてくれてることが嬉しい。\nだから俺も、そんなウルルの想いを無駄にしないよう、しっかりと味わわせてもらう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ガマンしすぎるな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それでも、できる限り苦痛を抑えられるようにゆっくりと動かす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、はい……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "熱く濡れそぼったウルルの体内。まるで灼熱の溶鉱炉のように、俺を内側から燃えさせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、く……あ、あうっ……\nわ、分かります。にいさまの熱いの……動いて、る……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "無数のヒダが蠢いて、俺の粘膜を包み込んだ。ゾクゾクとした電流のような響きが、背筋を一気に走り抜ける。\nダメだ。ちょっとでも気を抜けば、その瞬間で出てしまいそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ああ……す、凄、い……\nん、あ、あふっ……い、痛い、ですけど……ぴりぴりって、きます……\nウルルの身体を、電気みたいなのが貫いて……あ、あふ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "さっき一度イッて敏感になっているのか、ウルルの口から苦痛以外の声がこぼれる。\nポタポタと、あの甘い蜜がこぼれ、地面に小さな水たまりを作る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んぐ、あっ……あふ……んん、んっ……くぅ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺の動きに引っ張られるように響く、甘いウルルの嬌声。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あううっ……に、にいさまが……こんな気持ち、いいっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "とろけたようなウルルの声が耳から俺の心を置かし、下半身の唇が、俺をくわえ込み離さない。まるで吸い付くようなその快感に、腰のあたりに大きな何かが集まっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺も、だっ。ウルルの中……キツキツだけど、それでも吸い付いてくるみたいで……こ、これ、クセになる……\nい、一挿入ごとに、俺を締め上げてくるっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "キュッと詩めげてくるウルルの秘洞。奥から次々と溢れる蜜に、ほんの少しだけれども動きがスムーズになっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、あ……ああっ!に、にいさまっ!にいさまっ……ウルル、ウルル、気持ちいい、ですっ!\nも、もっと……もっと、下さい!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ぐちゅぐちゅと小さな水音を立てつつ動く俺の肉棒。それがウルルの身体を内面から刺激し、ウルルの女を引っ張り出す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああっ。もっと、もっとやるぞ!ウルルの中に、もっともっと、思いっきり、注ぎ込んでやる!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "込み上がる欲望は、今にも破裂寸前だった。視界が狭まり、すぐにでもこぼれそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ああ、あああ!うああっ!ね、根本に、きてる!も、もう!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "出して、下さい!ウルルの中に、出して下さいい!!\nん、あ、あふぁ……ん、う、くあぁっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "激しく喘ぐウルルの言葉。それと一緒に、ウルルがより一層きゅうっと締まった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あう……あ、あああああぁぁぁっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "びくん、と弾けるウルルの秘洞。その快感に、俺も最後の枷を解き放たれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、くうぅっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、ウルルの中に溢れる欲望のすべてを放出していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、はぁ……にいさまが……ウルルの中で……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "荒い息を整えながらも、ぼんやりと言うウルル。その中で何度も解き放たれる大量の俺を、気持ちよさげに受け止める。\n俺もその気持ちよさに呆然としながらも、いつしか地面に出来ていた水たまりに気がついた。\nそれは止まることなく、まだウルルの中から流れ出している。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……ウ、ウルル?お前……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "にいさま、やっぱりかっこいい、です……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルは、自分がそんな行為をしてしまっていることすら気がついていないのか、小さく笑った。\nそしてその笑顔に引っ張られるかのように、俺の意識が薄れだす。\nそれはまるで、夢の終わりのようだった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ウルル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
034405h_converted.jsonl
[ { "utterance": "傾き始めた陽を浴びて、世界は茜色に変わっていた。\nなんだかんだありつつも、結局あのまま二人で街中デートを楽しんだ俺達。少し静かな所に行きたいというヴェルの願いを受けて、丘へと向かって歩いていた。\n当然ながら、俺の腕にはヴェルがいる。今日のヴェルは一日中このポジションで、本当に甘えたがりだ。\nまあ、そんなヴェルを可愛いなあと思ってしまってる時点で俺の負けなわけだけれど。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "本当、こっちは静かなのね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "街の方と違って、こっちはあまり人来ないからなあ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "絶好のピクニックコースに見えるんだけど、不思議なものね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "森の奥の方とかには、ちょっと凶暴な獣なんかもいるから。確率的にはかなり低いけど、普通の人じゃあその一度が命取りだし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうね。少なくとも、陽が沈みかける時間までは普通いないわね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "するとヴェルは、自分の言葉で何かを思い出したように周囲をキョロキョロ見回し始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どうかしたのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "んーと、さすがにこれくらい人目が無ければ大丈夫かしら……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そう呟くと、突如俺の近くに密着するように擦り寄ってきて、とんでもないことを言い出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメ、だっこー", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ぶっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あまりの希望に、思わず吹きだしてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、だっこって……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "正直、ヴェルのイメージに全然似合わない言葉だと思う。まさかここでそれを求めて来るとは思っていなかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ダメ?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ちょこん、と可愛らしい上目遣いで尋ねてくるヴェル。普段の強いイメージと、この甘えん坊な可愛らしいイメージ。\n正反対のイメージが同居しているところが、この少女の最大の魅力なのかもしれない。そして、そんな子に頼まれて嫌と言える男もそうはいないだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうだな……まあ、実を言えば、俺も一度やってみたかった", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ただし、ヴェルが思っているのとは少々違うと思うけれど。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃあっ\nヒ、ヒメ?あの、これはちょっと違う気がするの……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "いや、だっこであることに代わりはないと思うけど。俺の周囲じゃあ、お姫さまだっこ、とか言われてたし\nこういうの、いや?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……なんか、私がヒメに手を回せないのがちょっと不安\nで、でも……ヒメに守られてるみたいな感じがするのは、すっごくいいかも……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "照れ笑いを浮かべながら、素直に俺へと身体を預けてくれるヴェル。そのまま顔を俺の胸へと埋めてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あの……私、重くない?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "全然。むしろ、重さと柔らかさと温かさのバランスが丁度よくて驚いてる。", "speaker": "姫" }, { "utterance": "小柄なヴェルの身体は思っていたよりも遙かに軽かった。この小さな身体が、あれだけの強さを生み出しているんだと思うと、ちょっと驚く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんなにいいものなら、もっと早くやっておけばよかったな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "私も、姫の体温と心臓の音とを感じられるの、すっごくいい", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルは、俺の胸に埋めた顔を、更に押しつけてくると、満面に笑顔を浮かべてそう言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんなことなら、もっと早くお願いすればよかったかな", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "別に丘に行くことが目的だったわけじゃない。ただ、こんな風に二人で甘え合える場所に行きたかっただけ。\n気がつけば俺達は、道の真ん中で抱き、抱かれながら、ただお互いの顔を見つめていた。\n陽がゆっくりと赤みを増し、徐々に紫から黒へと変わっていくけれど、気付かない。\n少しずつ冷たさを増していく風も、お互いの温かさが忘れさせてくれた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ヴェル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
034902_converted.jsonl
[ { "utterance": "今の今まで騒がしかったせいか、みんながいなくなった途端、一気に寂しくなった俺達の部屋。\nヴェルは残りたがっていたけれど、さすがにほとんど徹夜で看病してくれていたせいか少しふらついていたので、戻って休んでもらった。\nもっとも、みんなから、今夜はまだちゃんと休むこと、という命令をいただいてしまいましたが。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ほんと、最近はこの部屋が妙に広く感じることがあるな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "まったくだ。さっきまでは、あんなに狭かったのに", "speaker": "姫" }, { "utterance": "自分のベッドの上に座りながら言う紅に、俺もさっきまでの光景を思い出しながら答える。でも、その狭さを嫌だと感じない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だが、これ以上広くならないでよかった……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "不意に、紅の顔に陰が差す。紅は自分の身体を両手で抱きしめると、震えるように言葉を絞る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "何度も呼んだんだ。本当に、何度も、何度も。声が枯れそうになるくらいに、あたしも、ヴェルも……\nだけど、それでも目覚めなかった。ノートに回復魔法をかけてもらって、だけどやっぱりだめで……本当に、怖かった……\nもう、目覚めないんじゃないかって、このまま目覚めなかったらどうなってしまうんだって、そう考えたら、怖くて怖くてたまらなかった……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だから、だな……\nあの、その……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅は、恥ずかしそうに、だけどそんな羞恥を隠そうとするかのように、キョロキョロと視線を彷徨わせる。\nだけど、やがて覚悟を決めたように、真っ直ぐに俺を、少し恥ずかしげに上目遣いで見て、言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だから……目覚めてくれてありがとう\nお、お休みっ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "言うだけ言って、そのまま布団の中へと逃げてしまう紅。まったく。せめてお礼くらいは正面から言わせてほしいんだけどなあ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ、お休み。俺の方こそ、ありがとう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう紅へと微笑みかけると、俺も布団の中へと潜り込んだ。二日間も眠り続けていたはずなのにあっさりと眠りに落ちれたのは、やっぱり安心しているせいなんだろうか。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
035102_converted.jsonl
[ { "utterance": "夜の街を紅に引っ張られるままに歩いていくと、やがて海岸に到達した。\n静かな夜の海。銀色の月の輝きに照らされ、潮の香りと波の音に包まれる。俺と紅は、砂浜に打ち上げられている流木に、並んで座る。\n空に浮かぶ月は、太陽とは違うもののまぶしく輝いて見えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "しかし今日は驚いたな。まさか今回の事件の裏で、あんな話があったなんて\n最初、お前に学園長室へ連れて行かれた時は、何をする気なんだろうと思ったが", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そうだな。俺から聞いた事とはいえ、やっぱり驚いた。まさか戦時中の兵器にまで行くとは思ってなかったし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……お前は、それを手にしたんだよな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅の口調が、どこか怯えたようなものに変わった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "今日、改めて思い知った。もしかしたら本当に、あたしはお前を失っていたのかもしれないって\n死ぬとか生きるとかだけでなく、あの剣のせいでお前がお前でなくなっていたのかもしれないんだって\nあたしの知っている白鷺姫という人間が、もしかしたら消えてしまっていたのかもしれないって……\nそう考えたらさ……ははは……震えが止まらないんだ。お前がいない世界で生きるあたしが……まるで想像できないんだ……\n怖くて、たまらないんだ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いきなりなのは分かってる……姫にとって、きっと重荷になるだろうってことも……\nだけど、だけどもう、ダメなんだ……\n今だけでいいから、あたしを安心させてくれ……お前がここにいるんだって、あたしに教えてくれ……\n本当に、今、間違いなくここにいるんだって……\nお願い……姫……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "それは友人としてでも同僚としてでもない。一人の少女としての、願いだった。\nその瞳を潤ませながら、ジッと俺を見上げてくる紅。その姿に、いつしか俺も、その肩を抱きよせていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "その……やめるなら、今が最後だ。さすがに、紅を相手にして、ここから先でストップはできそうもないから……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なら、今やめなければ、最後まで、っていうことだな……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "恥ずかしそうに微笑ながら答える紅。俺は、その最後の線を超えた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
035304_converted.jsonl
[ { "utterance": "紅の腰を抱くように手を伸ばし、その胸にそっと触れる。瞬間、紅の身体がぴくんと震えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……\n姫の手が……あたしに触れてる……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺の手がすべて沈み込んでしまいそうな豊かな膨らみ。けれど、それを押し返す心地よい弾力。それは本当に麻薬のような感触だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "嫌か?紅が嫌だっていうなら、俺はすぐやめる。紅の嫌がることはしたくない", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ううん……まったく逆だ\nその、恥ずかしいのは間違いないんだけど……姫に触ってもらえて凄く嬉しい……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "恥ずかしそうに声を絞り出す紅に、俺も触れる手に力を込める。服の上からなんて問題無しに、その膨らみは形を変えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あたしの身体に触る男がお前で……本当に、よかった……\nだから、続けてほしい。姫がしたいと思うことを、すべてやってほしい……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そんな紅に応えるかのように、俺はその胸をより大きくまさぐる。紅の目が気持ちよさ気に細まったのが分かった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "紅……俺も、お前の初めてに男になれるのが俺で、本当に嬉しいよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺にとっての一番のパートナーだった紅。その、本当の意味でのパートナーに選ばれる。それは心の底から胸を張れることだった。\nその身体のすべてを見たくて、俺はそっと上着に手をかけた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その、分かってはいたけど、こうして目の前でじっくり見ると、やっぱり大きいな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "自分ではあんまり自覚はなかったんだけど、その、そうみたいだな……\n時々、変な目であたしを見て行く男がいるんだが、そいつらみんな、胸が気になるみたいで……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そりゃあ、紅くらいの容姿の子がこんな胸を持っていれば、男なら誰だって気になるだろう。\n俺だって、ふと気がつけば目で追ってしまってたこともあるくらいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でも、この胸は、今は姫のものだ。姫に触られるのなら構わない", "speaker": "紅" }, { "utterance": "この立派なのを触れるって、さすがに緊張するな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その胸を、今はこうして俺だけが独占できる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んっ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "……凄いな……この重量感とか、こんなにあるなんて思わなかった……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "持ち上げようとすれば、そのまま手にのしかかるたっぷりとした肉感。この重みが気持ちよくすら感じる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、ぁ……姫の手、熱い……\nん、ああっ!ひ、姫、そこはっ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ブラの上から、その頂点らしいところを少し強めにつまむ。同時に、紅の可愛らしい口から甘い声がこぼれた。\nすでに感じているのか、そこはブラの上からでも分かるほどに固く尖り、コリっとした感触を返してくれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、あ……んあぁっ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "もじもじと流木をいじっていた紅の手が自分のスカートへと伸びた。そして、こっちの方もと誘うかのように、自らスカートをめくり上げる。\nブラとついになった品のいい下着が露わになる。俺はガマンできないとばかりに、その布地の中へと、そっと手を忍ばせた。\n淡い茂みを掻き分けて進むと、その先にわずかに窪んだような場所がある。既にしっとりと濡れたそこは、間違いない、紅の秘肉の丘だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "さ、触られちゃった……そんな恥ずかしい所まで……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "熱い吐息をこぼしながら呟く紅に、俺もより昂ぶってくる。自然と指が沈み込んでいた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "紅のここ、凄い熱い……それに、もうヌルヌルしてきてるぞ……\n紅の奥から、どんどん熱い蜜がこぼれてきてる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ば、ばかぁ……恥ずかしいから、そういうの言うなぁ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "柔らかな秘肉は既に熱い蜜で濡れ、俺の指の動きに合わせるように、くちゅくちゅと音を立てていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、恥じらう紅も、可愛いからさ\nこのあたりも、ぷっくりと大きくなってきてるぞ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そのまま秘裂の上の方へと指を動かせば、ぷっくりと膨れた突起に指先が触れる。紅の身体の奥に隠れているそれは、しっかりと大きくなっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひゃんっ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "一番敏感なその場所に触れられて、紅が仰け反りながら喘ぐ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、や、だめっ……そ、そこ、感じすぎて……あ、ああっ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "大丈夫。こっちの方も忘れてないから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "下の突起をいじりながら、俺は空いてる手で大きな丘を包み隠す邪魔な布を、その上へとズリ上げた。二つの膨らみが、ぷるんと揺れるようにして外気に晒された。\n改めて、その大きさと綺麗さに圧倒される。これだけの大きさなのに垂れたりすることもなく、ツンと上向いたそれはまさに芸術品だと思う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はうっ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "その柔らかさを堪能しながら、更に、先端の固い部分を直につまんだ。それだけで、紅の背中が弓なりに反る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、だめ、だめだっ。つ、つままないで……感じ過ぎちゃうんだ、そこはっ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "せっかくこんなに固く尖ってるのに、そんなの勿体ないだろ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ふあ、あ、ああっ!や、あ、ゆ、指、が……だめ、あ、ああっ、す、凄いよぉ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "くりくりと左右にいじると、紅は全身を震わせながら、その快感にはまっていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ビリビリ、て来てて……お、奥の方から何か、来てるっ\nあ、あうっ、んうっ、は、ああっ……あ、ああっ!だ、だめえっ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "甘い声を熱い吐息と共に吐き出しながら、俺の愛撫にすべてを委ねる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あああぁぁぁっ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そして、大きく仰ぎながら、紅は達した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわ……凄いな、紅……こんなスタイルしてて、ここまで感じやすいんだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こういう行為自体が初めてだろうにも関わらず、思い切り感じて、絶頂まで達してしまった紅。普通の子じゃ、こうはいかないんじゃないか。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ば、ばかぁ……姫が、あたしの弱いところばかりいじるからだっ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "だが、恥ずかしいのか、顔を真っ赤にしながら反抗する紅。そんな紅の姿がやっぱり可愛くて、俺は苦笑してしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "悪い。基本に忠実なところばかりのつもりだったんだけどさ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、そんな俺の態度が気に入らなかったのか、紅はムットしたような顔で言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "むぅ……じ、じゃあ、今度はあたしの番だ……あたしに、姫を感じさせろ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "流木に座ったままの俺の前にしゃがみながら、紅は赤面しながらも俺のそれを取りだした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわ……うわぁ……お、おっきい……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅の身体を充分堪能させてもらった俺のそれは、既にいつも以上に大きくなっている。紅は両手で大事そうに扱いながら、驚きの声をあげた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "この前の風呂じゃあ、こんなになかったのに……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "男っていうのは、その、どれくらい興奮してるかでまったく大きさ変わるんだよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅の身体を前にして反応しないはずがない。実際、まだまだ大きくなるんじゃないかとすら思える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え?じゃあ、今こんなにおっきいのは……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅のイクところ見て、思いっきり興奮しました", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうハッキリ告げられて、紅の頬が更に真っ赤に染まる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あたしは喜ぶべきなのか恥じらうべきなのか、どっちなんだ……\nでも、これがあたしの中に……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺のモノをマジマジと眺めながら、興味津々で呟く紅。が、不意に何かに気付いたように俺を見上げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "な、なあ、姫。あたしの身体に、こんな凄いの入るスペースなんてあるのか……?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "大丈夫だよ。女の子は、男を受け入れられるようにちゃんと出来てる。ま、まあその……結構痛みは伴うみたいだけども……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "痛み、か……でも、好きな人のものを受け入れるためなら、別にいいな……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺の言葉に、けれども紅は、嬉しそうに微笑んだ。そして改めて俺自身を眺める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でも、こんなにガチガチで、大きくて……い、痛くないのか……?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "まるで腫れてるように感じるのか、そんな風に心配してくれる紅に、おれは苦笑しながら首を振った。\n紅はそんな俺の反応に安堵の息を吐くと、そのままそっと口元へと持っていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……っ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "可愛らしい舌先が、俺にチロと触れる。ゾクゾク、っとした快感が、俺の脊髄を走り抜けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴちゅ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そしてそのまま、裏側の筋を嘗め上げる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うくっ。い、いきなりは勘弁してくれっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "一生懸命な紅の愛撫に、痺れるような快感が止まらない。俺の中から何かが溢れだしていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え?あ、やっぱり痛い、のか……?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "が、そんな俺の反応に、紅が不安そうに尋ねてきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、痛いんじゃなくてその……凄い感じるんだよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺のその答えに、今度は安心したように微笑む紅。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そう、なのか……それじゃあ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そのまま、俺のすべてを味わうかのように舌を動かしていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴちゅ\nぴちゅぴちゅ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅の体温が舌を通して伝わってくる。同時に、俺の下半身の奥底を刺激していった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "凄い、な……こんなに熱くなって……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "あぐ……そ、そう……さっきと同じ、裏のあたり、を……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "この辺……か?\nぴちゅ\nぴちゅぴちゅ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺の要望に応えるように、一生懸命に舌を這わす。その懸命さと拙い舌先の動きとが相まって、俺は湧き上がる快感に身を任せていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、ああっ……そ、そう、だ……その周辺、を……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ほんとだ……姫、気持ちよさそうな顔……\nぴちゅ\nぴちゅぴちゅ\nん……あむ……これが、姫の……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺をじっくりと味わうようになめ回しながら、熱い吐息を絡めていく紅。その吐息に、更に俺は身体を震わせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "な、なんだか……あたしの方も興奮してきてしまったぞ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そして、そんな俺の反応に紅がモジモジを足をすりあわせ始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "も、もう少し……\nんむっ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そのまま、大きく口を開くと、俺の先端をしっかりと加える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う……あ、あう……\nや、やばい……凄いき、きてる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅の熱い口腔が、俺を絞り上げ愛撫する。その快感に一瞬で出してしまいそうになるが、どうにか堪えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、紅、もういい、から……そ、それそろ、やばい……っ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "んん、んう、あむっ……んっ\nんん、は、あっ、んくっ……\nんあ、んっ、あ、あたし……興奮して……はぁ……きて……んむぅっ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅は、嫌だとばかりに、一心不乱に俺を頭を動かす。唇に擦られ、吐息でなぶられ、舌でいじられ、いつしか俺の頭の中は真っ白になっていた。\nこみ上げる欲望が、もう限界を超えている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、紅!ほんとに、ごめん!も、もう、根本まで……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あふ……おかしい、な……んんっ……姫の……なんだかおいしいって感じて……んく、ん、んぅ……っ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そう言っても、紅は動きを止めてくれない。本当においしそうに俺を貪り続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、そんなわけ……あ、あう!く、くるっ!もう!!\nこ、紅!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だがもう限界だった。これ以上はどうにもならない。俺の下半身に集まったそれは、一気にすべてを爆発させる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……え?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……す、すまん。顔に……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "えっと……これ、は……?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺から噴き出した白い塊を、ただ呆然と眺める紅。何が起こったのか、今一つ分かってないみたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いや、それは、その……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうか……これが姫の……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "が、ようやく理解したのか、紅はそれを物珍しそうに眺めやる。\nそして、小さく笑った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これをガマンできないくらい、あたしで感じてくれてたんだな\nちょっと嬉しいぞ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "それはまったく予想外の反応で、今度は俺が唖然としてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、嬉しいって、おい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅は笑顔のままでそっと立ち上がった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……か、覚悟はしてたんだが……それでも、さすがにょっと怖い、な……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺を砂浜の上に寝転がせながら、そのうえにまたがる紅。赤らんだその顔には、明らかな不安がある。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫か?なんなら別の……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いや、これであたしにやらせてくれ。初めては……あたしからお前に捧げたいんだ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "これは、自ら自分の身体を傷つけるということ。初めての痛みを堪えながら自分で挿れろというのは、相当な覚悟がいるものだと思う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "紅……本当にいいのか?今なら……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そこから先はなし、だ。あたしが捧げると決めたんだからな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "それでも紅は首を振ると、俺の申し出を断った。そして、最後の下着へと手をかける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それじゃあ、脱ぐ、ぞ……\nさすがに恥ずかしいな……姫の前で、その……見えるようにしてしまうのは……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅自らの手ですべてをさらけ出されたそこは、想像以上に綺麗だった。\n淡い茂みは綺麗に整えられ、基調面な紅の性格を表わしている。チラチラと見える秘裂の奥も、綺麗なピンク色だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺は凄いいい眺めだけどな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "分かってはいるが……少しくらいは遠慮してくれ。これでもな、本当に恥ずかしいんだぞ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "女性が裸を見られるという重みは分かっているつもりなのだけれど、それでもやっぱり目が離せない。相手が紅となればなおさらだ。\n文句は言いつつも、そんな俺の気持ちを分かってもくれているのだろう。紅は嫌がりはせず、自分のそこに俺をそっとあてがった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それじゃあ……いく、ぞ……\nうくっ……!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅が体重をかけると同時、その中に剛直しきった俺が沈み込む。苦痛に紅の顔が歪むものの、紅は止まらない。\nぷち、っという感触と共に、一気に俺のモノが飲み込まれていった。赤い純潔の証が幾筋か、俺を伝って流れ落ちる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、大丈夫か!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "へ、平気、だ……痛いことは痛いが、それほどじゃない……は、はは、拍子抜け、だな。個人差があるというのは聞いてたが……\nだ、だがまあ、これで、あたしは捧げられたわけだな。姫、お前に。あたしの一番大切なものを", "speaker": "紅" }, { "utterance": "それでも決して楽ではないのだろう。今にもこぼれてしまいそうな涙をその目に溜めて言う紅。そんな紅の初めての男に、俺は紛れもなくなったんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ。確かにもらったよ、紅", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅に伝わるよう、はっきりとそう宣言する。紅は嬉しそうに微笑んでくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はは。嬉しいものだな。本当に、本当に捧げたいと思っていた人に受け取ってもらえる。それが、こんなにだとは……\nこれで、あたしはもういい。あとは姫、お前が気持ちよくなってくれ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そう言って、紅はゆっくりではあるものの、上下に動き始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、くっ……こ、紅っ、そんな動かれると、気持ちよすぎ、て……っ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺もそんなに経験があるわけじゃない。初めての紅の中はやっぱり気持ち良すぎて、こんな風に動かれたら、一度出しているとはいえもちそうにない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……あ、あふ……あ、あう……んうっ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "けれど紅は、そんな俺の言葉にも止まることなく動き続ける。結構な痛みがあるだろうに、その顔は満足そうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "わ、分かる、ぞ……姫が、あたしの中で、また大きく、なった……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "あ、ああ。凄い、気持ちよくって……わ、悪い", "speaker": "姫" }, { "utterance": "き、気にするな……気持ちよくなって、くれているんだろう……\nあ、ああっ……だ、だが、これは困る、な。あたしも、さっきから、ぞくりときて……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "結合部から聞こえるぐちゅぐちゅという水音が、徐々に激しくなっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふあっ……あ。あんっ……姫のが、奥に当たって……あ、はぁ……まさか、こんな、気持ちいいとは……\nク、クセになってしまい、そうだ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅が動く度に、その中から熱い蜜が俺を伝わって溢れてくる。それが潤滑油となり、俺と紅とをより密着させていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺もだ、紅……お前の中、も、もうドロドロで……俺にすいついて、くる……\nさ、さっき出したばかりなのに……また、来てるぞこれは!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ビリビリと走る電流に身体が震える。下半身へと大きな波が集まり、俺の意識を白く染めていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あぁ、ん……んあっ、か、構わない、ぞ……い、イキたいというなら……好きにっ\nんあ、あふ……ん、ああ、はあぁ……っ\nあ、あたしももう、何か来て、る……っ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅も全身を震わせながら、より早く腰を動かす。二つの胸が大きく激しく動き、より俺を昂ぶらせた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、紅!出す、ぞっ。お前の中、い、いっぱい!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、ああ!頼む、な、中、に、いっぱい!\nあ!あ!ああ!だ、ダメ!もう!あ、んっ!ああ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "激しく甘い嬌声を上げながら、紅の秘洞がキュッと締まる。その刺激に、俺もまた爆発していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あうっ、ん、あああぁぁぁっ!!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "大きく身体を弓なりにそらせながら、再び絶頂する紅。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、くうっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺も、紅の身体の最奥へと、熱い欲望を噴き出していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "す、凄い!姫の熱いの、噴きだして!\nあ、あ、ああ……凄い……あたしの中……溢れてく……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "二度目とは思えない程の量が、何度も何度も噴き出していく。俺の熱い精を、紅は気持ちよさげに受け止めてくれていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ……そうか……。こんなにも嬉しいものなんだな\n大好きな人のすべてを受け入れられる、というのは……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "その奥から俺を溢れ出させながらも、紅が嬉しそうに笑ってくれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "紅……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "心配するな。今日のは、あたしが求めただけだ。責任だの何だの言うつもりはない", "speaker": "紅" }, { "utterance": "自分の身も心も汚したそれを受けて、紅は本当に嬉しそうに笑っている。その瞳には涙すらも浮いていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それでも嬉しいんだ。姫が、本当にここにいるんだって……それが実感できて……\nありがとう、姫……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そんな紅の言葉に、俺の方こそお礼を言いたくなる。\n俺にすべてを捧げてくれたこと、俺を想ってくれたこと、そのすべてが嬉しい。\nその場所からは、紅の温かさが伝わってくる。俺達は今、紛れもなく一つになっていた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
03_Tiny Dungeon BaW
035305h_converted.jsonl
[ { "utterance": "トリアさま", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンか。今日はどうだった?", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "暴漢が手にしていたもの、まだ手にしていなかったもの、合わせて三本破壊しました", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そうか。今日はまた随分と豊作だったようだな。ご苦労", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "……何かあったんですか?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "……大したことじゃない。ただ、神界から正式な抗議がきたというだけさ。魔界の方にね\nだがそのために、この学園内だけでなく、魔界と神界そのものの方にも動揺が走っているようだ\n今回の被害者はもちろん、この世界に住む者達、いや、多世界の住人達の不満も、すべて魔界と魔族に向けられることになるだろう\nウチのやってきたことが、今、魔界全体を傾けてしまっている。自分としては守ってるつもりだっただけに、さすがに少々きついな……", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "……気休めに聞こえてしまうかもですけど、フォンは、トリアさまのされたことは決して間違ってないと思います\n黒か白、そんな二択で済むほどに、未来というものは簡単じゃありません\nトリアさまの選んだ道は、確かに険しいですけれど、決して間違ってはいないと思います", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そうか。すまんな。そう言ってくれる者がいるというだけでも気が楽になる\n……しかし、人族というものは、常にこういう状況だったのだろうな\n他の世界、他の種族から常に悪とされ、睨まれ、攻撃される。まったく、自分がその立場になってようやく分かる\n強いな、あの二人は。こんな重圧の中で、自分を見失うことなく前へと進むというのだから……\n特に婿殿。常に前を見据えるあの視線は、本当に、まーくんによく似てる。ヴェルのヤツ、実はファザコンだったのかねえ\n我が娘ながら、男を見る目はしっかりと受け継いでくれたみたいだな", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "まあ、確かに不思議な存在です。姫先輩は。あの人を見てると、フォンも時々忘れちゃいそうになりますから。自分の悩みを", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "おいおい。まさかそっちの方でも、ヴェルとライバルになるつもりか?", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "さあ、どうでしょう\nでも、今回の件。正直分からないです\n甘い言葉に騙されて魔剣を握ってしまうような、おマヌケな暴漢のみなさんはともかく、賊の目的は、いったいなんなんでしょう\nばらまいてる時点で、魔剣やお金が目的じゃないと思われます。ならやっぱり、その力で今のこの状況を作り出すこと、だと思いますけど……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "この学園世界の破壊と混乱か、魔界の地位の引き下げか。それとも、魔界への侵攻理由を作るためか、はたまたそのすべてか。もしくは……", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "もしくは?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そのどれでもないか、だな", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "それ、答えになってませんです。フォン、がっかりきましたよ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ははは、そう言うな。事実分からないんだ\n特定するにはあまりに賊に関する情報がなさ過ぎる。賊の正体に関しては、何一つ分かっていないような状態だ\n悔しいが……今はただ耐えるしかない。ただ、な", "speaker": "トリア" } ]
[ "フォン", "トリア" ]
03_Tiny Dungeon BaW
035403_converted.jsonl
[ { "utterance": "誰もいない夜の丘。俺の足の間に収まるように座りながら、ウルルはその身体を俺に預ける。\n俺はそんなウルルの身体に、服の上からそっと手を這わした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あの……ウルルの胸、ど、どうですか……?\nち、ちっちゃいですけど、それでもちょっとは膨らんでて……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "気にしないでいいよ。むしろ、ウルルはこれくらいの方が可愛いし\nそれに、ふにふにと、充分柔らかくて、気持ちいい。ほら", "speaker": "姫" }, { "utterance": "やっぱり普段ノートや紅と一緒にいるせいか気になってしまっているらしい。俺はそんなウルルに笑いかけながら、そっと胸を揉む。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あんっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ヴェルや紅みたいな弾力はないけれど、それでもウルル特有の、ふにふにとした柔さが感じられる。\nこうして胸をいじっているだけでも、決して飽きそうにない感触だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それに、こっちの方も……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして今度は下半身。足の間にある、一番恥ずかしい筋を、そっとなぞった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひぁっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "びくん、と仰け反って喘ぐウルル。その反応が可愛らしくて、俺はパンツの上からその筋を何度も往復させる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "に、にいさまの指が……ウルルのだ、大事なところ……いじってくれてます……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そして、その上部にある小さな突起を、下着の上からつまんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……や、やんっ……そ、そこ、つまんじゃだめ、です……\nふあ、あ……は、あうっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "やっぱり感じやすいのか、これだけでもうウルルの下着が湿ってきている。それどころか、胸の先端が、ツンと尖ってきていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルルは、やっぱりノーブラなんだな。乳首、立って来てるのすぐ分かるよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんなウルルのかわいいところがどうしても見たくなる。俺はブラウスに手を伸ばすと、そのボタンを外した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルの白く滑らかな素肌が夜気に晒される。\nわずかな膨らみの中央にはピンク色の尖塔が、俺にいじってほしいとばかりに立っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ほら、ツンと上向きに尖ってる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だって、ウルルのサイズだと、全然意味なくって……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "こすれて痛かったりとか、感じちゃったりとかしないの?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……た、たまに、ちょっぴり……\nオペラに相談したら、絆創膏渡されました。くすん……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "それはそれで犯罪行為ではないだろうかとすら思ってしまう。ブラウス脱がせてそんな光景広がったら、間違いなくその場で押し倒してしまいそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、優しく手当してあげないと……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その可愛らしい乳首の先端をそっと撫でる。それだけでウルルの身体が小刻みに震え出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んあぁっ……や、あ、ああっ……だ、だめ……な、撫でないで下さいっ……きゃうっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そしてつまむと、少し強めに引っ張った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あふっ……ん、んあぁっ……や、つまんで引っ張ったら、ウ、ウルルの乳首、伸びちゃいま、すっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ふにふにの胸の感触と、クリクリとした乳首の感触。ウルルの胸、凄く気持ちいいよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まったく正反対の感触を味わえる胸の感触。ウルルの女の子としての身体が、俺を楽しませてくれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……にいさまに喜んでもらえるなら、よかった……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ただ、こっちの染み、ちょっと大きくなっちゃったけど", "speaker": "姫" }, { "utterance": "気がつけば、下半身の方も大変なことになっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はうぅ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "真っ赤になって俯いてしまうウルルに苦笑しながら、俺はその汚れてしまった布に両手をかける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、こっち、脱がすよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "え?あ……は、はい……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そして、ウルルの恥ずかしい場所をさらけ出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルルのここ、やっぱり何もないんだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "以前、オペラさんの道具のせいでウルルの夢に入った時に見た場所。あの時も、ウルルのここは何もなかった。\n生まれたばかりの赤ん坊みたいに可愛らしかったそこは、実物のウルルもやっぱり同じだった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はい……なんでウルルの身体、こんなに発育悪いんでしょう。しょぼん", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "でもまあ、ウルルらしくて可愛いと思うし、それに……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "言いながら、俺は秘裂に指を沈めていく。熱いウルルの秘肉は存分に濡れていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……は、ん、ああっ……だ、だめです……そんな、とこ、撫でられたら……\nウ、ウルル……ガマンできなく、なって……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "上下に、少し激しく擦り上げると、その奥からはどんどんと蜜が溢れだしてきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "しなくていいよ。こんな場所なんだし\n俺は、ウルルに思いっきり甘えてほしい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "に、にいさまぁ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ぴちゃぴちゃと小さな音を立て始めるウルル。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んあぁっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "その口からは明らかな喘ぎ声が響いていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あふ……ん、あ、ああっ……や、だ、だめですぅ……ゆ、指……は、挿いっちゃう……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺を受け入れるための大切な入り口。初めての証で塞がれたままのその周辺を、指で撫で回す。ウルルは夜空を仰ぎながら、甘い声で鳴いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そこ、は……ん、ああ!……にいさまを挿れ、て……きゃうっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "えーと……それって、今ウルルの座ってるところにあるやつのことでしょうか……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そこにあるものは紛れもない俺自身。それを悟ったのか、ウルルの顔が更に赤くなる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……な、なんだかカチコチになってます……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルの可愛いところあんだけ見ちゃったしな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、それならにいさまっ。ウルルに、あの、任せて下さいっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルは言うと、御願いしますとばかりに潤んだ瞳で俺を見上げた。その真摯な瞳に負けて、俺も頷いてしまう。\n樹に寄りかかるようにして立っている俺の前にしゃがみ込み、ウルルは恐る恐る俺のモノを取りだした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、これって、本物ですよね……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "あ、ああ。まあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それを両手で手に取りながら、驚いたようにマジマジと見つめる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "おっきい、です……こんなになっちゃうんですね……\n夢の中では見たこともありましたけど、やっぱり本物は違います。はい", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "その夢の中に俺もいたっていうことは、言わない方がいいんだろうなあ……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それじゃあ、ウルル、頑張りますっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "でも、無理にそんなことやらなくても……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "い、いえ。知識はウルルもちゃんとありますから。男の人が喜んでくれるんだっていうことも……\nま、まずはその……嘗めます、ね", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルは一瞬怯んだものの、それでも自分に活をいれると、震えながら舌を出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴちゃ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "見るのも怖いのか、ギュッと目を閉じながら俺に舌先をつけるウルル。そんなに怖いのか、その目尻には涙が浮いている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お、おい、ウルル……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "味は……なんだか普通、です……\nでも、凄く熱い、です……\nで、では、もうちょっと……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "再び、勇気を振り絞って俺をチロリと嘗めるウルル。その必死さが可愛くて、かすかな感触にも思い切り感じてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴちゃ\nぴちゃぴちゃ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "う、くっ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "濡れた舌の感触が、先端から全身へと広がっていく。その快感に、つい声が漏れる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、今のとこ、よかった", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、は、はい", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そして、俺のより感じさせようと、やっぱり頑張るウルル。舌先と一緒に被さる熱い吐息が、俺をゾクゾクと震わせていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ\nん……に、にいさま……どう、ですか……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "うわ……ウルル、結構この才能あるかも……\nウルルの舌、凄い気持ちいい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "腰の奥の方に集まる何かを感じながら、ウルルの舌に身を委ねる。その感触はクセになってしまいそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ほ、ほんとですか?じゃあ、ウルル、もっと頑張りますね", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そして、そんな俺の反応に気をよくしたのか、ウルルは少し積極的に動く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あむっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "まるでクレープでも食べるみたいに、ウルルの口が俺の先端を頬張った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ぐ……\nう、うわ……ウルルの口の中……あったかい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "小さなウルルの唇にしごかれ、同時に舌で先端を愛撫される。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、んあ……んくっ……んん……\nん……んむ……はあっ、んっ……んぅ……\nんぁ……この割れてるとこ……どうでしょう……んむっ……ん……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "チロチロと蠢く舌先が、先端の割れ目をこじ開けくすぐった。猛烈な射精感が膨れあがってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "くうっ……や、やばい、で、出そう……っ\nウ、ウルル、も、もう……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな限界ギリギリの俺の声を聞いて、ウルルは引くどころかもっと攻めを厳しくさせた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……んぐ……はあっ、あっ……んぅ……\nん、んむっ……にいさまが……気持ちよくなる、なら……んっ……くう……っ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウ、ウルル!\nう、あ、ああ!も、もう!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もう限界だ。俺はウルルを無理やりに引き剥がす。が、その次の瞬間、俺はすべてをウルルめがけて解き放っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃうっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ドクン、ドクン、と痙攣する度に放たれる白い精。そのすべてが、ウルルの顔にかかっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え、あ、あの、これ……凄い熱くて……\nにいさまの……?", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルはその光景を不思議そうに眺めていた。そのまま逃げるでもなく、俺を受け止め続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "悪い……本当に限界だった……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、小さく笑ってみせた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いえ、ウルル、すっごく嬉しいです。にいさま、ウルルで気持ちよくなってくれた証拠ですよね\nにいさまが、ウルルで感じてくれた……わぁい♪", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "いや、そんなに嬉しいことか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もちろんです!だって……だってウルルは、にいさまに、ウルルで気持ちよくなってほしいんですから", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルは自分の顔を白く汚したままで、はにかむような笑みを浮かべながら俺を見上げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あの、にいさま……?\nこの先も、その……お願いします……最後まで……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そして、このまま最後まで……自分を奪うことを願ってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……多分、これ以上はもう俺引き返せなくなると思う。本当に、いいのか……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい。ウルルには、にいさま以外いません。にいさましか、嫌です", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "一瞬迷う。本当に、俺なんかでいいのか、俺がウルルを、竜族の王女を汚してしまっていいのか。\nけれど、ただまっすぐに俺を見上げるこの瞳を見て、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ああ、分かった", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、頷いていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、はわわ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "樹に両手をついた体勢のウルルを、後ろから両手で抱え上げる。ウルルの両足が思い切り開かれ、その可愛らしい秘唇までがわずかに開く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あの、にいさま……こ、この格好でやるんですか……?", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "後ろからのが痛くないとか聞いたことあるし……それに、身長差とか考えると、この体勢でないとちょっと……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "夢の中でも、ウルルは痛がっていた。少しでも楽な体勢のがいいだろうし、しかも身長差を考えると、普通に後ろからやるのは難しいだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "わ、分かりました……\nウ、ウルルはもう、覚悟を決めてます。にいさまの好きなように、にいさまが気持ちいいように、その……ウルルを使って下さい……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "使わないよ。こういうのは、お互いがお互いを抱くものだろ\n俺はウルルを抱くから、ウルルは、俺を抱いてくれ。心でいいから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "お互いが気持ちよくなりたい。俺も気持ちよくなるから、ウルルにもなってほしい。そんな俺の気持ちに、ウルルは嬉しそうに微笑んでくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさま……\nあ、あぐっ……い、痛っ……あ、ああっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ゆっくりと、少しずつウルルの中に進んでいく。けれどウルルの入り口はあまりにも狭く、小さすぎて中々入らない。\nこれは……夢の中の時よりも遙かに、キツイ……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "に、にい、さまっ!にいさまぁ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルも必死に痛みを堪えてはくれているけれども、自分の身体を引き裂かれているんだ、ガマンにも限界があるだろう。\nやがて、純潔の証を引き剥がし、どうにかウルルの中へと入る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、くうっ!や、やっぱり、キツイ。ウルル。挿いりはしたけど……全部は、無理だ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "とてもじゃないけれど、半分も入らない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ガマンできるか、ウルル……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はいっ。い、痛いですけど……ガ、ガマンできます!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "熱い無数のヒダが、俺を締め上げるように貼り付いてくる。俺はその快感を必死に耐えながら、ゆっくりと自分を押し込んでいく。せめて半分……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、は……んっ、んう、く、うぅっ……!\nにいさま、が……ウルルの中に、い、いてくれます……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "血まで流して相当痛いだろうに、それでもウルルは笑おうとしてくれる。そんなウルルの体内が気持ちよくないはずがない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさま、熱くて……あったかい、ですよぉ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺は少しずつ、少しずつ、ゆっくりとウルルの中を動いていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あく……ん、う、うん……ああっ!\nや、やあ……だめ……です、声……出てっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルの声に、わずかながらも甘い物が含まれ始める。奥から湧き出てくる蜜も、少しずつ量を増しているように思えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……ウルル、少し滑らかになってきた、か……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい……ちょ、ちょっぴり、ですけど……びりびりって……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "くちゅくちゅと、小さな水音が聞こえ始める。同時に、ウルルからも、気持ちよさげな喘ぎが響き始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、あ、ふわぁっ!い、痛いのと、気持ちいいのが、混ざって……\nあ、あうっ……だ、大丈夫、ですにい、さま……も、もっと動い、て……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "決して痛くないはずがない。けれどそれと同じくらいに感じ始めているんだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いいのか……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はいっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "その返事に強がり以外のものを感じた俺は、腰の動きを少し早めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ああっ……ん、んあ、ふぁ、ああんっ!\nす、すご、い……びりびり、って……きてっ!も、もう……ああぁっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルの身体が、小さく震えている。俺との摩擦に、明らかな快感を得ている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にい、さま……にいさま!な、なんですか、これっ……なにか、なにかきちゃいますっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そして、その狭い秘洞が俺の肉棒をもやはりしごき続ける。\n熱い秘肉が絡みつき、そのままネットリと締め上げる。ゾクゾクと湧き上がる快感は、早くも二度目の限界を迎えつつあった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルルの中に、な、何かがきてっ……だ、だめえっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "身体をそらせながら叫ぶウルル。同時に舌の入り口が、きゅうっ、と締まる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "へ、平気だ、ウルル!お、俺も、きてるっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それが、決め手だった。かろうじて耐えていた俺の堤防を、一瞬で破壊してしまう。もうガマンもしていられない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、一緒に、いくぞっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はいっ!あ、ああ!ひあんっ!にいさま、い、一緒に!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "いつしか大きく響き始めていた水音に合わせて喘ぐウルル。まだすべては無理でも、充分に俺を受け止めてくれるその秘洞の奥に、俺は狙いを定めていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だめで、す……もう、本当、だめ!にいさ……まっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウ、ウルル!だ、出す、ぞ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "びくんっ、と一際大きな痙攣がウルルの身体を遅う。同時に、俺をより激しく締め上げてきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさ、まああぁぁっ!!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルに甘い姫で呼ばれながら、俺はその小さな身体の一番奥深くへと、自分のすべてを打ち放った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、あああぁぁ!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、あうっ……たくさん、たくさん、でてます!にいさまが、ウルルの中で跳ねて!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "二度目だというのに、止まらない。身体の奥底から溢れ出す欲望が、白い精と化してウルルの中を激しく叩く。\nそれはただ気持ちよくて、俺はウルルの身体をしっかりと抱きかかえながら、枯れ果てるまで注ぎ込む。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あっついのが、いっぱい……にいさまが……いっぱい、です……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そんな俺の精を、ウルルは抵抗もせず受け止め続けた。\n出せるだけの欲望を吐き出して、ようやく俺は収まりを見せた。ウルルの中からゆっくりと自分を引き抜いていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えっと……どうかしたのか、ウルル", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はうぅ……ウルルの中から、にいさま、垂れて来ちゃいました……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "こぽこぽと音を立てながら、ウルルの中から俺の精が垂れていく。その様子を、ウルルは真っ赤になりながら眺め続けていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あー……ごめん。俺もあんなに出ると思ってなくて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さすがにこの量は多すぎる。自分でも呆れてしまいそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それはいいんです!いいですからっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "だがウルルは、そんな俺の謝罪を否定する。そして、耳まで真っ赤にしながら大声で叫んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "み、見ないで下さぁい。は、恥ずかしいんですよぉ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "夢の中でのおもらしのようにこぼれ落ちる俺の精。その光景は、確かにウルルにとって衝撃的かもしれなかった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ウルル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
035604h_converted.jsonl
[ { "utterance": "雨は、月が出る頃になってようやく上がった。\n静まりきった夜の空気の中で、小さな風切り音だけが周囲に響く。\nヒメの日課だ。強くなるために、そして今日からはシャルの想いを受け継ぐために、ああして剣を振り続けている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いいんですか?見てるだけで", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "何か問題でもある?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その存在自体には気付いてた。暗闇の方から聞こえた声に、私は振り返りもせずに答える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "結構辛いですよ、強がりを続けるのって。誰かの支えがないと", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "……そうね。あなたはそれを、身に染みて分かってるものね\nでも意外じゃない。そんなことが分かるくらいにヒメを気にするなんて", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "力の有る人は、フォン、ちゃんと認めることにしてるんです。まあ、姫先輩の場合、辛うじて及第点、ってところですけど", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "デイルに教わったのよ。男の子には恥をかかせちゃいけないって。強がってる間はいいけど、限界越えちゃった姿って、ちょっと恥ずかしいものでしょ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そうですねぇ。特に、好意を持ってる女の子の前で倒れたりするのは、すっごく恥ずかしいとフォンも思います", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ヒメは今、その強がりを少しでも本当にしようって頑張ってるから……きっと無茶をすると思う", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "シャルちゃんを守れなかった自分を、無理に痛めつけようとしてるようにも見えますね", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ヒメの悪いくせよ。みんな、一人で背負おうとしちゃう。できることなら、私にもわけてほしいのに……\nそれで、今日は何の用で来たのよ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "いえ、とりあえずは報告しておかないとって。ザコAさん、やっぱり完全に折れてました。心の方。まあ、姫先輩に正面から挑んで、あれだけ完璧に負けましたからね\nだから、最後のあれは、剣の力です", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "剣の?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "はい。ザコAは完全に剣にその身体を捧げていました。つまり、あの身体は魔剣が完全に掌握してたんです\nそれで、魔剣本来の破壊衝動を、最後の最後に発揮したみたいです", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そう……本当に、最後の最後でやってくれたわ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "魔剣の方は、ミリオさん立ち会いのもとで完全に破壊しました。多分、あれが最後の一本だったと思いますから、暴漢事件の方は解決ですね", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "その代わり、やっかいなのが残っちゃったけど", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "これから世界のバランスがどう変わっていくのかは分かりませんけど、フォンは手加減しませんよ。魔族の敵には容赦しません", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "とりあえず、ヒメには刃を向けないようにしなさい。あなたの相手、めんどくさいんだから", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "フォンも、姫先輩が魔族の敵にならないこと祈ってますです。二人の相手、めんどくさいですから", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンは最後にそう笑うと、また闇夜の中に消えていった。\n風切り音はまだ聞こえる。きっと、動けなくなって意識を失うまで、今日のヒメは続けるだろう。\nヒメは強くならなくちゃいけない。世界のために。そんな気がする……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "フォン", "ヴェル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
036002_converted.jsonl
[ { "utterance": "お兄ちゃん、頑張ってるよ。もう一時間以上素振りしっぱなし", "speaker": "アミア" }, { "utterance": "窓から玄関の方を見下ろしながら、アミちゃんが言う。だけどその口調は、いつものアミちゃんとは違って、なんだか辛そうだった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でもあれ……まるで、シャルちゃんへの贖罪みたいだね……", "speaker": "アミア" }, { "utterance": "アミちゃんも分かってるんだと思う。姫くんのあれが、強がりだっていうことに。\n姫くんはきっと、これから二人分の想いを背負って戦うことになるんだろう。\n一人でも多くの人たちを、その剣で守るために。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫くん……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ボクも、アミちゃんの隣に立つと、玄関をの方を見下ろした。ただガムシャラに剣を振り続ける姫くんの姿が見える。\nだけど、ボクに見えるその姿はアミちゃんとは正反対だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……姫くんは、戦ってるんだよ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "戦うって……何と?", "speaker": "アミア" }, { "utterance": "運命とか、未来とか……多分、そういうものと", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "その姿は、ボクには眩しく見えた。\nきっとボクは戦えない。ボクはその渦の中に飲み込まれる。みんなは、そんなボクをどんな目で見るんだろう……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ねえ、お姉ちゃん", "speaker": "アミア" }, { "utterance": "不安そうに、アミちゃんがボクを見上げてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お姉ちゃんの出番、あるのかな……", "speaker": "アミア" }, { "utterance": "悲しげに響いたその質問に、だけどボクは答えられなかった……。\nきっと、ある。\nその答えを、ボクは確信しているのに。", "speaker": "地の文" } ]
[ "ノート", "アミア" ]
03_Tiny Dungeon BaW
036003_converted.jsonl
[ { "utterance": "あー、やっぱりちょっと身体が重いな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "誰もいない教室で制服へと着替えた俺は、寮へと帰ろうと歩き出すものの、普段とは違った身体の重みに、足をふらつかせる。\nノートにも怒られたけど、少し無茶しすぎたみたいだ。\n確かに、強く鳴ろうと無茶して、その結果身体を壊したら意味がない。自分がいかに焦っていたかがよく分かる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……だけど、やっぱり動いてないと気がすまないんだよな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "今夜もきっと、いつも通りの素振りをしてしまうんだろうなあ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あの、姫くん、まだいますか?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "まだいるけど……ノートか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "突然扉の向こうから聞こえた声に反応すると、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめんなさい。お邪魔します……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "おずおずと、申し訳なさそうにノートが教室内へと入ってきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あの、姫くん……身体の方、大丈夫ですか?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ちょっとふらつくけど、まあ大丈夫だよ。心配かけて悪い\nノートも着替え終わったなら、一緒に帰るか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう尋ねる俺に、けれどノートは、ちょっと寂しげな表情で首を左右に振った。\nそして、ゆっくりと教室内を見回していく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノートの槍クラスの教室は見たことないけど……特に教室ごとの違いはなかったよな?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい。教室の違いは。ですけど……全然違います\nここには、姫くんがいますから……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "それ、違いっていうのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "苦笑しながら答える俺に、ノートの小さく笑顔を見せた。さらさらの銀髪の中に浮かぶその表情は、綺麗さと可愛らしさの両方を持っていて、とても愛らしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボクにとっては、おっきな違いですよ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートがそう口にした次の瞬間、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ノートの顔が、俺の目の前へと飛び込んできていた。\nその二つの膨らみが、俺の胸へと押し当てられている。ちょっと腕を動かせば、思い切り抱きしめられてしまう、そんな距離。\n不安げなノートの瞳が、俺を静かに見上げている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノ、ノート……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ボクも、このクラスだったらよかったです……\nそうすれば、もっと早く姫くんと出会えました……おんなじクラスで、もっと一緒にお話できました……\n姫くんと……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺を見上げるノートの瞳が、静かに閉じられる。\n赤らんだ頬。わずかに突き出された、桃色の小さな唇。\nそれは紛れもない、キスの誘い。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ちょ、ちょっと待った。ノート?どうかしたのか?こんな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ボクじゃ、だめですか……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "い、いや……そんなことは……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ずっと背負って、なんて言いません。だけど、ボクもこれからを決めなきゃいけない\n決めるために、その一歩を進ませて下さい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの言う意味は分からなかった。だけどその瞳も、その言葉も、すべてが本気だった。\nノートは俺の知らない何かを、これからしようとしている。それだけははっきりと分かった。\n俺のそんな考えを悟ったように、ノートは再び目を閉じる。そして、俺を待つ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、ほんの少しだけ考え、そして静かにノートの唇を奪った……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "みずみずしい、その感触が、唇を通して俺の中に伝わっていく。\nそれはほんの数秒のことでしかなかった。そっと唇を解放すれば、耳まで真っ赤になったノートの顔がある。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……え、えへへ……し、しちゃった……しちゃいました……ファ、ファースト、キスです……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "いや、その……ノートの初めてってのは光栄なんだけど……何をするつもりなんだ……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "戦います", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "……戦い?誰とだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "多分、本来だったらなるはずだった、もう一人のボクと、です\n姫くんのせいですよ。姫くんを見てて、ボクも決めたんです\nボクも、戦わなくっちゃって", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "その言葉の奥には、何か大きな決意があった。それはきっと、俺なんかじゃ決して分からない、深いものなんだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……俺に、助けられること、あるか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の問いに、ノートの顔が更に赤味を増す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ありますっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "はじらいに声すら震わせ答えると、ノートの両手が、俺の両袖を握った。そして、勇気を出すように、深呼吸を一回。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だだだ、だから……あの……\nは、初めてついでに、その……もう一つ、ボクを奪っちゃいませんか!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "……はあ!?\nい、いや、ちょっと待て、ノート。そ、それってつまり……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ボ、ボクに……戦うための勇気を、下さい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "恐らくは、精一杯の勇気を振り絞ってだろうその言葉。懇願するように俺を見上げる瞳は潤み、小さく揺れている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……本当に、いいのか……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の最後の確認に、ノートはこくん、と頷いた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ノート" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "お、おい、ノート?それは……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "机の上に乗り、大きく足を開くノート。そのま自分の手を、恥ずかしい場所へと持っていく。\nいつものノートからは考えられない行為に、思わず尋ね返してしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いいんですっ。姫くんは見ていて下さい!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "だがノートは、恥ずかしさを必死に押し殺しながら、その行為を続けようとする。まるで俺の記憶に、自分のすべてを焼き付けようとするかのように。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これは、ボクが姫くんに見ていてほしいんです……\nは、恥ずかしい、ですけど……こ、こんなことするの初めて、ですけど……\n姫くんに、ボクの全部を、見てほしいから……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "その身体が小さく震えているのが分かる。正真正銘の初めての行為。それをよりにもよって俺の前で見せるという恐怖によるものだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んっ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "どう動かしていいかも分からない。そんな拙い動きで、ノートの指が自分の身体をまさぐっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "な、なんだか、不思議な感じ、です……くすぐったいみたいな……気持ちいいみたいな……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの手では包みきれないくらいに大きな胸をそっと揉みしだき、最も恥ずかしい入り口を、その白く細い指がなぞっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴ、ぴりぴりって、ちっちゃな電気が流れて……\nで、でも……こ、こんなのくらい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "少しずつ熱さを含んでいくノートの吐息。その指の動きが少しずつ速く大胆になっていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃぅっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "その背をわずかに反らせながら、ノートが大きく喘いだ。敏感なところに触れてしまったのかもしれない。\nそして気付けば、ノートの清楚な下着に、いやらしいシミが広がっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノート、濡れてきてる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "す、すみません……ボ、ボク……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "感じてきてるんだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい……多分……\n姫くんが見てるんだって、姫くんが、ボクのあの……えっちな姿期待してるんだって思ったら、き、急に……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "羞恥に、真っ赤になったまま俯いてしまうノート。けれどその指は止まることなく、自分の身体を攻め続ける。\n徐々に広がるノートの女としての匂いに、俺の下半身も強く反応していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それじゃあ……その、濡れて来ちゃってるし、それ、脱いでもらえるか……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その先が、ノートのもっと恥ずかしいところが見たい。そんな欲望が抑えられず、つい言ってしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それ、ですか……?\nえ、ええ!?で、でも、あの、それってつまり……ぜ、全部、見えちゃう……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "どれほどの覚悟をしていても、さすがにそれは恥ずかしいのだろう。躊躇してしまうノート。だけど、俺ももう止められない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ。ノートのその……が見たい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ノートの目を見ながら言う俺に、ノートは小さく頷いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……は、はい。そうですよね……これから、全部見てもらうんです。それに、さ、捧げるんです……\nこ、これくらいっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "頼りない薄い布地に手をかけると、一気に脱ぎ降ろす", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ど、どうぞ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "淡いピンク色に輝く小さな割れ目。それを守るようにひっそりと広がった銀色の茂み。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわ……な、なんか、凄い綺麗だ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あのノートの、一番恥ずかしい場所。あまりにも綺麗で、神聖さすら感じてしまうその場所に、俺は思わず見入ってしまった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "し、心臓が破裂しちゃいそうなくらい、バクバクいってます……\nは、恥ずかしくて……死んじゃいそう、です……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "……アンダーも、やっぱり銀色なんだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな俺に、更にすべてを見せようとしているのか、ノートは震える手で少しだけ自分を開いた。\nわずかに濡れた桃色の秘肉が、俺の視線の中にハッキリと映る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、はい。今姫くんが見てるのが、ボ、ボク、です……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そして、その秘肉に直接指を伸ばした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、んうっ!\nぬ、濡れて来ちゃってる……恥ずかしいのに……ボク……感じてきてる……\nふあ、あっ……んく……んん、あっ……あぅ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "秘裂の中を上下にまさぐる白い指。その指に、少しずつ溢れだした透明な蜜が絡んでいく。それは徐々に量を増し、小さな水音を立て始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……あ、は……す、ごい……ぴちゃぴちゃって、音聞こえちゃう……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そして、いつしか恐怖ではなく快感に身体を震わせながら、ノートは俺を見上げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "も、もうダメ、です……姫くん……ボクを、触って下さい……\n姫くんに……感じさせてほしい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "熱く潤んだ瞳でジッと俺を見上げながら、俺の愛撫を望んでいる。そのノートの姿は、神界の王女でも完全銀髪でもなんでもなく、一人の女の子でしかない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺も、もう限界。見てるだけなんてちょっと拷問すぎるよ、ノート", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺もとっくに限界だ。この少女に、この身体に触れたい。あの声で鳴いてほしい。そんな欲望で埋まりきっている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ご、ごめんなさい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "可愛らしく謝るノートの手を取って、俺はノートを床へと降ろした。が、やはり恥ずかしいのか、降りる寸前にノートは再び下着を穿き直す。\nどうせまた脱がしちゃうんだけどなあ。そんな風に苦笑しながら、恥じらうノートの姿を堪能した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "分かってたけど……本当に凄いな、この胸……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "机を支えに立たせながら、ノートの身体を後ろから抱きしめる。\n穿き直したばかりの下着の中へと手をいれれば、そこは熱く充分に濡れていた。俺の指もすぐにビショビショに濡れてしまう\nそしてもう片方の手は、当然ながらその胸を揉みしだく。男の俺の手を受け止めきる、大きな膨らみ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボクはあんまり好きじゃないんですけど……目立っちゃいますし……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "確かに。少し離れたところからでも目立つし、男ならまずはここに目をやってしまうだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫くんは、やっぱり大きい方が好き、なんですか……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺は、その子に合ってれば充分だな。だから、ノートにはこの胸、凄くいいと思う\n俺の手じゃ、到底足りないサイズに、手が埋まり切っちゃう大きさ……それに、このゴムマリみたいな弾力。凄い気持ちいい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その弾力に、少し強めに揉みしだく。すべての指が、ズブリと埋まった。柔らかさと反発力とが同居したその感触は、もう手を離したくないと思ってしまうほどだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……はぁ……ん、うっ\nだ、だったら、よかった……大きくて。姫くんが喜んでくれるなら、それで充分価値があります", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ブラの上からでも伝わる胸の感触に、思わず浸りかけてしまう。が、俺が今抱いてるのはノートの胸じゃない。ノート自身だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でも、ノートは胸だけじゃないからな。こっちも……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "下半身の方も、秘裂の中で指を前後にスライドさせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あっ……ん、あ、んうっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "すっかり甘くなった声と共に、中の方からどんどんとヌルヌルした蜜が溢れ出す。下着はもう意味を成していない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こっちはもう、洪水状態だな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ご、ごめんなさい……姫くんに触られたら、本当にいきなり……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "それだけ俺を感じてくれているということが溜まらなく嬉しい。あのノートが、いまこんな格好で俺の腕の中にいるということが。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でも、信じられないな。あのノートの身体を、俺がこんな風に触れることができるなんてさ\nこれって、国宝級の宝じゃないか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は言うと、その胸を覆う邪魔なものを一気に上へとずらした。あまりに大きな二つの膨らみが、柔らかそうに揺れながら飛び出してくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えへへ。それはちょっと言い過ぎですけど……嬉しいです", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートは恥ずかしそうに顔を赤らめながらも、隠そうとしない。俺の言葉に嬉しそうに頬を緩めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんな風に、姫くんにぎゅって抱きしめられて……今みたいに価値がある、なんて言ってもらえて\nボク、しあわせー♪えへへ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "可愛らしく笑って、俺の胸に頭を当てるノート。そんなノートに、思わず俺自身が反応してしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あれ、姫くん、どうかしたの?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "いや、今のノートが、凄い可愛かったから……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いくらなんでも、今のはやばすぎた。まだズボンの中だっていうのに、出ちゃいそうになったぞ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ほえ?\nあ、あはは……そんな風に言われたら、照れちゃいますよぉ、姫くん", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "本当にこの子は、自分の可愛らしさをどれだけ理解してくれているのやら。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、そうやって俺を惑わしてくれた罪は償ってもらいます", "speaker": "姫" }, { "utterance": "え?きゃあんっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺は後ろから、ノートの胸をより強く揉みしだく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱ凄いな、これ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もう何にも邪魔されていないそれを、直に、自在にいじり倒す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それに、このツンと尖った先端とか……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして同時に、既に固く突き出ている尖塔を指でつまんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……きゃうんっ……つ、つねったらダメ、です……\nや、あ……姫くん……は、激しい、です……あ、は、ああんっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "一度動いてしまったら、もう止まらない。俺は自分の欲望のまま、ノートの胸を愛撫し続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫くんの手……あったかくて……あ、ダメ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ちょっとやばいかも、俺。この胸、クセになりそう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まるで粘土みたいに自在に形を変えながら、だけどちょっと緩めるとすぐに元の形を取り戻す。そしてその先端からは、ツンと突き出た桃色の乳首。\n神様はよくもこんな形に女の子を作ってくれたものだと思う。しかも、それをこのノートに与えてくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……はぁ……ん、ああ……ふぁっ\nや、やあっ……ひ、引っ張らないでぇ……で、電気みたいなの走って、お、おかしくなっちゃいそうっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの口からこぼれる、まるで楽器の音みたいな澄んだ鳴き声。熱くて甘いその声に、俺の下半身はもうパンパンだった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃうっ……だ、だめ、もう!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そして、そんな快感に耐えきれなくなったのかノートの膝が突然にカクン、と折れた。俺はそれを後ろから抱きしめるようにして支えてやる。\nそのまま四つん這いのような体勢で床に伏せさせる。濡れきって、既に使い物にならなくなっていた下着は脱がせてしまった。\nすぐ目の前に、ノートの綺麗すぎる縦の入り口が息づいている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、後ろからはダメですよぉ……ぜ、全部……はしたないところまで見えちゃう……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの言う通り、ちょっと視線を動かせば、そこにはもう一つの可愛らしいツボミがあった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えーと、お尻の穴?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "具体的な言葉にしないで下さい!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "大丈夫だよ。ノートのは、綺麗で可愛いから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "正直、とてもじゃないけどノートのこの姿を見て汚いとは思えない。むしろそれがどの場所であれ、綺麗としか思えない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……姫くん、余裕ありすぎです……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "だが、本人はさすがにそうはいかないんだろう。羞恥に染まりきった表情で、まっすぐに俺を見ている。\nそれでも隠そうとしないところは、俺が見たがっていると思って必死にガマンしてくれてるんだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あの、そ、そういう特殊な行為とかも、してるんですか……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "さ、さすがにそっちは無いかなあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな俺の答えにノートは微笑むと、けれどもすぐに不安そうな表情に変わった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボ、ボク……本当に何もかも初めてだから……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そんなノートの不安を少しでもほぐしてやろうと、俺はできるかぎり優しい声で、そしてほほえみながら言ってやる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺も、その……威張れるほどの経験あるわけじゃないけども……\nできるだけ、優しくするよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい……よろしくお願いします……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そんなノートの言葉に俺は頷くと、怒張しきった自分を取りだし、その神聖な入り口へとあてがった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、行くぞ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ……う……く……っ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "初めてのノートの入り口は狭くて固かった。突き進もうとする俺を必死に拒むものの、それでも充分に濡れていたせいか、どうにか俺を受け入れてくれた。\nぷちん、という感触と共に垂れてくる赤い液体に、俺は自分がノートを汚したんだということを思い知る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫、か、ノート……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい……い、痛いことは痛いですけど……が、ガマン、できますっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "目を固く閉じて苦痛に堪えるノート。けれどそんなノートとは違って、俺の方がガマンできそうにない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "悪い。俺が無理、かも……\nノートの中、す、凄いっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ノートの呼吸に合わせるかのうように蠢くヒダが、俺に絡みつき、そしてしごいていく。\nその快感が連鎖反応のように、さらなる快感を求めて俺を責め立てる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "動いてないのに……も、もう搾り取られてるみたいで……う、くっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だったら、動いちゃって下さい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そんな俺の気持ちを読み取ってか、ノートが言葉を絞り出す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボ、ボクは平気ですからっ。姫くんが気持ちよくなってくださいっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "大丈夫、か?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい。思い切り、どうぞ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "実際辛そうではあったけれど、俺ももうガマンできそうにない。俺はそれでもできるだけゆっくりと、ノートの中を動き始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、う……ん、あ……あふ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "まだ固いノートの中をゆっくりと進んでいく。熱いノートの体温が俺の先端から伝わり、俺を内部からも感じさせていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……はぁ………ん、ああっ!\nあ、ああっ……す、凄い、です……お、奥、当たって!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの方も、思ったほどの痛みではなかったのか、すぐに甘い声で喘ぎ始める。\n次々に湧き出す蜜で秘洞は溢れ、俺とノートをより滑らかに結合させていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……だ、だめ、だもう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "王女というのは身体の方も特別なものを持っているのか、俺にピッタリと馴染んでくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゅっ、って締まって……で、でも、柔らかく吸い付いてくるみたいで……\nも、もう、耐えられ、ない……っ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "全身を震わせる快感に、一気に射精感がこみ上げてきた。今すぐこのままノートの中に注ぎ込みたい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "で、でしたら、姫、くんっ……い、一緒に、一緒、で……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートも、もう限界なのか視点があっていない。俺は絶頂へと向かって、腰を動かし続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ああ!い、いくぞっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はいっ。も、もう!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ぶるり、と大きくノートの身体が震えた。それと同時に締まる秘洞に、俺も臨界点に達する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、あ、ああああぁぁっ!!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "う、ああっ!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "自分でも分かるほどに熱く濃い精が、ノートの体内に注ぎ込まれていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ああっ。ひ、姫くんが、何回も跳ね、て……っ\nあ、溢れ、ちゃいますよぉっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "何度も何度も、次々と溢れてくる白いもののすべてを、俺はノートの中にぶちまけていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えーと、ノ、ノート?大丈夫か?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ようやく収まった俺自身をゆっくりと抜き取れば、真っ赤な純潔の証と、白い俺に汚された証とが一緒にこぽこぽと垂れてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぼー……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートはそれを、どこか嬉しそうに眺めていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫くんが……こぼれてきちゃってます……\nボク、本当に姫くんと……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "……ああ。本当だよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ノートの、まだ夢を見ているかのような声に、俺はハッキリと頷いた。今この場所で、俺とノートは確かに繋がった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫くん……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ん?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "責任、とって下さいね", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "えっ!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "えへ、と小さく笑いながらのその言葉に、思わず驚いてしまう。いやまあ、別に取らないとかいうわけじゃなく、余りに唐突だったからですが。\nが、ノートも自分が言った言葉の意味にようやく気がついたのか、慌てて手を振った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……ち、違いますよ、違います!そう言う意味じゃありません!\nそ、そういう責任じゃないですからぁ!!", "speaker": "ノート" } ]
[ "姫", "ノート" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "どういうつもりですか、ノート様!\n今の魔力通信、取り返しのつかないことになります!", "speaker": "ミリオ" }, { "utterance": "なってもらわないと困ります。ボクが望んだのは、まさにその状況なんですから\n魔族が、一人もいない世界を作るために", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ふざけないで下さい。神族が目指すものはあくまでも平穏です。魔族よりも優位に立った状態を維持しつつ、平和という名のバランスを取ること\nそれは、争いを終わらせることであり、相手を滅亡させることではありません!", "speaker": "ミリオ" }, { "utterance": "争い、終わるじゃないですか。戦う相手がいなくなるんですから", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "本気で言ってるんですか……", "speaker": "ミリオ" }, { "utterance": "本気ですよ。聖戦を始めるってみんなにも通告しちゃいましたし\nそれに、ボクの手で……神族の第一王女の手で魔王妃を殺されたんです。魔族だって、もう引いてはくれませんよ\nボクの首でも差し出さないかぎり\nまあ差し出したくても、ボクの首を取れる人なんていないでしょうけど。魔族にも竜族にも", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "まさか本当に、種族間戦争へと持っていくつもりですか、ノート様……", "speaker": "ミリオ" }, { "utterance": "さっき言った通りです。まずはこの学園から、そして最終的には全世界から、神界の総力をあげて魔族を滅ぼします\nただそれだけですよ。戦争なんて大それたことはいいません", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ふざけるな!その争いがどれだけの犠牲を呼ぶと思っている!\n滅界戦争がどれだけの傷を残したか分かっているのか!", "speaker": "ミリオ" }, { "utterance": "何を言ってるんですか。忘れたんですか、ミリオさん。ボクは元々そのために作られたんですよ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "なに……?", "speaker": "ミリオ" }, { "utterance": "ボクは、対魔族用カウンター兵器。そのために、ミリオさんたちが作ったんじゃないですか\n生まれ持ったその目的のために、初めから背負っていた運命の通りに、ボクは行動してるだけです\nそれを今更否定されたら、それこそ分からなくなっちゃうじゃないですか。ボクが生まれてきた意味が", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "くっ……確かに、そうだ。グラン・ルナも、憑依兵器も私達が作り出した。だがそれは、あくまでも多世界とのバランスを取るためだ\nそもそも、魔族を滅ぼせば外部の敵がいなくなる。そうなれば次に待つのは内部の敵。神族同士の争い、殺し合いだぞ!", "speaker": "ミリオ" }, { "utterance": "……よーく分かりました\nやっぱりミリオさん、ボクを否定したいんですね", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "なに……?\nが、はっ!", "speaker": "ミリオ" }, { "utterance": "否定するなら、黙ってて下さい。これはボクの、ボクのための戦いです", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "貴様……狂……って……る……", "speaker": "ミリオ" }, { "utterance": "狂ってるなら、むしろ好都合です\nそれじゃあ、行きますね。ボク、お客さまの相手をしないといけないから", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ル……ルアン、様……すみま……せん……", "speaker": "ミリオ" } ]
[ "ミリオ", "ノート" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "ベッドの上に横たわるヴェルの制服を左右に開く。薄いインナーがヴェルのバランスのいい身体を包み込み、裸よりも淫靡に見えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんだか、変な感じ……\n一度もう抱かれてるのに、初めて抱かれるみたいにドキドキしてるの……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "こんな時にこんな場所で。なのに少しも焦りがない。ただ素直にヴェルを抱いて、ヴェルと愛し合いたい。そんな気持ちでいっぱいだ。\n嬉しそうに俺を見上げるヴェルの視線が、今は心地いい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "初めても二回目も関係ないだろ。俺も、今凄い緊張してる\nむしろその、二度目なのに前の時より下手だったらどうしよう、とかさ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "上手いも下手も関係ないわよ。私、どんな形でもヒメに触られるだけで気持ちいいもの\nだから、また気持ちよくして……?私が、もう二度とヒメ無しではいられないくらいに気持ちよくして……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ああ。ヴェルを気持ちよくして、俺も気持ちよくなりたい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うん。私はヒメのものよ。だからヒメに愛されれば愛されるほど、私はもっともっと愛されたいって思うの\nだから、愛して。あなたの好きなように……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その言葉だけで、下半身が熱くなる。俺はインナーの裾をつまむと、そっとめくり上げた。\nそして同時に、上の方もズリ下ろす。\nその下から、可愛らしいヴェルの下着が姿をさらす。どちらから触れるか一瞬悩んだけれど、俺はそっと下半身の方に手を伸ばした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "き、今日は下から、なんだ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "予想外だったのか、困ったように微笑むヴェル。そこには必死に羞恥を覆い隠しているのが見て取れる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "男としては、やっぱりこっちに興味を持ってしまうものでさ\nでも、やっぱり、恥ずかしいよな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヴェルの一番恥ずかしい場所。それを薄い布地一枚で隠している、そんな場所。目の前のこの下着を降ろしてしまうだけで、俺はヴェルを見ることができる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え、ええ。でもね、あの……もっと、可愛い下着穿いてくればよかったなって……そういう恥ずかしさ、なの……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺なんかからすれば、充分可愛いんだけどな。シンプルなヤツって、やっぱり一番惹かれるよ\nこんな風に、触ってみたくなる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は手を伸ばすと、下着の上から、ヴェルの恥ずかしい丘をそっと撫でた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ぴくん、と小さな反応があった。そのまま秘裂の部分を上下になぞると、ヴェルが快感に身体を震わせ始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、は、ぁ……だ、だめ……下着、汚れちゃうから……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それって、感じてくれてる証明だよ。俺はちょっと嬉しい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もう……ヒメったら、私を恥ずかしがらせるの大好きなんだから", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルは、そんな俺の言葉にすらも、恥じらいながら嬉しそうに笑ってくれる。その顔が可愛くて、やっぱりまたいじめたくなってしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん。恥ずかしがるヴェルってさ、やっぱり可愛いんだよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、そういうズルイこと言うのよね。私が喜んじゃうこと、知ってて。それも本心から言ってくれてるのが分かるから、また喜んじゃうのよ、私", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それじゃあ、恥ずかしがってくれてるついでに、こっちも……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はその膨らみに手を伸ばすとブラをズリ上げる。ヴェルの体つきからすれば充分な大きさの膨らみとピンク色のさくらんぼのような突起が、小さく揺れながら現われた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "やっぱりヴェルの胸って、綺麗だ……寝そべってるのに、こんな風にツン、って尖って……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その膨らみに、そっと触れる。ヴェルは小さく身体を震わせたものの、目を固く閉じてガマンしてしまっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "胸、恥ずかしいのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だって……男の子って、自然と胸を見比べてるっていうじゃない……\nノートとか、オペラさんとかと比べられてるのかなって思ったら……全然だし……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そんな悩みに、つい苦笑してしまう。女の子にとっては、やっぱり切実なのかなあ。とはいえ、今この胸を見せられて、飛び付かないような男はいないだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "確かにまあ、あれくらいあると目立っちゃうよな、どうしても\nでも、ヴェルの胸だって、決して小さくないし、むしろ丁度いいと思うけど\n前も言ったけど、これくらいのサイズ、俺は好きだよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はヴェルに微笑みかけながら、その胸を揉みしだき始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "少し強めに、円を描くように揉んでやる。大きく変わる形が、けれどすぐに俺の手を押し返し、元に戻る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふあ、あ……は、んうっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そして時折、痛そうなまでに勃った桃色の乳首をいじる。それだけで、ヴェルの口からは甘い声が流れ始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり、ヴェルの胸飽きないよ……\n俺が力を入れる度に形が変わって、でもこの弾力がすぐ押し戻す", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ……凄い……ヒメの手があったかくて……ビリビリって、今来てる……\nはぁ、あう……ん、あ、はぁ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "先端もほら、こんなに尖ってて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ちょっと強めに捻るだけで、ヴェルの背筋が弓なりに反る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひあっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そのまま口に含み、軽く歯を立てる。コリっとした感触が心地いい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だめ、歯、立てない、で!刺激強くて……あ、ああん!\nや、だめぇっ……感じ、すぎちゃう!つまむのは、ふぁぁっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "このコリってした感触、好きなんだけどな、俺", "speaker": "姫" }, { "utterance": "乳首は弱すぎるのか、大きく身体を震わせ喘ぐヴェル。その姿が、普段のヴェルとは違いすぎていて逆に愛らしい。\nこの姿を見られるのが俺だけなんだと思うと、更なる興奮が、俺の中から湧き出してくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "わ、私も、好きっ……ヒメに、いじられる、のっ\nでも、感じすぎ、てっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "……ほんとだ。いつの間にか、こんなに濡れてきてる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いつの間にか、下半身には恥ずかしいシミが生まれていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、汚れちゃうからな、脱がすよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヴェルのすべてを見たい。そんな欲望が抑えられない。俺はその下着へと手を伸ばすと一気にズリ下ろす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え……?\nあ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そこには、可愛らしいヴェルへの入り口があった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり、ヴェルのここは何もないままか", "speaker": "姫" }, { "utterance": "以前見た時のまま、生まれたばかりの赤ん坊のように何も無くスベスベの場所。その先に、体内に続くいやらしい唇が開いている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うう……子供っぽいの、嫌い……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "まさか。ヴェルの身体だぞ。どうやったら嫌いになれるんだよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は笑うと、その唇を開き、直接指を入れた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃうっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そのまま秘裂の中を上下に愛撫し、やがて一番敏感な突起の部分へ持って行く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、あ、ダ、ダメ!そ、そこは、一番敏感、で……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "もう、こんなにぷっくりしてる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "すでに大きく勃起しているそれを、ヴェルの身体の中から優しく取りだした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やんっ。む、剥いちゃ、だ、だめ……っ\nあ……ああ!背中、ゾクッて……走った、今……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ぷるぷると震えながら感じ続けるヴェル。その声と姿に、今度は俺が耐えられそうにない。\nこれから先の行為には邪魔なワンピースを脱がせてしまう。そのまま片足を抱き上げるように開かせると、ヴェルの秘裂から蜜が垂れていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんか、恥ずかしいかっこね……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "自分のすべてをさらけ出し、真っ赤な顔で言うヴェル。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺の手で足を開けるっていうのが、凄いドキドキする。ヴェルの大事な所を、俺が開帳してるんだって", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、恥ずかしい言い方しないで……\n思いっきり見られちゃってるの、すっごく恥ずかしいのよ。心臓、破裂しちゃいそうなくらいにドキドキしてて……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ごめん。でもさ、俺だって恥ずかしいんだぞ。さっきから、ずっと見てるだろ、俺の", "speaker": "姫" }, { "utterance": "取りだした俺自身。とっくに漲っているそれは、ヴェルの体内をもとめて濡れていた。そしてそんな俺を、興味津々な顔でヴェルが眺めている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あははは……\nだって、これから私の中に挿いる子だもの。やっぱり挨拶しておきたいなって……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "嫌がることもなく、そんな風に言って笑ってくれるヴェル。けれどそんな言葉に、さらに大きくなってしまった気がする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり、おっきい……きゃっ。今、また大きくならなかった?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルの見てたら、興奮してきちゃいました……ごめん", "speaker": "姫" }, { "utterance": "も、もう……そんなに焦らなくてもいいのに……私は、いつだってヒメのものなんだから\nでも……いいわ。どうぞ、ヒメ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そして、ヴェルがすべてを俺に委ねた。俺はそのまま自分をヴェルへとあてがう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ。それじゃあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、一気に腰を突き出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あくっ……あ、ああっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ずぶずぶと、ヴェルの熱い体内へと俺が飲み込まれていく。\nきつい。そして狭い。まだ二回目でしかないそこは、当然のように俺の進入を拒むものの、すでに初めての壁はない。俺のすべては、ヴェルに突き立った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "す、凄い……焼けた鉄串みたいなヒメのが……私の身体を貫いてる……\nあ、熱くて……お腹、いっぱい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "まだ慣れていないせいか、少し苦しげに喘ぐヴェル。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "痛くないか……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "けれど、そんな俺に、ヴェルはもちろんとばかりに笑う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、うん。ちょっとだけだから平気、よ……\nでも、またヒメと一つになれた……嬉しい……私の中はどう?ヒメ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "この前も凄かったけど……き、今日は、もっと凄い……っ\nほんのちょっとだけど、柔らかくなってる感じで……す、吸い付いてくる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "熱くて、そして俺をきつく包み込む無数のヒダ。それはもう、快感という言葉以外に表せない。本当にクセになってしまいそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、やっぱり、すぐ出ちゃいそう、だっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "私は平気。だから、全部ヒメが望むままで", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺は、もう耐えられないとばかりに腰を動かし始めた。\nゆっくりと、自分のカリの部分が出てくるほどに抜き出し、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んう!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そして再び突き入れる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……あふ……ん、あっ……は、ぁ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "じゅぷ、っと水音を響かせながら、その体内から蜜があふれ出た。同時にヴェルが甘く鳴く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、ぁ……す、ごい……身体が、勝手に震え、ちゃう……\nや、あ、あうっ……う……んあぁっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "抜いて、挿れて、とピストン運動を繰り返す。だが、少しでも動かす度に俺を締め上げ、吸い付き、刺激するその快感に、全身を電流のような快楽が支配していった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわぁ……ダメ、だ……腰が、と、止まらない……\nも、もっと、ヴェルを蹂躙、したい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もっとこの気持ちよさがほしい。もっともっと快感を得たい。俺の動きは自然と速く、強くなっていく。\n同時に俺を包み込む刺激も強さを増し、それが更に俺の動きを早めていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、くっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "こ、こんな……気持ちいい、なんて……\n動けば動くほど滑らかになって……キュウって締め上げて……ヴェル、気持ちよすぎる……!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "熱いこの体内は、まるで俺のためにあるかのように思える。いつしか柔らかく、俺専用であるかのように馴染み始めたそこは、快楽の巣のようでもあった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、痛っ……そう、よかった。ヒメが喜んでくれて……\nは、あ……あぐ……ん、ううっ\nはぁ……は、あ……だ、大丈、夫……大丈夫!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……お、俺、もう………", "speaker": "姫" }, { "utterance": "身体の中心から湧き上がってくる射精感。高まるそれに支配されながらもヴェルを蹂躙する。\nが、不意にその声に、苦痛が混じっているのに気がついた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ヴェル……?何か辛そうだけど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "な、なんでもないわっ……ヒメは、もっともっと、楽しんで……っ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "けれどヴェルは、そんな俺に無理やり笑顔を作って答える。それはどうみても痛みを堪えているかのようだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……あ、ぐ、んうっ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そして俺はようやく思い出す。ヴェルはまだ二回目でしかない。こんなに激しく肉棒を突き立てられて、平気なはずがない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……ごめんっ。また、やっちゃうところだったな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は慌てて腰の動きを緩やかに戻す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ただ辛そうだったヴェルの顔に、安堵のような笑みが浮かぶ。やっぱり、相当辛かったんだろうな。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これくらいだと、どうだ?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "う、うん……ふぁ……あぁんっ……ヒ、ヒメが、中で擦れて……\nぞ、ぞくぞく、きちゃうよぉ……!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺の動きを、ただ嬉しそうに受け入れ、感じるヴェル。俺が一方的に快感を味わっているだけじゃあ、こんな行為に意味はない。\n途中であってもそれに気づけてよかった。あとでちゃんと謝っておこう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "す、凄い、のっ。な、なに、これっ、白い塊みたいなの、が……あ、上がってきちゃうっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "奥をつつくと、その度にヴェルが天井を仰ぐ。そしてこぼれる声も、その熱さが増していく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お、俺も、もうダメっ!\n止まって、くれな、い!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "響くヴェルの声と、結合部から漏れるぐちゅぐちゅという淫靡な水音。そして何より俺を包み込むヴェルの柔らかさ。すべてが重なって、俺の下半身へと集まっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あ、あああぁっ!!\nあ、あぐっ、ん、うぁ、あ、はぅ、んっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そして、一際深くその奥を突いた瞬間、ヴェルの秘洞がキュッ、と締まった。不意のその攻撃に、俺の堤防が一気に崩壊する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うあぁっ、し、締まって……で、出る!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こ、こんな、の、初めてっ、で!\nあ、あう、ん、ああぁぁぁっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺が解き放つと同時、ヴェルの口から大きな絶頂が響き渡った。\nその声に刺激されるかのように、俺も溢れる自分をヴェルの奥へと注ぎ込む。それは、前回よりも遙かに多く感じられた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はふ……ち、力、はいんない……\nとっても、凄かった……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ベッドの上で完全に脱力しながら、俺を見上げるヴェル。前回は達しさせてあげられなかったから、凄く嬉しい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……ヴェルもイッたみたいだな……\n最後、一気にギューッてしまって、凄かった……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うん……本当に、凄かった……\nあんなに、激しくて……空、飛んでたみたい……\nね、ねえ、ヒメ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ん?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そしてヴェルは恥ずかしそうに、俺を見上げながら言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あの……このまま……もう一回、いい……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺は、ヴェルと一つになったまま、その身体を抱き上げた。インナーも脱がせ、ヴェルと肌を直接触れ合わせる。\nヴェルの身体は、思った以上に温かくて、柔らかかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "この体勢、素敵ね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルはこの状態を気に入ったのか、嬉しそうに微笑みながら、しっかりと俺の背中に手を回している。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメにこんな風に抱かれたままで、ヒメを感じられる", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺も、いいな、これ。ヴェルの身体と中を同時に感じられる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヒメの身体、あったかい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "えへ、と笑って俺に頭をすり寄せるヴェル。その行為に、俺の下半身がピクリと反応してしまった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "中も外も、どっちもあったかい♪", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それがちゃんと伝わったのか、ヴェルは満足そうに俺を抱く手に力を込める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それじゃあ、動くわね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ああ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、ゆっくりと、今度は自分から動くヴェル。初めての行為なのだから、当然その動きは拙い。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んうっ……な、なんだか、敏感になってる、みたい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "けれども、達したばかりのヴェルは、それだけでも充分に感じてしまう。それは俺も同じで、ヴェルが一生懸命に動く度に、ゾクゾクとした震えが背筋を走った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "イっちゃったばっかりだから、かしら……あんっ……\nさ、さっきのヒメのが……こぼれてきちゃう……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そして、さっき放ったばかりの大量の精が、結合部の隙間から溢れ出す。それがまた、いやらしくて気持ちいい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、く……こ、これ、密着してる感じで……す、凄いかもっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "やがて、そんな行為に慣れてきたのか、ヴェルはもっと俺を求めようとするかのように、その動きを速めていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェ、ヴェル、動き、ちょっと速いっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だが、ヴェルは余程感じているのか、その動きは弱まらない。ただ必死に腰を動かし、今までにないほどの快感に身をよじる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、はぁ……ん、あ、はぁ……あく……んうっ\nあ、す、凄い、これ……お、奥から……何か、が膨らんできて……\nだ、だめっ!ヒ、ヒメ!私、びりびりきてっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルが動く度に、ぐっちゅ、ぐっちゅとヴェルの中の精が音を立てる。俺は最奥にまで達し、コツコツとヴェルのお腹を叩いていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ダメだ、ヴェル!は、速すぎて、俺がもたなっ\nこ、こんなの!あ、あぐ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "出したばかりのはずなのに、もう次の快感が集まり始めていた。下半身の根本が、ビリビリと痺れ出す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、うん……私……お腹の中、ドロドロ、で……あ、は、んうっ\nや、やあっ……と、止まってくんない、よぉ……お、お腹の奥で、こつん、こつんって……あ、あああ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺を力一杯に抱きしめ、それでも腰を動かし続けるヴェル。リズミカルなその動きに、ヴェルはただ甘く鳴き続けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だめ!ヒメの、気持ちいい!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "こんなの、も、もう耐えられなっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その激しい行為に、俺もあっという間に限界に達する。ヴェルの中は蜜と精とでぐちゃぐちゃなのに、それでも俺に吸い付く力は弱まらない。\nヴェルの動きと共に俺をシゴき、昂ぶらせていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん、ヴェル!で、出る!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、あん、ん、あ、あふ、く、あう、ん、あ、はあぁ……っ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺の声が聞こえているのか、いないのか、ヴェルはただ喘ぎながら、絶頂へと向けて動き続けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あ、ああ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そして、再びヴェルの秘洞が収縮する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああああぁぁっ!!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "次の瞬間、ヴェルは二度目の絶頂に達していた。その唇から、激しい嬌声が室内に響き渡る。\nそして俺も、ヴェルの最後の刺激に耐えられず、再び熱い体内に解き放った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うあああぁ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……ヒメの、出てる、ね……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "びくん、びくんと反応しながら、ヴェルの中を汚していく俺の精。とはいえ、さすがに二回分は多すぎたのか、結合部から大量に溢れだしている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お腹の中、ヒメので、いっぱい……\nヒメと愛し合うって……こんなに気持ちいいんだ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺に体重のすべてを預け、満足げに笑うヴェル。そんなヴェルの笑顔が、今は何より心地いい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "クセになっちゃいそう……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺としては大歓迎だけどな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こんなに気持ちいいこと、俺だって何度でもしたい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん……終わったら、またしようね……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルは、ちょっとはにかむように笑うと、俺の肩に顔を埋めた。子猫のようなその行為に、俺もつい笑い返してしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もっともっとたくさん……ヒメで気持ちよくなりたい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "うっとりとしたヴェルの声。その響きと体温が、まるで子守歌のように俺の意識を薄めていく。\n俺の意識は、その満足感と共に深い闇の底に落ちていった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ヴェル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "ありがとう、ヒメ……凄く、嬉しくて、あったかかった……\n私の中に、ヒメがいてくれるのが分かる。ヒメがね、私の心を守ってくれてるのが分かるの\n大丈夫。ヒメが守ってくれるんだもん。絶対にノートを止めてみせるわ。一人の友人として……\nだから、ヒメはここで眠ってて。起きた時には、きっと全部終わってる。また前みたいな、みんなで笑える毎日に戻ってる\nそしたら、ご褒美、頂戴ね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "私は、眠っているヒメの頬にそっとキスをすると、後ろで布団に潜り込んでるその子に振り返りながら言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もう。覗き見なんて趣味が悪いわよ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "別に見たくて見たわけじゃないですよ。むしろ、あんな甘いの見せられたフォンの身になって下さい……\nそもそも、激しすぎます。あんな行為で目が覚めちゃうなんて……\n二人とも甘すぎて、こっちが恥ずかしくなっちゃいました。見て下さい、顔まっ赤なんですから", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "羨ましかった?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ぜんぜんです。トリアさまが亡くなられた今、ヴェルさまは魔族のトップ。それを邪魔する姫先輩は、フォンの敵ですから", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "でも、そのわりにはちゃんと協力してくれたみたいね。ヒメを眠らせてくれてありがとう", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "この睡眠薬、指向性持たせた分、効果は薄いですよ。ちょっとでも抵抗されれば効きませんし、効いてもそんなに長くはもちません\nまあ、あれだけ完全に無防備な状態で受けましたから……1~2時間くらいですか?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "その説明を受けながら、私はベッドから降りた。そして、私の戦闘服に手を伸ばす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "充分よ。その間にノートを止めるわ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "今度は、負けない。私にはヒメがくれた力がある。私の中に、ヒメがいる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメが私を守ってくれるように、私がヒメを守る。だから、友人と戦う手助けなんてさせない", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "……一応言っておきますけど、ノート=ルゥムは強いです。いえ、強すぎます\nフォンの力でも、ヴェルさまの力でも、どうにかなるものじゃないです\nあれを倒すには、個人の力じゃなく部隊レベルの力が必要です。魔界の方に連絡して、援軍を呼ぶべきです", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ダメね。それだともっとたくさんの犠牲者が出るわ。これ以上、ノートに犠牲者は出させない", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "分かってるんですか。ノート=ルゥムは、トリアさまを殺した女ですよ。神界の用意した、最悪の対魔族用兵器です\nそれに、そんな情けをかけて、どうするんですか。トリアさまを殺された怒りとかはないんですか!?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ない……なんて言ったら嘘になるわね、当然。母様を殺されたことは悲しいし、許せない。だけど、なんでかしら……これもヒメの力かもしれないけど……\nなんとなくね、分かるのよ。ノートは戦ってる。でもそれはきっと、今私たちが考えてるようなものとじゃなくて、もっと違う何か\n私たちの、敵じゃない、って\n当然、母様の分の報いは受けてもらうわ。タダで済ませるほど、私は優しい女じゃないもの", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ただし、姫先輩以外に限る、ですか", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "もちろん♪", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "正直、フォンはもう呆れて何も言えません。すみませんが、フォンは傷も痛みますし、勝てない相手に正面から挑むほど愚かにもなれません\nここで休んでますから、頑張って来て下さい", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "最初から期待してないわよ。それじゃあ、ヒメのことは任せたわ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "もちろん、この子のことは分かってる。この子がここに残ってくれるから、私は安心してノートの元へといける。\n待っていなさい、ノート=ルゥム。魔界の黒翼が今、神界の銀月を倒しに行くわ。", "speaker": "地の文" } ]
[ "フォン", "ヴェル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
046706_converted.jsonl
[ { "utterance": "来たわよ、ノート", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "静かな、まるでこの学園から隔離でもされてるような厳かな空気の大聖堂。\nその奥に、ノートは立っていた。\nその姿は、まるで女神のようにも見える。戦いの女神のように。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "待っていました。あれで終わってしまうようなヴェルちゃんじゃないですもんね", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "手加減しておいて、よく言うわ。おかげで私のプライド、本当にボロボロなんだから", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "すみません。でも、手加減というわけじゃないんですよ。あの時、ヴェルちゃんが咄嗟に鎌で威力を削いでいなければ、間違いなく倒せたはずなんですから", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "今のあなたに褒められると、さすがに嬉しいわね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "どういたしまして、です。でも、姫くんはいないんですか?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ええ。あなたを止めるのは私だもの", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そう、ですか……\n姫くんになら伝わるかもって思ったんですけど……やっぱり、自分勝手な思い込みはダメですね", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "なんだったら伝言受けるわよ。あとで伝えておいてあげる\n今度は、負けないから!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "八枚!?それも、黒と白……\n正反対だけど……綺麗な翼……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "これが、私の本当の力。ヒメが、あの日私にくれた力よ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そう、ですか。それがヴェルちゃんと姫くんの絆、なんですね", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そうよ。魔族としての誇りを、私は失った。よりにもよって、味方だと思っていた奴らの手でね\nその時の私には何もなかった。ただ強さしか持っていなかった。だから、その象徴を失った時、すべてが無くなった\nでもね、ヒメはそれを取り戻してくれたの。私のすべてをくれたの\n命を!誇りを!心を!この白い翼として!\n姫がくれたこの翼。姫が残してくれたこの誇り。姫が教えてくれたこの心!絶対に失わせない!\nそのすべてのこもった一撃、受けてみなさい!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "これが……魔界の黒翼っ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "その一撃を横に跳んでかわしながら、さすがにノートも顔色を変える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "できれば今ので傷くらいは負わせたかったんだけど、さすがね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ごめんなさい。ヴェルちゃんのこと、ボク、甘く見過ぎてたみたいです\nだから、本当に本気でいきますっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "さっきの借り、しっかり返させてもらうわよ!", "speaker": "ヴェル" } ]
[ "ノート", "ヴェル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
046708_converted.jsonl
[ { "utterance": "ふう……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "魔力通信を切って、ボクは大きく深呼吸をする。\n回復魔法の使いすぎによるリバウンドのせいか、身体が重い。だけどこれでいい。これがきっと最後だから。\nボクは自分にそう言い聞かせながら、彼女を見た。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、ダメ……ヒ、メ……来ない、で……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そこにはすべての力を使い果たし、もうほとんど喋る力もないヴェルちゃんがいる。\nこれならきっと、きてくれるはず。ボクの願いを叶えに来てくれるはず。\nそう考えながら、ボクは自分が笑っていることに気がついた。大切な人たちを裏切って、こんな真似をしている自分への笑い。\nそう、ボクは今、おかしくてたまらない。こんな自分がおかしくてたまらない。自嘲が、止まらない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "確かに強かったです、魔界の黒翼……\nきっと、今のヴェルちゃんとボクの力はほとんど一緒。だけど最大の不運は、ヴェルちゃんが魔族で、ボクが神族だったこと\nこの相性の差は、力が拮抗しているほどに絶望的な差になるんです……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "……ヒ、メ……お願……い……来……いで……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "こんな姿になりながらも、必死に姫くんのことを想うヴェルちゃん。分かってる。こんな気持ちとくらべたら、ボクの彼への想いなんて、きっとまがい物だ。\nボクのこの心と同じ、まがい物。だけど、まがい物だって、きっと心は心。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫くん。信じています", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "だけど、そんなボクの心は、この広い大聖堂の空気の中にかき消えていった……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "ノート", "ヴェル" ]
03_Tiny Dungeon BaW
046710_converted.jsonl
[ { "utterance": "ここは……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "どうやら、無事に終点まで辿り着いたようだな", "speaker": "ローブの人物" }, { "utterance": "お前は……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう口にした瞬間、俺の頭の中で何かが爆発した。そして、大量の様々な記憶が、凄まじい速度で展開されていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うああ!な、なんだ、これは!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "頭を押さえ、その場にうずくまる俺。アミアとの戦い。デイルとの戦い。ラーロンとの戦い。シャルの死。そして……ノートの死。信じられない記憶が、俺の中に蘇る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "今お前の中に広がった記憶、それが、たった今お前が見てきた一つ目の未来の記憶だ", "speaker": "ローブの人物" }, { "utterance": "ひ、一つ目……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうだ。この不安定の世界の中でなら、お前はすべての未来の記憶を共有できる\nお前は、先ほど選んだ『ヴェル=セイン』に導かれし未来を最後まで終えたのさ。そして、私と初めて出会った、剪定の時間にまで戻ってきた\nさて、どうだった。その未来は", "speaker": "ローブの人物" }, { "utterance": "今のが、一つ目……\nふざけるな、なんだ今のは!なんでシャルや学園長や、ノートまでが死ななくちゃならない!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なんだ、気に入らなかったのか?", "speaker": "ローブの人物" }, { "utterance": "当たり前だ!俺の大事な人達があんなに死んだ!みんなが悲しんだ。そんな未来をどうやって気にいれっていうんだ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なるほどな。だがまあ、安心しろ。今のはまだ一つ目だ。あと二つも残っている\n勿論、お前が望むのなら今の未来を本物の未来として確定させてもいい", "speaker": "ローブの人物" }, { "utterance": "お断りだ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こいつの言うことを肯定したくはないけれど、今見ていたものが夢や幻術の類とは思えない。\n……この手の中に、残ってる。ノートに降ろした、最後の感触……。\n本当に、未来の一つだっていうのか……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "では、二つ目といこうじゃないか\n残る扉は『ノート=ルゥム』と『ウルル=カジュタ』\nさあ、選べ。どちらを次の導き手に選ぶ?", "speaker": "ローブの人物" }, { "utterance": "……未来を、まるで洋服でも選ぶみたいに言いやがって……\nああ、いいだろう。選んでやるよ!俺が次に選ぶのは!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "目の前に浮かぶ二つの扉。俺はその一つの把手を、力一杯に掴んだ――。", "speaker": "地の文" } ]
[ "ローブの人物", "姫" ]
03_Tiny Dungeon BaW
EP02_converted.jsonl
[ { "utterance": "儀式兵器、というものがある。魔力も身体能力も他種族に劣る俺達人族が、その他種族と戦える力を得るために作り出した個人武装だ。\n人族の身体能力は、竜族に遠く及ばない。だが、魔力を制御し魔法を扱う能力は、実はそれほど悪くない。その技術は、神族ほどではないにせよ、近いものはある。\nだが、圧倒的に足りないものがあった。それが、魔力を生み出す能力。\nそう、人族は、魔力を制御し魔法扱うことは出来ても、その肝心の魔力を作り出すことができない。どんなに便利な道具があっても、エネルギーがなければ動かない。\n人が生きるのに水と食料というエネルギーを必要とするように、魔法を扱うには魔力というエネルギーがいる。けれど人族には、それを生み出す力がない。\nそのため、人族の先祖は考えた。人がその能力を持てないのなら、その能力を持つ道具を作ろうと。\n大気の中に溶け込む魔力を集め、増幅する変換器。魔法儀式によって生み出された、その能力を持つ兵器を儀式兵器と呼ぶ。\nそれは儀式によって持ち主と深く繋がり、持ち主以外には決して扱えない専用武装となる。\n人族の戦士は、戦士となることを決めた時点で、まずこの儀式によって儀式兵器を得ることから始まる。\nこの武器を手に入れることで、人族は初めて魔法を扱う力を得るのだから、それがどれだけ重要なことなのかは言うまでもない。\nだからその日、俺は朝から期待でいっぱいだった。どんな武器にするかは、持ち主のイメージで決められる。絶対に剣にしよう。そう決めて、デザインも懸命に考えてきた。\nなんといっても、これから生涯のパートナーとなる武器を手に入れるわけだ。それくらい熱をいれるのは当然のこと。\nだけどこの時の俺は、当然知らなかった。この儀式を襲う、あの事件を……。\n始まりは突然すぎて、よく覚えていない。\n儀式に集まっていたのは、俺も含めて二十人程度だったと思う。そのうち、後ろの方にいた人達の悲鳴が、唐突に響き渡った。\n慌てて振り返った俺達の前に、その少女がいた。俺と同じくらいの、まだ子供と言っておかしくない魔族の少女。\n赤い瞳に、長い黒髪。手にした鎌は少女の身体よりも遙かに大きく、黒い刃を不気味に輝かせていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "人族は、邪魔……いらない……", "speaker": "少女" }, { "utterance": "その言葉に、感情はなかった。ただ冷たく、どこまでも冷たく。冷気の塊をそのまま背筋から埋め込まれたような怖気が、全身を貫く。\n圧倒的だった。戦うまでもない。この場にいるだけで充分に分かる。圧倒的な、力の塊だった。\n人族の衛兵達が、武器を持って立ちふさがる。けれども、その誰もが、目の前の子供の魔族一人に叶わない。その黒い刃が振るわれる度、悲鳴と真っ赤な鮮血とが花開く。\n女の子が、歩いて来る。今日、儀式兵器を手に入れ、戦士としての道を歩み始めるはずだった俺達。そのすべてが、今これから閉ざされる。\n逃げようとする子達も何人かいたけれど、ダメだった。女の子の背後から、もう数人の魔族が現われ、すべての道を塞いでしまう。\n悲鳴があがった。泣いてる子がいた。腰を抜かし、座り込んでしまっている子。失禁してしまっている子もいた。黒い刃が、絶望という言葉をまとって歩いて来る。\n悔しい。心からそう思った。決して折れてやるもんか。俺から負けを認めてやるもんか。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "き、きみの、名前は……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "声が震えてるのが自分で分かる。情けなかったし、恥ずかしかった。だけどそれでも、絶対負けを認めないって、そう決めたから。\nなけなしの勇気を集めて、無表情な女の子を睨み付ける。可愛い子なのに、その可愛らしさが、今は逆に怖い。まるで冷たい彫像みたいに整いすぎてて、怖い。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふうん。逃げないんだ", "speaker": "少女" }, { "utterance": "お、俺からは負けを認めないって、決めたから、さ……。怖いけど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう。でもまあ別にいいわ。どうせ死んじゃうんだもん。教えてあげる\nヴェル=セインよ\nさあ、これでいいわよね。死んじゃいなさい、人族", "speaker": "少女" }, { "utterance": "人形遊びはもう飽きたとでもいうように、つまらなそうに俺達を見ながら、少女は、ヴェルは鎌を振り上げた。\nそして、少女の手にした鎌が、真っ直ぐに振り下ろされる。その軌道上にある空間そのものを切り裂いていくかのような強烈な斬撃。\n身体は動かない。まるで時間の流れが止まってしまったかのような世界の中で、目の前の少女の鎌だけが、ゆっくりと下りてくる。\nただ真っ直ぐに俺へと目がけて、黒い刃が下りてくる。\n触れればすべてを破壊するだろう暗黒を、俺は言葉も無く、かわそうとすることすらできずに眺めていた。\nそれは、今から五年前の話。\n戦争を起こした種族として蔑まれる人族は、一部の魔族や神族からは、生きていることすら汚らわしいと言われていた。\nそんな一部の魔族が暴走し起きた忌まわしい事件。その日、人界で行われていた儀式は全部で十カ所。そのすべてを同時に襲ったテロ行為。\n目的は、一人でも多くの人族を殺すこと。世界の汚物である人族を、一人でも減らすこと。\nそうして送り込まれた魔族の精鋭達によって、多くの未来有る人族が殺された。\nその儀式は『血の儀式』として、人族と魔族、どちらの歴史にも刻まれることとなる。\n首謀者達は、魔王妃トリア=セインの手によって捕縛されたものの、どのような罪が下されたかは発表すらされていない。\nその事件の裏で何があったのか。そもそもどのような事件だったのか、その真相を知るものは、ごくわずかだ。\nけれど、多くの血を流されたにも関わらず、それに対して受け身にまわることしかできなかったこの事件は、人族の立場を改めて自覚させるものとなった。\nただ、確かに言えることが二つ。\n俺は生きている。\nそして、この事件は俺の運命を大きく変えた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "少女" ]
03_Tiny Dungeon BaW
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[ { "utterance": "姫くん……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "気がつけば、ボクに覆い被さるようにして姫くんがいた。ああ、そうだ。ここは姫くんの部屋。\nなにげなく遊びに来て、だけど気がついたら、いつの間にか、こんな風になっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノート……あ、あの……俺は……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "やっぱり、こういうことに慣れてないんだと思います。緊張して、どこか焦ってるような感じの姫くん。でも、それはボクだって同じ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボ、ボクは……姫くんだったら……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "男の人との経験なんて、今まで手を繋いだことだってない。だからボクは精一杯の言葉を返す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺も、ノートとなら……いや、その……ノートを抱きたい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "嬉しい……本当に嬉しい。今すぐにでも泣いちゃいたいくらいに嬉しい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん。やっと、やっと言ってくれたんですね。ずっと、ずっと、待ってた", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ごめん。だけど今のは、本当に嘘偽りのない俺の気持ちだから……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫くんからの直接の言葉。その真摯な瞳が、本当に本当の気持ちだって教えてくれる。怖いけれど、ボクもそれで決心がつきました。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "信じます。ボク。姫くんを信じる", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "今、この場所で、ボクのすべてを姫くんに捧げます。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノートの、凄いな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "少し不器用な姫くんの手が、ボクの上着を左右に開く。下着と一緒に、胸が姫くんの前に露わになる。\n恥ずかしい……今まで男の人になんて見られたことなかった。だけど今は、恥ずかしいけれど見られたい、そんな不思議な気持ちでいる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、そうかな……でもボクは、別に大きくなくっても……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "今まで知らない男の人たちからも、いっぱい恥ずかしい視線を浴びてきたボクの胸。ボクはあまり好きじゃない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺は嬉しいな。ノートが俺のために大きくしてくれたみたいで", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だけど、姫くんはそう言ってくれた。よかった……ボクを、ボクの身体を姫くんが喜んでくれる。だったら間違いない。\nボクのこの身体は、姫くんに喜んでもらうために、今まであったんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、そうなんだ。うん……だったらボクも嬉しい。姫くんのためのですよ、これ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そんなボクの言葉に、姫くんの手がそっと伸びてくる。そして、ボクの胸に優しく触れた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あう、んあ……ひ、ひう……んあぁっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "男の人のおっきな手。それが、ボクの胸をゆっくりと、でも大きく揉む。くすぐったいような、痺れるような不思議な感覚が走ってきて、自然と声がでちゃってた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふあ……あ、う……ん……あふっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "恥ずかしいのに……だけど、姫くんに触られてるんだって思ったら、声が止まってくれない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノートの、柔らかい……俺の手に収まらないよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "でも、姫くんの温かさは伝わるよ……\nだから、もっと触って……もっと伝えて……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "もっともっと、触ってほしい。姫くんにだから、触ってほしい。ボクのそんな懇願に、姫くんはしっかりと頷いてくれた。\n下着をズリ上げられて、胸をそのまま姫くんに見られてる。恥ずかしいはずなのになんでだろ、それだけで気持ちよく感じる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "すごい……ピンク色のが、ツン、て立って………", "speaker": "姫" }, { "utterance": "み、見られちゃった……見られちゃったよ……ボクの、裸……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "姫くんが、まじまじとボクを見つめてる。ああ、すっごく男の人の目だ。だけど、嫌じゃない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "凄い綺麗だ……銀の髪が広がって、その中に滑らかな肌と、ピンク色の突起が浮かんで", "speaker": "姫" }, { "utterance": "見られるだけじゃ、やだ。お願いだから、触ってください……ボクをもっと、感じて下さい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんなの見たら、もう忘れられない……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ど、どうぞ……見るだけじゃなくて……色とかだけじゃなくて、全部を、覚えて\nボクのすべてを忘れないで下さい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノート……ああ、分かった。ノートのすべてを、俺が受け取るから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ボクの願いを受け入れて、姫くんの手がボクを触る。ボクの身体をいじっていく。おっきくて嬉しいって言ってくれた胸を、たくさんいじってくれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひゃうっ……あ、あんっ……あ、あんまり強く、つねらないで下さい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "恥ずかしいくらいにツンってなっちゃった先端を、姫くんがつまむ。ああ、やだ、こりこりしないで……か、感じ過ぎちゃいます。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん。このたっぷりの弾力と、コリコリってした先端の固さがすごい気持ちよくて", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして先端をつまみながら、胸全体の方も揉み続ける。なんだろう、身体の奥の方からジンジンってあったかいのが溢れてきて……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわ……胸に、手が吸い付くみたいだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "んっ、あ、はあっ……はぁっ、ああ、んっ、あうっ!\nな、なんか、変、です……胸の先っぽから、びりびりってきて………あ、頭の中が白く、なるの……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ダメです……身体が震えちゃいます。これ、きっと、気持ちいいってことですよね。姫くんを、ボクが感じてるってことですよね。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "感じてくれてるんだ、ノート", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい。もっと、もっと、感じさせて、下さい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "もっと、もっともっと感じたい。姫くんに気持ちよくされたい。\nだけど、こんなにあったかい気持ちになれるなら、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボク、姫くんをもっと感じさせてあげたい………", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ボクももっと、姫くんを気持ちよくしてあげたい。\n前に、アミちゃんに教えてもらったことがあります。こ、こうやって胸で……その、すると、男の人は喜んでくれるって。\nあの時は、そんな行為が信じられなくて、恥ずかしくって、最後まで聞けなかったけど。こんなことなら、ちゃんと教えておいおてもらうべきだったかも。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわっ……ノートの胸、あ、熱くて、柔らかくて……まるでノートに守られてるみたいだ………", "speaker": "姫" }, { "utterance": "初めてみる姫くんは、な、なんかとっても大きくて……ちょっと触るの怖かったけど、だけど姫くんのだって思ったら、なんだか可愛く思えてきました。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボク、やり方とか知らないから、あの……気持ちよくなかったら、言って下さい、ね……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "触ってみた姫くんは、すっごく固くて熱かった。それをボクので挟んでみたら、なんだかとっても不思議な感じで。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、動きます……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "うあぁっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ちょっと動いてみただけで、姫くんがとっても気持ちよさそうな顔をしてくれた。それが嬉しくて、恥ずかしいけど、ボクも頑張って動いちゃいます。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノートが、は、貼り付くみたいで……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫くんのが、大きくなってきます\nボクの胸にこすられて、大きくなってるみたい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "あんなにおっきかったのに、もっとおっきくなるなんて驚きです。これ、いったいどこまでおっきくなっちゃうんでしょうか。\nそれに、最後は確かこれをボクの中に……あ、あうぅ、は、挿いるんでしょうか、これ……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それに、さきっぽのところから、何か出てきてるよ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "姫くんのさきっぽの、小さく割れたところから透明な液体が滲み出てくる。\n大丈夫なのかなって思っちゃったけれど、感じると女の子だってこんな感じになっちゃうわけだし、きっと男の子も……。\nだったらこれって、姫くんが感じてくれてる証拠……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ちろ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そう思ったら、ボクは思わず、それを舌先で嘗めちゃってました。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ちょっと、苦いんだね……姫くんの……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "今まで味わったことのない、不思議な味……だけど、姫くんの味。\n今の姫くん、とっても感じてくれたみたいだから、もっと頑張ろうって思います。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "下半身に口をつけるなんて、ちょっと抵抗あったけど、でも姫くんが喜んでくれるなら大丈夫。\n姫くんの顔を見ながら、姫くんが感じてくれるところをそっと嘗める。胸もちゃんと動かして、姫くんにいっぱい気持ちよくなってもらうんです。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、く……か、下半身が、し、痺れて……\nうわっ……ゾクゾク、きたあっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "小さく震えながら感じてくれる姫くんの顔がとっても可愛くて。それに合わせるように、たくさんの透明なのが、出てきます。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どんどん、たくさん出てきます……姫くん……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "それだけ感じてくれてるんだって思ったら、とっても嬉しくなってきました。う、うん。とっても恥ずかしいけど、もっと頑張れます。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、もっと頑張りますね……\nあむっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "その可愛らしいさきっぽを、口に含む。本当はもっと思いっきり咥えるんだって聞いたことあるけど……ごめんなさい。今はこれでいっぱいいっぱいです。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うあぁっ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だからその分、一生懸命頑張ります。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、んあ……んくっ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "く、口の中に、飲み込まれ、て……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "唇で挟みながら、一生懸命に顔を動かす。舌でも嘗めながら、姫くんを感じさせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、はっ……はぁ……はぁ……もっと、もっと強くないと、ダメ、ですか……?\n姫くんの中から、透明なおつゆ、出てきて……ボクの、ぬるぬるです……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ボクの顔、姫くんでいっぱい汚れちゃってます。だけどその代わり、姫くんもいっぱい気持ちよさそう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、あむ、んはあっ……んうっ\nん……んむ……あっ、はあっ……んぅ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そのおつゆを吸い上げながら、唇でこする。胸で、下の方を頑張るのも忘れないように。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、あ、ああ!だ、だめだ!どんどん、吸われて……\nノート、気持ちよすぎる!\nダ、ダメ、だ!俺、どんどん奥から湧き出して、も、もう、ガマンでき、ないっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はいっ、ど、どうぞっ!ボクの、口の中、に!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "姫くんのが、ボクの口の中でぷくって大きくなる。もしかして、って思ったその瞬間、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んああっっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "たくさんの姫くんが、ボクの口の中に溢れてきました。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん!く!!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "こ、こんなにたくさん出るものなんですか?の、飲んであげたら喜ぶとか、アミちゃん言ってましたけど、で、でも、こんなにたくさん……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……ん……んむ……んうっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "口の中いっぱいに流れこんでくる姫くんを、どうにか受け止める。こ、これ、飲むにもすっごく濃い感じがして……", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ああ……ノートの口の中に、俺、流し込んでる……胸に包まれながら、ノートの中に……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "でも、そんな気持ちよさそうな姫くんの声聞いちゃったら、やっぱり頑張らなくっちゃって思います。\nす、すっごく苦しいけど……で、でも……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んう……ん……んんんくっ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "少しずつ少しずつ、どうにか飲み込んでいって、そして、最後に残ったのを……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え、えへへ……姫くんの、飲んじゃいました……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ちょっとこぼしちゃいましたけど、でも何とか頑張れました。姫くんのとっても不思議な味で……。\nその、決しておいしいとか言える味じゃなかったですけど……で、でも、とっても幸せな味でした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いっぱい、いーっぱい、出ちゃいましたよ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "なんか、ノートがその……俺のを飲んでくれてるってだけで、凄い興奮した……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ、こんな風に言ってもらえるなんて。それだけで頑張った甲斐があります。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボク、姫くんのなら、構いません", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "だ、だから、その……次は……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫くんなら、受け入れられます。だ、だから……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ボクを、気持ちよく、して下さい……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん。俺もノートの中に……ノートに……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "またベッドの上に横になるボク。姫くんに言われるがままに、足を開いて……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、足、開いちゃいました……み、見えます、か……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "す、すっごく恥ずかしくて、顔から火がでちゃいそうなくらい……だ、だけど姫くんに……見てほしい。ボクを……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ、見えるよ。ノートらしい、清楚な下着が、凄く綺麗で", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あうぅ……も、もっとちゃんとした下着とか穿いてくるべきだったでしょうか。で、でもボク、そんな凄いの持ってません……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ここが、ノートの入り口……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "きゃうんっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "姫くんの指が、ボクの、その……恥ずかしいところを下着越しに指でなぞる。それだけで、背筋がゾクゾクって震えちゃいます。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、そ、そこ、なぞられちゃうと……ゾクって、きちゃいますっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの割れ目の中に、俺の指が挟まってくよ……凄い、あっつい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、その指がゆっくりと、ボクを押し割っていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……はぁ……んくっ、う、ああんっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そのまま上下に動く姫くんの指。だ、だめ……下着越しなのに……凄い震えちゃう。し、下着、汚れちゃうっ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひ、姫くんの指………だ、だめっ、きちゃう!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの邪魔なの、脱がせちゃうよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "優しい声でボクに語りかけながら、その手がボクの洋服に触れる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、はいっ。ボク、姫くんに、なら!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そして気がついたら、下着だけの姿になっていました……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "このスタイル、本当に、女神みたいだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "す、少しずつ脱がされていくのって……え、えっち、ですね……\nボク、ドキドキしちゃって……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "本当に、一番深いところまで覗かれていくみたいで、すっごく恥ずかしい。だけど、それがやっぱり嬉しい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり、隠してないと恥ずかしい?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あの、恥ずかしいことは恥ずかしいんですけど……でも……姫くんになら見て欲しい、です……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ああ、姫くんに、全部見られちゃうんだなって、それが嬉しい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だから、あの、ぬ、脱がせて下さい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "だから、恥ずかしいのを堪えて、一生懸命にお願いしました。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "分かった。でも、まずはノートに気持ちよくなってほしいな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫くんはそれに応えてくれて、でもあくまで優しく、そう言ってくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ああんっ……や、あ、はあんっ、んうっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "姫くんのあったかい手が、ボクの身体をまさぐっていく。ボクのあらゆる所に触れていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "気持ち、いいです……はぁ……ああ……ふ、震えちゃう……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "特に胸はお気に入りみたいで、いっぱいいっぱい好きにされちゃう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノートの、気を抜くとほら、簡単に押し戻されちゃう\nそれに、乳首、こんなに大きく、固くなって……\nさっきとは全然違う", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だって、あ、あう……ん、姫くん、が……ボク、気持ちよくさせ、るんだもんっ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "まるでオモチャをいじってるみたいに、ボクの胸を揉みしだく姫くん。握ったり、円を描いてみたり、上下に動かしたり……その度に恥ずかしい声がでちゃう。\n胸をこんな風にいじられると、こんなに気持ちいいなんて、ボク、知らなかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ダ、ダメだよう……ボク、どんどんいけないこと、覚え、ちゃう……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "これからもっともっと、気持ちいいことを知っちゃう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "じゃあ、その一番いけないところ、見るよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そんな姫くんの言葉に、ボクは期待するように言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、うん。見て、いけないところ。ボクの、一番奥!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そして、気持ちよくして。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これが、ノートの……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "最後の下着を下ろされて、ボクを隠していたものが全部なくなる。一番恥ずかしいところに空気が当たってるのが分かる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、そうです。ボク、の……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "いっぱい濡れちゃって、はしたないことになっちゃってるボクの恥ずかしいところ。その場所を、姫くんがジッと見てる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あんまりじっくりは、み、見ないで……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "は、恥ずかしいよう……今までとは比べものにならないくらい、恥ずかしい……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "凄いな、入り口とか、こんな小さいんだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫くんの指が、ボクを左右に開く。本当に奥の奥まで、見られちゃってる。アンダーのお手入れしておいてよかった……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ここから、本当に溢れてきてる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫くんがこれから挿いってくるはずの場所。その入り口にそっと触れながら姫くんが言う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫くんの、入るかなぁ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "あんなおっきいの、本当にボクの中に挿いるのかな……あんなおっきなのが挿いる穴、本当にボクにあるのかな……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボ、ボク、姫くん以外には、やです。姫くん入らなかったら……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "大丈夫。むしろノートのここって、俺を受け入れるためだけにあるんだ\nだから、俺のは絶対に大丈夫。少し、ガマンしてもらうだろうけど", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな姫くんの言葉がすっごく嬉しかった。そうなんだ。ボクは、姫くんを受け入れるためにだけにあるんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんで、いいかな。ノート", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい。姫くんになら、全部覚悟できてます……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "大丈夫です。そのためだったら、ガマンだってできます。してみせます。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、あ……は、く、ああっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "姫くんが、挿いってくる……まるで身体を引き裂かれるみたいな痛み。今までたくさん戦ったり訓練とかしてきたけど、そのどれよりも痛い。\nだ、だけど……こ、こんなに痛いのに、それが嬉しい。もっともっと挿いってきてって思う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、大丈夫……です……!い、痛い、ですけど……姫くんの痛み、ですから\n姫くんが、ボクのお腹を掻き分けて、は、入って、きます!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ぷちぷち、って、何かが裂けてるのが分かる。そして少しずつ、姫くんが挿いってくる。\nそして、一気にボクの奥へと突き刺さった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "挿いり、きった……くうっ!ノート……キ、キツくて……ああ!\nで、でちゃいそう、だっ。こんなに熱いのに、ピッタリ、貼り付い、てっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "苦しそうな、だけど気持ちよさそうな姫くんの声。ボクも痛いし苦しいけど、でもすっごく幸せなのは変わらない。\nボクの中に、姫くんがいる。姫くんが震える度に、ボクの中から電気が走ってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ……!姫くんの、熱いの……こすれて……ダ、ダメ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "大丈夫、か?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな姫くんの気遣いがすっごく嬉しい。男の人って、これで動いて気持ちよくなるって話なのに、ボクを思ってか動かない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え、えへ……へ……大丈夫、だよ。ぜ、全然、平気。だから、もっとっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "だけど、ボクはやっぱり姫くんに気持ちよくなってほしいから。こんなに痛い思いをしたんだから、もっともっと気持ちよくなってほしいから。\nそして、そんなボクの気持ちが通じたのか、姫くんは頷くとゆっくりと動き始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あう……ん、あ、ひぐ……んあぁっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "な、なに、これ……っ。姫くんがちょっと動くだけで、気持ちいい。痛いのに、頭の奥まで気持ちよさが走る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お、奥に……はうんっ……当たっちゃう、よぉ!!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "こつ、こつ、って当たる度にノートの身体が震えるんだよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "一番深いところに姫くんが当たる度に全身が痺れる。気持ちよさに震えちゃう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それで、締まって……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、や、ああん!は、あ、ん、んん、あっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "姫くんに抱かれることが、こんなに気持ちいいだなんて。も、もっと好きにしてほしい。姫くんが思うままに、ボクを汚してほしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ご、ごめんっ。ノート!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うん、い、いいよ……ボクは、ね……姫くん専用の、家なんだか、ら!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの中、熱くて……ぐちゃぐちゃ、で……\n腰が、止まらなく、て!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫くんが動く。思いっきりボクの中で動いて、そして大きく仰け反った。姫くんがボクの一番奥に届いて、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、うくぅぅぅっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、その中から、とっても熱い何かが、噴き出してくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あはは………姫くんのが、どくんどくん、て、流れ込んでくる………\nす、凄い熱いよ……うわ、うわ、うわー", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "凄い……さっきもあんなに出したのに、まだこんなに。ボクのお腹の中いっぱいに広がっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "な、なんか、幸せ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "姫くんの想いが、ボクの身体に染みこんでくるみたい。痛いけど、それ以上に幸せな気分……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノート……ありがとう……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな姫くんの言葉に、思わず涙がこぼれそうになる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ううん。ボクの方こそ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "お礼を言うのはボクの方。だって、だって姫くん……", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だって、だって、姫くん、ボクを選んでくれて……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ヴェルちゃんだって、ウルルちゃんだって、紅ちゃんだっているのに、だけど、ボクを……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ノート" ]
03_Tiny Dungeon BaW
P03h_converted.jsonl
[ { "utterance": "部屋に入ると、紅が髪を梳かしているところだった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんだ、随分早かったな。もう少しゆっくりしてくるものと思ってたんだが……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そんな紅の言葉も、今の俺の耳には届かない。俺はまっすぐ自分のベッド向かうと、何も言わずに潜り込む。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お、おい、姫?どうしたんだ?\n姫?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ダメだ、もう寝よう……寝てしまおう。目覚めればきっと、すべてが夢になっているさ。\nああそうだ……全部夢だったんだよ、夢だったのさ!", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もうお婿にいけません……", "speaker": "姫" } ]
[ "姫", "紅" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "トリニティの敷地内に存在する大聖堂。なんらかのイベントや演説などで、主に神族がよく使う場所ではあるが、普段の人の出入りは決して多くない。\n静謐な空気の漂うそこは、傾き始めた陽の光によって茜色に染まり、より神秘さを強調した空間となっている。\nそんな室内に、男が一人、立っていた。\n奥の祭壇前に立ち尽くし、真っ直ぐ正面を睨み付けている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なぜだ……", "speaker": "ラーロン" }, { "utterance": "怒りに震える声を絞り出し、その男、ラーロンはギュッと強く拳を握った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なぜだなぜだなぜだなぜだ!\nなぜ私が!魔王の血族たるこの私が!あんな人族のゴミごときになめられなければならない!\n魔王だぞ!広大なる魔界においても、その比類なき力によって恐れられる魔王の血族!希有にして偉大なる血を持つこの私が、なぜ人族ごときに!!", "speaker": "ラーロン" }, { "utterance": "大聖堂そのものを揺るがすような叫びと共に、ダンッ、と力一杯祭壇に拳を振り下ろす。\nそこには、自らのプライドと誇りとを打ち砕かれた、一人の矮小な魔族がいるだけだった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あんな下郎の一匹程度、私の手で潰すのは容易い。だが問題は、下郎につきまとう至宝達……\n竜族の王女に、神族の銀月……それにセイン様。さすがに三界の王女が相手では、私でもどうにもならん\nくっ……どうにかしてあの下郎を跪かせることはできないか……\n奴個人が相手なら、なんの苦労もなく捻り潰せるものを……そうだ、あの程度の力など……っ", "speaker": "ラーロン" }, { "utterance": "ラーロンは忌々しげに吐き捨てると、姫とデイルの戦いを思い浮かべる。\nその攻撃をデイルにかわされ、弾かれ、魔法の直撃をくらい、剣を振り下ろされ……。\nそこでラーロンは気がついた。必要以上に強く握り締められた自分の拳に。まさか、と開いてみれば、そこには大量の汗。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これは、そんな……\nありえん……そうだ、ありえん!私が!この私が!あの人族如きに脅威を感じているなど!!", "speaker": "ラーロン" }, { "utterance": "叫び、記憶の中にいる姫の姿を切り裂くかのように手刀を払う。それでも、姫の姿は消えてはくれない。\n今までは路傍の石のように、興味に抱くことすらなかった。ただの邪魔な、蹴飛ばして排除するだけの存在だった。\nそれが今は、幻を振り払うことすらできない。\n分かってはいた。いや、分かってはいる。だがそれでも、それでも決して認めるわけにはいかない。自分が魔王の称号を持つものだからこそ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "クッ!なぜに私がここまで心乱されねばならない!なんという不愉快さだ……", "speaker": "ラーロン" }, { "utterance": "内から溢れる不快さに顔を歪めるラーロン。そして、そんなラーロンの姿を一人の少女が隠れながら覗いていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "認めているからこそ、ですか。なんだかんだ言いつつも、心の中ではもう敗北してしまってるんですね\nなるほど。やっぱり、この扉での使い道はなさそうです\nそれじゃあ、この扉はこの扉らしく動きましょう", "speaker": "?" }, { "utterance": "少女はクスと笑うと、いつの間にか姿を消した。\n赤く輝く大聖堂の中、ラーロンは、そんな少女の姿など少しも気付くことなく、ただその場に立ち尽くしていた……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "ラーロン", "?" ]
04_Tiny Dungeon BoD
012604_converted.jsonl
[ { "utterance": "498!\n499!\n500!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その一振りが終わると、俺は静かに素振り用の木刀を下ろした。\n日課の素振り。正直、今の学園の状況を考えると気休め程度でしかないとは思う。ただそれでも、何かをしていないと落ち着かない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺の気にしすぎ……だったらいいんだけどな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それでも、こういう嫌な予感っていうのはよく当たると、昔から相場が決まっている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "かといって、今の俺達に何かができるわけでもなし……か", "speaker": "姫" }, { "utterance": "何かをしないといけない。何かをしたい。そんな気持ちはあるけれど、それを行える力がない。本当に歯がゆいもんだ。\nとりあえず、今から無理をしても意味ないし、今日はこのくらいにしておこう。\n汗を拭くためにタオルを取ろう振り返る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "随分頑張ってるんだね", "speaker": "?" }, { "utterance": "そこに、俺の知らない少女がいた。\n基本的に、この寮の方まで街の人達がくることはほとんどない。ということは、まずこの寮に住んでいる学園の生徒なんだろう。\nけれど、この寮に住んでそこそこの時間が過ぎているにも関わらず、俺はこの少女を見たことがなかった。\nまあ、女子寮ということもあるから俺もそんな頻繁に寮内を歩いてるわけでもない。たまたま見逃してる可能性も充分にある。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん。初めて見るけど、君はトリニティの生徒?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "どうだと思います?", "speaker": "?" }, { "utterance": "ニッコリと笑って、俺の質問をはぐらかす少女。なんだろう、凄く存在感がないというか、つかみ所がない。そんな感じがする……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えーっと……その、とりあえず、それを隠してくれると助かるかな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それ、ですか?", "speaker": "?" }, { "utterance": "俺の言葉の意図が分からないのか、キョトンと首を傾げる少女。あー……そうだな。こういう時はむしろはっきり言ってあげるべきか。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その……見えてる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "見えて……\nっ!", "speaker": "?" }, { "utterance": "ようやく察してくれたらしい。少女はこんな夜でも分かるくらいに顔を赤らめると、慌てて足を閉じた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えっと……見、見られちゃってたんだよね……?", "speaker": "?" }, { "utterance": "ま、まあ、こんな時間だし、その、周囲も暗いから……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "でも、見えちゃってたんだよね?", "speaker": "?" }, { "utterance": "……少し", "speaker": "姫" }, { "utterance": "むう……色々と責めたいところなんだけど、ちゃんとすぐ注意してくれたし、今のはどう考えても悪いの私……\nまあ、仕方ないかな", "speaker": "?" }, { "utterance": "少女はペロリと舌を出すと、可愛らしく笑った。\nなんていうか、本当につかみ所がないな、この子。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんな時間も頑張ってる白鷺くんに、ちょっぴり犬に頸動脈噛まれたと思ってプレゼントです", "speaker": "?" }, { "utterance": "いや、それ死んでる!死ぬのと同じレベルの覚悟がいるプレゼントってなんだ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "でも、女の子としては、お嫁さんになれないほどの辱めをうけちゃいましたから", "speaker": "?" }, { "utterance": "その、本気で覗こうとか考えたわけじゃなくて、あくまで見えたのは偶然で……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな俺の言い訳に、けれど少女はクスと笑った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめんなさい。ちょっとした冗談です。恥ずかしかったのは事実だけど、隠れて見たりとかしないでちゃんと注意してくれたから", "speaker": "?" }, { "utterance": "少女は言うと、立ち上がる。そして、丁寧に頭を下げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "とりあえず今日はご挨拶。ゲームはもう始まってるから、お手柔らかにお願いしますね", "speaker": "?" }, { "utterance": "ゲーム?それってなんの……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "意味が分からず慌てて尋ねる俺だが、少女は微笑んだまま何も答えず、そのまま街の方へと立ち去って行った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "寮の子じゃないのか……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "一体今のはなんだったんだろう。ゲームと言われても意味が分からない。俺はもう見えなくなってしまった少女の背を追うように、暗い道をただ眺めていた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "?" ]
04_Tiny Dungeon BoD
012904_converted.jsonl
[ { "utterance": "図書室のある塔から渡り廊下へと出ると、すっかり赤く変わった陽光に包まれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "少し調べてただけなのに、あっという間にこんな時間だ。本腰いれるなら、やっぱり休日に来ないとダメだな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "つーか、本が多いってのもいいことばかりじゃないねえ。目的のもの見つけるだけで一苦労よ", "speaker": "デイル" }, { "utterance": "確かになあ。こんな本があればいい、くらいにアバウトだったのにあれだけかかったし。でもまあ、次はもうちょっと楽にみつかるだろ。アミアもいるだろうし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ぜひそうあってほしいところよ\nしっかしまあ、姫さんも可愛いねえ。恥ずかしくてトイレに行くこと言えないとか", "speaker": "デイル" }, { "utterance": "それくらいで変に思ったりなんかしないんだけどな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まあ、それでも言えないのが恋する乙女ってもんでしょ。おっと、もう乙女じゃないのかねぇ?", "speaker": "デイル" }, { "utterance": "言っとくけどな、まだ何もしてないからな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あらら、そいつはもったいない。姫さんも可愛そうにねえ\nま、『まだ』ってことは受け入れる覚悟はあるみたいだし、今後に期待しましょ", "speaker": "デイル" }, { "utterance": "あのなあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ちょい待ち", "speaker": "デイル" }, { "utterance": "言い返そうとしたところで、デイルが俺を手で制す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんだ、どうかしたのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あの子、どう思う?", "speaker": "デイル" }, { "utterance": "デイルは、中庭の方を見下ろしながら、真面目な顔でそう言った。その視線を追ってみれば、少女らしき人影が中庭を歩いている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……どう見てもあれ、制服じゃないな。かといって、教師にも見えない", "speaker": "姫" }, { "utterance": "この学園内の女の子についてはほとんど面識があるのよね、俺様。けれど、あの子は見たことがない", "speaker": "デイル" }, { "utterance": "学園内をうろつく見知らぬ少女、か\n……ウルルとオペラさんが出会ったっていうローブの賊。確か声からしても少女だったって言ってたよな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だねえ……", "speaker": "デイル" }, { "utterance": "断定はできない。けれどその可能性はかなり高いと言わざるを得ない。俺達は慌ててその場から走り出した。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "デイル" ]
04_Tiny Dungeon BoD
013204_converted.jsonl
[ { "utterance": "全力で走り中庭へと飛び出してみれば、既に少女の姿は見えなくなっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "さすがにそこまで遠くには行けてないはずだ。探すぜ姫っち!", "speaker": "デイル" }, { "utterance": "分かってる!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "かといって、こっちが見つかっては逃げられる可能性もある。俺達は周囲に気を配りながら、少女の姿を探す。\n少なくとも、渡り廊下の上にいた俺達にあの子が気付いてたとは思えない。見つけられたのも偶然だった以上は、向こうがわざと見つけさせたということもないだろう。\nだとすれば、俺達に注意して隠れた、とも思えない。近くにいるはずだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "デイル、見つけたぞ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そしてその考え通り、少し先を歩く少女の後ろ姿を見つける。あの黒い服、間違いない。さっきの少女だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "闘技場の方に向かっているみたいだな……どうするよ姫っち", "speaker": "デイル" }, { "utterance": "……ここで逃すとやっかいなことになるかもな。とはいえ、相手はウルルを手玉にとった程の相手だ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫さんと紅っちの力も欲しいところだが……呼びに行ってる間に見失っちゃいそうなのよねえ", "speaker": "デイル" }, { "utterance": "なんだよな。だから、あの子から目を放すわけにはいかない……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は少し考え、そして決めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺があいつの後をつけるから、デイルはヴェルと紅を連れてきてくれ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "大丈夫か?", "speaker": "デイル" }, { "utterance": "みんなが来るまで手は出さないさ。俺も自分の力は知ってる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "分かった。んじゃ、また後でな", "speaker": "デイル" }, { "utterance": "俺達は二手に別れると、それぞれの役割を果たすべく動き出した。\n目の前の少女は睨んだ通り闘技場の中へと入っていく。俺もその後を追って、見つからないように闘技場へと向かっていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あそこは、比較的入りやすい地下迷宮への入り口がある……地下からどこかへ向かう気か……?", "speaker": "姫" } ]
[ "姫", "デイル" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "食堂に入り思い切り伸びをしながら、甘い臭いを思いっきり吸い込む。恐らく朝食のパンに使うジャムの香りだろうか。\nそれに連動するように腹の虫が鳴き声を上げる。俺は例の如く一番最後に起こされ、既に朝食を終えた二人を部屋に残して朝食に来ていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あれ?紅?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "キッチンから朝食の乗ったトレーを受け取り、どこか適当な席に着こうとしたところで、窓際でぼうっとしている紅を発見する。\nめずらしいな、この時間ならとっくに朝食を終えて部屋に戻ってるはずなのに。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "むう……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "近くの席に座り、じっと視線を送ってみたが。何か考え事をしているのか、こちらに気がつく様子はない。\n声をかけようとしたところで一瞬考えてしまう。理由は当然昨日の一件だ。\nあの後俺は、悲鳴をあげた紅から逃げるように部屋を後にして、そのまま部屋に逃げ込んだ。\n当然ウルルやオペラさんから何かあったのかと心配されたが、真実を話せるわけも無く、一人風呂場で水を被って落ち着いた所で床に付いた。\nまあ、その後も目を閉じれば目の前にちらつく例の映像に悩まされ続けたわけですが……なんといっても全開だったし……。\nその結果、必然的に寝付く時間も遅くなり見事今朝も最後に起こされた、と。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふむ…………", "speaker": "紅" }, { "utterance": "かといってこのまま眺めているだけと言うのも悲しいので、意を決して声をかける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "おはよう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ん?ああ、おはよう", "speaker": "紅" }, { "utterance": "……なんだか想定していたリアクションと違うぞ?上の空というか、かけられた言葉にとりあえず返答しただけな感じだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どうかしたのか、紅。何か考え事か?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "悩みごとなら相談に乗るぞ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ダメだこりゃ、完全に自分の世界に入ってしまっている。何を考えているのかは分からないけれど、紅がここまで考え込むなんて珍しいな。\nしかし、このままでは埒明かない。少々荒療治になる、仕方ない、切り札を切ろう。\n俺は周囲を見渡し、近くに人がいない事を確認すると、その耳元で囁いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そんなにショックだったのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "パンツ見られたの", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ぶふっ!!げほっ!げほっ!!な、ななな何を言い出すんだ急に!?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "口に運んでいたコーヒーを思い切り噴き出し、むせかえる紅。うん、これこそ期待通りの反応だ。素晴らしい。\nちなみに自分で言っておいて何だけれど、俺自身死ぬほど恥ずかしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "って、姫?いつからいたんだ?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そこから既に気付いてなかったのかよ!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うっ……すまない、考え事をしていて、つい", "speaker": "紅" }, { "utterance": "珍しいな、紅がそこまで考え込むなんて。相談ぐらいならいつでも乗るぞ、水臭い", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いや、個人的な事だから", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そんな事を気にする仲か?これでも俺はお前の事は相棒だと思ってるんだ。それに俺も随分個人的なお願いを聞いてもらったし、遠慮するなよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "実際デイル戦や迷宮探索をはじめ紅には色々な所で世話になっている。特訓に付き合ってもらったのだって1度や2度じゃ無い。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そう、だな。お前には聞いてもらった方がいいかもしれないな……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ああ、任せろ!あ、でも金銭関係は勘弁、今月は俺も厳しいんだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ぷっ、安心しろ、金銭関係でお前に期待はしていない", "speaker": "紅" }, { "utterance": "まあ、だよなあ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな冗談を言い合いながら互いに笑うと、すっかり吹っ切れたのか、いつも通りの紅に戻っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "実はな、フォンに勝つ方法を考えていたんだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "フォンに?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ。フォンに限った話じゃないけれど、世の中あたしより強い奴はいくらでもいる。昨日の戦いで思い知ったんだ、自分の未熟さを", "speaker": "紅" }, { "utterance": "……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "やっぱり、言葉や態度には出してなかったけれど、多少は負けた事を気にしていたんだな。\n考えてみれば、自分にとって絶対の自信があった『神速』を初見であっさり破られたんだ、俺だったらもっとあからさまにへこんでいたと思う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あたしはもっと強くなりたい。そのために周囲の意見を振り切ってここまで来たんだから", "speaker": "紅" }, { "utterance": "なるほど、それで当面の目標をフォンに決めたのか", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ。会った事もない、もっと言えば本気で戦った事のない格上の相手を想定しても仕方ないからな。まずは、フォンに勝つにはどうしたらいいかを考えていたんだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "もっとも、そのフォン自身が全世界合わせてもトップレベルなんだけどな。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それで?何かいい案は出たのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "半ば分かりきった事を、俺はあえて尋ねた。紅もそれを分かっているらしく、首を軽く横に振った。\n当然といえば当然だ。もしそんなものが思いついていたなら、こうして悩む必要も無い。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "頭の中でどう戦術を練っても勝てる気がしない。イメージの中ですら勝てない相手に実践で勝てるわけも無い", "speaker": "紅" }, { "utterance": "その気持ちは痛いほど分かる。俺もデイルとの決闘前にやったイメージトレーニングは散々な結果だった。一度負けた相手にイメージの中で勝つのは、実は結構難しい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だから、どうしたものかと思ってな。勝ちたい相手がいるのにどうしても勝ち手が見えないんだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そういって肩を落とす紅に俺は一瞬だけ考えると、あっさりと答えを出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だったら特訓だな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "何?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺がデイルと決闘した時、紅達が特訓してくれただろ。それと同じ事をしよう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "けど……特訓といっても何をすればいいか……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "とりあえず身体を動かしてるだけでもいいんだ。ただじっと座って考えるよりきっといい考えが浮かぶ\n俺だって、勝ち手どころ勝ち目すら見えない状態で特訓して、実践からあのカウンターを習得してデイルに勝ってるんだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうだ。身体を動かしていた方が何もできずに悩んでいるよりずっといい。身体というのは、努力すればしただけしっかり答えてくれるものなんだから。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうだな……特訓か、いいかも知れないな。このままじゃどうせ袋小路だ。実際に身体を動かせば見えてくるものがあるかもしれない", "speaker": "紅" }, { "utterance": "少し沈んでいた紅の瞳に光が灯る。どうやらやる気になってくれたようだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "当然俺は手伝うぞ。言いだしっぺだしな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ、むしろこっちからお願いしたい、頼む", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そういって差し出して来た手を握る。そうと決まれば善は急げ、さっそく今日の放課後からだな。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、でもこれはあたしと姫だけの秘密にしてもらってもいいか?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "え、なんでだ?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "みんなに手伝いを頼んだ方が効率がいいような気がするんだが。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "今はオペラさんの依頼や、筆記試験の準備で忙しいから。迷惑をかけたくない", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ああ、確かに今の時期はな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それに……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅は一旦言葉を切ると、少しだけ恥ずかしそうに続きを言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ちょっと気恥ずかしいしな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅にしてはちょっと意外な理由に、思わず驚いてしまう。\nとはいえ、言われて見れば確かにそうかもしれない。俺の時のような切羽詰まった状態でもなければ、特訓してくれと面と向かって言うのは少し照れ臭いだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なるほどな、分かった。これは俺達だけの秘密だな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、ああ。そうしてもらえると助かる", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺の返事に、紅は安心したように微笑んだ。そんな紅に、俺は冗談めかして尋ねる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ちなみに、俺はいいのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あー、お前はその、なんだ……えーと", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅は言葉を選ぶように少し悩むと、やがて照れ臭そうに外を見ながら答えてくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お前は、相棒だからな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そっか", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はその言葉に笑顔を返すとし、手元に残った最後のパンを口の中に放りこんだ。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "特訓といえばここと言った感じで、すっかりおなじみになってしまった丘に、俺は紅と二人で訪れていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "少し雲行きが怪しいな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ。まあ今日はそれほど長く居るつもりも無いし、大丈夫だろう", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そうだな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "少々雲行きが怪しくなった空を見上げながら二人で話す。最悪森に駆け込めば、多少の雨なら防げるだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それで、付き合うとは言ったものの、実のところ何も考えて来てなかったりするんだが、まずどうする?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まったく、そんなことだろうと思ってた。まあ、その辺は実は少し昼間も考えていたんだ\nやっぱり、今更新しい技能を一から修得するのは難しい。特訓するなら長所をより伸ばす方向で進めるのが正しいと思う", "speaker": "紅" }, { "utterance": "確かに、それは俺も同意だ。元々紅は一極特化型の剣士だしな。やっぱり持ち味の、速度を生かす方向でいくのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "フォンとの戦いでも猛威を振るった風系魔法と剣術による高速戦闘を主体とした戦闘方法は、やはり紅に一番向いたやり方だと思う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ、だが今までと同じやり方ではダメだ。少なくとも単純に速度を上げているだけじゃ今が限界だ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そうなのか?俺はてっきり今より速度を上げる方向性で行くのかと思った", "speaker": "姫" }, { "utterance": "正直今のあたしじゃ『神速』を超える速度での高速戦闘は無理だな。あれ以上速度を上げたら体に負荷がかかりすぎて間違い無く自滅する\nあたしがもう少し2刀を制御出来ていれば、あるいは可能かもしれないけれど、少なくとも今は無理だ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "言われてみれば確かに。今の状態でも戦闘終了時に立ち上がる事が困難なほど疲労するんだ、あれ以上の加速を行えばどうなるか分かったものじゃない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だから今後の目標は、あたしの持ち味である速度を活かしたまま、新たな戦闘スタイルを確立する事だ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "なるほどな。けど新しい戦闘スタイルの確立なんて、そう簡単にいくか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "実際デイルとの一戦でカウンター一つ習得するのにあれだけ苦労した。それが新しい戦闘スタイルとなれば、それこそ一から探し直しだ。\n完成がいつになるかなんて予想もできない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まあな。確かにそう簡単にはいかないと思うが、実は一つ試してみたいと技があるんだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "新技か?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな大それたものじゃないさ。風魔法のちょっとした応用なんだが……まあ、口で説明するより見てもらった方がいいな。ちょっと離れてくれ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ああ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅の言葉に従って数メートルほど後ろに下がる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "よし、それじゃ行くぞ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そう言って紅は静かに刀の柄を握ると、ゆっくりと魔力を溜めてゆく。そしてそれが充分に溜まりきったところで、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "『風の回廊!』", "speaker": "紅" }, { "utterance": "魔法名と共に力を解放する。\nこの魔法は……デイルも使っていた『風の翼』と同じタイプの魔法?\nデイルは俺との決闘の際、自身の足元に風魔法を放ち、その反動で大ジャンプをして見せたけれど……これも同じものか?\nしかし、次の瞬間紅が取った行動は俺の予想を遥かに上回っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はっ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "デイルと同じように大ジャンプをした紅が、掛け声と共に何も無い空間を蹴る。それと同時、まるで見えない壁でも蹴ったかのように軌道が変わった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "よし!もう一つ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そうして更にもう一回、二回と何も無い空間を三角蹴りの要領で蹴りながら昇っていく紅。かなりの高さまでいったところで効力が切れたのか、地面に落下してきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、やっぱりまだ5回が限界か", "speaker": "紅" }, { "utterance": "凄いな、今の。一体どうやったんだ!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅が地面に降り立つと同時、俺は紅へと駆け寄った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "デイルも使っていた、風系の魔法を推進力に使った空中移動技だ。まだ半端にしか使えないけど", "speaker": "紅" }, { "utterance": "いや、充分すごいって。これを使えばただの地上戦だけじゃなくて空中戦もカバー出来る。あらゆる角度からの攻撃は、今まで以上に対処しづらくなるはずだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ。当面の目標はこの魔法を戦闘に使えるレベルまでスムーズに発動できるようになる事と、使用回数を増やす事かな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "最終的に『神速』使用中に今の技を絡めれば、かなりに有利に戦闘を進められるはずだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それにしてもさすが紅だ。前々から器用だとは思っていたが、相当細かい魔法制御力が無ければあれほど自在に宙を蹴る事は出来ないはずだ。\nやっぱりまだまだ紅には追いつけそうに無いな。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ありがとう。実際に見てそう言ってもらえると自信がつく。しばらくこれを使った戦闘方法を研究してみようと思うんだが協力してくれるか?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "もちろん。何が出来るか分からないけれど、出来る限りの事は手伝わせてもらうさ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の答えに満足してくれたのか、笑顔で頷く紅に俺も自然と笑っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……やはり体力の消耗が激しいな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "やっぱり連発は難しいか……それに強化魔法発動中に使うと、どうしてもまだ発動が遅れるな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "根底となる術式がかなり変わってるからな、こればっかりは仕方ない", "speaker": "紅" }, { "utterance": "あれから数十分。色々な状況を想定しての『風の回廊』を見せてもらいながら、俺達はいくつかの弱点や欠点を洗い出していた。\nそれをもとに、戦闘に組み込むにはどうすればいいのか意見を出し合う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "初見の相手なら、わざと空中から突っ込んで相手の攻撃を誘いつつ、『風の回廊』を使って相手の攻撃を回避。技後硬直に攻撃を叩きこむって手もあるな\n普通は落下中は無防備だからな、相手の油断を誘えるはずだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なるほど、そういう使い方もあるのか", "speaker": "紅" }, { "utterance": "二人で話し合いながら、少しずつ形にしていく。そんな話し合いの途中だった、ぽつりと背中に冷たいものが落ちてきたのは。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……まずいな、降ってきたか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "え、雨か?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そう言って紅が空を見上げた直後、雨粒の量が一気に増える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわっ、これは一気にくるぞ!紅、森の中に退避しよう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ。このままここにいたらまずそうだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そうやって話しているうちにも、どんどん雨足は強くなっていく。\nそして案の定、ものの数分で土砂降りとなった。俺と紅は慌てて森の中に逃げ込むが、それでも全身ずぶぬれ状態になっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわ、また一気に来たな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうだな……雰囲気的ににわか雨っぽいからすぐに止むとは思うが", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そうだな、仕方ないからここで暫く雨宿りを……!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅の言葉に答えながら振り向き、俺は引きつった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん?どうした?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "今の自分がどのような状態にあるのか気がついていないのか、笑顔でそう聞き返してくる紅。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、いや……その……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "全身濡れきった紅の服は身体に否応無く張り付き、そのラインをはっきりと浮き出させている。何度か着替え姿を見てしまっているが、やっぱり凄いスタイルだ……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "おい、顔が赤いぞ、大丈夫か?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "い、いや何でもない!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "思わず凝視してしまってから、紅の言葉に我に返り慌てて顔を逸らす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんだ?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "しかし、どうやらその行動が逆に不信感を抱かせてしまったらしい。紅は小首をかしげると、俺が見ていた場所を見下ろした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "!?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そして顔を赤くすると同時、その胸を両手で隠す。正直ホッとしたものの、少し残念だとも思ってしまうあたり俺も反省しないとだな……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "わ、悪い……見るつもりは無かったんだけど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "い、いや……あたしの不注意でもあるし……その、な……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そ、それにしても凄い雨だな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、そうだな!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "いたたまれない雰囲気に耐え切れず、話題を変えようとするものの、一度意識してしまったものはそう簡単には払拭できない。結局微妙な空気が続いてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "出来るだけ紅の方を見ない用に、必死に視線を逸らす。しかし、紅はそんな俺の姿をしばし無言で見つめると、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "な、なあ姫……そんなに見たいの、か……?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "いきなり爆弾を破裂させた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "な!?い、いきなり何を!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、いや!違う!変な意味じゃなくてな!!その、えーと……ほ、ほら、今日は付き合ってもらったからそのお礼と言うかなんていうか、えーと!!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "自分で言っていて恥ずかしかったのか、紅にしては珍しいぐらいの慌てようだ。そんな紅に、俺は何を言っていいのかも分からず黙ってしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、そうだ……うん……姫になら……別に、これくらい……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "が、その沈黙をどう捉えたのか、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "って、ちょっとま……!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅は、その頬の赤味をさらに強めながら、両手を胸から離した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……っ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "その豊かな双丘が、再び俺の視界に入る。\n羞恥に身体を震わせながら、それでも俺にその姿を晒し続ける紅。\n間違いなく美少女と言っていい紅の恥じらう姿に、男である俺が何も感じないわけがない。脳内で膨れあがる欲望を、俺は必死に抑え込んだ。\nそれでも、目の前の光景からは目が離せなかった。そこにある宝物のような光景を、脳に焼き付けようとするかのように凝視する。\n紅が、そんな俺の視線から逃げるかのように、わずかに身をよじる。その瞬間、俺の中で何かが弾けた。\n俺は、慌てて紅から視線を逸らすと、それに気がついた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、紅!雨止んだぞ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "へ?あ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "どうやら予想通りただの通り雨だったらしい。先ほどまでの土砂降りは、嘘の様に収まっていた。綺麗な青空が広がっている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、この格好じゃ風邪引きそうだし。今日のところはこれくらいにして寮に帰らないか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……あ……あ、ああ!そうだな。今日は充分特訓したし、今日のところはそろそろ帰ろう", "speaker": "紅" }, { "utterance": "よし、それじゃこのまま寮に……!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "どうし……!?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そうして寮に帰るべく歩き出そうとした瞬間、突如背筋に悪寒が走った。\n雨に濡れた身体が発したものじゃない。もっと異質で攻撃的なそれは、明らかに身体の外側から俺達に向けて放たれたものだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "紅……感じたか……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ。なんだ……今の殺気みたいな冷たい視線は……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "気のせいとは到底思えないほどはっきりと感じ取れた殺気。いまのは一体。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まさか、今日の授業でやったモンスターか……?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "こんな街の近くでか?確かあのモンスターの縄張りは森の中でもかなり奥の方だったはずだぞ?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "口では否定したものの、向けられた殺気は決して人間のものではなかった事を、俺は本能的に察知してた。\nけれど、もしモンスターだとしたら何故こんな街道付近まで来たんだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "殺気は一瞬……襲ってくる気配も無い……それどころか、もう気配すら消えてる……一体なんのために", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まさか、警告のつもりか……?これ以上近づくなっていう……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "モンスターにそんな高い知能があるというのは聞いた事が無いが、紅の言葉を否定する材料を今の俺は持ち合わせていなかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "とにかく今は寮に戻ろう……あまりここに長居してもいいことはなさそうだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうだな。どちらにしろ今日はもう帰るつもりだったんだ、すぐに離れよう", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そう二人で確認するように頷くと、俺達はその場を後にした。幸いな事に、その殺気はあれ以降感じられる事はなかった……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "はあ……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "姫達と別れてから少し後、トリア学園長に報告をすませ一人学園を出たフォンは、寮に戻らずに広場のベンチに腰を下ろしていた。その口から大きため息がこぼれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もう、なんだってフォンがこんなふうにイライラしないといけないんですか……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "誰ともなしに呟いて再びため息。口では悪態をついているものの、気分が悪い理由なんて自分自身が一番分かっている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "分かってるんです……さっき姫先輩たちにした事は全て幼稚な八つ当たりってことぐらい……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "突如現れた少女の言葉に動揺した挙句、恐らく侵入者だったろうその少女を取り逃がした。そんなこと、本来のフォンからすればありえない失態だ。\nしかもその結果、そんな情けない姿を見られた姫に理不尽な怒りをぶつけてしまった。フォンは自己嫌悪に襲われながら、三度溜息をつく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あーもう、イライラします!あんな事があった後じゃ、寮に戻りづらいじゃないですか!", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "分かっていても消えないわだかまりに一人ぼやくフォン。\n普段から魔界の重要案件を担当し、歳以上に大人びて見られるフォンだが、やはりまだまだ歳相応な少女だ。\n分かっていても自分ではどうしようも出来ない感情だってある。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あー、フォンちゃんだー!", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "は?フォン……ちゃん?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "一人悶々と考えては落ち込みを繰り返していたフォンだったが、不意に後ろから投げかけられた元気な声に顔を上げる。\n自分をちゃん付けで呼ぶ人間にはほとんど心当たりが無いので振り返ってみると、そこには神族の少女が一人立っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱりそうだ。こんにちわ、フォンちゃん。あ、でも今はもうこんばんわですよね", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "えーと、あなたはシャルちゃん……でしたっけ?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "確か、以前姫に紹介をされた少女だと思い出すフォン。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん、そうだよ!偶然だね", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "そうですね……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "前回会った時は軽く挨拶しただけで、ろくに挨拶も交わしてなかったはず。にも関わらずこの態度。随分と積極的な子だなとフォンは思う。\nまあでも、このくらいの子供といえばこんなものなのかも知れない。自分だってこれくらいの時は……と、そこまで考えて思わず顔をしかめてしまった。\n少し古い記憶が、頭の中に浮かび上がる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どうしたの?", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "え?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "なんだか寂しそうな顔してたから", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "そう言いながらフォンを見上げてくる少女。フォンを本気で心配してくれているのが分かり、自然に笑みを浮かべてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫ですよ。ちょっと疲れてただけですから", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そう言うと、フォンはその頭を静かに撫でた。姫がシャルに向かって行なっていたように。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……えへ", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "頭を撫でられるのがよほど好きなのか、気持ち良さそうに目を細めるシャル。気がつけば、自然と微笑んでいる自分にフォンは少し驚いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ありがとう。やっぱりパパの友達は優しくていい人ばかりだね!", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "パパ?ああ、姫先輩のことですか", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "うん!シャルの優しいパパ!", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "そういえば以前もそういう風に呼ばれていたなと思い返す。あの時はろくに理由も聞かなかったけれど、何故パパなんだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それにしても、何故パパなんですか?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "えへへ、それはね", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "自然とこぼれたフォンの疑問に対し、シャルは嬉しそうにラーロンにいじめられた時からの顛末を語って聞かせてくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうですか、姫先輩がそんな事を", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "うん、それとね!それとね!!", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "目を輝かせながら姫やヴェル達との思い出を語るシャル。そしてそれを、いつの間にか笑顔で聞いている自分に気付く。\n何故だかは分からない、だけど何か心が暖かくなるような不思議な気分だ。フォンはいつしか時間を忘れて、シャルの思い出話に耳を傾けていた。\nそれからどれだけ時間が過ぎただろう、気がつけば風も大分冷たくなっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわ、もうこんな時間だ!早く帰らないとママに怒られちゃう!", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "本当ですね、つい聞き入ってしまいました。お詫びに家まで送りますよ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "うん、ありがとう", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "フォンはそう言ってシャルと手を繋ぐと、夕焼けに染まる街中を歩き出す。\n歩きながらも楽しそうに今日友達とどう遊んだかを語るシャルの言葉に、フォンは静かに耳を傾けた。\nこの時フォンは気付いていなかった。トリニティに編入してから数日、姫達の影響を受けた自分の中に、今までと違う感情が芽生え始めている事を。", "speaker": "地の文" } ]
[ "シャル", "フォン" ]
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[ { "utterance": "授業も終わり、今はすでに夕方。俺はいつも通りオペラさんの依頼を遂行するため、フォンの監視を続けていた。\n昼間の一件以来教室にフォンは戻ってこなかったけれど、どうやらいつも通り学園内の見回りは行っているらしい。遠目にフォンの姿が見える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり聞いた通り、特に怪しい事をしている風には見えないですね", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ああ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして俺の傍らにはウルルがいた。今日の放課後、突然自分もフォンの監視を手伝いたいと言ってきた。\n理由を尋ねる俺に、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり……昼間のことです。理由は分かりませんけど、フォンさんは竜族を憎んでます……一体なんで、自分の血を否定してまで竜族を憎むのか知りたいんです", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルは真剣そのものの口調でそう言った。単なる好奇心ではなく、竜族の王女としての使命。そんな強い意志を感じた俺は、ウルルと一緒に動くことにした。\nとはいえ、今までがそうだったように今日もフォンに不信な態度は見られない。いつも通り周囲の結界をチェックして回るだけだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "今日は外も回るみたいだな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "追いましょう、にいさま!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ああ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いつもは学園の敷地内だけを回っているフォンだったが、今日は何か別の用事があるのか早々に学園を出て行ってしまう。\n俺とウルルもそれを追って、学園の敷地外へ向かっていった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ウルル" ]
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[ { "utterance": "ベッドの上にペタンと座りながら、ウルルが不安そうな顔を浮かべている。\nウルルは、言うべきかどうか悩んでいるかのように口を開きかけると、やっぱり閉じてしまう。そんな逡巡を何度か続け、やがて決意したとばかりに俺を見上げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あの、にいさま……?にいさまは、竜族と人族の関係を知っていますか?", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "出生率とかのことか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい、そうです。竜族には女の子しか生まれません。だから種族を維持するために、他の種族から男の人を迎え入れるんです\nそれも、人族の男の人とは相性がよくって、出生率の低い竜族でもかなりの確率が見込めます", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "だからこそ、竜族は滅界戦争でも人族に協力していた", "speaker": "姫" }, { "utterance": "竜族は他の種族に比べて大きな問題を抱えている。それが、今ウルルが言った出生率の問題だ。\n同一種族だけでは子孫を残すことも出来ず、多種族との間であっても、子供の生まれる確立は低い。だからこそ竜族の個体数は、他の種族と比べて著しく少ない。\nいくら寿命が長いとはいっても、新しい命が生まれなければ、もうそこまでだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルルとにいさまが、その……お、大人の関係になってしまうと、にいさまが人族だからこそ、色々と勘ぐってしまう人たちが出てきちゃうかもしれません……\nで、でも、にいさまは気にしないで下さい。これからの行為は、そんな種族がどうこうとかいうものじゃなくて……\nウルルが、にいさまと一つになりたくて行うんです", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺とウルルが身体を重ねる。それは互いを求め合ったからではなく、ただ金竜の子孫を残すため、と見る人もいるということ。\nそれは竜の血を残すという意味で、決して間違った行為じゃない。けれどウルルは、それをはっきりと否定した。\nこれはあくまでも、俺がウルルを、ウルルが俺を求めてくれたという行為。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……分かった。ウルルがそれを望むなら", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルを求め、ウルルを受け止める。俺はハッキリと覚悟を決めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あの、ウルル、おっぱいあまり大きくないので……き、期待とかはしないで下さいね\nウルル、身体の方は本当にまだまだで……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "左右の肩から制服をズリ下ろす。薄いインナーの下にはウルルの可愛らしい膨らみがある。大きいとは思っていないけれど、だからといって、それを変とも思っていない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "平気だよ。俺は発育のいい身体が見たいんじゃなくて、ウルルの身体が見たいんだから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は別に、大きな胸が見たいわけじゃない。あくまでも、ウルルの身体を見られるということが重要なんだから。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "むしろ、これでとんでもなく発育のいい身体とかがでてきたらこっちが困る", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それはそれで色々とへこんでしまう発言なんですけど……\nで、でも、ウルル、今すっごくドキドキしています\nにいさまとあの……その……ずっと願っていたことですけど……まさかそれが本当に叶っちゃうなんて……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルは可愛いしがんばりやだからな。ウルルに本気で望まれたら、断るような男はいないよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "実際、ウルルのことを悪く言っている奴なんて、他種族にすらほとんどいない。男として、こんな子に懐かれたなら当たり前で喜んでしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、そんなことないですよぉ。ヴェルさまとかノートさまとか紅さんとか、みんな美人で強くてスタイルも凄くて、ウルルよりもよっぽど凄い方たちです\nそんな方たちと比べられてしまったら、やっぱり……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "大丈夫。ウルルにはウルルのいいところがたくさんあって、そこを見てる奴もいる。俺みたいに", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルがヴェルたちをそんな風に思っているなら、ヴェルたちだってきっと同じように思っている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさま……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺は頷いてウルルに応えると、インナーをズリ下ろした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はわわわわ……ほ、本当にちっちゃいです……ごめんなさい", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "どうやらブラをしていないらしい。その可愛らしい膨らみが、ぽろん、と現われる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そんなこともないだろう。それに、少しくらい小さくても、可愛らしくて綺麗だ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まだ幼いとはいってもきちんと膨らんだ胸。その中央には桃色の可愛らしい突起。それは充分に魅力的だし、俺を興奮させている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "この中心についてる、桃色の尖塔とか、ついばみたくなっちゃうぞ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "にいさまがしたいなら、い、いいですよ……\nどうぞ、お好きに……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "どこまでも可愛らしく、恥ずかしそうに俺を見上げるウルル。正直、これはズルイだろう。他の誰にもない、ウルルだからこその可愛さだ。\n今すぐにでも押し倒してしまいそうな自分をどうにか宥め、俺はウルルの愛らしい胸にそっと触れた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふあぁ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "決して大きいとはいえないけれど、それでも柔らかな感触が指先から伝わってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ほら、ぷにぷにしてて、いい感触だ。触ってて凄く気持ちいい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そのまま中心へと指をずらせば、すでに硬くなり始めた乳首へと触れる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "この乳首だって、こんなに硬く尖ってて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それを親指と人差し指でそっとつまむと、ウルルはビクンと背筋を大きく反らした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、や、あ、ああんっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そのまま二本の指で弄ぶと、ウルルは大きく喘ぎ始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やぁ、にいさま、そ、そこはつねっちゃいや、です!だ、だめです!ウルル、そこ敏感、で!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "敏感なのに、普段はブラもしてないのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、それは……あの、あまりいいのがなくて……窮屈で苦しいですし……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺に愛撫をされながら、苦しそうに答えるウルル。その吐息は充分に火照っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もしかしたら、普段それで擦れたりしてるからかもな。ここが敏感なの\nウルルの身体、思ってた以上に気持ちいいよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "幼い胸の感触と、小さく敏感な尖塔をたっぷりと味わいながら、ウルルの震える声を聞く。それだけで、俺は充分に興奮していた。\nけれど、やっぱりその先、ウルルの一番深い部分を感じたくなる。俺は視線を下へと移すと、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "多分、こっちの方も……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルに尋ねた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いいか……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あう……は、はい……\nにいさまが望んでくれるなら大丈夫……です……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "羞恥でいっぱいの声で許してくれるウルルに感謝しつつ、俺は制服をはぎ取った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はうん……こ、こんな格好、恥ずかしいです……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺の膝の上で大きく足を開かれて、ウルルは耳を垂らす。\n最後の下着をも脱がされて、ウルルの女の子としての入り口は既にさらけ出されている。今からそこに、大きく怒張した俺が入っていくことになる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫だよ、誰も見てないし……それに、これだと後ろからしっかりとウルルを抱きしめられる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それは……はい……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺の腕の中にすっぽりと収まってしまうウルルの身体。だからこそ、しっかりと抱きしめてあげたいと思う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あの……ウルルの身体、本当ににいさまを受け入れられるでしょうか……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "大丈夫だよ。今まで触れてみてよく分かった。ウルルは、立派な女の子の身体をしてる\n俺の事だって、絶対に受け入れられる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "確かにウルルのそこは、初めて目にしてみて驚きもしたけれど小さい。だけど、ウルルの身体は充分に女の子になっている。\nだったらきっと平気なはずだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ただ、少し苦しいかもしれないけど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "念のため、そう確認する俺に、ウルルは小さく首を振った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "痛いのだったら大丈夫です。にいさまと繋がる証ですもん。ガマンできないはずありません\nだから、お、お願いします……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "恐る恐る、だけど決して嫌がらないウルルに俺は頷くと、そっと俺自身を小さな入り口にあてがった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……う、ああっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ゆっくりと、本当にゆっくりとウルルの中に俺が埋もれていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫か、ウルル……ウルルのここ、凄いきつくて……中々奥に……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "みっちりと閉じたウルルの入り口は想像以上に小さく、その中への侵入を頑なに拒んでいた。\nそれを強引に引き剥がしながら、無理やりに奥へと入り込んでいく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は……はい、平気、ですっ。身体が、ひ、引き裂かれるみたいですけど……でも、にいさまが入ってきてるのも、わ、分かります、からっ\nにいさまが入ってくるのが、嬉しい、んですっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "数本の赤い筋が、俺を伝って流れてくる。俺によって刻み込まれている痛みを必死にガマンしながら、ウルルは俺を受け入れていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ……俺も、ウルルの中に入れるのが嬉しい\nまだ先端だけしか入ってないけど……ウルルの、きついかわりに凄い気持ちいい……\n全部入れたら、どうにかなっちゃいそうだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "熱いウルルの体温が、直接俺へとまとわりついてくる。痛いくらいの締め付けと共に、俺を痺れさせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え、えへへ……にいさまが喜んでくれるの、嬉しいです", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そしてウルルは少し強引に笑うと、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だから、い、一気に、にいさまっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そう求めてきた。\n痛みよりも、早く一つになりたい。そんなウルルの気持ちが伝わってくるようで断れない。俺はウルルの腰をしっかりと押さえ込んだ。\nそして、一気にウルルの中へと突き上げる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う……くっ……うあぁ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルの入り口をこじ開けるようにして、俺はウルルを貫いていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "っ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルは、痛みによる悲鳴を一瞬あげかけて、けれどもすぐにそれを飲み込んだ。\n入り口だけでなく、ウルルの中自体がひどく狭い。硬く滾った俺は、半分程度しか入ってくれない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……にいさまが……入ってきます……うわ、うわ、うわ!そ、れだけなのに、ぞくぞくってきて、背筋が反っちゃう……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "けれどそれでも、ウルルは痛みをこらえながら嬉しそうに言った。\n俺はそんなウルルを後ろからしっかり抱きしめると、更に自分を進めていく。できるかぎりゆっくりと、確実に。\n出来るだけ痛みを紛らわそうと胸を愛撫しながらの挿入。徐々に増えていくウルルの蜜に、俺はどうにか奥へと進むことができた。\n吸い付くようなウルルの膣壁に絡みつかれ、沈んでいく毎に背筋から電流を浴びたような痺れが走る。\n一気に放ってしまいそうになる自分を必死に堪えていると、やがて少し窪んだ壁にぶつかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさまの……おっきいのが奥に……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "荒い呼吸を繰り返しながらのウルルの言葉に、俺も理解する。ウルルの一番深い場所に辿り着いたんだと。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "不思議……すっごく痛いのに、すっごい気持ちよくって……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルの身体も、凄いぞ……ギチギチにキツイのに、だけど俺をこんな深くまで飲み込んで……しかも吸い付いて離してくれない……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "にいさま、も、もっともっと、ウルルを気持ちよくして下さい……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "苦しそうに、辛そうに、けれどどこかうっとりとしたように言うウルル。俺はウルルの割れ目の先端、一番敏感な豆をきゅっとつまむ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、この一番敏感なところとかどうだ……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "きゃうっ!\nい、今の凄かったです。身体中が痺れて……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "びくん、と震えるウルルの身体。すっかり充血して大きくなったその突起は、自らを守ってくれている包皮から、既に半分ほどはみ出ている。\nそれを指先でゆっくりと撫でてやるだけで、ウルルはピクピクと震えながら切なげに喘ぐ。ウルルの中から蜜が一気に湧き出し、秘洞の中を満たしていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なら、そのまま動かすぞ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そしてゆっくりと、ウルルの中を動き始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……やぁっ。にいさまが、お腹の中、で動いてっ……ひんっ。そ、そこつまんじゃだめ、です!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "抜き出される肉棒と一緒にこぼれてくる熱い蜜。俺はそれを指に塗りたくると、敏感な突起を包む包皮をそっと剥き上げた。ウルルは大きく鳴くと、びくんと震える。\nそのまま突起を直に愛撫しつつ、今度はウルルを再び突き上げる。内部に溢れていた蜜が再びぐじゅ、っと押し出され、ウルルの中から溢れ出した。\n熱い蜜に濡れながら、ウルルの身体で直接しごかれる俺自身。身体が自然と震え、言葉を出すことすら辛い。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だめえ!お、お腹の中と、そ、外がどっちも痺れて……!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "クリトリスつまむと、ウルルの中がキュッて締まるんだよ。それで動かすと……俺の方も締め上げられて……\nこ、こんなの、ガマンできるはず、ないだろっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それでも、脳髄に突き刺さるような快感がガマンできず、俺はウルルの中を動き続ける。\n断続的に襲いかかってくる射精感をずっと堪えているものの、それももう限界が近い。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、は、あうっ……だめ、だめですっ、身体に力はいんなくって……\nや、あ、ああ!出、出ちゃうっ!ちから、はいら、ない!\nんく……あ、はぁ……や、やあ!ゾクって、き、きちゃう!きちゃったら、もう!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "全身をガクガクと揺さぶらせながら感じ続けるウルル。そして悲鳴のように声をあげる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だめえっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "え?ウルル?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルの中から勢いよく溢れだした熱い液体。それは床に小さな水たまりを作っていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あうう……ご、ごめんなさい……ガマンしたかったのに……\n汚いのに……こんな場所でいっぱい……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "余程ガマンしていたのか、それは中々収まってくれなかった。チョロチョロと音を立てながら放物線を描くその光景は、俺にとって当然初めてのもので衝撃的すぎる。\nそれからしばらくして、ウルルのそれはようやく収まった。ウルルは真っ赤になったまま、俯いてしまっている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "結構ガマンしてたんだな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あうう……\nウルル、はしたない子になっちゃいました……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "いや、そんなに気にするな。あとでちゃんと片付ければ大丈夫だよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "で、でも……あんな恥ずかしいとこ、見せちゃって……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルの恥ずかしいところだったら、俺は大歓迎だけどな。可愛いし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まあ、女の子のあんなシーンを見ることがあるなんて、夢にも思わなかったけど。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "に、にいさま……すっごいえっちです、それは……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "男っていうのは、好きな子にはどうしてもそうなっちゃうんだよな……その、抑えようとしても\nだからまあ、今のも実は結構興奮を……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "正直言うと、見ている間に少し大きくなっちゃいました。\n俺は再びウルルの身体を押さえると、抽挿を再開させる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひゃんっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "再び最奥に辿り着いた俺に、ウルルが大きく感じる。大分慣れてきたみたいだ。\nとはいえ、この身体だ。まだまだ無理はさせられない。俺はゆっくりと動かし続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……にいさまの、さっきよりおっきいかも、です……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "いや、男からすれば女の子の恥ずかしがっている姿というのは、とんでもない興奮剤でもありまして……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "にいさま、変ですよぉ……ん、あ、あうっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "気にもしない子のだったら絶対そんなことないけどさ。ウルルのだから、だよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の動きにしっかりと感じ、喘ぎ続けるウルル。俺の方も、必死に堪えてはいるけれどもう限界だ。\n俺だって、別に経験があるわけでないんだし。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、あっ……あん、んっ……くぅ……\nにいさま、の……お、奥まできて……はう、あ、ああんっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "お、俺も……凄いのが根本の方にまできてて……いつまでガマンできるか分からないっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ぐちゅ、ぐちゅ、と往復させる度に水音が部屋いっぱいに響く。そしてその度に、視界が白く霞んでいった。\nどうやら、俺ももう限界らしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルルも、ですっ。にいさまが、いっぱい、いっぱいウルルを貫いて……ジンジンって痺れて……や、あ、もうっ!\nい、一緒が、いいです!ウルル、もうダメですから、一緒、がっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "わ、分かったっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルの願いに応えようと、最後に、本当に最後の力で必死に堪える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……ああっ!に、にいさまっ!も、もう!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ぶるっ、と大きく震えるウルル。同時に、その膣が強く締まった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、くうっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ひ、あ、あう……あ、あああああぁぁぁっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "うあああぁ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ビクビクと秘洞を痙攣させながら達するウルル。同時に、俺もウルルの中に熱い欲望を撃ち出した。\nそれは小さなウルルの中を逆流し、結合部から溢れ出す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……にいさまが、ビューって噴き出して……ウルルの中にいっぱい、です……\nにいさまぁ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ドクドクとウルルの中に溢れ続ける白濁液。絶頂の快感と共にそれを受け止め続けるウルルを背中から強く抱きしめ、俺はウルルを更に汚し続けた……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ウルル" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "もぞ。\n……ん?\nもぞもぞ。\n……んん?\nもぞもぞもぞ。\n……んんん?\n温かで柔らかな布団の中。なんだろう、布団が妙に動いている気がする。\nまさか心霊現象が、などということもあるまいし。俺は襲いかかってくる強敵睡魔をどうにか引き剥がすと、そっと目を開いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んー……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そこには、トイレにでも行った帰りなのか、ウルルの姿があった。眠い目を可愛らしくこすりながら、ベッドの中へ入ろうとしている。\nって、なんでこっちのべっどに!?ウルルは向こうでオペラさんと一緒だろう!\n声をかけて間違いを知らせるべきか、と思うものの、眠そうなウルルの姿を見ると、さすがに可愛そうにも思ってしまう。\nそうして躊躇していると、ウルルは布団の中に潜り込むことは諦めたのか、俺の上にぼすん、と覆い被さった。\nって、ちょっと待てウルルっ。\nウルル自体は小さいし軽いので、小動物に乗られてるような感覚でしかないのだけれど、問題は思い切りしがみついてきていることだ。\n身体は小さくても年齢的には充分大人。しかも立派な女の子。その柔らかさとか、いい匂いだとかが、俺の全身を侵食していく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んー……にいさまの匂いです……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "……寝ぼけているだけだとは思うけれど、なんてピンポイント。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えへへぇ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "スリスリとその頬をすり寄せ、安心しきった表情で眠り続けるそれは、実に愛らしい。\n俺の脳裏に、この身体を抱きしめた、あの夜の光景が浮かび上がる。\nこの少女の身体も心も声も、すべてを独り占めにしたあの夜。あの時の愛らしさが、俺の胸いっぱいに溢れそうになる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさま……だぁい好きですよぉ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "それは、あまりにも信頼仕切った無防備な姿と声だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まったくもう……本当に幸せそうだな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その小さな身体にそっと手を回す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "本当に困った子だな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "けれど、だからこそ愛らしい。ただまっすぐに俺を好いて慕ってくれる子。\nできればこれからも、この子のこんな笑顔を見続けていきたい。\n俺はその寝顔を存分に堪能すると、やがて静かに目を閉じた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ウルル" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "そこは地獄絵図だった。\n緑に満ちていたはずのその丘は真っ赤に染まり、その中に見覚えのある何かが転がっている。\nそこにいる、たった一匹のモンスター。俺達なら、みんなで挑めば間違いなく倒せる、そんなレベルのモンスター。\n決して挑めなくないはずのモンスター……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "シャル……ちゃん……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そしてその場に立ち尽くす、フォン。\n遅かった。遅すぎた。俺達がその場に辿り着いた時、もうすべては終わっていた。\n二度と取り返すことの出来ない大切なそれは、本当に取り返すことの出来ない場所へと言ってしまっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんだ、よ……なんだよ、これは……\nなんで、こんなことに!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あの優しかった少女の顔が頭に浮かぶ。あの可愛らしい声が耳に響く。だけども、それは返ってこない。\n目の前にいるたった一匹のモンスターによって、俺達はそれを奪われてしまった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "運命は変わりません、ですか……\n変えられたはずなのに……変えたと思っていたのに……\nあはは、は……本当に、そうなのかもしれないですね……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンが、手にしていたハーケンを振りかぶる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そこの汚らわしいモンスター。だったらあなたも……一度死んだあなたもその運命に従いなさい", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "その声は、ゾッとするほど冷たかった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "フォン", "姫" ]
04_Tiny Dungeon BoD
035902_converted.jsonl
[ { "utterance": "その夜は、まるで音がしなかった。\nシンと静まりかえった、どこか切り離されてしまったかのような世界。\nただ暗い無音のその世界に、俺は一人の少女を見つけた。\nただ唖然と空を見続けるフォン。まるでその夜空の中から、誰かの星を探そうとしているみたいだ。\nだけど俺達は知っている。この広い夜空のどこにだって、そんな星はないことを。\nシャル=ルトルという、あの明るくて元気だった少女は、この地上にも、この夜空にも、どこにもいないんだっていうことを。\n本当に迂闊だった……なんで気づけなかったんだろう。獣が一匹でなかったことに。\nそもそも、なんで今日だったんだろう。俺達だって、つい先日同じ場所に行ったじゃないか。その時に現われてくれてれば、きっとシャルを守れたのに。\n怒りなのか、悔しさなのか、悲しさなのか、憎しみなのか。名前の付けようがないドロリとした暗い感情が自分の中で渦巻いている。\nでも俺は、その感情を必死に隅へと追いやるとフォンの隣に立った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……なんだ。暗い顔してるなあ。フォンらしくない", "speaker": "姫" }, { "utterance": "残念ですが、フォンはいつもこの顔ですよ。取り外して交換したことも、修正したこともありませんから", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そうか?普段はもっとこう胸張って『フォンの美貌は永遠です。それが昨日と違うというならあなたの目こそ交換か修理が必要なんじゃないですか?』くらい言うだろ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ちなみに、全っ然似ていませんよ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "あれ?結構頑張ったと思うんだけどなあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まったくもう。フォンを元気づけようというのなら、もう少し気を遣った何かを考えてきて下さい", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "いや、別に元気づけようとかいうつもりでやったわけじゃないし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "パパ、でしたね。随分と懐かれていましたし、可愛がってもいたんじゃありませんか", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "パパ。その一言で、心臓が大きく跳ね上がったような気がした。けれどそれを必死に包み隠す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫先輩の方がよっぽどショックを受けているでしょうに、それをガマンしてフォンを元気づけようなんて、100億年ほど早いです。おかしな人です", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "……いやまあ……男っていうのは、ヤセ我慢をしなくちゃいけない生き物なんだよ\nここってところでかっこをつけるためにさ、悔しいことでも悲しいことでも辛いことでも無理やりガマンして、それで笑わないといけないんだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……本当にやっかいな生き物ですね。しかもえっちで汚らわしいときてるんですから\nでしたら、他に元気づける相手がいるんじゃありませんか?例えばウルルさんとか", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ウルルにはオペラさんがついてるよ。それにあの子のことだ。俺がいると、逆に俺を慰めようとする……逆に辛い気持ちにさせるよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なるほど。それで、今一番姫先輩を必要としているのはフォンだろうと思ったわけですか。まったく……\nまったく……変なところで鋭いんですから……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "言うと同時、フォンは俺に力一杯しがみついてきた。その瞳に涙が浮かぶけれど、それでもフォンは泣かない。\n俺の服を力いっぱい掴んで、必死に泣くのを堪えている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "守れる力、持ってたんですよ、フォン。守れたはずなんですよ……絶対に\n守れたはずなのに、守れなかったなんて……フォンは、どれだけマヌケで無能な大バカ野郎なんですか……\nシャルちゃんに……どうやって謝ったらいいんですか……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "その声は震えていた。今にも泣き出したいものを、無理やり飲み込んでいるかのように。\n泣いてすべてを押し流すのではなく、守れなかった自分をひたすらに責め続ける。それこそが、フォンなりの責任の取り方なんだろう。\n誰も悪くなかったはずだ。みんな何かを頑張っていたはずだ。だけどそれでも守れなかった。\nまるで、それが運命だったとでもいうように、シャルの命は俺達の手をすり抜けて、まっすぐに落っこちてしまった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "教えて下さい……フォンには何ができますか?フォンは今、何をしたらいいんですか?この大バカ野郎は、どうすればシャルちゃんに許してもらえますか……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "忘れないでいてあげること……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、フォンを抱きしめるように、その頭に手を回す。もういいんだと言ってあげたくて、責任という束縛から解放してあげたくて、ギュッと胸に抱き寄せる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "シャルは確かにいたんだ。そして明るく笑ってくれていた\nだから、その笑顔を憶えていてあげること。シャルっていう存在をなかったことにしないこと\nそして、いなくなってしまったその事実に、頑張って耐えること\n多分それが、今の俺達にできる一番のことだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんなの……そんなの言われなくたって……忘れられるわけないじゃないですか……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "だったら、今まで通りでいいんだ。今まで通りのフォンでいることが、きっとシャルへの想いになる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "う……あ……あうぅ……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンの肩が小さく震える。俺の身体にしがみつき、その声を押し殺し、ただ小さく身体を震わせる。\n俺にもフォンにも、もう言葉はいらなかった。ただ自分の中にいるシャルを、できるかぎり思い出す。それだけで充分だった。\n静まりかえったその夜に、小さな嗚咽が響き渡る。\nそれはあまりに突然で、あまりに唐突な、一人の少女が死んだ日。\nシャル=ルトルという少女が、その短い生涯を終えた日。\nだけどそれでも、悔しくて悲しくて切ないけれど、俺達の日々は続いていく……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "フォン", "姫" ]
04_Tiny Dungeon BoD
035903_converted.jsonl
[ { "utterance": "ヒメの顔、ちょっとおかしい", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルの身体に覆い被さるようにして見下ろす俺の顔を見て、ヴェルは小さく笑った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、そうか?まあ、確かにデイルみたいな二枚目っていうわけじゃないけれど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "確かにまあ、ヴェルみたいな美少女に釣り合うような顔だとは思っていないけど。こういう場面で言われると、さすがに少し傷つくというか……。\nそんな俺の考えを察したのか、ヴェルは微笑んだままでその首を左右に振った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ううん、違うの、そういう意味じゃなくて……私にとって、ヒメよりかっこいい男の人なんていないんだから\nただ、すっごく緊張してるのかな、って", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "いや、そりゃあ当然じゃないかと……ヴェルとその、こういうことをするんだし……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "今俺の目の前で、ヴェルがベッドに横たわっている。これから、俺と身体を重ねるために、横たわっている。そう考えるだけで拍動が早くなる。\nよく見れば、迷宮にいた時とは下着が替わっていた。風呂に行った時に穿き替えたのか……。\nこれからもっとヴェルの身体を見るんだ。ヴェルに触れるんだ。そう考えるだけで、身体が強ばってしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェルは緊張してないのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな俺の質問に、ヴェルは微笑んだまま言い切った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もちろんしてるわ。胸を触ったら一緒に感じてみて。すっごいドキドキしてるんだから\nだけどね、緊張なんかよりも、嬉しさの方が遙かに強いの\nやっと、ヒメと一つになれる……ヒメのものになれるって思ったら、そっちのドキドキの方が強くて", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "笑顔のままで、本当に嬉しそうに答えてくれるヴェル。そのまま、まっすぐに俺の目を見て続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメ、これだけは憶えておいて。これからの行為で私を喜ばせたいって思うなら、決して気を遣わないで\n私の身体でヒメが喜んでくれること。ヒメが精一杯私を愛してくれること。それが一番嬉しいし、気持ちよくなれるんだから", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "本心からそこまで言ってくれるヴェルがたまらなく愛しく感じる。この身体を自分のものに出来る喜びで胸がいっぱいになる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……分かった。その、上手になんてできないと思うけど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "思うがままにそう言おうとする俺の唇を、ヴェルの人差し指が封じた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はい、ストップ。もう言ったそばからこれなんだから\n言ったでしょ、気を遣っちゃダメって", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そうだった。それじゃあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うん♪", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺のセリフを最後まで聞くまでもなく察したヴェルは、当然とばかりに頷いてくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "な、なんだか不思議ね。こんなの、海で見せた水着姿と変わらないはずなのに……凄く恥ずかしい", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そっとズリ下ろした服の下から、白い肌と清楚なブラジャーとが姿を見せる。\n際立って大きい、というわけではないけれど、それでも充分な大きさを持つ二つの膨らみは、俺の視線を奪うには充分すぎた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "相手がヒメじゃなかったら、絶対耐えられない行為だわ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "恥じらうように視線を逸らすヴェルの姿が、俺の心を大きくくすぐる。可愛い。素直にそうとしか思えなかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺も、水着見るのとは違った感動みたいなものが……\nヴェルの下着姿っていうだけで、なんだか凄い興奮する", "speaker": "姫" }, { "utterance": "他の誰も見ることのできないはずの姿。俺のすぐ下に広がる光景は、全世界のどんな風景よりも価値があると思う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん……恥ずかしいけど、好きなだけ見ていいから……\n見て、それで触って……ヒメの手を感じたい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "羞恥に身体をよじりながらも、俺に見えやすいようにとヴェルは隠すこともなく俺の視線に耐え続ける。\nその姿は俺を興奮させるに充分すぎた。俺は手を伸ばすと、その膨らみにそっと触れる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ブラの上からなのにも関わらず、ふっくらとした柔らかさが手に伝わってくる。細身な身体にも関わらず、ヴェルのそれはしっかりと存在を主張していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "触ってみると、思ってたよりも大きいんだ、ヴェルの……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "膨らみを包み込むようにしながら、ゆっくりと手を動かす。柔らかさと適度な弾力とが合わさって、これだけでも満足できてしまいそうなくらい気持ちいい。\nそして何よりも、膨らみを通して感じるヴェルの鼓動。大きく速いそれは、俺に触られることを歓迎しているみたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "凄い柔らかくて……ほんとだ、ドキドキ言ってるのが分かる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "へ、変な感じ、ね……ゾクゾクってくるんだけど、全然不快じゃなくて……もっと触ってほしい", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "広がる初めての感覚に戸惑っているのか、ヴェルは強く目を閉じたまま必死にそれに耐えている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もっと強くてもいいから、ヒメが好きに触って", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "けれど決して嫌がったりはせず、俺の手を受け入れてくれた。その柔らかくて張りのある感触は、クセになってしまいそうになる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あんまり触ると、クセになりそうだ。乳首、もしかして尖ってきてる?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "な、ないしょ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "恥ずかしそうに答えるヴェル。けれどそこはもう、ブラの上からでも分かるほどに、硬く尖っている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ブラの上からでも分かるよ、ほら", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ひんっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "人差し指で、その尖塔をブラの上からこする。それだけで、ヴェルは小さく身体を反らして鳴いた。\n俺はそのまま、再び胸を揉みしだく。ゆっくりと、その感触を味わうように大きく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……ん、う……んく……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "やっぱり、そういう声って聞かれたくない、のかな……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ん……ち、違うの……ガマンしてないと、隣の部屋とかに聞こえちゃい、そうで……あ、んうっ\nヒ、ヒメ以外の人、に……聞かれたくない、から……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺の拙い手の動きに、しっかりと感じてくれているヴェル。それを賢明に堪える姿がたまらなく可愛く見える。\nけれど、その声が聞けないのはやっぱり残念だ。あの綺麗な声で喘がれたら、どんなに興奮してしまうだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ちょっと残念かな。ヴェルの声、俺好きだから……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、そういう言い方、ずるい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ちょっと拗ねたように言うヴェルに微笑み返すと、俺はブラの隙間に指を入れる。そしてそのまま、上へとズリ上げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "完全に晒されてしまった自分の胸に、ヴェルはわずかに身体を震わせる。柔らかそうな膨らみが、それに合わせて微かに揺れた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……やっぱり、直接見ると違うな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "瑞々しくも滑らかな肌。その中心でツンと尖った桃色の突起。少しも崩れていない二つの丘は、まるで彫刻か何かみたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "張りがあって、ツンて上向いて……\nちょっと触れると、フルフル震えてる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "けれどそれは、彫刻なんかとは間違いなく違う。直接触れてみたそれは柔らかくて、温かくて、すべすべとしていて。芸術品だけれど、芸術品なんかじゃない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もう……ヒメって意外にいじめるの好きなのね。すっごく恥ずかしいんだから", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ごめん。恥ずかしそうにしてるヴェル見てると、つい\nそれに、出来れば声聞きたいし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は言うと、その胸の先端を軽く指でつまんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それだけで、ぴくんとヴェルが反応する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、だめ……つねっちゃ……コリコリとかさせちゃ、ダ、ダメ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そこが弱点なのか、指でコリコリと捻るだけでヴェルは大きく喘いだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェルってここが弱いんだな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ふぁ、あ……や、あ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "柔らかな乳房を楽しみながら、硬い乳首の感触を味わう。余程弱いのか、ヴェルは今までのガマンもどこへやら、小さく喘ぎ続けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だめっ……ヒメの手が直接触れてるっていうだけで……か、感じちゃって……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルの胸……ただ柔らかいだけじゃなくって、しっかりした弾力があって……こうして揉んでるだけで楽しくなるな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の手のあらゆる動きに応えて、自在に形を変えるヴェルの胸。その度に元の形に戻ろうと適度な弾力を俺の手を押し返してくる。\nその感触と乳首の触感とが相まって、このままずっといじり続けていたいと思ってしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "も、もう……でもヒメの手、あったかいのね……\n気持ちよくて、背中の方が震えてきちゃう……ん……ああっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "頬を赤く上気させながら、恥じらうように言うヴェル。その声には甘い震えが混じっており、更に俺を求めていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "で、でも……あの……胸だけ、なの……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "まさか。ヴェルのすべてを触らせてもらおうって思ってる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "チラリと、恥ずかしそうに視線を自分の下半身へとヴェルは持っていく。当然、俺だって男である以上、ヴェルのそこに興味がないわけがない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その、足開いてもらっていいかな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな俺の願いに、ヴェルは恥じらいながらもゆっくりと応えてくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これで、どう?よく見える……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "大きく開かれたヴェルの足。薄い下着には小さなシミができており、その向こうにあるものがうっすらと見えてしまう気がする。\nここにヴェルの恥ずかしい場所がある。そう思うだけで、自然とそこを凝視してしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ああ……その、もう濡れてるんだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あう……だ、だって……ヒメがあんなに胸をいじるから……\n結局声も出ちゃったし……ヒメに触られてるってそれだけで私……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "真っ赤な顔で、懇願するように俺を見上げるヴェル。その表情はむしろ逆効果で、より興奮してきてしまった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺も、ヴェルが俺の手で感じてくれてたんだって思っただけで、その……凄いことになってる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "え?あ……うん……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そんな俺の言葉に、ヴェルはそっと俺の下半身へを目をやった。恥ずかしさからか、瞬時に顔を逸らしてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、そうよね……これからが本番だもん……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それじゃあ、その……ヴェルの、見せてもらいます", "speaker": "姫" }, { "utterance": "これからのことを想像したのか、ヴェルの身体が緊張で固くなる。俺はそんなヴェルの下着へと手を伸ばすと、ゆっくりズリ下げていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "何もない柔らかそう下腹部の向こう、その先端から綺麗な筋が一本伸びている。そこから透明な蜜がわずかにこぼれ、シーツの方に垂れていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あんまりじっくりとは見ないで……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "隠そうとはしないものの、さすがに恥ずかしさでいっぱいなのか、その声が震えている。とはいえ、こんな光景を目の前にして、見ないでいられるわけもなかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これがヴェルのなんだ……でも、その……\nは、生えてないんだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "大人ならば、本来あって当然の茂み。けれどヴェルのそこには何もなかった。そのために、ただでさえ恥ずかしいだろうその場所が、何にも隠れることなく見えている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ご、ごめんなさい……やっぱり赤ちゃんみたいでいや?\nこれだけはあの、どうしてもダメ、で……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "い、いや、全然平気。ただ驚いただけで\nむしろ、ヴェルのことがよく見えていいかも", "speaker": "姫" }, { "utterance": "も、もうっ。ヒメが相手じゃなかったら、舌を噛んで死んでるくらいの恥ずかしさなんだから", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "つまり、俺しか見てないってことだろ。うん。俺以外の相手には見せたくないな、やっぱり", "speaker": "姫" }, { "utterance": "男としてのワガママではあるけれど、ヴェルのこんな姿を他の誰かが見るというのは耐えられそうにない。\n本当に、俺一人のものにしたくなる。男の独占欲っていうのはやっかいなもんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "相変わらずずるいんだから。そんなこと言われちゃうと、私、恥ずかしさより嬉しさのが出ちゃうのよ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "けれどそんな俺の言葉に、ヴェルは嬉しそうに微笑んでくれた。それが俺に対して心を許してくれている証なんだと思うと、本当に嬉しい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん……俺も嬉しい。これからヴェルと一つにって思ったら、凄い心臓がやばくなってきたし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うん。ヒメにだったら全然怖くない", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それじゃあ、その前にもう少しだけ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "最も恥ずかしいだろうその場所を、俺はそっと左右に開いた。現われた鮮やかなピンク色の柔肉に、俺は人差し指で優しく触れる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あんっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ぴくんと身体を震わせて、可愛らしい声でヴェルが鳴いた。そのいやらしい秘裂の中を、じっくりと眺める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェルの入り口、こんなに狭いんだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "秘裂の下の方に空いた小さな穴。まだ誰も通したことのないそこは、俺の小指すら遮るくらいに狭い。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でも、ひくひくいって、中から蜜を垂らしてる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そしてその入り口の向こうから、トロリとした蜜が次々と垂れてくる。こうして見られているだけで、ヴェルは感じてくれてるみたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やあっ。もう、そうやってまたいぢめるんだからぁっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ごめん。でもヴェルのここ、柔らかくて凄く熱くなってる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヒメの手で熱くされちゃったのよ……\nあんっ……や、あ、んうっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "桃色の柔肉を優しく撫でる。それだけでヴェルの口から甘い喘ぎがこぼれた。熱く濡れそぼったそこをいじる度、ヴェルは身体を震わせて鳴き続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、は……だ、だめぇ……頭の中が痺れて……わ、分かんなくなっちゃう……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "奥から溢れる蜜は白みを帯びて、ネットリと俺の指に絡みついてきた。そのまま秘裂の中を、ヴェルの一番恥ずかしいそこの感触を楽しむ。\nふと目をやれば、秘裂の上部にある突起が包皮の隙間から顔を覗かせているのが見えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ここもぷっくらしてきてる……一番敏感なとこが……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その可愛らしい豆を、濡れた指でそっとつまむ。それだけでヴェルは、大きく背中を反らして喘いだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃうんっ\nひ、あ、だめっ……そこ、は、本当に……こ、壊れちゃうっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その反応が心地よくて、つまんだ突起を少しいじる。刺激が強すぎるのか、ヴェルは頭を大きく振って反応した。俺は慌てて指を離す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん、ちょっと強かったか\n……でも、これだけ濡れてれば平気かな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "垂れた蜜がシーツにシミを作るほどに、ヴェルのそこは蜜にまみれていた。問いかけるようにヴェルを見ると、ヴェルは小さく頷いてくれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えへへぇ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "互いに服を脱ぎ捨てると、決して大きくない、むしろ小さいとまで感じるヴェルの身体を抱きしめるように身体に乗せる。\n俺の胸にヴェルの胸が押し当てられ、その心臓の鼓動が直接伝わってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん。この体勢、素敵。ヒメに抱きしめられたまま一つになんて、想像しただけでイっちゃいそう", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "本当に嬉しそうな笑みを浮かべながら、俺と一つになることを望んでくれているヴェル。その笑顔を見ているだけで、むしろこっちが放ってしまいそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺なんて、このヴェルの胸の感触だけで果てそうなんだけど", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さっきからね、ヒメの硬いのがお腹の方に当たってるの。すっごい熱くなってるの分かる\n私でこんなに興奮してくれたのよね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ちょっと恥ずかしそうに、だけど嬉しそうに言うヴェル。それだけで俺の興奮はピークに達してしまう。ダメだ、このままだと挿れる前にいってしまいかねない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それどころかもう限界です", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もう、ダメよ。その時は、ちゃんと私の中でお願い", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "すっかりいきり立ってしまった自分を、ヴェルの秘裂の中で上下させる。わずかに窪んだ小さな入り口を見つけると、俺はそこに自分を固定した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ああ、行くよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "緊張を含ませた笑顔を向けるヴェルに頷き返すと、俺は腰に力を入れ、ヴェルの中へと押し込んでいく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……うく……んうっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "やっぱり狭い。ミチミチと肉を押し開くような感触と共に、ヴェルが苦痛の声をあげる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫か、ヴェル?そんなに痛いなら一度止めて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うん。すっごく痛い……でも痛いっていうことは、夢、じゃないのよね……\nお願い……このまま一気に……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それでも賢明に痛みを堪えながら俺を求めてくれるヴェル。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "せっかくヒメが抱いてくれてるのよ……私、ヒメとの時間を、何も無駄にしたくない……\nへ、平気、だからっ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺を抱きしめているヴェルの手に力がこもる。俺はそんなヴェルの思いをしっかりと受け止めると、黙って腰に力をこめた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ぐうっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ぶつんっ、と何かが引きちぎれる感触と共に、一気に抵抗が緩くなる。狭い秘洞の中を俺自身が半分ほど潜り込んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、入った……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "あ、ああ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "痛みのためか、今一つ状況が分からず恐る恐る尋ねてくるヴェルに、けれど俺も満足な言葉を返せない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメ……?あの、もしかして私の中……ダメ?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そんな俺の態度に、不安そうに尋ねてくるヴェル。とはいえ、そんなはずがない。むしろまったくその逆だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いや……ヴェルの中、狭くて……す、凄くて……\n耐えてるので精一杯、なんだよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "中にいるだけで全方位から締め付けられる。しかも熱く濡れそぼったそこは、ヴェルの体温が直接感じられる。\nただでさえ興奮しきっていたところでのこれだ。暴発してしまいそうな自分を押さえ込むのだけで精一杯だ。頼むから、お互いに慣れるまではこのままで……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そう、なんだ……それじゃあ……えいっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "が、そんな俺の願いに気付いているのかいないのか、ヴェルは自分から腰を動かすと、俺を更に奥へと埋めようとする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、こら、動くなっ。痛いんだろ、ヴェル!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "う、うん。でも、この方が男の子って気持ちいいのよね……?だ、だったら、ガマンするっ\nあ、う……ん、んん!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その目に涙の雫を溜めながら、強引に腰を落としていくヴェル。俺の肉棒はより深くヴェルの中へと沈み込み、その快感が全身を痺れさせた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いやだから!俺の方がまずいんだって!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はぁ……ん、うぅ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "危うく出してしまいそうになった自分を、ギリギリでガマンする。それでも、ヴェルは腰を動かすのをやめようとはしない。\nゆっくりと、本当にゆっくりとだけれども、自ら腰を動かして、俺を刺激し続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、うん。好きな時にイっていいから。何度でも気持ちよく……なって\n私もね、痛いけど、気持ちいいから\nヒメと一つになるって凄いね……心の中からジンジンきて……全身が感じちゃってるみたい\n私を……あ……こんな風に、させられるの……世界中探したって……んう、ヒメだけよっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "痛みの中に確かな甘さを含ませた声が耳に響く。\n一つになった下半身からはぐちゅっ、ぐちゅっと淫靡な水音が聞こえ、耳元では震える嬌声。俺の全身が快感に震えてるみたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、ああっ。ダメだっ。ほ、本当に、もう!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヴェルを貫いた先端から、ビリビリとした震えが背筋を通って脳髄に突き刺さる。必死に押さえようとするものの、もうどうしようもない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……ん、あ、ふあぁっ。じ、じゃあ、もうちょっと頑張れば、はぁん……ヒメ、イっちゃうのねっ\nが、がんばる……んあっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルが言うと同時に、その秘洞がキュッと締まった。その瞬間、俺に絡みついていた無数のヒダが、俺を一気に締め上げる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "き、急に締まって……で、出る!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いきなり全身を貫いたその快感を、今の俺がガマンできるはずがない。俺の奥に溜まっていたすべての欲望が、ヴェルの熱い体内へと吐き出されていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "う……く……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うわ、うわ、うわぁ……凄い……これがヒメの、なんだ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "どくん、どくん、と放たれている熱いそれを、ヴェルは嬉しそうに受け止めてくれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……あ、ああっ!お、お腹の奥に……あ、あっついのがいっぱい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "誰にも汚されていなかったヴェルの体内を、俺がこうして汚しているんだと思うと、申し訳ないと思うと同時に、何かが満たされていってしまっているの感じる。\nヴェルのすべてを、今俺のものにしたんだ。そんな喜びが湧いてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメがびゅくん、っていく度に、たくさん溢れて……は、あぁ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……大丈夫か、ヴェル。あんな無理に動いて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うん……それどころか、すっごく幸せ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "本心から嬉しそうに笑いながら、ヴェルは俺の胸にその頬を乗せた。そして甘えたように頬ずりをしてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん。ヴェルの方はあんまり気持ちよくなかっただろ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もう……さっきから笑顔が収まってくれない私の顔を見なさい。これで気持ちよくないわけないじゃない\nむしろヒメの方こそ、収まってないみたいだけど?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "いつの間にか、ヴェルへの射精は収まっていた。けれどいきり立った俺は、少しも萎えた気配がない。むしろヴェルの中で更に大きくなったようにすら思える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ヴェルが気持ちよすぎまして……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さすがにこれは恥ずかしい。視線を逸らしながら言う俺を、けれどヴェルは笑顔で見上げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だったら素直に言えばいいのに。あ、むしろ私の方から言った方がいいのかしら\nもう一回……お願いします", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "……すみません。また大きくなってしまったみたいで……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ヴェル" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "ただでさえ人が訪れることのすくない大聖堂。陽も静まりきった夜ともなれば、まず人はいない。\nけれど今は、その大聖堂に二つの人影があった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どうでした?", "speaker": "少女" }, { "utterance": "恐れ多いというべきなのか祭壇の上に座った少女は、笑顔で目の前の少女に問いかける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……別に", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンはただ静かに、冷静すぎる声で答えた。その答えに満足したのか、少女は笑顔のままで言葉を繋げる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "残念ですけど、運命なんてこういうものなんです\nどれほど願ったところで壊れるものは壊れますし、できないことはできません。人は不老不死にはなれませんし、動物の言葉はしゃべれません", "speaker": "少女" }, { "utterance": "少女は静かに祭壇から降りると、まっすぐに出口へと向かって歩き出した。\nが、途中一度だけ立ち止まると、振り返ることもなく寂しげに言葉を紡ぐ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あとはあなたの本心にお任せします", "speaker": "少女" }, { "utterance": "そうして、今度こそ少女は大聖堂から姿を消した。その静寂が、より深さを増したようにフォンには感じられる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……本心、ですか。そんなもの、もうなんの意味もないのに……\nそんな行為には、もうなんの意味もないのに……\nなんの意味もないって、分かってるのに……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "あなたがお母様のようにならないように", "speaker": "少女" }, { "utterance": "でも、運命という言葉は、確かに存在するようですね……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "まるで自嘲するかのような笑みと共に、フォンは呟いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だとするなら、それは受け入れるべきなのかもしれません\nたとえ、どんなに無意味だとしても……", "speaker": "フォン" } ]
[ "フォン", "少女" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "気がつけば、もう日付も変わろうとする時間。白鷺さまも日課の素振りに出て行かれて、部屋には私と就寝寸前のウルルさまだけ。\n今日は本当に大変な一日でした。\nフォンさまの突然の襲撃。皆さんへの、バーストブレスを始めとした機密の説明。\n説明することは問題ありません。今の竜族には、何一つ後ろめたいことはないのですから。\nですが、ウルルさまにあのことを思い出させてしまいました……。\n説明を求めている時のあの不安でいっぱいの顔。私の裾を持つ指も、震えていました。\nあれは決してウルルさまの罪ではないのに。これ以上、ウルルさまが苦しむ必要はないのに……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ねえ、オペラ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "布団の中から不意に聞こえたウルルさまの声に振り返ると、私はすぐにベッドへと向かう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どうかしましたか、ウルルさま。おねしょでしたらすぐに着替えないとダメですよ。なんでしたら私が着替えさせて差し上げ……はぁ……はぁ……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "ち、違うよっ。ウルル、もうおねしょなんかしないもんっ。てゆーか、オペラ、息遣いが怖いよ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ちぇー。せーっかくウルルさまをこの手で脱がせてはぁ……はぁ……汚れてしまった部分を拭いて差し上げてはぁ……はぁ……あー、もう辛抱たまりません!\nウルルさま!私が許しますからパーッとやっちゃいましょう、おねしょ!!", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "や、やらないようっ。オペラ目が怖い!こわいよぉ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "はっ!いやあ、いけないいけない。もう少しで我を忘れてしまうところでした", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "とっくに忘れてたようにしか見えなかったけど……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "もしそうだとすれば、すべてウルルさまの可愛らしさがいけないんですよ♪", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "すっごいさらりと責任転嫁したよね……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "いえいえ。ですが、本当にどうしましたウルルさま?何か怖い夢でも見ましたか?", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "冗談はここまで。真面目に尋ね直す私に、ウルルさまは落ちこんだ顔で言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ねえ、オペラ。お母さんがいなくなったら、やっぱり悲しいよね……\nウルルには、言う権利なんてないけれど……だけど……それでも悲しかったよ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルさま……ウルルさまにだって、悲しむ資格は充分にあります。私たちに遠慮なんてしないで、本心のままに悲しんで下さい", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オペラ……ううん、平気。ウルルは、自分で決めたから。だけど、フォンさんは自分の意思じゃないんだよね。決して望んでたんじゃなかったんだよね……\nだったら、やっぱりウルルはその罪を償わなくちゃいけないんじゃないのかな。オペラや竜族のみんなは悪くないよ。だって、他のみんなを守るためだったんだから\nだけどウルルは気付かなかった。フォンさんにそんな悲しい想いをさせていたのに、ウルルはそんなこと知ろうともしないで……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルさまは知ろうとしなかったんじゃありません。知ることができなかっただけです。私たちが、そうしたのですから\n確かに、フォンさまにとっては悲しい事件だったとは思います。ですがそれでも、私たちは何も間違ったことはしていません。それだけは決して忘れないで下さい", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そう。今回の件で、私たち竜族は何も間違った行動はしていない。竜族を……ウルルさまの残してくれた竜族を守るためには仕方のなかったこと。\nあの条約違反の非人道的兵器。もしその情報をあの時点で流されていたなら、きっと竜族は再建できなかった。\nウルルさまが、あれだけの覚悟をもって守って下さったこの竜族を、あそこで終わらせるわけにはいかなかった。竜族は生き延びなければいけなかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルルさまは何も悪いことはしていません。そしてそのことは、フォンさまだって分かっているはずです\nですから、安心してお休みになって下さい", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オペラ……うん。ありがとう", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そう弱々しく笑って、ウルルさまは目を閉じた。優しいウルルさまのこと。今ので納得はしてくれないだろう。\nだけどそれでも、私たちは言い続ける。ウルルさまは何も悪くない。\nそうだ。ウルルさまは、決して悪くない。", "speaker": "地の文" } ]
[ "ウルル", "オペラ" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "正直、ここに来るのにはまだ抵抗があった。\nこの丘で、あの少女は、シャルは死んだ。その事実がどうしても脳裏を掠める。それだけで心臓を鷲掴みにされたような息苦しさが襲ってくる。\nだけど今は落込んでいる時じゃない。あの時と同じような失敗はもうしたくない。これ以上、大事な人を誰も失いたくない。\nシャルの死を、悲劇の連鎖の始まりにしちゃいけない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫か、姫……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ああ、大丈夫だ。紅の方こそ、顔色あまりよくないぞ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……ここは特別すぎる場所だからな……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "呟くように言って、丘全体を見渡すように紅は視線を巡らせた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だが、それを理由に立ち止まってたら、シャルに顔向けが出来ない。始めよう、姫", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ああ、始めよう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺達は訓練用の剣を抜くと向かい合った。\nそして、同時に踏み込み、訓練を開始する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "さすが、だな。ギアを上げられるとついていくので精一杯だ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫の方こそ。こっちは全速で裏に回ろうとしてるのに視線がついてくる。振り切れない", "speaker": "紅" }, { "utterance": "まずは全力で打ち合うこと十分ほどを三本。俺達は草原の上に座ると、荒れた息を整える。休憩は長くは取らない。身体が冷えたら元も子もないし。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そう言ってもらえるのは嬉しいんだが、やっぱりまだまだだな。紅にはまだ余裕が感じられるし、持久戦になったらこっちのが先に力尽きる\nそれに、紅には魔法がある。それを本気で交ぜられたら防戦一方になりそうだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうだな……姫は魔法が使えない。魔族や神族ほどの大々的な使い方は出来ないにしても、その差は長期戦になるほど確実に出る", "speaker": "紅" }, { "utterance": "人族は、自ら魔力を生成する能力を持たない。操り、使用する技術はあっても、魔力がなければ発動自体が不可能だ。これは種族の特徴として仕方がない。\nけれど、竜族のような身体能力を持たない人族が魔法無しで他の種族とやり合うのは不可能に近い。だからこそ人は考えた。魔法を使う方法を。\nそうして作られたのが儀式兵器。儀式によって、魔力を生成する力をもった武器を作り出し、この武器から供給される魔力をもって魔法を使う。\n個人と深く繋がり、生涯に一つしか作ることのできないこの武器を、だけど俺は持っていない。人族の戦士の中でただ一人、俺はこの武器を持っていない。\nただ一人、魔法を使うことができない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だから鍛えるなら短期戦用、それも一発逆転に繋がる何かがいいんじゃないか", "speaker": "紅" }, { "utterance": "一撃必殺か?けれど竜族のような力も、神族のような魔法の補助も、魔族のような魔力の破壊力への転換もない……\nこうして考えると、本当に無い無い尽くしだな、俺は", "speaker": "姫" }, { "utterance": "分かっていたはずなんだが、改めて思い知らされたその事実に、つい苦笑してしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だからといって、諦めるつもりもないんだろ?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "もちろん。無いなら仕方ないさ。あるものを使ってどうにかする方法を考えるまでだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "決意の力……デイルがそんな風に言ってたな。姫の持つ力のことを\n本当にその通りだな。姫を見ていると、諦める前にやることがあるっていうのを思い出すよ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ただ生き残るのに必死なだけさ。さて、その何にも持っていない白鷺さんが、どう強くなるかですが、ここはやっぱりカウンターしかないのかもしれない", "speaker": "姫" }, { "utterance": "同感だな。あれなら、相手の勢いを利用する上に、攻撃直後の無防備を狙うために威力も飛躍的に向上する。一撃必殺とはいかなくても、逆転への布石にはなるだろ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "初見で受け止められたあの技を、どう強化するのか……速さをいきなり上げるのなんてまず無理だろうし……タイミングと体重移動による威力の上昇、しかないか\n受け止められてもダメージがいく、くらいのものに出来ればな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だったら、使い方を変えてみたらどうだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "使い方?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ。カウンターを決められないなら、最初から決められないことを前提とした使い方をすればいい", "speaker": "紅" }, { "utterance": "いや、カウンターを決めないカウンターってどんな使い方だよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それを考えるのは姫の仕事だ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "一番重要なとこ投げつけた!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "実際、ただでさえ初見で受け止められているんだ。今のままではもう通じないだろう。だったら、更にその裏をかくくらいのことはしないとな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "確かに……まあ、色々試してみるか。悪いが協力頼む", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "休憩終了。俺達は再び向かい合うと、今度はカウンター重視での特訓を再開させた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あれ?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "不意に何かが頭に当たった気がした。まさかと思って手のひらを差し出してみれば、やっぱり何か冷たいものが落ちてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "雨、か?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "みたいだな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そう言って曇り空を見上げるが早いか、雨は急激にその強さを増した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "って、これシャレにならなくないか!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "とりあえず森に!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "あまりにも唐突なその雨に、俺達は森の中へと逃げ込んだ。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "まいったな……まさか、こんな急に", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それほど長くは降らないと思うが……傘無しで出ていられるレベルでもないな。やむまで特訓の再開は無理そうだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "天気だけはどうにもならないな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は恨めしそうに空を見上げる。遠くの方は若干明るくなっているが、この場所がそうなるまではまだまだかかりそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まったく。ここでこんな風に雨宿りするのは二度目だな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そうだな。こうも続くと呪われてるんじゃないかって疑いたくなる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あの時も特訓中に突然の雨で、こうしてここに逃げたんだっけ。\nそれから……\nえーと……うん。大変素敵なものを見せていただきまして……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "おい。まさか思い出してるんじゃないだろうな……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "な、何をだ?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "不機嫌そうな紅のセリフに、強引に俺はこちらへと引き戻される。\nそこには、頬を赤らめながらもジト目でこちらを眺める紅の姿があった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まったく……こういう時には本当に実感する。姫も男なんだって", "speaker": "紅" }, { "utterance": "いや……その、ごめんなさい\nとはいえ、お察しの通りに俺も男なわけで、普通の女性ならまだしも、紅のああいう姿となればどうしても脳裏に刻まれてしまうので……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……ま、まあ、そう言われると嫌な気はしないが……そ、それでも恥ずかしいんだからな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "でも前回のは、最後紅の方から見せてただろ。ああいう行為されると、俺だって自分を抑えるの大変なんだぞ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "う……\nな、なあ……『あたし』のだから見たいのか……?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "恥ずかしそうに、もじもじとしながらそんなことを聞いてくる紅。こんな風に正面から聞かれると困ってしまうんだが……やっぱり正直に答えないとまずいよな。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "少なくとも、誰のでもいいっていうわけじゃない……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は言いながら、視線を逸らして照れを隠す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……それじゃあ、あたしは姫の中で特別なんだって、自惚れてもいいのかな……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "唐突なその言葉に、思わず視線を戻してしまう俺。そこには、頬を真っ赤に染めながら、俯いてしまっている紅の姿があった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "紅、お前、何を言って……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……こ、この環境のせいだから。決して、その……そういう関係を望んでとかじゃない……\n姫が……こんな空気を作り出すから悪いんだからな……\nだから……あたしも変になってしまったんだ……姫の……せいで……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅は言いながら、胸元のリボンへと手を伸ばす。そしてそれを解き始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お、おい待て、紅!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……待たない。だって、姫が悪いんだから……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "恥ずかしさのためか、紅の手が震えている。それでも紅は、リボンを解く手を止めはしなかった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
04_Tiny Dungeon BoD
036203_converted.jsonl
[ { "utterance": "はらり、と解かれたリボンの下、左右に別れたブラウスから白い下着が姿を見せる。\n俺の手にも余るだろう豊かな胸。それが今、下着越しとはいえ紅自身の手で俺の前に晒されていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どうだ、姫……これが、あたしの身体だ。触りたいなら触ってもいい……もっと見たいなら……見てもいい……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "お前にそう言われて、いいです、なんて断れる奴がどれだけいると思ってる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そもそも、紅レベルの女性が、全世界合わせてでもどれだけいることか。しかも、その紅自身にせがまれてガマンの出来る男なんていうのはまずいない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "他の奴らなんてどうでもいいんだ……あたしが今のセリフを言う相手は、すべての世界を合わせたって一人きり。今あたしの目の前にいる、お前だけなんだから", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そして、その紅にこんなセリフを言われるということが、どれだけ幸せ者なのか。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だから、お前の言葉で言ってくれ。あたしにこれから何をさせたい?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺は……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "正直、男としてならこの豊かな身体を抱きしめてしまいたいという欲望でいっぱいだ。けれど、俺は既に二人ものとびきりの少女を奪ってしまっている。\nその俺がここで紅を望んでしまうのは、紅のためにも絶対に許されることじゃない。\nけれど、ここで断るのは、これだけの覚悟を見せてくれた紅に恥をかかせることでもある。どう言えば紅を傷つけずに止めることが出来るのか、それが分からない\nそんな俺の逡巡を見て察したのか、紅は申し訳なさげに微笑んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……すまない。ちょっと卑怯だったな、今のは。姫がそんな簡単に選べるはずないのに\nだから、変更だ。あたしは、姫に触ってほしい。姫にもっと、あたしの、その……恥ずかしいところまで全部見て欲しい……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そして、まっすぐに俺の目を見る。逃げないでほしい。そう俺に懇願するように。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "選べなんて言わない。ただのあたしの願望だ。お願い、できないか……?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "どこまでもまっすぐで、どこまでも真剣で……そんな紅の瞳を、俺は裏切れない。\nもしもの時はどんな罰でも受けよう。俺はそう決意をすると、その身体に手を伸ばした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そっと触れただけで、その胸の中に手が埋まる。と同時に、紅の口から小さな鳴き声がこぼれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "下着越しなのに……触れられただけでゾクってきた……女が身体を捧げるって、凄いことなんだな……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "改めて悟ったのか、羞恥に頬を染めながら言う紅。けれども、俺を拒否するどころか、その身体を隠そうとすらしない。俺はそのまま、紅の胸をゆっくりと愛撫する。\n男の手に余るほどの胸。その胸を出来るだけ優しく揉みしだく。柔らかさと適度な弾力とが、俺の手に感じられる。\n触れているだけで、気持ちがいい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "紅の胸、本当に大きいな……揉もうとしても、俺の手に収まってくれない……\nそれに、こんな重くて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "持ち上げようとするだけで、たっぷりとした重みが手にかかる。当然嫌な重みじゃない。ペットが乗ってきた時のような心地のいい重みだ。\n俺は、むしろその重みを楽しむように、その丘をいじり続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う……あぁ……な、なんだか、身体の奥の方が……ビリビリきてる……\nくすぐったい、ような……痺れる、ような……これが、気持ちいいってことなのか……?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺は女の子の気持ちは分からないけど……紅の今の顔見てると、そうなんだって思う。一生懸命ガマンしてるけど、やっぱり気持ちよさそうだし……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "小さく震えている紅の身体。それは紛れもなく、紅が感じてくれている証だと思う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうか……それじゃあ、素直にこの感覚に委ねた方がいいのかな……\nふぁ……あ、はぁんっ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "やがて、紅の小さな唇から、甘い旋律が響いた。\n自分が味わっている感覚。それを素直に受け入れた紅の口から、甘く切なげな喘ぎが漏れる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "頭の奥が、直接痺れる、みたいだ……もっと、もっと触ってほしくて……声が、出ちゃう……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "その声が頭の奥に届くだけで、俺もゾクゾクと痺れてしまう。確実に興奮していく自分を抑えながら、俺は紅の乳房を掻き回し続けた。\n自在に形を変えながらも、俺の手を押し返す強い弾力。その感触は、まるで魅了の魔法の効果でもあるかのように俺を夢中にさせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫の手があたしの胸を掻き回すだけで、身体の奥の方がジンジンして……\nも、もっと奥まで触ってほしくて……たまらなく、なっちゃう……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "胸を愛撫され続けながら喘ぐ紅。その頬を上気させながら、切なげな瞳で俺を見る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……は、ん、んう!だ、ダメ……胸だけじゃ、もうイヤ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そして、更なる快感を求めてか、その先をねだり始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んあ、ああ!お、お願い……もっと恥ずかしいとこ、も……ひゃんっ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺自身、もう止められそうにない。紅のもっと奥を、紅の身体のすべて見たい。そして触れて奪いたい。俺は紅の戦闘服へと手を伸ばした。\nズリ上げられたブラの中から、震えるように柔らかな双丘がこぼれ出てくる。ツンと上向きの乳首は硬く屹立し、触れてほしいかのように存在を主張していた。\n落とされたスカートの下からはブラとお揃いのショーツが姿を見せていた。長く細い健康的な足と相まって、一層いやらしく見える。\n俺は、そんな紅の身体を見渡すと、吸い込まれるようにその胸へと手を伸ばした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これが、紅の胸なんだな……凄い……ちょっと力いれると指が沈んで……でも弾かれる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ブラの上から触れた時よりも遙かに柔らかく、そして熱い感触。強い弾力の中に指が沈み込み、そして弾こうとする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "乳首もこんなに硬く尖って……触ってくれって言ってるみたいだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "う、うん……触ってほしい。姫の手で、あたしの身体のすべてを温めてほしい……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "嘘偽りなく、本心から願ってくれる紅。恥じらうように身をよじりながらも俺を求めてくる紅の姿が、たまらなく愛おしい。\n俺はその胸に、まるで赤ん坊のように顔を埋めた。そして、硬く尖った桃色の突起を口に含む。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はあっ……あ、ああっ……ち、乳首噛んじゃ、やだぁ……\nあ、赤ちゃん、みたいだ……ミルクなんて、出ないよぉ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ん……ミルクは出なくても、紅の味がする……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "軽く力をいれて乳首を噛むと、コリコリとした感触が返ってきた。俺は片手でその膨らみを揉みしだきながら、もう片方の胸の乳首を口で責める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "コリコリしてて……紅の可愛い声が聞こえて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ふあ、あ……んくっ……はぁ……ああ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺を感じて紅が周囲へと響かせる喘ぎ声。それが激しくなってきたところで、俺はそっと胸から手を離した。そのまま、こんどは下半身の方へと持って行く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んあっ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ショーツの上からその中心へと触れてみると、ヌルっとした感触が指に伝わる。どうやらもう濡れているらしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そんな、いきなり、そっち……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "秘裂にそって指を前後に動かすと、それだけで湿り気が広がっていくのが分かる。ショーツ越しにも関わらず、俺の指に紅の蜜が絡んできた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "凄い……もうこんなに湿ってる\n指で押すと、ぬるぬるしたのが染み出てきて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、やぁ……押し開かれちゃう……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そのまま、秘裂の中へと指を押し込む。ジュワッと、その奥から熱い蜜が湧き出てくるのが感じられた。\n俺はそのまま、ショーツもろとも紅の割れ目の中を愛撫する。立っているのも辛いのか、樹にしがみつく紅の手に、強い力が加わっているのが分かった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だめ、だめなの……ジンジン痺れて……こぼれていくのが分かって……\nあ……はあ……は、ん、ああっ……ひ、姫の指が……気持ちいい……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "指を動かせば動かしただけ、奥から蜜が溢れてくる。気がつけば、俺の指はもう紅でネットリとなっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "下着の意味、もうないな……どんどん垂れてきて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "う、うん……もういらないから……姫が、脱がせて……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "どこかうっとりとした声で願う紅。俺は頷くと、紅のツボミを隠す小さな布をズリ下ろした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわ……なんか凄いたくさんこぼれてきた……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "同時に、紅の身体から、ポタポタと蜜が垂れてくる。ショーツとの間にも細い蜜糸を何本も走らせ、紅がどれだけ感じていたのかがよく分かった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴったり閉じた中から……こんなに糸まで引いて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だって、姫が悪いんだ……こんなにあたしを気持ちよくさせて……胸の中まで、姫でいっぱいにさせて……\nお願いだから、もっと触って……姫が触ってくれてないと……ジンジンしてるのがとまんないの……\nもっとゾクゾクして、感じたいの……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "切なげに鳴く紅に応えるように、俺は秘裂の中へ直に指を入れる。熱い柔肉は濡れそぼり、指を前後に動かすだけで、くちゅくちゅと音を響かせた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……あ、あん、ん……はぁ……あぁっ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そのまま、紅の中へと続く入り口に触れる。指を入れることすらためらわれる狭い穴。その中に入れることはせず、周囲をゆっくりと撫で回す。\nびくん、と大きく背中を反らせながら、紅は喘いだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "も、もうダメ……お腹の中が……熱くてたまらなくて……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "最後の一線を、その先を望んでくる紅。俺も紅と同じように、下半身が熱くてたまらない。もうとっくに限界まで滾っている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その……俺のもずっとガチガチになってて……\n紅が、欲しい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう願う俺に、紅は少し驚いた風な顔をすると、やがて嬉しそうに笑ってくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫……初めて求めてくれた……うん。もらって欲しい。あたしを奪って、中に来て", "speaker": "紅" }, { "utterance": "樹に両手をついて屈む紅の腰を、俺は後ろからしっかりと掴んだ。すっかりいきり立った自分を、紅に見せるかのように、その足の間から通してみせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それが姫、なんだ……おっきい、な……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "自分の足の間から伸びるそれを、自分の中へと入ってくることになるそれを、紅は不安げな目で眺める。\n紅にとって、恐らく初めて見るだろう男性は、いつもとは比べ物にならないほどに固く大きく怒張していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "普段は全然なんだけどな……紅の身体がよすぎて、いつもより凄いことになってる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "でも、触れてるだけなのに分かるよ。すっごく熱くて……すっごく硬くなってる\nこれが、あたしの中に入るんだ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "秘裂の間に挟まるように位置している俺。紅の熱さが直接伝わってくる。このままじゃあ、更に大きくなってしまうんじゃないだろうか。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "少し痛いかもしれないけど……その、俺も上手いとかいうわけじゃないし……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう、だな……実を言うとちょっと怖いんだ……\n初めてを失っちゃうのと……痛いのと……その両方の不安とで……\nだから、一気にきてくれ。途中でイヤだとか言っちゃわないように\nあたしを確実に奪っていってくれ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "分かった。それじゃあ、その……いくぞ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "怖くてもやめるとだけは言わない紅。そんな紅に応えるように、俺は自分を紅へとあてがう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、うん……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅が、覚悟できたとばかりに頷くのを確認して、俺は紅の中へと潜りこんでいった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うあぁっ!\nあ……く……や、やっぱり痛い、な……ぶちって引き裂かれたぞ……今……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "初めての紅の入り口は、思った以上に固く、狭かった。けれどそこを、紅が願った通り強引に通り抜ける。\n紅の初めてを力尽くで引き裂き、その中へと埋もれた俺自身。無理やりに広げられたそこはまだ狭く、ギチギチと俺を絞めつけてくる。\n真っ赤な液体が、俺や紅の足を伝って垂れていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ……それに紅の中狭くて、俺も痛いくらいだ……\nまさか俺の、ちぎり取るつもりじゃないだろうな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うぐ……姫なんて……はぁ……あたしを引きちぎったくせに……\n本当に痛いんだぞ、これ……こんなに痛いだなんて……もう絶対忘れられないじゃないかぁ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "その目に涙を浮かべながら、紅はそれでも、どこか嬉しげに見えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "忘れなくていいよ……俺だって、絶対憶えてる、し……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう俺が伝えた瞬間、紅が小さな声を出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "うわ……なんか、奥の方から凄い蜜が溢れて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅の中から、ジワっと大量の蜜が湧いてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ばかぁ……姫が、あんなに嬉しいこと言うから……は、反応しちゃったじゃないか……\nいいよ、もう……\n姫の、んっ……好きなように動いてくれ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "潤滑油代わりの蜜でいっぱいになった紅の中。確かに今の状態なら、少しくらいは動けるかもしれない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫が忘れないでくれるなら……より記憶に残ってほしいから……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "……ガマンできなくなったら言ってくれな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はそう忠告だけすると、ゆっくりと自分を動かし始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う……あぁ……姫がズズズって動いてる……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "狭い紅の中から、ゆっくりと自分を引き抜いていく。それだけで紅の膣壁が反応し、俺の粘膜を刺激した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "紅の方こそ、俺に合わせて動いてくる、ぞ……\nぴったり貼り付いて……う、ああっ……一往復もしてないのに……背筋までゾクってきた……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺を逃がさないとばかりに絡みつき、絞め上げ続ける無数のヒダ。俺の動きに合わせて蠢くそれは、気持良すぎる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、これ、すぐ限界来る、ぞ……ひ、ああ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "どうにか抜けるギリギリまで引き出すと、今度はゆっくりと押しこんでいく。じゅぶじゅぶと音を立てる蜜を掻き分けながら、俺は再び紅の中へと埋もれていった。\n吸いついてくるかのような紅の秘洞。熱く湿ったヒダにしごかれ、何かが俺の中を駆け上ってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んっ!あ、あぐっんうっ……ふぁ……んはぁ……\nお腹に、熱い串を刺された、みたいだ……\n身体中が、熱くて……あ、んはぁっ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "俺も、溶岩の洞窟を突き進んでるみたいだよ……紅の中、熱くてトロトロになってて……\n熱い蜜が、紅の中からどんどん溢れてくる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "頭の中がボーッとしてきた。まるで紅にすべてを吸い取られているみたいに、俺は無我夢中で紅を犯し続ける。\n垂れる蜜。響く音。伝わってくる熱さと痺れ。そのすべてが俺を感じさせ、腰を動かさせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、あ……いやらしい音、聞こえる……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ぐちゅぐちゅと水音を響かせながら紅の中を蹂躙し続ける俺。その動きに合わせるように、中から蜜がぽたぽたとこぼれていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぐちゃぐちゃっていって……あたしの中で、姫のが暴れてる……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……うん。紅の中、気持よすぎて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いや、あ、ダメ、な、何かが……や、やあ……っ\nぞ、ゾクゾクって……きて……ひ、んくっ……は、はうっ……!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "痛みを快感が勝ったのか、紅自身がゆっくりと腰を動かし始める。二人の腰がぶつかり合い、その刺激が更に快感を高めていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、うあ……腰、止まらない……っ\nも、もうすぐにも出そう……だ、だめだ、もう!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の根本に溜まった欲望を、もう押えきれない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、大丈夫っ……平気だから……イ、イッていいから……っ\n姫を、あたしのお腹いっぱいに……んあ、ああっ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "感じながらそう叫ぶ紅。俺は一気に自分を最奥へと突き入れた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いく、ぞ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、そのすべてを紅の中へと解き放つ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うぐっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "んあぁ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "放たれた白濁液が、勢い良く紅の奥へと溜まっていく。出す、という行為がどれほど気持ちいいものなのか、俺は思い知らされた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、熱いのが、ドクドク、って……あ、奥に流れてる……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……な、なんかたくさん、迸って……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うわぁ……み、満たされていってる……あ、ああっ……\n姫が本当に、あたしのお腹……いっぱいにして……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅は達しはしなかったものの、ドクドクと流れこむ俺を、少し苦しげに受け止め続けてくれた。\n呆れるほどの量を紅の中に放ち、ようやく収まったそれを、俺はゆっくりと紅の中から引き抜いた。\n俺の白い欲望と紅のいやらしい蜜。そして赤い初めての証とが混じりあい、紅の太ももを伝っていった。その光景が妙にいやらしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふふ……もうおしまいなんだ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "どこか満足気に言う紅。俺にあれだけ汚されておきながら、そこには少しの後悔も感じられない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、出過ぎなんだよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うん……あたしの中に収まらないで、垂れていってるの分かるよ……\n姫のがたくさん、あたしの中からこぼれてる……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "その、ちょっと乱暴だったけど、大丈夫か?血も……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ、平気だ。むしろ乱暴にされてよかったと思ってる。だって、こんなに余韻が残ってるから……\nありがとう、姫。あたしの願い、聞いてくれて", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そう言って、紅は本当に満足そうに笑みを浮かべた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
04_Tiny Dungeon BoD
036204h_converted.jsonl
[ { "utterance": "……こうして男の人の前で脱ぐっていうのは恥ずかしいものですね", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "メイド服のボタンに指をかけながら、オペラさんは恥ずかしそうに言った。外そうとするものの、俺の視線が気になってしまうのか、モジモジとためらってしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "冗談で見せるフリくらいは簡単なんですけれど……本気だとそうもいかないみたいです", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オペラさんさえよければ、俺が脱がせますけれど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "メイド服を脱がせるなんていう機会はまずない。俺は少しの期待を込めて言ってみるものの、オペラさんは首を左右に降った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それはいけません。年上の魅力溢れるお姉さんメイドたるもの、こういうところではやはりリードいたしませんと\n年下の可愛らしい美少年を、手取り足取り腰取りと導く優しいお姉さん……という設定はいかがです?大変萌えるかと思われますが", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "それは照れ隠しなのか、その顔には恥じらいが浮かんでいる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まあ、その設定はともかく……そうですね。誰かにリードされるオペラさんなんてオペラさんらしくないかと。お任せします", "speaker": "姫" }, { "utterance": "かしこまりました。それでは……その……あ、あはははぁ……やっぱり恥ずかしさは消えませんね", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オペラさんはニッコリと笑うと、再びボタンに手をかける。が、やはり困ったように苦笑した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それでも、白鷺さまがお相手なら、逃げるわけには参りません", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "それでも、このままではダメとばかりに、思い切って外し始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いかがでしょうか……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "左右に開かれたメイド服の中から、清楚な下着に包まれた双丘が姿を見せた。\nもっと大人っぽい下着を想像していた分驚いたけれども、こういう可愛らしいところがオペラさんらしいなとも納得してしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……その……分かってはいたんですけれど、大きいですね……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の手に収まると思えないほどの二つの膨らみ。それは下着越しであっても、俺の目を惹き付けるのに充分だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "白鷺さまの場合、ウルルさまとの情事がありますし、小さい方が好みなのではないかとも思っていたのですが……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "別にそこまで胸のサイズにはこだわりませんよ。その、オペラさんの胸にだって充分興奮してますし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "むしろ、これだけのものを見せられたら、男なら『触れてみたい』くらいは思ってしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "正面からそう言われてしまいますと、やはり恥ずかしいものですね……\nそれでは、あの……ど、どうぞ……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "笑顔の裏に羞恥を押し込めながら、その胸を突き出すオペラさん。俺は破裂しそうな心臓を必死に抑えながら、そっと手を伸ばした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "……やっぱり、凄いボリュームですね……手に収まりきらない……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "少し力を込めるだけで、指が膨らみの中へと沈んでいく。そして力を抜くと押し返される。そんな心地よい感触を味わいながら、俺はその膨らみの愛撫を続ける。\nゆっくりと揉みしだきながら、徐々に円を描くように手を動かしていくと、オペラさんの口から甘い吐息がこぼれ始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う……ん……白鷺さま……結構慣れていますね……いつの間にこんな……\nウルルさま相手では……あ……胸を触る練習は無理でしょうし……\nやはり、ヴェルさま……んく……ですか……?", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "はしたないと思っているのか、声を押し殺し、その感覚に耐えるオペラさん。けれど小刻みに震える身体が、ちゃんと感じていることを教えてくれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "さすがにそこまで触り慣れてはないんですけど……今だって、試行錯誤しながらですし……\nオペラさんの胸、ブラ越しなのに凄い触り心地がよくて……つい乱暴にしそうになっちゃうんですよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅やノートにも全然負けていない大きさ。思い切り揉みしだいてしまいたい。そんな欲求が湧き出してしまう胸だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "白鷺さまがお望みなら、それでも……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そう言ってはもらえるものの、初めてのオペラさんにさすがにそこまで乱暴にはできない。\n俺は少しだけ強めに、その乳房を味わい始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、はぁ………や、やっぱり慣れすぎ、です……声が、ガマンできませ、ん……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "さっきまでよりも大きく、強く形を歪ませる乳房に、オペラさんは頬を上気させながら喘ぎ始める。\n今まで飲み込んでいた声も、もう抑えきれないらしい。耳から脳髄へと届くその響きは、より俺を興奮させる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "オペラさんにそう言ってもらえると嬉しいですけど、俺が慣れてるんじゃなくて、オペラさんが敏感なんですよ。ほら……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ブラの上からでも分かるほどのそそり立った突起を、そっと指でなぞる。それだけで、オペラさんはびくん、と身体を跳ねさせた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふあぁっ……や、だ、だめです……そんな、先端の方、は……\nあ、んうっ……か、身体が、浮いてしまいそう、です……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そのままブラ越しに指で突起をつまみ上げる。小さくクリクリと捻ると、オペラさんは更に甘い声で鳴き始めた。\n乳房とは全然違う、コリコリとした固い感触。触っていることが、ただ楽しい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あの……で、できれば……その……直接……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "やがて、全身を奮わせながら呟くオペラさんに、俺はブラへと手をかけた。\nその包みの中から、大きな球体が二つこぼれ落ちてくる。反動でふるふると震えるそれは、見ているだけで俺に興味を抱かせた。\nその中心にある突起と共に、ツンと上を向いた膨らみは理想の形で俺の前に晒されている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あまりじっくりは見ないで下さい……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "す、すみません。凄い綺麗だったんで", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もう……そんなことを言われても何も出ませんよ……\n男の人に肌を見られるのは初めてなんです……まさか、こんなに恥ずかしいだなんて……\n白鷺さま相手でなければ、悲鳴をあげているところです……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そんな恥じらうオペラさんの姿は新鮮で、ついつい口元が緩んでしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "オペラさんの悲鳴だったら聞いてみたいですけど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "悲鳴をあげるのは男の人の方ですから", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "……すっごい納得しました……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……これもまあ、恥じらいの一つと見れば……。\n取り合えず、許可されていることに素直に感謝しよう。俺は胸を撫で下ろすと、外気に晒されたままの乳房に手を伸ばした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んんっ……直接触られると、こんなにビリビリとくるんですね……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "吸い付くような弾力に滑らかな肌の感触。こうして触れているだけで、夢中になってしまいそうな感触が伝わってくる。\n手のひらを通じて伝わってくるオペラさんの温もりに、俺は貪るようにその乳房を揉みしだいた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……はぁ……ん、く……声、漏れてしまうほど気持ちいい、です……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オペラさんの胸が、気持ちよすぎるんですよ……触るの止められないです……\nこんなに簡単に形を変えて……なのにすぐに戻ったりとか", "speaker": "姫" }, { "utterance": "少し強めに握り締めても、それは好き勝手に形を変えて、そしてすぐ元に戻る。その弾力を楽しみながら、今度は乳首を直接つまんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ここもコリコリしてて、ずっと触りたくなっちゃいます……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああっ!そ、そこは、やぁ……し、白鷺さまっ、もう少し……よ、弱く……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "素直に喘いでくれるオペラさんに感動しながら、俺はその尖塔を赤ちゃんみたいにそっと咥える。そして軽く歯を立てた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふあ、あ、ああ!か、噛んじゃいやぁ……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "クニクニとした柔らかさと、コリコリとした硬さ、二つが合わさった感触が脳髄に染み渡る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "オペラさんのそんな声、初めて聞きました。すごく可愛いですよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "白鷺さまが出させてるんじゃないですか……私、こんなの初めて……で……\nや、ああっ。頭の中が、飛んじゃいそうでっ", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "両方の乳首を少し強めに責めながら胸を弄ぶ。オペラさんは身体を震わせながら、感じるままに喘いでくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あう……ん、あ、あああああっ!", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そして、唐突にびくん、と小さく跳ねる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "軽くイっちゃったみたいですね……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……もう……白鷺さまのいじわる……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "初めてだろう感覚に息を荒らげるオペラさん。綺麗というよりも可愛いが似合う人だなと、つくづく思い知らされた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "次は私の番ですからね……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そして、拗ねたように言うと、こんどはその場にしゃがみ込む。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いかがですか。私の胸で包まれた感触は……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "あ、あったかくて……吸い付いてくるみたいで……ゾクゾク震えがきます……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "硬く漲っている俺を、オペラさんの温かな双丘が包み込んでいる。\n熱く怒張したそれに柔らかな乳房がシットリと貼り付き、気持ちいい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうでしょう、そうでしょう。と言ってもその、初めてですので、お世辞にも上手に、とは言えないんですけれど……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オペラさんはちょっと満足げに言うと、そのまま俺に視線を落とし、頬を赤らめた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にしましても、そのぉ……し、白鷺さまって、随分と猛々しいんですね……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オペラさんの胸のせいでこうなってるんですよ……普段は全然です", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さっきあれだけ楽しませてもらった上に、こんな風に包まれているんだ、萎えるはずがない。むしろ大きくなっているくらいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こうなったらすぐには回復しませんから、オペラさん、ちゃんと責任取って下さい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の身体全体が期待感に満ちあふれてる。これでおしまいとなったら、さすがに気が狂ってしまいそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お任せ下さい、と言いたいところではあるのですが……その、正直未知の物体すぎまして……\nとりあえず、できるかぎりの奉仕はさせていただきます", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オペラさんは、小さく可愛らしい笑みを浮かべると、そっと舌を伸ばし始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……\nぴちゃ", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "熱い舌が、俺の先端にそっと触れる。唾液に濡れた舌は、俺の表面をゆっくりとなぞり始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ\nいかがでしょう……場所とか、強さとか言っていただければ……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "は、はい……そのままで……な、なんか、頭の奥がゾクゾクきてます。うわ……こ、これ、凄い……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "先端から、背筋を奮わせるような感触が上っていく。それだけで、俺の下半身へと何かが集まってくるような気がした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんだか、先ほどまでより大きくなった感じがします……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オペラさんの舌が気持ちいいから。そう言いたかったものの、オペラさんの舌による快感のせいで言葉が出ない。俺は黙って身体を震わせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オ、オペラさんの、胸と舌、が、凄……熱くて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "少しずつ大きくなっていく舌の動き。自然と漏れてしまう快感に、俺の中で射精感が急激に高まっていく。\nまるで、この舌に吸い上げられてるみたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……んあ………はぁ……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そしてオペラさんは、ゆっくりとその乳房をも動かし始める。\n熱い膨らみ包み込まれた俺。その先端を、熱く濡れた舌が丁寧に刺激していく。\nそんな行為にオペラさんも感じ始めているのか、次第に吐息が荒くなっていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ\nんむ……んく……あむ……ヌルっとしたものが出てきました……んぁ……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "自然とこぼれだしてしまう先走りを、オペラさんの舌先が拭い取るっていく。そして更に絞りだそうとするかのように、乳房で激しく俺をしごく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あの、胸の方、でも……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい……んう……\nこの先端……の方を………ん……はぁ………", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "こじ開けるかのように俺の割れ目へと、オペラさんの舌先が入ってくる。ゾクッとした快感がほとばしり、大きな波が駆け上ってきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う……あ……力、入らなくて……が、ガマンができ……ないです……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "肉棒の中ほどまで、俺の欲望が昇ってきているのが分かる。俺は必死にそれを抑え込むものの、力が入ってくれない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "凄い……白鷺さまの、こんな……あむ……固くなって……んう……っ\nぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "先端から、裏の方にまで赤い舌先が伸びていく。俺の先端からこぼれたそれは、オペラさんの唾液とまじって胸の方にまで垂れていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、こみ上げて、きて……もう……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "んくっ……んあ……はぁ……ああ……んむっ……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "垂れていったそれで滑りのよくなった俺を、豊かな膨らみが上下に激しくしごいていく。\nもう限界へと達していた俺に、その刺激をガマンすることは出来そうにない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……あん……うむ……んん……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "熱く甘い吐息と共に再び俺の割れ目を刺激するオペラさん。その瞬間、俺の堤防は崩壊した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あう……う、くっ……ほ、ほんとに、あ、あああっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "きゃあぁっ", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "賢明に溜めていた欲望が、一直線に噴き出していく。目の前にあったオペラさんの綺麗な顔を、勢いよく汚していった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え?あ、あの、これって……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "いきなりのことに驚くオペラさん。俺はその綺麗な顔に、これでもかというほどの白濁を吐き出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "白鷺さまの……?", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "す、すみません……もう抑えられなくて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ふふ。こんなに熱いんですね……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そんな俺の反応に、オペラさんはクスと笑う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんていいますか、私の力で白鷺さまをイかせた、というだけで誇らしいものがありますね", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "どうやら、さっき軽くでもイかされてしまったことを根に持っていたらしい。してやったりとばかりに俺を見上げてきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんていうか、本当に全身が痺れて……逆らえませんでした……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "よかった……まずは一つクリアですね", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "少し放心気味の俺に、オペラさんは安堵したかのよう言う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それでは、本番の方も……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そして、更にその先へと行くために俺を床へと押し倒した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あの、本当にこの体勢でいいんですか……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい。こういうのは経験豊富なお姉様にお任せ下さい\nすぐに気持ちよくして差し上げますから", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "その恥ずかしい場所を俺の顔へと見せながら、オペラさんは俺へとまたがる。\n既に存分に濡れている下着は、オペラさんのそこの形が分かるほどに透けていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いやでも、確かオペラさん初めて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "おっといけません。まずはこちらを脱がないと……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "その強がりをごまかすように、オペラさんはその下着へと手をかける。が、俺の視線がそこに集中しているのに気がつくと、またモジモジと顔を赤らめた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う……あの、さすがにそんな風に凝視されてしまうと、恥ずかしくて……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "す、すみません……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "視線を背けた俺に恥じらったまま、オペラさんはその下着を脱ぎ捨てた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いかが、でしょう……\nあ、あははー……こ、こんなにも恥ずかしいものだったとは……お、お願いですから……あまり見ないで下さい……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オペラさんの女性の部分が、俺の本当に目の前にある。淡いアンダーヘアを自らの蜜で存分に濡らしながら、俺にそのすべてを晒している。\nひくひくと蠢くそこは、とにかくいやらしいと思った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "すみません。それはちょっと聞けないかと……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "他の誰のものとも違って見えるそこを、俺はどうしても凝視してしまう。\nいやらしくて、けれど柔らかそうで、気持ちよさそうで。俺はそっと両手を添えると、左右に開いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "オペラさんのここ……綺麗ですね……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "トロリ、と垂れてくる熱い蜜。すっかり濡れそぼったそこは、淡いピンク色だった。\nそのピンク色の肉壁の中に、出すための小さな穴と、俺を受け入れるための、やっぱり狭く閉じられた穴がある。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "も、もう……白鷺さま、本当にスケベです……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "男だったら、誰でも見ますよ。こんな、綺麗でいやらしいところ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "女性にとって一番恥ずかしくて、一番いやらしい場所。そこをこうして眺めているだけで、俺の肉棒はもう限界まで怒張していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "さっきあんなに出したのに……またこんなに硬くされて……\nそ、それでは……いきますね……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オペラさんは俺自身をそっと手に取ると、自分の入り口にへとあてがった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うぐっ!", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そして、一気に腰を落とす。何かがぷちんと裂け、そのまま俺を半分ばかし飲み込んでいっった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うあ!オ、オペラさん!?そんな、一気になんて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "きつい初めての穴が、俺をキュッと締め上げる。\nオペラさんはその眉間を歪ませながら、それでも笑顔を浮かべている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、これはまた……結構な……\nだ、大丈夫、です……少しばかり、想定より上でしたけれど……\nで、ですがこれで、白鷺さまのヤンチャなものが……私に……突き立ちました……\nい、いかが、でしょう……?", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "笑顔のままで、その痛みごと俺を受け入れながら訪ねてくるオペラさん。熱く蕩けたその身体は、気持ちいいとしかいいようがなかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "凄くいい、です……\n熱いオペラさんに締め付けられて……と、溶けそうです……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "無理やりに広げられた秘洞は俺をガッチリとくわえ込み、締め上げている。\nここにいる。今はただそれだけで充分に気持ちいい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "私の身体は気に入っていただけたみたいですね、よかった……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "けれど、オペラさん的にはそれだけでもダメらしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でしたら……いきます", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "覚悟を決めたように言うと、ゆっくりと腰を動かし始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……あ……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オ、オペラさん?あまり無理しなくても……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ゆっくりと抜き出されていく俺に、オペラさんの赤い筋が絡んでいるのが分かる。今の今まで処女だったオペラさんは、それがどうしたとばかりに無理やり腰を動かし続けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いえ、これくらいなら大丈夫、です……は、あ……白鷺さまのが、わ、私の内側をこすって……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "秘洞の中にある無数の壁が、俺と擦れ合い、互いを痺れさせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、だ、だめっ。ブルブルきて……か、身体が、震えちゃう……!", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "あぐ!そ、そんなに速く、されたら……っ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ゾクゾクと駆け上ってくる快感に、出したばかりなのにも関わらず、再び大きな波が溢れ始める。\nこのままオペラさんの中へと思う存分解き放ちたい。そんな期待が胸の中をグルグルと回っていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……も、もっと……白鷺さまで、もっと私を……はぁ……ゾ、ゾクゾクさせて、下さいっ", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "擦れ合うそこは、いつの間にかオペラさんの熱い蜜を溢れさせていた。\nオペラさんが動く度に、ぐちゃぐちゃと水音を立てながらポタポタとこぼれていく。そんないやらしい様子が、俺の目の前で行なわれている。\nそれだけで俺は興奮し、昂ぶっていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんな、に……男女の営み、が……こんなに感じてしまうもの、だなんて……\nい、いかがですか……白鷺、さま……!", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "苦痛と快感とを織り混ぜながら鳴くオペラさん。ぐっちゃ、ぐっちゃと動き続けるその腰に、俺は限界寸前だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぜ、全部吸い上げられそう、ですっ。も、もう、身体の抑えがききませんっ\nオペラさんが、俺をキュウキュウって締め付けて……も、もう噴き出しそうっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "正直、もう寸前まで俺の白濁液は辿り着いている。あとはもうほんのわずかでも気を抜けばいい。それだけで、このオペラさんの体内を存分に汚すことができる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え、ええ、どうぞっ。い、いつでも、私の中、に!", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そしてオペラさんは、早く出してほしいとばかりにより動きを速めだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……はぁ……んあっ、く、んんっ、ひゃうっ\nし、白鷺さまとの結合部……も、もう、ぐちゃぐちゃに、なって……\nん、ああっ……あ、うっ……んあっ……!", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "っ!そ、そんな急に締め付けられたら……!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ん、んう、ふあ……あ、あ、ふぁ……\nはぁ……はぁ……ん、ううっ!あ、あ、ああっ", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "ぎゅうっと、突然にオペラさんの体内が締まる。その刺激に今の俺が耐えられるはずもない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うあああああっ!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ん、あ、は、ん、んうううぅぅぅ!!", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "大きく背筋を反らせて震えるオペラさん。それと同時に、俺も自分のすべてを熱い体内へと発射していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "す、凄い……こんな、波みたいなものが……お、押し寄せて……\n白鷺さまが……噴き出して、ます……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "と、止まらない、です……\nどんどん、溢れて、きて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "一度出した直後だっていうのに、後から後から溢れてくる。その欲望のすべてを、俺は片っ端から解き放っていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "白鷺さまの、熱くて……激しくて……\n本当に、私の中を犯し尽くしてます……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そしてそのすべてを、オペラさんの身体は受け止めてくれた。\nゆっくりと俺を抜き取ると、ぱっくりとひらいたその穴から、白いものがぼたぼたとこぼれてくる。\n今放ったばかりの俺と、オペラさんの蜜とが混ざり合ったものだ。\nそして、その余韻を噛みしめるかのように、オペラさんは俺に微笑んでくれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんなに凄いことを、愛し合う男女というのはするわけですね……\nすべてを包んで、包み込まれて……\nとっても、安心します……\n私を包んで下さったのが白鷺さまで、本当によかった……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "その言葉に俺は、こちらこそ、と微笑み返した。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "オペラ" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "にいさま、どうかしたんですか?なんだか難しい顔をしてますけど……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "え?そうかな……別に何もないんだけれど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "部屋のベッドで横になっていたんだが、いつの間にやら、さっきのオペラさんとの会話のことを考えていたみたいだ。\n心配そうに俺の顔を覗き込むウルルに、オペラさんの言葉のいくつかが被ってくる。\n大切な人達のために重い決断を下したウルル。この小さな身体の子の中には、どんな強さがつまっているんだろう。そう考えると、自分の小ささがよく分かる。\n少なくとも俺は、オペラさんからこの子を託された。なら、ウルルが常に隣にいられる場所を作るのも俺の役割。\nこんな風にウルルに気を遣わせたらそれこそ本末転倒だ。注意しないとな。\n表情をほぐすように顔を揉みほぐすと、俺はウルルに笑顔を返す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "よし、これならどうだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい、いつものかっこいいにいさまです♪", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ニコニコ笑顔で、さも当然のように言われると、さすがに恥ずかしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "さて、と。それじゃあ、いつもの行ってくる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はベッドから降りると、照れを隠すようにウルルに背中を向けた。そして素振り用の木刀を握る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はい、頑張って下さい", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "フォンとのことがあるにも関わらず、あんな過去を背負っているにも関わらず、それを思わせない笑顔を見せるウルル。まったく、とんでもない子だ。\n俺も負けられないな。ウルルみたいに、本当の意味で強くならないと。\n木刀の重みを確かめると、俺は部屋をあとにした。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ウルル" ]
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[ { "utterance": "婿殿っ", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "昼休み、一人遅れて休憩室に向かう俺を呼び止めたのは、学園長だった。\nなんだろう。いつもどこか余裕ありげな学園長が、なんだか慌ててるように見える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どうかしたんですか?なんだか焦ってるみたいですけど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう察してくれるのなら話が早い。つい先ほどなんだが、フォンの姿を見かけた", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "その一言で、俺の中でもスイッチが入れ替わった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "フォンを!?どこでです!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "中庭の方だ。部屋の窓からどこかへ向かって行った。さすがにまだ中庭にいるとは考えにくいがな", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "……最近のフォンの所在、学園長は知っていたんですか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "残念ながら、ノーだ。ここ数日のあいつは、完全に姿を消していた\nこれからは魔族ではなく、フォン=テルム個人として動くので遠慮無く切り捨ててほしい。そう言い残してな", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "やっぱり、それだけの覚悟を決めている、ということですね……\nそのフォンが学園に現われた……でも、ヴェルやノートがいることも分かっているはずなのに……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なんらかの勝算があるのか、もしくは闇雲にぶつかるつもりか……なんにせよ、目的も無しに戻って来るとは考えにくい", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "すみません。俺、すぐにウルルの所に行きます!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ああ、頼んだ。ウチら魔族がおおっぴらに動いてしまうわけにはいかないが、かといって今竜姫殿を失うわけにはいかん", "speaker": "トリア" }, { "utterance": "はい!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "とりあえず、今の時間なら休憩室にみんな集まっているはずだ。俺は焦る心を必死に抑え込みながら、走り出した。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "トリア" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "窓の外には分厚い雲が広がっていた。月の輝きも星の光もすべて隠され、ただべったりと闇が貼り付いている。\n俺はベッドの上に座ったままで、その夜の世界を窓越しに眺めていた。\n右手には、小さな温もり。すぐにでもこぼれてしまいかねないその命を、俺はしっかりと握りしめていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にい、さま……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "静かで抑揚のない、まさに無感情な声が俺を呼ぶ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルル……起きたのか……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "窓の外から視線を移せば、いつの間に目覚めたのか、ウルルはその目を開いていた。けれどそこには感情がない。\nただ暗く冷たい目が、空虚に空間を見つめている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ここ……ウルルの部屋、ですか……?", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ああ、そうだよ。言っておくけど、着替えさせたのは俺じゃないからな。ちゃんとヴェルと紅に頼んだぞ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヴェルさまと……紅さん……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルは確認するように呟くと、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "オペラじゃ、ないんですね", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "どこか心を置き去りにしたような声で言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ああ、違う", "speaker": "姫" }, { "utterance": "隠したって意味がない。俺は、それが残酷な行為であることを知りつつも、あえてハッキリと答えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり……本当、なんですね", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そこに冷たい微笑みを貼り付けてウルルが呟く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "オペラ……もう、いないんですね……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "自嘲に満ちた微笑みを浮かべて、ウルルが夢を現実にする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ああ。いない", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、そんなウルルの目をしっかりと見て、その現実に頷いた。\nその手が震えている。怯えか、怒りか、悲しみか、どんな感情からは分からない。もしかしたら、そのすべてなのかもしれない。\nウルルの身体は震えていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "また、です。また殺しちゃいました……\nとうさまと、かあさまと一緒です。また、ウルルが殺しちゃいました……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "諦めにも似た、苦笑気味の言葉。その言葉に、どれだけの想いが込められているのか、俺には想像もできない。\nウルルが背負っているものは、俺が今まで背負ってきたものとは重さが違いすぎる。俺なんかが分かったフリをすることすらもおこがましい。\nだから俺は、ウルルの言葉を否定しない。ウルルがやってしまったことなんだから。\nだから俺は、ウルルの言葉を受け入れる。ウルルがやってしまったことを、すべて受け入れる。そのすべてを聞き入れる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "とうさまとかあさまを殺して……今度はウルルのせいでオペラも殺して……\nウルルは、みんなを守りたかったんです。大好きな竜族のみんなを……誰も失うことなく……ただ守りたかった……っ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "その声が少しずつ震えていく。ウルルの心を吸って、濡れていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だけど……だけどウルルは……\n結局ウルルは誰も守れない……誰かを犠牲にするだけで……結局何も……できないんですっ\nう……あ……あああっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "声を押し殺し、ウルルは泣いていた。こんな時にかけてあげられる声を、俺は持っていない。\n何もしらない俺が、形だけの言葉なんてかけられるはずがない。ウルルの心に、言葉を届けられるはずがない。\nだけどそれでも、こうして隣にいることならできるから。ウルルを一人にさせないことならできるから。\n俺は、その小さな手をしっかりと握る。俺がいる。そう伝えるように。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にい……さまぁ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "涙に濡れた瞳でウルルが俺を見上げる。そんなウルルに、俺は優しく微笑みかけた。\n決して止めないから、今は泣いていい。その涙もすべて承知の上で、俺はウルルの隣にいるから。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "オペラ……オペラ……オペラァ!!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルは泣いていた。泣き続けた。\nまるでその姿を隠そうとするみたいに、夜空に月は現われなかった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ウルル" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "にいさま、お早うございます♪", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルの明るい声に起こされれば、いつもの起床時間になっていた。どうやら、あのまま落ちてしまっていたらしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "早く準備しないと、朝ご飯食べる時間、なくなっちゃいますよ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "あ、ああ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "本当にいつも通りの元気なウルル。いや、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えーっと、忘れ物は……ない、よね……オペラ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "元気なフリをしているウルル。\nその声が、肩が、小さく震えているのが後ろからもよく分かる。\n昨夜、ウルルは存分に泣いたはずだ。だけどまだまだ足りないんだろう。ウルルとオペラさんの間には、それだけの絆があった。\nそれでも、ウルルは泣くのをやめるのを選んだ。それはきっと、竜族王女としての責任から。\nウルル=カジュタたという少女としてでなく、竜族王女としての自分を選んだ。逃げない事を選んだ。\n俺は立ち上がると、そっとウルルの背後に回る。そして、その両肩に手を置いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "に、にいさまっ?", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "とりあえず、朝食行こうか。腹減ったし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルがどの道を選んだとしても俺には関係無い。オペラさんとの約束通り、そして俺自身の願い通りにその隣にいるだけ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、はいっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルがこうして無理やりにでも笑おうっていうなら、俺も一緒に笑うだけだ。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ウルル" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "授業終了のチャイムが鳴り響き、担当の教員が資料をまとめ教室を立ち去って行く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん~~~~~~", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルは思い切り伸びをすると立ち上がった。そのまま、廊下で待ってくれている彼女を迎えに行く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お待たせしました、オペラ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そしてぴょこんと廊下に飛び出ると、横を見た。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そして気がつく。そこにはもう誰もいないことに。改めて思い知る。常に横にいてくれたその存在が、もういないことに。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だめ……泣いちゃ、だめ。ウルルは……ウルルは笑っていないと……\n泣く権利なんて……ないんだから……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "溢れ出しそうになる涙を必死に拭う。そして無理やりに笑顔を作る。今のその顔を、他の人達が笑顔と捉えてくれるかは微妙だが。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルル様……", "speaker": "バリアリーフ" }, { "utterance": "そんな風に自分の顔と悪戦苦闘をしていると、背後から声をかけられた。ウルルは慌てて振り返る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はい?どうかしましたか、バリアリーフ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "自分は今笑えているだろうか。大丈夫、笑えているはずだ。そんな不安と戦いながら、ウルルはバリアリーフを見上げる。\nそこには、心配そうに自分を見つめるバリアリーフの姿があった。\nこの顔は、つまりそういうことなのだろう。オペラのことを知っている。心配をかけている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "申し訳ありません、ウルル様……学園長がお呼びですわ", "speaker": "バリアリーフ" }, { "utterance": "その沈痛な表情と口調から内容を察したのか、一瞬だけれどもウルルの表情が陰った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "分かりました、行きましょう", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "けれども、ウルルはすぐに持ち直すと、バリアリーフに笑いかける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルル様……辛いようでしたら無理せずとも構いませんわ。学園長には私の方から……", "speaker": "バリアリーフ" }, { "utterance": "ううん。こういうのは引き延ばしちゃダメだから。それに、ウルルなら大丈夫。ほら、こんなに元気♪", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "……そう、ですのね。分かりました。それでは参りましょう", "speaker": "バリアリーフ" }, { "utterance": "バリアリーフも、そんなウルルに微笑んでみせる。それはいつもとは違ってどこか弱々しかったけれど、それでも精一杯の微笑みだった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "バリアリーフ", "ウルル" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "街灯の光すらも消え、街の広場は完全に静まりかえっていた。\n日付も変わり、みんなが眠りについているはずの時間。けれど俺は、広場のベンチに座りながら黙って夜空を見上げていた。\n明日、いや既に今日か、ウルルはフォンと戦う。まずまちがいなく金竜の力をもって。フォンを倒すために。\nそして、例え勝ったとしてもウルルは苦しむんだろう。両親の時同様に。\nそれはオペラさんが一番望んでいなかったことだ。させてはいけないことのはずだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だけど、今更止められるはずもない、か", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルもフォンも、どちらも大切な者を奪われ、失った。今更何も無しで終われるはずがない。無関係の第三者が口を挟めるはずもない。\nこれはもう、ウルルとフォンの問題じゃなくて、竜族としての問題になってしまっている。\n竜族のトップに立つ者としてすべてを背負おうとしているウルル。\n竜族に母親を奪われ、その復讐をすることが自分の運命だと決めつけたフォン。\n戦いを止めるだけなら難しくはない。場所と時間が分かっているんだから、そこにみんなで乗り込めばいい。\nヴェルにノート、紅にデイルにアミアに俺。これだけの戦力があれば、さすがにフォンといえども抵抗するのは無理だろう。\nけれどそれは、なんの解決にもなりはしない。結局は力でねじ伏せるだけ。ウルルもフォンも、その心にあるものを解きほぐすことはできないだろう。\n竜族とフォンの因縁。結局これを終わらせることができるのは竜族のみなんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり、一つしかないよな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "今のこの状況。その中で俺が出来ること。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "『祝福』ですか?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いきなり背後から聞こえたその単語に、思わず振り返る。\nそこには、優しく微笑むノートが立っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "竜族の『祝福』なら、オペラさんが望んでた通りになりますよね", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "クスと笑いながら、当然のように俺の隣に座るノート。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノートは知ってるのか、祝福のこと……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "別に内緒にされてるわけでもないですから。竜族の特性として、詳しい人なら知ってて当然なんですよ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そうなのか!?俺、オペラさんに聞かされるまでまったく知らなかったんだけど", "speaker": "姫" }, { "utterance": "男の人が生まれてこない竜族。それがどうして種族を維持してこられたのか、それを考えれば", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "……言われてみればまあ、確かに", "speaker": "姫" }, { "utterance": "オペラさんに初めて聞かされた時には、それはもう驚いたもんなんだけど……そうか、知ってる人は知ってるんだな。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えーと、ていうことはヴェルなんかも知ってるのかな?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい。紅ちゃんなんかも知ってますよ。姫くんがとる行動、これしかないだろうって苦笑してました", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "バレバレですか……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "今回の件、強引にでもハッピーエンドにしようっていうなら、もうそれしか考えられないですし\nだけど、それを行うにはウルルちゃんに納得してもらわないと不可能ですよ。出来ますか?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "少し真剣さの混じった口調。そう。祝福はウルル本人が望んでくれなければ、俺がどう足掻いても意味がない。\nすべてを背負うつもりでいる今のウルルを説得できなければ、そこで終わりだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "正直、どうすればいいかは分からないけれど……やってみせる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう、ですか", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの表情が、少し悲しげに陰る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボクとしては、姫くんがそこまで傷つく姿を見たくありません。こうしてる今だって、泣いちゃいそうなんですから……\nヴェルちゃんや紅ちゃんと一緒に、本気で止めることだって出来るんですよ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "……ああ、分かってる。だけど、これは本当に俺にしかできないことだ。頼むからやらせてほしい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうだ。今祝福を受けられるのは俺しかいない。それが色々な面倒を引き起こすことにもなるのは分かっている。\nだけどそれでも、やるしかない。オペラさんは俺にウルルを託した。ウルルはまた悲しい想いを背負おうとしている。フォンは自分が望んでもいない想いに取り憑かれた。\nそのすべてを受け止めるには、俺の頭じゃこれしか思いつかないし、これしか俺にできることはない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もし……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そんな俺の決意に、ノートはポツリと呟いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もしボクに何かあった時でも、同じように助けてくれますか……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そして自分の言葉に驚いたように、慌てて両手を振る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ご、ごめんなさいっ。今の忘れて下さいっ。姫くんは、大事な人の順番なんか関係無く、助けようとしてくれる人ですもんね", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノート。そんなの……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "当たり前だ。そう繋げようとした俺の言葉を、ノートはその細い指で封じた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "で、でも……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そしてその頬を少し赤らめると、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん、決めました。少しだけ意地悪させて下さい。姫くんのお願いを聞く、これが交換条件です", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺の胸に強く抱きつく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノ、ノート!?何、を……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の顔のすぐ真下に、ノートの端正な顔がある。小さくて、サクランボのように赤い唇が、やたらと輝いているように見えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "竜の祝福を受けるっていうことがどういう意味か、ボクも分かってます。でも、だからこそ……\n姫くんが、本当の意味でウルルちゃんのものになっちゃう前に、ボクにも、ちょっとくらいは今後の権利をくれてもいいと思うんです", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートはジッと俺の目を見つめたまま、その顔を近づけてくる。\nそして直前でその目が閉じられた。あとは任せます。そう言うかのように。\n思わず言葉すら失ってしまうような、端正な顔立ち。きめ細やかな白い肌。柔らかそうな頬。長いまつげ。女神という言葉が本当によく似合う。\nそのノートが自らこの先を望んでいる。けれど、交換条件なんて理由でしてしまっていいのか。それが俺の心の中で楔となっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボクじゃあダメ、ですか……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "どこまでも不安そうなノートの声が、その赤い唇の向こうからこぼれてくる。それは、このままで終わることを怖がっているようにも聞こえた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ダメなはずないだろ……ただ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だったら、その言葉の先はいりません。ダメじゃないなら、それだけでボクにとっては充分理由になります", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "再び目を開き、ノートが俺を見上げる。そこには、期待という言葉が微笑みになって俺へと向けられていた。\nそうして、またノートの目が閉じる。俺はゆっくりと顔を下ろすと、ノートの可愛らしい唇に、自分を重ねていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "どこか満足げなノートの声が漏れる。それはほんの数秒だけの軽い行為だった。けれどそれだけで、俺の胸の中に熱い何かが溢れてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……いい、ですよ……あの……もっと先のこと、も……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "恥じらいに満ちたその声が何を言っているのかは分かっている。ノートは微笑んだまま、ギュッと俺の服を掴む。\n逃げないで。そう俺に言っているみたいだった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "本当に、心配なんです。いくら祝福を受けたって、相手はあのフォンちゃんなんです……\nだから、簡単に負けられないんだって、勝ったよって伝えないといけない女の子がいるんだって、そんな枷をはめさせて下さい……\nボクの想いが、姫くんの力になれるように……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "気がつけば俺は、ノートのその細い身体を、力いっぱいに抱きしめていた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ノート" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "……本当にいいのか?その……俺も男だから、正直ノート相手に指一本でも触れたら、もう抑えられなくなる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "街灯に背を預けるようにして立つノートに、俺はもう一度確認をする。これが本当に最後の確認。もし一歩でも進んでしまえば、俺はきっと自分を止められなくなる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、ボクの方から触ってしまえば、もうガマンしないでもらえますね", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "けれどノートは、俯きながらも少しも迷う事なく、微笑んだままでそう言い切った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや……そうなるかな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ボクだって女の子です。こんなこと、なんの覚悟も無しに言えません\nボクは姫くんだから……姫くんにだから言ってるんです。もし姫くん以外の男の子が相手だったら、絶対にできません\nそれとも、あの……や、やっぱりボクなんかの身体じゃあダメですか……?\nアミちゃんくらいの身体じゃないと、興味が持てないだとか……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "本気で不安そうに尋ねてくるノートに、さすがに苦笑してしまう。この際アミアの身体をどう思うかは別として、さすがにノートに興味が持てないなんてことはない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "申し訳ないですが、俺は身体でなくどんな人かで見ますので……そもそも、ノートの身体でダメだなんて男として間違ってる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "少なくともその……これだけ立派なものを目の前にしたら、たとえ小さい方がいいと言ってる男だって興味を持ってしまうだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "よかった……だったら、問題無しですね\nこれ以上迷うなら、ボクの方から触っちゃいますよ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "はにかむように笑いながら言うノート。どうやら俺の完全敗北らしい。俺はそっと、ノートの肩に手を伸ばした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あう……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "スカートがストンと落ちると同時、可愛らしいピンク色の下着が月明かりの中に現われる。\n同時に、ノートの頬までもが恥じらいに染まった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、これはあの……やっぱり恥ずかしい、ですね", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "悪いけれど、今更ダメって言ってももう無理だぞ。触っちゃったからな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい。それは言いません。頑張ってガマンします……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俯いたまま、必至に羞恥に耐えるノートの姿は、思わず見とれてしまうほどに可愛かった。\n一番女性である箇所を隠している小さな下着。こんなノートの姿を見られることが驚きであり、当然男として嬉しくもある。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でも、アミアのいたずらとかでは何回か見たことあるけど、こうして見る下着って、なんか印象違うな\n凄くいやらしく見える", "speaker": "姫" }, { "utterance": "実際、ノートの下着を見るのは初めてじゃない。アミアのイタズラもあるし、この前の丘の時みたいなこともある。\nだけど、そういったハプニングで見るのとは、まったく違って見えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それは姫くんがえっちな目で見てるからだと思います……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "確かに、そうかもな。今の俺、こういうこともしちゃうし……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "下着の上からノートの秘裂にそっと触れる。そのままゆっくりと指を前後に動かすと、ノートはギュッと目をつぶってその感覚を堪えようとする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……く……ふあぁっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "小さく流れてしまう喘ぎをノートは懸命に飲み込もうとするものの、どうしても漏れてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "下着の上からでもそんなに感じてくれるんだな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "当たり前です……好きな人の指なんですから……\n好きな人に、その指で、恥ずかしいところを触られてるんですよ……感じない女の子なんていません", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートにそんな風に言われると、ドキっとしちゃうな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その身体を小さく震わせながら俺の指を感じてくれているノート。その姿は普通に可愛らしくて、よりいじってしまいたくなる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……う……んうっ……あ、あう……\nや、あう……声、でちゃ……んんっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "くにくにと指を動かす度に響く、くぐもったノートの声。そして少しずつ、指先に湿った感触が広がっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "声をガマンしてるのは、やっぱりここが街中だから?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、それもあります、けど……姫くんに聞かれちゃうのも、恥ずかしいんです……\nはしたないって、思われたくないから……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そんなこと絶対思わないよ。むしろ奥ゆかしいなって思ってる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こんなに清楚な印象の子ってそうはいないと思う。さすが神族なのかな、と思ったものの、やっぱりすぐに思い直した。\nこれは神族だからじゃなくて、ノート=ルゥムっていう少女だからだ。ノートの持つ可愛らしさだ。\nやがてゆっくりと指を離すと、そこには大きめのシミが広がっていた。ノートの中から溢れたもので出来たシミだ。\n俺は下着の上から、そこにある割れ目を少し左右に開いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あんっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "今まで押さえられていた蜜が垂れてきたのか、そのシミが更に広がる。俺はそのまま、秘裂の上の方にある突起のような部分を撫で回す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふあ、あ、ああ……や、あ……だめ……そ、そこ敏感、すぎて……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "下着越しでも分かるくらいに濡れてきてる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "湧き出してくる蜜にシミが更に広がっていく。下着越しに触れている俺の指にも、染み出した蜜が絡んでくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……下着、汚れちゃう……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "それじゃあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "この布の向こうにあるノートの秘所。ノートのそこはどんな形をしているのか、俺の興味は最大限に膨れあがっていた。\n下着の両サイドに手をかけると、そのままズリ下ろす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "すっかり濡れきったそこから、数本の蜜糸が伸びている。ネットりとしたその糸は、ノートが感じてくれていた証拠でもあった。\nそして、綺麗に手入れのされた淡い銀色の茂み。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あううぅ……あ、あんまり近くで見ないで下さい……\nか、覚悟はしてても……恥ずかしいんですよぉ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "真っ赤になって羞恥をガマンするノート。ここを見られるって言うことは、やっぱりそれだけ重大なんだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん。でもその……綺麗な銀髪だから……ノート、あんまり濃くないのかな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ボク、あの、薄いみたいで……こ、子供っぽいですか?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "いや……こんないやらしい形してて子供っぽいっていうのはさすがに……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は秘裂に指を入れると、そのまま左右に押し開いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひあんっ\nあ……だ、だめ……開いちゃだめ、です……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノート……凄い熱い……それにもうこんな\nちょっと開くと、どんどん垂れてくる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ノートの中から、更にたくさんの蜜がこぼれ落ちてくる。割れ目の中に覗くピンク色の肉壁は、すっかり火照って熱く昂ぶっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……ん、く……姫くんの、指が……ボクをなぞって……ぞくぞくって、震えちゃう……っ\nやぁ……お腹の中が、ジンジンして……姫くん……も、もう……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "いつの間にか、ノートの足がガクガクと震えている。もう立っているのもキツイ、そんな目で俺を見上げていた。\n俺はノートを支えるように、その腰へと手を回す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ここ、でいいのかな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい、そこ……です……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "街灯に寄りかからせたノートの腰をしっかりと支えながら、俺はその片足を抱え上げる。\n恥ずかしい割れ目がわずかに開き、そこから熱い蜜が足を伝って地面へと垂れていった。\n俺は充分に怒張した自分自身を、その入り口にへと軽くあてがう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "触れてるだけなのに、姫くんが凄い熱い……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "その、かなり濡れてるし、できるだけゆっくりいくけど、それでも辛かったらちゃんと言ってくれ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "大丈夫です。だって、姫くんに捧げる瞬間なんですから、痛いのだって憶えておきたいですから", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "覚悟を決めたように俺を見上げながら言うノート。それでもその目には、どこか不安そうな色が浮かんでいた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "痛いのも、気持ちいいのも、姫くんがボクにくれるすべてを記憶したいんです。だから、気にせずにきて下さい", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "にも関わらずそう言い切るノートに俺は頷くと、ゆっくりと腰を押し出していく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んうっ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "う、わ……ギチギチで……進まない……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ノートの入り口は、思った以上に狭く、固かった。できるだけ負担のかからないようにとゆっくり進ませるものの、中々入っていってくれない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あう……う……!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "その目に大きな涙の雫を浮かべながら、必至に耐えるノートが痛々しい。それでもその身体は、俺を中々受け入れようとはしてくれなかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん、ノート。かなり苦しいかもっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "へ、平気、です……ああ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ギチギチと俺を締め上げるその入り口を、少しずつ広げながら奥へと進む。ゆっくりと、ノートの身体を傷つけながら、俺を埋めていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "も、もう少し……っ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ん……くっ……ひ、ぐ……う……ああっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "大きく何かを引き裂いたような感覚と共に、俺を締め上げていた圧迫感が急激に弱まった。そのままノートの中に、俺自身が半分ほど沈み込む。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、入りました……か……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "あ、ああ……凄いきつくて全部じゃないけど……なんとか……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "初めての証に守られていた時ほどではないものの、異物を初めて受け入れたノートの秘洞は充分に狭い。熱く火照った無数のヒダが、ピッタリと俺をまとわりつく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、今お腹の中にあるのが、姫くんなんですね……\nえへ……すっごいあったかいです", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートは、身体の中にあるそんな俺の感触に、嬉しそうに微笑んだ。まだかなり痛いだろうにも関わらず見せてくれた笑顔が本当に嬉しい。\n俺は、少しでもノートの苦痛を軽くしようと、その胸に手を伸ばす。そして、シャツとブラとを同時にズリ上げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ほんと大きいな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いつの間にか育っちゃいました……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "目の前でふよふよと揺れているその膨らみに、思わず目を奪われてしまう。\n俺の手では到底収まりきらないふくよかな胸。その頂点で、つまんでほしいとでもいうようにツンと尖った桃色の乳首。\n白い膨らみと桃色のツボミとが、俺の目の前で揺れていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫くんは、これくらいのサイズとかダメですか……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "いや、大きさとか別に気にしない方だと思うけど……でもなんていうか、こうして見てるとそれだけで触りたくなっちゃうな。このサイズだと", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ど、どうぞ。今のボクの身体は、姫くんと一つになってますし、全部姫くんのものでもありますから……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "それじゃあ、お言葉に甘えて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はノートと一つになったまま、その膨らみにそっと手を添える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……姫くんの手、気持ちいい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "うわ。胸って、こんな重いものなんだな……ずっしりした感じがある", "speaker": "姫" }, { "utterance": "下からそっと持ち上げてみると、その心地いい重みが俺の手にのしかかる。胸って、こんな重いものなのかと、改めて驚かされた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それに、やっぱり俺の手で収まりきらない", "speaker": "姫" }, { "utterance": "言いながら、手からはみ出るほどの膨らみを存分に揉みしだく。指全体が埋もれてしまう柔らかさが心地いい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は……あ……んうっ。姫くんが……ボクの胸で遊んでます", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ああ、凄い楽しいよ、これは。たっぷりした胸と、その中心でツンと尖った先端……\nいじってると、凄いクセになる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "柔らかな膨らみの中心にある固い突起。乳房を揉みしだきつつ、その突起を人差し指と中指の間で挟み込む。それだけでノートは背を反らし甘く喘いだ。\n同時に俺を飲み込んだままの秘洞も同じようにキュッと締まった。思わず出してしまいそうになるのを、必至に堪える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あんっ……ふぁ、ああ……いい、ですよ。姫くんが望むなら……ひ、あ……ずっといじってても……\nボクも、凄い気持ちいい、です……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "温かくて柔らかなノートの身体。このまま本当に、ずっと揉み続けていたくなる。俺は乳房に顔を埋めるようにして、その尖塔を口に挟んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あんっ。そんな、赤ちゃんみたいですよぉ、姫くん……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの言う通り、赤ちゃんにみたいに吸い上げながら、軽く歯を立ててみる。\n思わず背筋を反らしてしまうノート。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん!あ、あの、なんか今……ボクの中の姫くんが、大きくなったような……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ごめん。さすがに俺も興奮してる。収まってくれなさそうで……\nていうか、中にいるだけでも温かくて、で、出そう……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "熱いノートの体内は、俺を締め上げたままだ。実際、これだけでもイってしまいそうなほどに気持ちがいい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "じゃあ、遠慮しないで下さい。ボクの方も、大分慣れてきましたから、少しくらいなら……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "その言葉に、押さえていた欲望が顔をもたげる。ノートの中を動きたい。もっと味わいたい。そんな気持ちが一気に膨れあがった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それじゃあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は狭いノートの中を、ゆっくりと動き始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "す、凄いな、これ……気持ちよくって……背筋が震えっぱなしだ……っ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "突き立った肉棒を、ゆっくりと引き抜いていく。それを拒むかのように俺を締め上げるノートのヒダ。ゾクゾクとした快感が、下半身から駆け上ってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボクも、お腹の奥があ、熱くて……奥の方からジンジンした何かが広がって……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "引き抜きかけたそれを、今度はもう一度ノートの中へと沈めていく。まだまだキツく動きにくいものの、ノートの熱い蜜が潤滑油となって俺を受け入れてくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、これ、凄い、ですっ\nあ、はぁ……はぁ……ん、う、ああっ。お腹、貫かれてるみたい、です!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ぐちゅぐちゅと、わずかに響き始めるいやらしい音。ノートの身体に俺のすべてを包みこまれながら、抽挿を続けていく。\nドロドロに溶けたノートの中は、休むことなく俺を責め続けていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お、俺も、ノートに搾られてるみたいで……くう!す、吸い付いて……もう!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "瞬間、押さえ込んでいた堰が唐突に崩壊した。いきなり限界を迎えたそれは、ノートの中に一気になだれ込んでいく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うあああ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ん!\nあ、あっついのが、お腹の中に出て……っ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの最奥めがけて、俺の身体の奥底から熱いものが噴き出していく。何度も何度も放たれるそれを、ノートはその身体で受け止め続けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ま、まだたくさん出てきますっ。こんなにたくさん……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "お、俺も、こんなに溜まってたのか……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "止まらない。まるでノートに吸い取っているみたいに、俺の身体から白いものが吐き出されていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫、です……全部ボクの中で……\nあ、う……姫くんが、広がってく……ジンワリって……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "大量に放たれた俺の欲望は、その隙間から溢れだして地面へと垂れていく。ノートは大量のそれを、どこか気持ちよさげに受け止め続けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う!く……っ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……止まりまし、た。これで全部出切りましたか……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "あ、ああ……ごめん、許可も取らずに中に……\nすぐ抜くからっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "え、あ、あの……まだ抜かないでほしい、です……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、あのあのそのそのだってだって……姫くんがボクの中にいてくれるの、すごく嬉しくて……\n姫くんにもっと感じてほしいし……それに……\nボクももっと、姫くんに感じさせてほしいんです……\nもしいいなら、このままであの……もう一回……ダメですか……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "すべてを出し切ったと思っていた俺は、ノートのそんな言葉にすっかり硬度を取り戻していた。\nまだノートを感じていられる。そう思うだけで、更に滾っていくのが分かる。\n俺はノートに街灯を両手で掴ませると、背中から両手でその身体を抱え上げた。ノートの体重もが加わり、より深く俺はノートの中へと埋もれる。\nノートの蜜と俺の白濁液とでまみれた秘洞。俺はその中をゆっくりと、だけど大きく動き始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あ……はぁ……ん、んあぁ\nい、いいです……姫くんが、ボクのお腹を掻き回して……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの方も慣れてきたのか、その口調に痛みはほとんど感じられない。\n俺とノートとが混じりあったいやらしい音が、俺達の動きに合わせてぐちゃぐちゃと響く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺も、凄くいい……ノートの中、熱いままで……ぐちゃぐちゃ音立てて……\nすっごく気持ちよくて、すっごくいやらしい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "静まりかえった夜の街。こんな場所で、こんないやらしい音を立てながら、俺達は身体を重ね合っている。そう考えるだけで、俺は興奮しっ放しだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメくんが悪いんですよぉ……こんな……ああ、んく、はあっ……こんな、気持ちいいから……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "熱く蠢くノートの中を、俺は前後に犯し、そして汚し続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボク、こんなえっちな子じゃないはず、なのに……\n頭の中……えっちなことでいっぱい、です\nもっと、もっともっと、ボクにいやらしいこと、して下さいっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そんなノートの願いに応えるべく、俺は腰の動きを徐々に速めて、強くしていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひ!あんっ、あ、ひゃ、ん!!や、あ、は、激しい、ですっ。お腹の中、が、痺れて!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ごめん。腰が止まってくれなくて……俺もノートでもっともっとしたくて!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "気がつけば、俺はノートの一番深い部分にまで辿り着いていた。そこにある壁をつつきながら、一心不乱に腰を動かす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……さっきあんな出したのに、また出そうだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の根本には、またジンワリと何かが集まってきている。ビリビリと震えてしまう快感が背筋を走り、俺の身体を震わせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふあ、あ、ひぐ……ん、ああん!ボク、も、な、何か来そう、ですっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートも、もう声を抑えてなんていられないのか、感じるままに喘いでいた。\nあの神界の第一王女が、汚れの無い銀色の少女が、今は俺に後ろから突かれながら淫靡に喘いでいる。俺はただただ腕の中の少女を犯し続けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、あ、ああ!なんですかこれ!知らない何かが……あ、や、やあん!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "う、く、あぐ……あ、あと少し……少しでもう、いく、から……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "き、きます!きちゃいまし、た!あ、あ、ああっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの身体がぶるり、と震える。それと同時に、俺を大きな波が襲った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、ああああっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ひ、あ、や、あ、あああああああぁぁぁっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "再びノートの中へと欲望を解き放つ。ついさっき、ここにあんなにも出したばかりなのに、まだこれほど出るとは思わなかった。\nそしてノートも、今度は達してしまったらしい。少し放心したかのような表情で、さっきと同じように俺を受け止めている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……すごい、です……これが……\n姫くんが、またたくさん……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "はぁ……気持ちいいと……はぁ……こんなにたくさん出るもんなんだな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ドクドクと放たれる俺の欲望が、ノートの中から溢れ、こぼれていく。今日この身体を、俺はどれだけ汚したんだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんか、空に浮いてるみたいな気持ちです……\nボク……なんでこんな気持ちいい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺もノートの中に放ちながら、この柔らかな身体の余韻を味わい続ける。\nが、そこでようやく気がついた。ノートのその状況に。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ノート?あの、お前もしかして……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺とノートが繋がっているそのすぐ上、女の子の別の穴から、温かな液体が地面へと向けて流れている。\nそれは間違いなく、ノートの……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はい……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートは、俺の指摘にもしばらく呆けていたが、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え……ええっ?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "やがて、その意味を理解したのか一瞬パチクリと瞬きすると、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、あ、ああ!み、見ないで下さーい!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "真っ赤になったまま悲鳴をあげた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あううう……な、なんで、こんな……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートからこぼれるそれは中々止まってはくれず、周囲に響くその音に、ノートはただ頬を染めて視線を逸らす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "多分、気が抜けちゃったとか……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "お願いです。目を閉じてぇ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "必死になってそう懇願するノートだけれど、どうしても見てしまう俺がいる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えーとその、なんというか……こういうのもまた……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫くん……えっちすぎます……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "いやあの、男としてはやっぱり気になってしまうものでして……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え、えへへへ……\nあ、あの……大変お恥ずかしい姿を……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "それから少ししてようやく収まったそれに、ノートはごまかすような笑みを浮かべる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、俺からすれば恥ずかしいっていうより、可愛かったかなあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "当然ながら、放尿している姿が、というよりも、それに恥じらっている姿が、だけれど。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "で、できれば忘れてもらえますと……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ごめん。凄い焼き付いちゃった……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ですよね……こんな強烈なの……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "女の子のあんなシーン、生涯で何度目にすることやら……。\nとはいえ、色々な意味でお互いに忘れられない一夜ではあったと思う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はうぅ……なんで最後の最後にあんな……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "お互いに身なりを整え、静まりきった夜に俺達は並んで湖を眺める。\nちなみに、ノートはスカートの下は穿いていない。さすがにまあ、溢れさせすぎてしまって、穿くに穿けなかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まあ、俺的にはいいものを見させていただきましたなわけだけど", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あんなシーンに興味があるなんて、姫くん、変態さんです……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "別にそんな興味があるわけでもないんだけどなあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "真っ赤になって俯いてしまうノートに、俺はごまかすように答えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ま、まあ、あれはボクが悪いので、姫くんのせいじゃないんですけど……\nでも、せっかくの姫くんとの初めてが、あんな記憶になってしまうなんてガッカリです……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "はあ、と溜息をつくノートに、つい苦笑してしまう。別に俺の中では嫌な思い出になったわけじゃないし、むしろノートが可愛かったなあ、と思ってしまったほどだ。\nとはいえ、いつまでもノートとの思い出に浸っているわけにもいかない。実際、俺にはまだやらないといけないことがある。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……なあ、ノート。今のだけど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう切り出す俺に、ノートは、はいと頷くと笑顔を浮かべた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これで、交換条件成立ですね。明日の件は任せておいて下さい\nだから、姫くんはウルルちゃんの方をしっかりとお願いしますね。ちゃんと祝福をうけて下さいよ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "あ、ああ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "とはいえ、祝福の内容を考えると、さすがに色々と申し訳なく思ってしまう。つまり俺は、みんなを……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "クス。今後の責任とか考えてるなら、大丈夫です。ボクたちから望んでることなんですから", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "……ボク達?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい、ボクたちです\n女の子のネットワーク、甘く見たらダメですよ♪", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "……みんな全部分かってるってことですか……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ノート" ]
04_Tiny Dungeon BoD
046607h_converted.jsonl
[ { "utterance": "これから起こることの前触れのように、何一つ問題も起こることなく、今日の学園は終わりを告げた。\nあまりにも平和で、ここ数日の出来事がすべて夢だったんじゃないかと思えるような平穏な一日。\nけれどその平穏は、もう終わりだ。今日という一日はこれから始まるのだから。\n茜色に染まった大聖堂の中を、少女が一人、奥の祭壇へと向かって行く。\nやがて祭壇へと辿り着くと、その少女は跪いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "とうさま……かあさま……オペラ……\nウルルがみんなにこんなことをお願いするのはずるいと思います。だけど……\nどうか、ウルルが竜族の王として胸を張れるよう、力を貸して下さい", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "大聖堂の中、静かに響き渡るウルルの願い。大丈夫だ。その願いはきっと叶う。\nだって。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その祈りを叶えにきたよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺が叶えてやるんだから。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それから、その三人の言葉を伝えに", "speaker": "姫" }, { "utterance": "に、にいさま!?", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "突然後ろから現われた俺に、ウルルは跳び上がるように驚き振り返った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさま、なんでここに……それにその服……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "いや、ウルルが来る前からここに座ってただけなんだけどな。ウルルは真剣すぎて気付かなかったみたいだけど\n服については、ウルルだってもう何度も見てるだろ。俺の戦闘服だよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうあっさり答える俺に、ウルルの顔が険しいものへと変わる。過去に何度か見たことのある表情。けれど、決して俺に向けられることはなかった顔だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……何を考えているんですか、にいさま。ウルルはこれから戦いに向かいます。これはウルル一人でなくては意味がないんです。にいさまに助けていただくことはありません\nそれにさっきの言葉。叶えるって、どういうことですか。三人の言葉って!\nとうさまも、かあさまも、オペラも、みんな大切なウルルの家族です!それをいじることは、たとえにいさまでも許せません!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ギュッと、その拳を握り締めるウルル。家族に対する言葉は、ウルルにとってまさに逆鱗だったんだろう。相手が俺でも、本気で戦おうとしている。\nけれど、俺も引けない。こうなることは分かっていた。この上で、俺はウルルに勝たなきゃならない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "今のウルルを、オペラさんは望んでいなかったよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は席から立ち上がると、ウルルが出口へと向かう道を塞ぐように立ちはだかる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "むしろウルルにそうさせないために、あの人はずっと戦ってたんだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "な……何を根拠にそんなことを言うんですか!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺はウルルをオペラさんに託された。あの人の想いもだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "オペラが、にいさまに何を託すっていうんですか!にいさまに、ウルルの何が分かるっていうんですか!\nどいて下さい、にいさま。ウルルはこれからフォンさんとの戦いに向かうんです\nこれ以上ウルルの邪魔をするなら、竜族を率いる者として、本当に容赦はしません!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そうだ。あの夜、俺はウルルをオペラさんに託された。\nけれど、オペラさんが俺に託したウルルは、今のウルルじゃない。\nだから俺は、いつものウルルを取り戻す。オペラさんが守ってほしいと願ったウルルを、取り戻す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "行かせない。だから、始めよう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして本当に、守ってみせる。\n俺は剣を抜き放つと、その切っ先をウルルへと向けた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ウルル" ]
04_Tiny Dungeon BoD
046701_converted.jsonl
[ { "utterance": "行かせない。だから、始めよう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "剣を構える俺の前に、ウルルは明らかに怯んでいた。俺に対しての攻撃、それを間違いなく嫌がっている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なぜですか!なぜにいさまが邪魔をするんですか!これはウルルにとって必要なことなんです!ウルルがこれからも竜族のみんなを率いていくために!\nウルルが、みんなを守れる本当の王になるために!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルが本当に王になる。これは俺も賛成だよ。けれどウルルは勘違いしてる\n本当の王としての証だったら、ウルルはとっくに持ってるんだ。こんな戦い、必要ないんだよ\nウルルがみんなを守るために背負った罪。それだけで充分なんだよ。それ以上のものを背負うことなんて、誰も望んでないんだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルの表情が、まさか、という驚きにはっきりと変わった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさま……知ってるんですか……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "震えるウルルの言葉に、俺ははっきりと頷いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ、知ってるよ。ウルルが竜族のみんなを守るために、一番大切な人達を犠牲にしたこと。その小さな肩に、なによりも大きくて重い罪を背負ったこと\nオペラさんが教えてくれた。そのすべてを受け止めて、ウルルを守ってほしいって\nだからウルルは、もうこれ以上苦しんじゃいけない。ウルルのその金竜の力は、もう誰かを倒すために使っちゃいけない\nウルルにとってのそれは、守る為の力だろう?竜族を導くための力だろ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "で、でも……でも……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "オペラさんがなぜ命がけでウルルを守ったのか、考えてくれ。オペラさんは、ウルルにもう苦しんでほしくないんだよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "誰かの命の感触なんて、これ以上ウルルに憶えてほしくないんだ。だからこそオペラさんは、自分を犠牲にした。\nそうだ、今ならはっきり分かる。オペラさんは、自分達が奪ってしまったフォンのお母さんの命、その引換えに自分の命を差し出したんだ。\nウルルとフォン、二人を閉じ込めている黒い檻を破壊するために。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルル……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……ダメ、です……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "けれどウルルは、その頭を強く左右に振った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でも、ダメです!ウルルが奪ってしまったっていう事実はもう変わりません!\nとうさまも、かあさまも、オペラも、フォンさんのお母さんも!全部!全部自分が奪った命です!\nどれも、誰かにとってかけがえのない、たった一つの命なんです。それを奪ったウルルは、どんな顔でフォンさんに言うんですか!\nもう終わりにしましょう、なんて!\nウルルとフォンさん。竜族と魔族。これはもう、謝って終わる問題じゃないんです。竜族の王であるウルルが、そのケジメをつけないと……\nいえ、違いますね。ウルル、今はっきりと分かりました。竜族としてのケジメだとか、そういうんじゃないんです\nウルルはただ……オペラを殺したフォンさんが許せないんです。フォンさんは悪くないんだって、先に悪いことしたのはウルルなんだって分かっていても……\nそれでも、自分の中の黒い気持ちが消えてくれないんです\nだから、フォンさんと戦いたいんです。それぞれの大切な人を奪われた怒りだとか憎しみだとか悲しみだとか、そういうのを全部ぶつけたいんです\nオペラの仇をとりたいんです!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "それは、竜族王家のウルルではなく、一人の少女としてのウルルの本音だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どいて下さい、にいさま。ウルルの邪魔をするっていうなら、にいさまであっても倒していきます", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "今までとは違った空気がウルルを取り巻く。本当の心に気付く事で、ウルルの中に本当の決意が芽生えていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "本心が聞けてよかったよ、ウルル。それでいいんだ。ウルルはもう少しくらいワガママでもいいんだよ\nそれが間違っていたなら、俺が止めてやるからさ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして俺達は向かい合った。\n抜刀した俺にウルルも構えを取る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これが最後の警告です……どいてください、にいさま!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "悪いけれど、何度聞かれても答えは変わらない", "speaker": "姫" }, { "utterance": "躊躇すらなく言い切った俺の言葉に、ウルルの瞳が一瞬だけ迷いに揺れる。けれど、それも別の何かに押しつぶされるようにすぐ消え去った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "金竜の力を開放します……もう、誰にもウルルは止められません……たとえ!にいさまでも!!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "速いっ!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "今までに見たことの無いほどの速い踏み込み。それだけでウルルが本気な事が分る。\nそしてウルルは、まるでだだっ子のように泣き叫びながらその拳を振るった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわああ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ぐあ!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "咄嗟に剣を盾にするが、それでも思い切り後ろへと吹き飛ばされ地面に転がった。衝撃に息が詰まる。剣が折れなかったのが奇跡のような一撃だ。\nこれが、竜族の攻撃力。\nしかもウルルの攻撃はこれで終わらない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これで!!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "くそっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "慌てて地面を転がってそこから退避すると、一瞬前まで自分の身体があったところにウルルが拳を振り下ろす。\nそれだけで地面が砕け、クレーターが穿たれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これは、一撃でも喰らったらやばいな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "転がった状態から起き上がりながら思わず呟くが、その言葉すら最後まで続かせてもらえない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なら、今度こそ終わりです……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "起き上がった直後に高速で踏み込んできたウルルがそう呟く。次の瞬間、俺の胸に掌底が打ち込まれていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "が……!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それだけで息が詰まり言葉が止まる。しかしウルルはここから更に、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "気鱗開放", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "掌に集めたありったけの気鱗を、密着状態から爆発させた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "がはっ!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の身体が、まるで紙くずのように吹き飛ばされる。そのまま地面に打ち付けられると、バウンドして壁に叩きつけられた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もう吐き出す息すら肺に残ってない。俺はそのまま重力に引かれるまま地面に倒れた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だから……言ったじゃないですかぁ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺に一撃を食らわせた体勢のまま、ウルルが言う。震える声で、泣いているような声で。\nダメ……だ。さすがに、金竜の力は違いすぎる。嫌と言うほどに思い知った。これでもウルルは手加減をしている。相手が俺というだけで、全力を出し切れていない。\nにもかかわらず、この力……とてもじゃないけれど正面から敵う相手じゃない。少しでも気を抜けば、このまま意識を持っていかれてしまいそうだ……。\nどう、する……どうする俺。ウルルにこんな力を使わせて、こんな風に俺を殴らせて、こんな風に泣かせて……どうすればいい……。\nああ、そうだな。当然だ。やっぱりダメだ。このまま行かせてなんてやらない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "何を……言ったって……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はウルルを睨み付けながら、その場に立ち上がる。既に全身が悲鳴を上げているが、そんなのは知らない。俺は必死に立ち上がり剣を構える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "構えろ……ウルル!まだ終わってない!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、そんなボロボロの体でウルルを止められると思ってるんですか?", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "当然だろう。むしろウルルの方こそ、そんな力で俺を止められると思ってるのかよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "強がりでウルルは止められません!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "さほどよりも更に速い一撃。既に膝が笑っている俺には回避すらままならない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はああああ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ぐっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルの拳がみぞおちに直撃する。こみ上げる嘔吐感を飲み込み、倒れそうになる身体でどうにかウルルから距離をとろうとする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "今度こそぉ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ぐああ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "けれどそんなのはウルルが許さない。その回し蹴りが脇腹へと命中する。体が宙を舞い、設置されている椅子へと落下した。やたら派手な音を立てて椅子が砕けちる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ど、どうですか!もう終わったでしょう……!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "残念……まだだよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "今度は踵を返す暇さえ与えない。俺は再び立ち上がる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "何で……何でぇ……!!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "何度でも立ち上がる俺の姿を、ウルルは怯えるような目で見る。そして一歩、また一歩と下がっていく。\nああ、分かってる。今ウルルが見てるのはきっと俺じゃない。ウルルが恐れているのは俺じゃない。\n俺の後ろに立って、ただ悲しい目で見ているだろうオペラさんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "オペラさんが……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "身体がふらつく。けれど大丈夫。信じられないけどまだ歩ける。\n一歩を踏み出してみる。うんいける。全然歩ける。\n剣を握り締める。ああ、平気だ。今から五百回の素振りだって問題ない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "オペラさんが、なんで命がけでウルルを守ったのかさ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はそのまま、ただまっすぐ、ウルルのもとへと歩いていく。\nウルルは怯えたままだ。金縛りにでもあったかのように、立ち尽くしている。\nだから俺はそのままウルルの前に辿り着くと、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "思い出してあげてくれ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その頬を、ぺち、っと叩いた。\n力なんて何もこもっていない。痛みなんてきっとない。だけどきっとウルルは痛がってる。\n俺がウルルに打ち込んだのは、痛みじゃなくて、言葉だから。思い出だから。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "オ……ペラ……\nあ……あああああ!!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルが、すべての想いを集めるように吠える。そして、その右拳を握り締める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だって……だってだって……オペラ、死んじゃったんですよ!殺されちゃったんですよ!\nウルルが、殺したんですよ!\nだ、だから……だから、ウルルは!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "しゃくり上げるように泣きながら、ウルルがその拳を振り上げる。\n俺は何もしなかった。かわすことも、何かを言うことも。ただその場所に立ったまま、振り下ろされる拳を見てる。\nそれは吸い込まれるかのように、俺の胸へと叩き込まれた。\nウルルのすべての想いを、力を込めたその拳は……\nどうしようもなく軽かった。\nウルルのその膝が、ガックリと崩れ落ちる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんで、ですか……なんで諦めてくれないんですかあ!\nにいさまのこと殴るの、もう嫌です!痛いんです!胸の奥がズキズキして、本当に痛いんです!\nもう、殴りたくないですよぉ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "その双眸からポロポロと涙をこぼして叫ぶウルル。ごめん。守るなんて言っておきながら、結局泣かせてしまった。\nだけどそれでも俺は笑ってるウルルが好きなんだ。だから今は泣いてほしい。明日からまた笑うために。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさまは……ずるい、ずるいです……\nウルルが……にいさまのこと……平気で殴れるわけないのに……\nなのに、あんなに、あんなに痛い言葉で殴って……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "泣き続けるウルルに、俺は笑いかける。そして、その頭を撫でてやる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめんな。だけどさ、それでいいんだよ。それがウルルなんだよ\n誰かを自分から殴るなんて、そんなのウルルじゃない。ウルルである必要がないんだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それじゃあ……それじゃあ、どうしろっていうんですか!このまま何もしないなんて……そんなのできません!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "分かってる。竜族としてのケジメが必要だっていうんだろ。フォンのためにも、決着を付けなくちゃいけないって\nだから、俺が戦う", "speaker": "姫" }, { "utterance": "え?", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "いきなりの俺の申し出に、ウルルが目を丸くする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺が、竜族の代表としてフォンと戦う。だから、そのための祝福を俺に欲しい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルはようやく意味を悟ったのか、その顔を一気に赤く染めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あの、にいさま?意味を分かって……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "分かってる。女性しか生まれない竜族が、その伴侶に捧げる『祝福』\nその伴侶に選んだ相手に竜族としての力を授け、自分と同じ竜族へと作り替えてしまう。一生涯で一人にだけしか起こせない奇跡\nウルルに『祝福』されれば、俺は金竜という存在に変わる。ウルルの祝福相手、竜王としての存在に\n竜族の王は、子孫を残すという相性の良さから、代々人族が選ばれ、祝福され、受け継いできた\n竜族の王としてフォンと戦うなら、俺以上の適任者はいないはずだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、そうですけど……でも、あの、その……だから、それは……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "その……ウルルの祝福が竜族にとってどれだけ重要かは分かってるつもりだ\nだけど俺は、オペラさんに託された者として、一人の男として、ウルルを守りたい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルは赤らんだままの顔で、俺をジッと見る。それからしばらくして、小さく頷いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……はい……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺は、そんなウルルの手を取ると、そっと立ち上がらせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それではあの……これからにいさまと『祝福』の儀式を行います……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "それはつまり、身体を重ねる必要があるということ。ウルルはその頬を赤らめたまま、恥じらうように説明を続けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "祝福は、確かに身体を重ね合うことから始まりますが、ただ身体を重ねればいい、というものじゃありません……\n竜族が、身体を重ねながら、ああ……この人になら、って心まで本当に捧げた時に初めて起こせる奇跡……\nでもそれは、竜族としてその人を縛ることも意味してます。だからウルルは……にいさまには捧げないって決めてたんですよ……\n王女であるウルルの祝福は、そのまま竜王への道に繋がっちゃうから……\nにいさまは……本当にいいんですか?人族を捨ててしまって、本当に……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "……俺は、滅界戦争から多くの人を救った勇者になりたくて剣を取ったんだ。俺がなりたいのは勇者で、人族じゃない……\nそれに、こんなに身近にいる大切な人を守れないで、勇者になんてなれるはずがないだろ\nだから、勇者を目指す俺に、まずはウルルを守らせてくれ。俺にとって本当に大切な人を、まずは守らせてくれ\nその……俺じゃあまだまだ頼りないとは思うけれど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんなわけありません!\nウルルは……にいさまが……にいさまだけにしか……\nだから、ずっと一人でって決めて……覚悟して……\nでも、にいさまは自分からウルルを守りたいって言ってくれました。すっごく、嬉しいです。本当に、本当に、嬉しすぎておかしくなっちゃいそうなくらい", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そうか。それじゃあ、頼むなウルル", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はいっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "でも……フォンのお母さんは、なんで父親に祝福をさずけなかったんだろうな……そうすれば同じ竜族になれただろうに……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "フォンさんのお母さんは、多分わざと祝福を授けなかったんだと思います\n種族間の壁っていうのは、ウルルたちが思っている以上に高くて厚いんですよ、きっと。にいさまみたいに望んでくれる人は、たとえ愛し合っていても本当に一握り……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "……だったら、俺達は越えないといけないよな。その壁を", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい、大丈夫です。にいさまとだったら絶対にっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そう言って見せてくれた笑顔は、本当に数日ぶりに見た、ウルルの笑顔そのものだった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ウルル" ]
04_Tiny Dungeon BoD
046703_converted.jsonl
[ { "utterance": "これが、にいさまの……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ズボンから取りだした俺を、ウルルは恥ずかしそうに両手でそっと持つ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、そんなマジマジと見なくても……その、前も見てるはずだし……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あの、前の時は必死だったので、そんな余裕なかったんです\nそれに、こんな状態じゃなくて……も、もっと凄い凶器みたいでしたっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "まあ、風呂場の時もその……反応しちゃってたしなあ。疲れのせいで……。\nウルルはそのまま、マジマジと色々な方向から俺を見る。いや、こういうのかえって恥ずかしいんですけれど。\nそして納得したのか、ウルルはニコっと笑って言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だけど、これだとちょっとかわいく感じます。えへへ。よろしくお願いしますね、にいさま", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "な、なんか普通に言われるより照れるな、それ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、それであの……これってどうすれば……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "えっと、興奮すると自然になっていくので、擦ったりとか色々いじってみてくれれば……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "どうしていいのか分からず、俺を凝視し続けているウルル。苦笑しながら教えた瞬間、ウルルの目が真剣になった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、はいっ。頑張ります\nえ、えっと、こんな感じで……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そしてゆっくりと俺をシゴキ始める。\nウルルの小さな手がゆっくりと上下に動く。どこかたどたどしいその動きが、むしろウルルの一生懸命さを表わしてるみたいで俺を興奮させた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、うん……いい感じだ……\nう……うあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うわぁ……本当にムクムクってなってきました……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "変に慣れていないからこそ、余計に感じてしまう。これからのことも想像し、俺はあっという間にいつも以上の大きさになる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あう……こ、こんなにおっきく……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "すっかり怒張しきった俺に、ウルルが驚いたような声を出す。まあ、大きくなったどころか、前回、初めてやった時くらいの大きさになってるしなあ……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "可愛らしかったにいさまが、凄い凶器みたいです……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ま、まあ……この後の行為のこととか、ちょっと期待しちゃってる分もある、かな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あの熱くてキツイウルルの中へと再び入る。それを考えただけで、あの時の快感までもが脳裏に蘇ってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いつもよりも結構キてるかと……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "でも、これもにいさまの一部で、ウルルと一つになるためのものなんですよね\nだ、だったら、頑張らないと、です", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ウルルは自分に言い聞かせるように言うと、その可愛らしい舌を、チロリと出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んう……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "熱い柔らかなものが、俺の先端にそっと触れる。瞬間、俺の背中に電気が走った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわ……びく、ってきた……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あの、大丈夫ですか?", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ああ。凄い良かったから続けてくれ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はいっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺の感想に、ウルルは嬉しそうに笑うと、再び俺を舐め始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴちゃ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "う……あ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルの舌が、俺の亀頭をゆっくりと舐めていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "まるで壊れ物でも扱うような動きで、俺を刺激していくウルル。舌の熱さが俺の肉棒からジンワリと染み込み、俺をゾクゾクと震わせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……ど、どうです、か……気持ちよくないです……?", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "あ……う、く……\nい、いや、凄くいい……そのままで……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "女の子が、恥じらいながら俺のものを口で攻めている。これだけでも充分に興奮できるシチュエーションなのにも関わらず、相手はウルルだ。\nウルルがこの小さな口で、俺を気持ちよくさせようと一生懸命になっている。それだけでも何かがキてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、はいっ……それじゃあ……ん……\nぴちゃぴちゃぴちゃ\nん……んく……あむ……んっ、何か、ヌルってしたのがにいさまから……\nんん……ちょっと変な味、です……んう……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "その快感から漏れ出した先走りを舌ですくって、ウルルがわずかに顔を歪める。それでも後から後からこぼれてくるそれを、ウルルは嫌がることなく舐め取っていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "一生懸命に俺を愛撫するウルルの舌で、俺の肉棒は唾液と先走りにまみれてヌラヌラと光っている。\n俺の反応を見ながら、気持ちいい場所を探っていくウルルが、いやらしくて可愛らしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んく……ウルルの、凄く熱くて、気持ちいい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "に、にいさまのも……すごく熱い、です……んん……\nも、もうちょっと……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "更に昂ぶり、熱くなる俺の先端を、ウルルは一生懸命に口を開き咥えこんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んむっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "いきなりウルルの口内へと迎え入れられ、その熱さに腰が震える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うぁ……熱い吐息が……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ん……んぅっ……\nん……こ、この、割れてるところ……んむ……ここから……ヌルヌルが……ん、んん……でてきて……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "頬と舌とが俺を全方位から責め上げ、封じ込める。駆け上がってくる快感に、足の力が抜けていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んく、ん……あはっ……んうっ\nん……ふあっ、あっ……あぐぅ……\nん、んむっ……す、少しまたおっきく……んんっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "コツを掴んできたのか、少しずつ大胆に口を動かし始めるウルル。けれど限界までいきり立った俺は、ウルルの口に入りきらない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んん……口、に……はあっ、んあっ……入らない、です……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "頑張って少しでも咥えようとしてくれているものの、どうしても今が限界だった。\nウルルは残念そうに、俺の先端を様々な方向から刺激し続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はむっ、んあ、あうっ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "あ……うぐ……ウ、ウルル!俺、もう……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "身体の芯の方から湧き上がった欲望が、下半身へと集まっていく。それを吸い出そうとするかのようなウルルの口に、俺は耐えられそうもない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あむっ、ん……へ、平気、です……んく……このまま、で……っ\nん……ん、むっ、んう……!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "あ……ああ!ん、くうっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "むしろそれを望み、より口を激しく動かすウルルに、俺の堤防は白旗を揚げた。\n俺はガマンし続けた大量のそれを、一気にウルルの口へと解き放つ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んうぅっ!!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "勢いよく噴き出したそれにウルルが顔を歪める。ドクドクと溢れるそれを、こぼさないようにと口で受け止め続けるが、小さなウルルの口では不可能だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……んく……んく……んくうっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "その唇の端から溢れさせながら、それでもなんとか、できるかぎりの量を喉の奥へと流し込んだ。\nウルルが俺の精を飲み込んでいく。その光景に、どうしても興奮を隠せない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫か、ウルル?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……にいさまの、いっぱい出ました……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "やがて、ようやく収まった俺の肉棒を口から離し、苦しそうに空気を求めるウルル。その口から、溢れた白い精が垂れていくのが妙にいやらしく見えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "すっごく熱いのが、いっぱい……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ごめん。ウルルの口が気持ちよくって……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いいえ、にいさま。ウルルには遠慮なんてしなくていいです\nウルル、にいさまのたくさん受け止められて、嬉しかったですから", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そう言って、嬉しそうに頬を赤らめるウルル。そのまま恥じらうように視線を逸らすと、俺の顔を見上げながら言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ですから、あの……今度はウルルも気持ちよくして下さい……\nあ、あの、にいさま?こんな後ろからで……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "この方が、ウルルの可愛いところがよく見えるから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "地面に四つん這いにさせながら、そのお尻を上げさせる。突き出されるような形になったウルルのお尻が可愛らしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あう……ぜ、全部見られちゃいます……\nで、でも、にいさまになら……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ごめん。なんかウルルの本当に全部を知りたくて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい……ウルルはもうにいさまのものですから、にいさまが見たい場所は全部見せちゃいますっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "羞恥と緊張から身体をガチガチにさせながら、けれどはっきりと言い切ってくれたウルル。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん。それじゃあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、そんなウルルのズボンへと手をかけ、ズリ下ろした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "な、なんか、この体勢だと確かに、すごいいやらしく見えるな……\nウルルのお尻が、なんだか凄く触りたくなる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "可愛らしい下着に包まれたウルルのお尻。張りのあるそれは、見ているだけでも楽しく感じる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あんっ……も、もう、にいさま、すっごくえっちです……\nでも、失敗しました。こうなるなら、もっとオシャレとかも考えてれば……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "いや、変に大人ぶるよりも、この方がウルルらしくて可愛いからいいと思うぞ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そ、そうですか?ならいいんですけど", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "それじゃあウルル、触るぞ……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい。にいさまの好きなように……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "俺は、もうガマンできないとばかりに、その瑞々しいなだらかな曲線へと手を伸ばした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "下着の上から、その曲線を撫で回す。そしてそのまま、秘裂の上を指でなぞった。ぴくん、とウルルの身体が小さく反応する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、あ……ん、ああっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "秘裂に沿って、少し激しく指を動かす。ウルルの呼吸がわずかに荒くなり、その声も甘さを含み始めた。\nそして続けているうちに、下着に小さなシミが生まれてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふあ……あ……にいさまの指……すっごく優しくて、ぞ、ぞくぞくしちゃいます……\nや、あぁ……な、中からはしたないのが出ちゃって……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "少し強めに秘裂を押すと、中からウルルの蜜がジワっと溢れだした。下着のシミが大きく広がっていく。\n俺はシミの上から、秘裂の中へと指を押し込んだ。俺によって広げられた入り口へと、下着ごと指先を挿入する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んあ、あ、ああっ……お腹の奥の方が……あ、熱くなってきて……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "うん……下着の方もこんなに塗れてて、指に絡んでくる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "下着越しに染み出してくる愛液。指に絡んだそれはネットリと熱い。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "脱がすよ。ウルル……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい……ど、どうぞ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "頃合いと見た俺は、ウルルの下半身を大聖堂の荘厳な空気の中にさらけ出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり、ウルルのすっごく綺麗だ……割れ目も、こんなに小さくて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "何も生えていない、可愛らしいウルルの股間。そこには、中から漏れた蜜で濡れた一本の筋がある。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルルの全部、見られちゃってます……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "一度汚した場所ではあるものの、あの時はここをしっかりとは見られなかった。ドキドキと速まる鼓動を落ち着かせながら、俺はその小さな割れ目を左右に開いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、やあ……開いちゃうのは、は、恥ずかしすぎて……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "大丈夫だよ。ウルルの、ほんと綺麗だから……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こぼれる熱い蜜と共に、ピンク色の肉壁が姿を見せる。薄く透明がかったピンクは鮮やかで、思わず見とれそうになってしまった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "すっごい鮮やかな桃色で……それが蜜に濡れてて……すごくいやらしい……\n奥の方から蜜がトロトロ出てきてる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "一度俺を受け入れ広がったそこは、まだ少し痛々しい。けれどその奥からは、次々と蜜が垂れてきている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさまがウルルをそんな風にさせてるんですよ……\nにいさま、責任とって下さいね……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ああ。ちゃんと気持ちよくなってもらう。こことか……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は言うと、ウルルの一番敏感な豆を、キュッとつまんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひゃんっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "瞬間、ウルルは大きく背筋を反らして鳴いた。同時に、大量の蜜がこぼれ出す。\n俺は、その蜜で指を濡らすと、そのままクリトリスを撫で回す。前回よりは少し強めに。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、そ、そこ、いきなりは……きゃうっ\nあ……は……あふ、ん、んんっ……!\nやあぁっ……こんな、びくびくってきて!あ、ふあぁん!背筋、そっちゃい、ます!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "相当に感じやすいのか、大聖堂中を響かせるような大声で、ウルルは甘く喘ぐ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルルの中から、ポタポタ垂れてきてる……こういうの大洪水っていうのかな……\nこんなに濡れてるの、初めて見た……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ふあ、あ、ああ!にいさま、指、ダメ、です!\nひ、あ、あふ……だ、だめぇ!おかしく、なっちゃうっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "感じて、大きく膨らんでくるそこを、更に強くいじった。早くウルルの中に入りたいとも思ったけれど、目の前で喘ぐウルルが可愛くて、少し意地悪を続けたくなる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ここもぷっくりしてきて……ウルルって、どこでも触る度に反応あって、それが凄く可愛いんだよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だってだってだって!にいさま、が!にいさまが感じさせるんですっ!!\nや、あ、ああ!もっと、もっと下さい!に、にいさまが欲しい、です!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ビクビクと身体を震わせ懇願するウルル。その姿に、俺ももうガマンできそうになかった。\nウルルの小さな身体を背中からしっかりと抱きかかえ、自分を、その入り口へと押し当てる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、挿れるけど、大丈夫かウルル?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ……は、はい……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "二度目とはいっても、まだ少し辛いだろう。その苦痛を和らげようと、俺はウルルの胸を片手でいじる。\nふにふにとした柔らかな感触が気持ちいい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさまの指が……気持ちいい、です……\nウルルの、小さいですから……ごめんなさい……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "少しうっとりとしながらも謝るウルルに苦笑する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんなに柔らかくて気持ちいいんだけどな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はそう言い返しながら、その可愛らしい胸を少し激しく揉みしだいた。\nそのまま、乳首を指の股に挟み込む。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "乳首も、いつの間にかこんなに硬くなってて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ふあ、あ、きゃうっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "それじゃあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ウルルが、胸からの快感に身体を震わせているそのうちに、俺はウルルの体内へと自分を押し進めていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んっ……んん!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "まだ少し苦痛を感じさせる声でウルルが喘ぐ。ウルルの中は前回同様にキツく、俺を容赦無く締め上げてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "く……前みたいな抵抗はないけど……でも、やっぱりキツイ……平気か?ウルル", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい……前よりは全然……だ、だから、にいさま、動いて下さい……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "それでも苦しいのは間違いないんだろう、その目尻に涙を浮かべながら言うウルル。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん。それじゃあ、ゆっくりいくから……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はゆっくりとウルルの中を動き始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……んく……う、あ、ああっ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "んう……や、やっぱりウルルの中、凄い、な……\nもう濡れそぼってて……溶鉱炉みたいに熱い……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ドロドロとした蜜でいっぱいのウルルの中。それの助けを借りて、ゆっくりと動く俺。\nその動きに合わせて、ウルルは甘い声で喘ぐ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "に、にいさま、のも、です……んあ……ふぁ………\nあ、はぁっ……あく……ん、あぁ……\nま、前よりも……にいさまを感じ、ます……気持ちいいのが、背筋、走って……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "その言葉には確かに苦痛もまじっていたけれど、それよりも強い甘さが感じられた。明らかにウルルは感じている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、もう少し平気かな……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、確認するように言うと、少しずつ腰の動きを速めていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、んう……ふぁ……ああっ……!\nに、にいさま、が……奥に、あ、当たって……ますっ", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "少しずつ、けれど確実にリズミカルになっていく腰の動き。ウルルの中からは粘着質を帯びた蜜がこぼれ、ウルルの嬌声は大きくなっていく。\nしっかりと俺に絡みついた無数のヒダは、その動きに合わせるように、俺をシゴき、感じさせていた。\n腰の奥が震え、今日二度目になる射精感が、俺の肉棒の根本に集まっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんなの……んあ、あぁ……んっ、あうっ……っ\nだ、だめ……あ、頭の中、が……し、白くなって……あ、ふあ、ああ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "う、あ、ああ!ウルルの中……し、締め付けて、くる……!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ずちゅずちゅと淫靡な音と共に響くウルルの喘ぎ。下半身を締め付ける快感と、脳髄を痺れさせる甘い声。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、やめ……絞りとられ、そうで……うああ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "今すぐにでも中に放ってしまいそうになるのを、辛うじて抑える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさまっ、をっ!ウルルに……あ、あく……んああっ!\nにいさまが……にいさま、ウルルの中、掻き回し、て……うあ、ああ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "それでも、熱いウルルの中は気持ちよくて、腰は止まってくれない。そのキツイ秘洞の中を、ただガムシャラに犯し続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさまっ、もっと、ウルルに……く、下さい……んああっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ブルブルと身体を震わせながら、ウルルは俺を求め続ける。俺自身も、ウルルの身体を求めて動き続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "も、もう、だ、だめです!な、何かきて……やあぁっ!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "瞬間、ウルルの秘洞が強く締まった。その刺激に、俺のガマンも崩壊する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、あ、ああっ……はふ……ん、う……あ、ああああああっ!!", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "ん、くう!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "達したウルルの絶叫と共に、俺もまたすべてを放出していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふあ、あ、あああ……にいさまの熱いのが……た、たくさん出てきて、ます……\nウルルに……ウルルにいっぱい注がれて……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "二度目とは思えない量が、何度も、何度もウルルの中へと解き放たれる。欲望を放つ心地よさに飲み込まれながら、俺は自分をウルルの一番深い場所へと突き立てていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふああぁ……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そして、その欲望と引き換えに、何か大きな力を自分の中へと吹き込まれていくように感じた。\nすべて出し終えた俺を、ウルルの中からゆっくり抜き取る。と同時、ウルルを満たしていた俺の精が、ごぽ、っと音を立てながらこぼれ落ちた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ほえ……にいさまの、こぼれちゃってます……ウルルから……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "はぁ……はぁ……ウルル平気か?放心してるけど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい……\nでも……これが祝福、なんですね……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "垂れていく俺をボーッと眺めながらウルルは呟く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にいさまに、ウルル、心も全部持ってかれちゃいました……\n相手がにいさまで、本当によかったです……", "speaker": "ウルル" }, { "utterance": "そんなウルルを、俺はもう一度強く抱きしめた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ウルル" ]
04_Tiny Dungeon BoD
046704h_converted.jsonl
[ { "utterance": "あ……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "目が覚めると、目の前にフォンの顔があった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あれ?えーとみんなは……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さあ。フォンが来た時にはもう誰もいませんでしたよ\nまあ、そういうタイミングを選んだんですけど……\nまあ恐らくは、ひ弱な姫先輩がぽっくり逝ってしまったので、起こすのはかわいそうだとこっそり帰った、というところでは", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "あー……その可能性は高いなあ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "実際、身体の重さはまだ取れていない。竜族の力の使い方を、まだ分かってないせいもあるんだろう。\nそれに、治癒魔法じゃ体力までは回復しないし。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まったく。やっと起きたと思えば……フォンに勝ったとはいえ、やっぱりまだまだ頼りないです", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "えーと……もしかしてフォンも、心配して様子を見に来てくれた、のか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なんでフォンが姫先輩の様子を見に来なくちゃいけないんですか?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "……今ここにいるのはなんなのかと……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "う……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "まあ本音を言うと、さっきいなかったから、ちょっと期待してた", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あまり大勢いる場所でのその……こういう行為は苦手なんです……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "拗ねたようにそんなことを言うフォンは、普通に可愛かった。俺は自然と浮かぶ笑みをそのままに、素直にお礼を言う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ありがとう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "べ、別にお礼を言われるようなことじゃあ……その……もともとフォンによるケガなんですし……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンはそっぽを向いたまま黙ってしまった。そんな態度はやっぱり可愛くて、どうしても口元が緩んでしまう。\nこうして椅子に座っているかぎりは、まだ帰ってしまうつもりはないらしく、それは俺にとっても嬉しいことだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……一つ聞いてもいいですか?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "それから数分の空白をおいて、フォンはボソリと口を開く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "?何を?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なぜ、フォンを叩かなかったんですか?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "いや、充分叩いたと思うけど。それも、その……女の子の顔……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まったくです。あれで顔の形が変わりでもしていたら、責任の一つも取らせたんですけれど……まあ、幸いこの通り、何も問題ありませんのでそれはいいです\nフォンが言いたいのは、なぜヴェルさまたち全員でフォンを倒さなかったのか、ということです\n今回の件、決着をつけるだけならフォンを倒せばそれでおしまいでした\n竜王という支えが出来た以上、ウルルさまだって、少しくらい時間がかかってもどうにか収まったでしょう\nだったら、闘技場でフォンを取り囲んでいたあの戦力。あれに姫先輩が加わってフォンをフルボッコにする。場合によっては性的暴行まで加えて精神までへし折る\nいくらフォンでも、あのメンバー相手に勝てるとは思えません。なのに、姫先輩はそれをしなかった\n自分が、いいえ、自分だけが尋常でなく痛い思いをする手段を選んで剣を握った\nなぜ、なんですか……?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "その済んだ翡翠のような瞳が俺をまっすぐに見下ろしている。\nそれは、どことなく俺の答えに対する期待みたいなものが感じられた。\nだから俺は、素直に答える。今更隠す必要もない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それだと、フォンが救われないだろ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "いや、だからさ、ウルルには当然笑っていてほしかったけど、同じようにフォンにだって幸せになってほしいんだよ\nフォンのお母さんは、自分のすべてをかけてもフォンを守ろうとした。竜族の兵器から\nだったら、フォンには幸せになる義務があるはずなんだ。だから、みんなで倒すなんて選択肢、最初から無かった", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の答えに、フォンは数回パチクリとまばたきすると、\n顔を真っ赤に染めて、慌てて視線を逸らした。\nそして、呆れたように溜息を一つ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はあ……まったくもう、本当にどうしようもないです。ダメです。ダメダメすぎます", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "いや、そこまでダメダメ連呼しなくても……さすがにへこむぞ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "違います!ダメなのは姫先輩ではなくて……その……\nまったく……まさかこんな人をここまで本気で好きになってしまうとは……\n本当に、フォンはダメダメです……\nとはいえ、まあ……現時点では竜王の最有力候補なわけですし、フォンにとっては逆に好都合?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンは、俺をチラリと見ると、嬉しそうに笑った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "何言ってるかなあ、この娘さんは", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まあ、どうせヴェルさまやノートさんが素直に納得するとも思えませんし。まだまだドタバタしそうではありますが", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "あはははは……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まるでさっきの騒動を見ていたかのような推測。お見事です。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まあ、正妻はウルルさまで構いませんので、とりあえずは二号さんということで", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "楽しげな笑みはそのままに、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "幸せにして下さい", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンは恥じらうように目を閉じると、その小さな唇を俺に重ねた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "どこまでも甘い、まるで果物のような吐息が、俺の身体に染み渡っていく。", "speaker": "地の文" } ]
[ "フォン", "姫" ]
04_Tiny Dungeon BoD
046707_converted.jsonl
[ { "utterance": "な、なんでしょう、これは……なんだか、すっごくドキドキしてます……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ベッドの上に横になりながら俺を見つめるフォン。暗い部屋の中、月明かりに浮かぶその顔は、不安と恥じらいで満ちていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ま、まだ、脱いでも触られてもいないのに……こ、これが視線で犯されている、というやつなのでしょうか……?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そこにはいつもの毒舌もなく、むしろ女の子としての可愛らしさが感じられる。\n本来の可愛いフォンの姿が、俺の視界に広がっている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫先輩、フォンのこともう犯してます……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "……そうかも。こうして見下ろしてるだけで、なんか期待しちゃってるし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "き、期待とか……あの……フォン、ちっちゃい、ですよ……?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そんなフォンの言葉に、俺はつい口元が緩んでしまう。確かにまあ、服の上から、それも横になっている状態を差し引いても、その膨らみは大きいとは言えない。\nとはいえ、むしろこれだからフォンらしくていい、とも思えた。この絶妙なバランスだからこそ、フォンは可愛いんじゃないかと思えてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、それはそれで趣がといいますか……可愛らしくていいなあ、と", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うっわ、可愛いとか言ってますこの人。そうでした、姫先輩、ウルルさまともう……なんという守備範囲の広さでしょう", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "いかにもな照れ隠しを言葉にし、ぶつけてくるフォン。そこには皮肉も嫌味も感じられない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ですがまあ……姫先輩に喜んでもらえるというなら……むしろ喜ぶべきなのかもしれません。その性癖も……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンは言うと、まるでその先を望むかのようにチラと俺を見上げてきた。その言葉に応えるように、俺はその服へと手を伸ばす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いかが、でしょうか……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "大きく左右に開かれた上着の下から、その膨らみを包み込んだ可愛らしい下着が現われる。\n同時に露わになる白い肌。肩から鎖骨にかけてのラインに、俺は思わず息を飲み込んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや……うん、すごくいいと思う。別にそこまで卑下するほど小さくもないし……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "これで小さくない、ですか……どうやら姫先輩は本当の本気でそちら側なのですね。僥倖です", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "まあ、小さくない、というかフォンに似合ってる、という意味でなんだけれど。\n本人的には結構気にしていたのか、そんなフォンの物言いがおかしかった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "で、では、その……ど、どうぞ。今からこの身体は姫先輩のものです。姫先輩のお好きに……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "好きにしていいの……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "じ、常識の範囲内でしたら、どうぞお好きに!", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "……なぜ言い直すかなあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は小さく苦笑すると、目の前の小さな膨らみに出来るだけ優しく触れた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひっ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "と同時、小さな悲鳴にも似た声と共に、フォンの身体が微かに跳ねる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "な、なんですか、今の。何かビリって……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "恐らくは自分で触れたこともないんだろう。初めての感覚に慌てるフォンの膨らみを、俺は何も言わずにブラの上から揉んだ。\n小さくても確かな柔らかさが、薄い布越しに指先へと伝わってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……こ、これ、変です……姫先輩が触るだけで……ピリって、きて……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "俺の力じゃなくて、フォンが俺で感じてくれてるんだよ。ほら、こんなに柔らかくて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ゆっくりとブラごと胸を揉みしだきながら、俺は先端があるだろう場所にそっと指を伸ばした。\n既に硬く尖り始めた感触が、そこにはある。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "先の方も、硬くなってきてる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ひんっ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "乳房の感触とは明らかに違う硬い感触。柔かさの中にあるそれがワンポイントになって、俺をより楽しませてくれる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……そ、そこダメ、です……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "まだ直接触れてるわけでもないのに……感じやすいのかな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の手に合わせるように甘い声をこぼすフォン。気持ちよさげなその声は、心地よく俺の耳へと届いていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あの、直接だともっと凄い、んですか……?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "それはまあ、もちろん……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だったら、直接お願いします……姫先輩の指……もっと感じたい……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "それは俺も同じだった。フォンのこの身体をもっと、直接触れて感じたい。感じさせたい。俺は頷くと、俺達の接触を邪魔するその布地をズリ上げた。\n可愛らしい膨らみが、小さく震えながら晒される。その中心には、ツンと尖った桃色の突起。\nそれは暗い部屋の中で、幻想的に浮かび上がって見えた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あう……あ、あんまり見ないで、下さい……やっぱり、ちっちゃいですよね……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "普段は特に気にしていたようにも見えなかったんだけれど、いざ見られるとなるとやっぱり気になってしまうらしい。\n本当におかしくないんだけどなあ。フォンらしくて。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まあ、どちらかといえば小さい、かな。でも、綺麗だと思う\n肌とか白くて、こんなにきめ細かくて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "言いながら、その滑らかな膨らみにそっと手を這わす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふぁ……あんっ。姫先輩の指、あ、あったかい……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "それに反応してか、フォンはその身体を、ぴくん、と小さく震わせた。直に触るその場所は、確かに小さいものの柔らかく温かい。\nまるで俺の手に吸い付くようにピッタリと合わさるその肌を、俺はゆっくりと揉みしだく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "吸いついてくるみたいに滑らかで……この先端もこんなにキュッて尖って", "speaker": "姫" }, { "utterance": "や、あ……本当です、ね……直接の方が、いっぱいビリビリします……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そのまま硬い先端を直につまみ上げると、フォンの羞恥に満ちた、だけど気持ちよさげな声が部屋に響いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫先輩に犯されてるんだって感じが……う、んっ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "あくまでも従順に俺の手を受け入れるフォン。あのフォンが今、俺の手の中で弄ばれている。それだけで、俺は充分に興奮していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ、フォンは今俺に犯されてる。だから、もっと奥の方も……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんなフォンをもっと辱めたい。もっと鳴かせたい。そんな意地の悪い考えが芽生えてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、こんな格好するんですか……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ベッドの上で、大きくその細い足を開くフォン。その足の間には、一番恥ずかしい場所を覆う最後の堤防がある。\nその薄く心許ない下着を、俺はじっくりと観察させてもらった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "フォンって、水着もそうだったけど、下着の方も可愛らしいの穿いてるよな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫先輩は、黒いのとかのがいいですか……?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "恥ずかしそうに尋ねてくるフォンに俺は苦笑する。もしここでその方がいいと言えば、間違いなく今後はそれを穿いてくるんだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺は似合ってればいいって思う方だから、今のままのフォンがいいかな。可愛いけど似合ってる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "変に背伸びをして大人ぶったフォンというのは今一つ想像できない。やっぱりフォンは、今のままでいいと思う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、次もこんなの穿いておきます……\nでも……どうせ脱がされちゃうんですよね?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "この後のことを想像しているのか、少し不安そうに尋ねてくるフォン。その言葉に、俺はむしろ期待を抱いてしまうものの、どうにか抑え込む。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ。でも今は、もう少し穿いたままで", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう言うと、俺はショーツの上からフォンの一番恥ずかしい部分へと触れた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んうっ!", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンの口から可愛らしい声が響く。それは、上下に動く俺の指に合わせて、更に大きく流れていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、やぁ……む、胸よりも、なんだかぞくぞくって……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "身体の奥から広がるその感覚にまだ慣れていないのか、フォンの身体が小さく震える。俺はその反応を楽しむように、秘裂の部分をゆっくりとなぞり続けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もう、少し湿ってきてるけど……やっぱり胸よりいい?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "やがて、ショーツの中央部分が湿り気を帯び始める。それは、紛れもなくフォンの身体が俺に反応している証だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "わ、分かり、ません……どっちも不思議な気分で……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "俺の指を、決して嫌がることなく感じ続けるフォン。そんなフォンをもっと感じさせたいと、俺は下着の上から秘裂に指を食い込ませた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、ああっ……ゆ、指ごと、食い込んできて……はあっ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンの中から大量の蜜が溢れ、ショーツに大きなシミを作る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "やっぱり分かるのかな。うん、中から一気に出てきて……下着の上からでも凄いぬるぬるしてる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ショーツの上からフォンをいじる度に、ヌルヌルとした蜜は量を増し、そのシミを広げていく。\nショーツ越しにも関わらず、俺の指はフォンの蜜で濡れきっていた。その奥の形すらもがうっすらと透けて見え、ショーツはもうなんの存在価値もない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんな、シミみたいに……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "や、やだぁ……み、見ないで下さい……汚いです……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンで濡れた指を、その眼前に見せてやる。指を開いてみれば、その間を細い蜜の糸が伸びていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でも、フォンはもうこんなだけど……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ひ、姫先輩のせいです……姫先輩のせいで、こんなに……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンは、そんな俺の手から恥ずかしそうに目を逸らすと、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まるで、お漏らしみたいに……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "真っ赤になって呟いた。自分の身体の変化が、相当に恥ずかしいみたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫だよ。違うのは分かってるし……それに、感じてくれてるって意味だし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんなフォンの可愛らしさに、俺のガマンも限界寸前まできている。俺はフォンのショーツをつまむと、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だから、そろそろ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "静かにそれをズリ下ろした。フォンは身体を硬く強ばらせていたものの、一切邪魔をすることなく、ただ脱がされていく自分の下着を見下ろしていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……あう……あうう……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "柔らかそうな下腹部の下、赤い茂みがうっすらと茂っている。そしてその先、フォンの女の子としての入り口があった。\nヴェルよりも幼い身体つきをしているのに、薄いとはいえちゃんと生えている。女の子の身体の不思議に、改めて驚かされた。\n俺はフォンの入り口に両手の親指を添えると、ゆっくりと左右に開いていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……これがフォンの……ほんと綺麗だけど、いやらしい形だ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "誰にも見られたことすらない、桃色の肉壁。その下の方には、フォンの奥へと続く、小指の先程度の小さな穴がある。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いやらしいのは姫先輩の視線です……やぁ……そんなに近くで見ないで下さい……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "その頬を真っ赤に染めて、必死に羞恥を耐えるフォン。けれど身体は小さく震えている。これは、さっきまでとは違う。恐らくは怯えのためだろう。\n男に、一番恥ずかしい場所を初めて見られる。その事実にフォンは確かに怯え、けれど同時に、その視線に感じてもいた。\nフォンの小さな入り口の中から、透明な液体が垂れてくるのがハッキリと見える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だめぇ……見られてるだけなのに……こ、こぼれちゃう……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "俺は、その液体を人差し指ですくうと、そのまま親指と合わせ、開いてみた。細く透明な糸が、さっきと同じように伸びていく。\nけれどその粘着力はさっきよりもかなり強かった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "凄い……フォンの身体の中からどんどん溢れてくる。糸も少し引いて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ち、直接見せないで下さいっ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "恥ずかしがるフォンの反応が見たくて、俺はそれを再びかざしてみせた。フォンはいやいやをするように顔を逸らす。\nが、すぐに拗ねたような目で俺を見ると、怒ったように言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それよりも!見てるだけじゃなくて、もっと……あるじゃないですかっ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "うん、そうだな。ごめん。フォンの綺麗で可愛らしいから、つい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "可愛いってなんですか、可愛いって……もう……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そういう態度のことだよ、と言いそうになるけれどどうにか堪える。フォンのことだ、もし言っていたら、むくれてしまうに違いない。\n俺はフォンの秘裂へと触れると、そのまま割れ目の中で上下に動かした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひうっ!\nうぁ、ああっ……ぐ、ぐにぐにしないで……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンの恥ずかしい場所は、熱く火照っているようだった。\nすっかり濡れそぼったそこを指でこする度、フォンは頭を振りながら甘く喘ぐ。その声を聞くだけで、俺は充分に興奮していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "フォンのここ、ちっちゃいのかな……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "フォンの体格同様に、思っていたよりも小さな秘裂。そこにある桃色の柔肉をいじりつつ、俺はそっと秘裂の頂点の部分に指を這わせた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やあっ。そこは、一番敏感、なんです!も、もっと優しく……!", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "まだ包皮に守られ、その一部を覗かせただけの小さな突起。そこに触れた途端、フォンの身体がビクン、と大きく跳ねる。\nその敏感な突起は、もっと触って欲しいと望んでるかのように、興奮し充血していた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、だめ、ですっ。やめないで……そ、そうです。優しければ別に……ん、あ、はあんっ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "さすがに初めての子には刺激が強すぎるかと指を離すが、フォンはそれを嫌がり、むしろ懇願してきた。\n俺はフォンの蜜を充分に塗りたくった指で、その突起を優しく撫でる。\n小さな身体をぴくぴくと震えさせながら、フォンはその刺激を味わっているかのようだった。\n身体からこぼれる蜜は白みを増し、俺の指の動きと共にピチャピチャと音を立てる。同時にフォンの声も甘さを増し、気持ちよさげに小さく喘いでいた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "フォンのここ、凄い温かいな。それに、音もいやらしく聞こえる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はぁ……あう……お、お腹の方が、ジンジンってきて……\nな、なんだかむずがゆい気分、です……ダ、ダメ、こんな、の……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "トロトロと垂れてくる蜜が、俺の手をベタベタにしている。熱いフォンの身体はその小さな入り口を俺に見せたまま、俺を見上げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんでこんなに……姫先輩が欲しいんで、しょう……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "甘く荒い息を吐きながら、フォンは潤んだ瞳で俺を見つめる。そのまま数秒視線を空中にさまよわせ、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひ、姫、先輩っ!", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "覚悟を決めたように俺を呼んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いいのか?初めてでこんな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい。フォンはされるままというのは嫌いですから。奪われるんじゃありません。フォンがあげるんです", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "俺の上にまたがるように乗りながら、フォンははっきりと言い切った。\n自らをスカートをめくり上げ晒したその入り口からは、白く甘い蜜がポタポタと垂れてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それとも、姫先輩は従順な乙女を力尽くで、がお好みですか?そちらがよければ……その……それでも構いませんが……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "いや、これでいいよ。俺も、フォンはされるままの子だと思ってないから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それに、女の子を無理やり、というのは好きになれない。そんな形で身体を重ねても、気持ちよくなれるとは思えない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はあ……困ってしまいますね、これは", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そんな俺の言葉にフォンは深い溜息をつくと、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "フォン、姫先輩に何を言われても嬉しくなってしまうみたいです……こんな、心まで蹂躙されてしまっているなんて……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "小さく微笑んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いいです。それならそれで、フォン自ら動いてその愛情と忠誠を示すまでですから", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "言って、目の前で硬く怒張したそれへと視線を落とすフォン。その笑顔がたちまちのうちに引きつった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にしても、これが男性の……グロテスクです……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "いやあ、そういう言い方されるとちょっとへこむかも。一応、俺の一部だし", "speaker": "姫" }, { "utterance": "分かっています。姫先輩の一部である以上、それがどんなものであろうとも愛してみせます", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "覚悟を決めたように言い切り、ちょん、と俺に触れるフォン。その刺激に俺のものがわずかに動き、フォンは慌てて手を引っ込めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃんっ。な、なんか今、ぴくっていいましたよ、これ!?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ごめん。フォンにつままれて、ちょっと感じてしまいました", "speaker": "姫" }, { "utterance": "唐突なさっきのフォンの行動に、俺はさらなる怒張を見せた。その反応に、フォンは素直に驚いてみせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "へ?な、なるほど……色々と不思議なギミックがあるわけですね……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンは感心した風に俺のものを眺めた後、もう一度、恐る恐る手に取った。フォンに握られてると思うだけで、少し危ない。\nそしてそれを、自分の入り口にくちゅり、とあてがった。熱いフォンの体温が、直接俺に染み渡ってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、いきますね\n姫先輩が、清らかな乙女であるはずのフォンを、その硬くて大きなもので引き裂き汚す瞬間です", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "間違ってないけど凄い言い方だなあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "フォンの生涯ただ一つのものを、今差し上げます……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "さすがに怖いのか、少し不安そうに言ったあと、フォンはゆっくりと俺をその身体に埋め始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……くっ!", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ぷつん、と何かを引き裂くような感触と共に、俺は一気にフォンの身体に沈み込んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あは……は、入りました……入ってます、よね、これ……?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "赤い筋のようなものをその結合部から流しながら、フォンが笑って見せる。その目元に浮かんだ雫は、決して偽物なんかじゃないだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ああ……フォンの中、凄い熱いよ……\nだけどキツキツで……フォン、大丈夫か……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "熱くドロドロになったフォンの体内。初めて異物の侵入したそこは痛いほどに狭く、俺を力一杯に締め上げてくる。\nここにいるだけで放ってしまいそうなそれは、間違いなく気持ちいい。けれど、あんな一気に挿入したフォンは、そうはいかないだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そこでフォンの身を気にして下さるあたり、やっぱり高評価です\nた、確かにちょっぴり痛いですが、想像していたほどではありませんから問題なし、です", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "顔を歪めながらも笑ってみせるフォン。そこには確かに苦痛はあるけれど、どうやら本当にガマンできる程度みたいだ。少しホッとする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "むしろこんなにあっさり入ってしまうあたり、女として何か負けてしまったり勘違いされてしまってないかと不安だったりもするのですが……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そんなフォンの言葉に、俺は思わず呆れてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そんなことで疑うほどバカじゃないです。それにフォンの中……凄い気持ちいい、し……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "粘膜越しに伝わってくるフォンの体温は、俺を焼き尽くそうとしてるように熱い。そして、ギュッと俺を締め上げる無数のヒダ。\nここは、いるだけで純粋に気持ちいい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そう言っていただけるなら……安心、です。姫先輩のものも、フォンの身体を貫いて……\nフォンの身体の奥、に……熱くて太い串を刺されたような……これが、姫先輩……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "まるで身体の奥で俺を感じるように微笑むフォン。そしてゆっくりと、腰を上げ始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ぐ……っ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それだけで、何かを搾り取られそうになるほどの快感が、俺の肉棒から発した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、動いた方が気持ちいいって、聞きました、が……んっ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "が、さすがに辛いのか、フォンは顔を苦痛に歪める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ、それはもちろん……で、でも、初めてだし無理は……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "慌てて気遣う俺だが、そこで改めて気がついた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "って言っても、フォンだし、無理だよな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい♪よりよい方法があるのに、あ……それをしない、なんて……はぁ……んう!", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ゆっくりと、試すように腰を動かしていくフォン。ぴりぴりとした摩擦が、そのまま快感となって俺の亀頭から脳天へと背筋を走っていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ……が、頑張ってみます……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そして、まるでテストが終わったかのように言うと、一気に抽挿を開始させた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んあぁ!", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ぞくり、とした快感が走った。\n同時にフォンが、思い切り背筋を反らす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うあぁ!フォ、フォン!いきなり速いって!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "な、なんですか……この、頭に突き刺さる、ようなビリビリ、は……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "明らかに快感を含んだ声をあげながら、フォンは腰を上下させ続ける。その度に無数のヒダが俺を刺激し、擦り合う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひ、姫先輩は、フォンの中でこすれ、て……んあ、あ、はあっ\nダ、ダメ……声が……は、あ、んくうっ!身体……震えちゃい、ます……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "すっかり溢れた蜜が潤滑油となり、俺達をスムーズに繋げてくれていた。ぐちゅぐちゅといやらしい水音が周囲に響き、それが更に俺達を興奮させる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、うぐ……これはまずいって、フォン!こ、こんなの、すぐに……\nだ、だめ、だ!頭が、白くなって……!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "フォンの中を蹂躙しているんだという征服感。それが俺の快感をより増幅させていた。初めてのフォンの中は狭く、まだ固い。けれどそれでも、俺を懸命に刺激してくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……あ……ん、ふぁ、あ、ああっ……い、痛みと気持ちよさが、重なって……んく、あ、んんっ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "それはフォンも同じなのか、体内で蠢く俺に、甘い声を流し続けていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ぞくぞく、きて……あ、これ、凄いかも……んあ……あぐ、う、ああっ\nす、凄……深い、ですっ……んあぁ!ふあ、あ、はぁ……コツンって、あ、当たって……痺れ、て……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "一番深い場所。その子宮口だろう場所にコツコツと当たる度、フォンは更に大きく身体を震わせた。\n背筋を走る痺れるような快感に、俺の根本へと欲望が集中しいく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はぁ……あぐ……フォンが、擦れて……だ、だめ、だって!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もういつでも出せてしまいそうなそれを、必死に押さえつける。\n出したらここでこの快感が終わってしまう。まだこれを感じていたい。感じ続けたい。そう思わせる程に、フォンの身体は危険だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ど、どうぞっ……いつ、でもっ……あ、はぁ……あんっ\n姫先輩の、なら……ぜ、全部……受け止められ、ます!ガマンはやめて、下さいっ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そんな可愛らしい言葉が、更に俺を興奮させる。この小さな身体の中に、すべてを解き放ってしまいたい。そんな欲望を滾らせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "フォンも、も、もう、飛びそうで……ひ、ぐ、あ、ああっ……あああ!", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "唐突にフォンの秘洞が締め付けを増した。ただでさえ限界寸前だった俺がそれを耐えられるはずもなく……", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、あ、あぐっ!フォ、フォン!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、フォンの中へと一気にすべてを解き放っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、あああああぁぁっ!", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そしてフォンもまた、それを待っていたかのように全身を奮わせながら達してしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、く……!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こ、この熱いの……姫先輩、です、か……?\nな、何度も、何度も……びゅーって感じに……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "びゅくんびゅくんと痙攣しながら、フォンの中に何度も放たれていく俺の白い欲望。それはフォンの狭い中をたちまちのうちにいっぱいにしていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "わ、悪い……止まらなくて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "フォンの中、溢れそう、です……あ……\nふあぁ……姫先輩が……こんなに凄いだなんて……\nこれは確かに……参ってしまいそうです……他のみなさんもきっと……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "放たれる俺をどこかうっとりとしながら受け止め続けるフォン。その物言いに、さすがに俺も自分を擁護する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、言っておくけども、これで落としたりしたわけじゃないぞ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "フォンはもちろんですとばかりにクスりと笑うと、そっとお腹を撫でながら言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でも、不思議です……これは多分、他の男性とでは気持ちよくなれない……そんな感じがします……こんなに気持ちいいのに……\nこれはもう、姫先輩としか無理みたいですね……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そして、俺に可愛らしく微笑んでくる。それは、これを見られるならもうどうでもいい、と思ってしまえるほどに魅力的な笑顔だった。\n事実、再び反応してしまった俺に、フォンは呆れたように、けれど優しく笑ってくれた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "フォン", "姫" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "では、二つ目といこうじゃないか", "speaker": "ローブの人物" }, { "utterance": "そのローブの人物は、あっさりと言い放った。\nノートやシャルに学園長、俺の周りにいた大切な人達が三人も死んだ未来。それを、まるでトランプか何かの結果みたいにバッサリ切り捨て、言い放った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "残る扉は『ノート=ルゥム』と『ウルル=カジュタ』\nさあ、選べ。どちらを次の導き手に選ぶ?", "speaker": "ローブの人物" }, { "utterance": "……未来を、まるで洋服でも選ぶみたいに言いやがって……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "心底腹が立つ。こいつはいったいどういうつもりで、何のために俺達の未来を弄ぶのか。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああ、いいだろう。選んでやるよ!俺が次に選ぶのは!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だったら、見てやろうじゃないか。そして少しでも抗ってやろうじゃないか。\n目の前に浮かぶ二つの扉。俺はその一つの把手を、力一杯に掴んだ。\n選んだ扉は――", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルル=カジュタの扉", "speaker": "ローブの人物" } ]
[ "ローブの人物", "姫" ]
04_Tiny Dungeon BoD
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[ { "utterance": "夕食後、一息だけ付くと、俺は約束通りノートの部屋へと向かう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノート、いるかな?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "軽く扉をノックしながら呼びかけると、返事はすぐにきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、はいっ。開いてますから、どうぞ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "余程緊張していたのか、裏返った声に苦笑してしまう。俺はドアノブを掴むと、静かに扉を開いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん、少し遅くなった", "speaker": "姫" }, { "utterance": "い、いえ。ボクの方こそ、あの、いきなり呼びつけて……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "部屋にはノートしかいなかった。アミアは気を利かせて、友達の部屋にでも行ったのかな。\nそのしゃべり方からも、ガチガチに緊張しているのが分かる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "と、とりあえずその……どうぞ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "少し長くなる、ということなのか、ノートはベッドの上に俺を座らせた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それで……き、聞いて欲しいこと、なんですけども……あ、あの……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺の隣に座りながら、何かを言おうとするノート。けれど、いざ踏み込もうとしたところで、やっぱり引いてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……そんなに、言うことが辛いような話なのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……正直に言うと、怖いです。姫くんのボクを見る目が……今までと変わってしまうんじゃないかって……\nボクの正体に関わる話ですから", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの正体……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "言葉の意味が分からずに、思わずノートの身体を見回してしまう。けれどどうしても、普通の女の子にしか見えない。\nそんな俺の疑問に気付いたのか、ノートは寂しげに微笑むと、ゆっくりと首を左右に振った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "25年前に起こった滅界戦争の被害は相当なものでした。多くの命と、多くの大地……三世界の王すらもが、その戦争による傷や被害によって亡くなりました\nそれぞれの世界の住人たちも他世界の住人に対する恐怖を抱き、戦争は終結したとはいえ、他種族に対する猜疑心はそう簡単に消えません\nその恐怖は、戦争終了後も、他種族に対する強力な兵器の研究、という形で残されたんです", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "残された……?いや、ちょっと待った\n確か、戦争の終結時に結ばれた世界間条約で、あまりにも危険で凶悪な兵器と、それに対する研究はすべて破棄の上で禁止されたんじゃ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい。確かに破棄され、そして禁止されました。あくまでも、表向きは……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "表向き?それじゃあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ノートの言葉に、思わず聞き返してしまう。その言葉が本当なら、つまりはどの世界も……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "恐らく、本当に破棄し研究を止めたのは、ウルルちゃんが受け継いだ竜界だけだと思います。他の二世界は……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "確かに、あのウルルがトップである以上、竜界がそんな危険な研究を許可するとも思えない。でもそれなら、学園長やルアンさんだって……。\nそんな俺の考えを打ち消すように、ノートは再び首を左右に振った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ウルルちゃんを中心に完全に一枚岩となっている竜族と、他の種族は大きく違います\nどれだけトップが強力な力を持っていても、同じように種族を支えている上層部の方たち、その意見を完全に無視はできません\n事実神族は、とある非人道兵器の研究を続け、そして完成させました", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "完成させた?その、他種族用の危険な兵器を?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい。神造魔道生物、実験番号NO10\n憑依兵器、ノート=ルゥムを", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "わけが分からなかった。ノートが今、何を言ったのか、その意味がまったく分からなかった。\n神造魔道生物?憑依兵器?実験番号?NO10?どれも意味が分からない。何一つ意味が分からない。\nもしかしてノートは、自分がその危険な兵器だ、そう言ったのか?\nただ唖然とノートを見つめる俺に、ノートは肯定するかのように頷いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "圧倒的な魔力を武器に戦う魔族に対し、神族の力の源は、信仰です。一人ではなく、多くの仲間と共に戦うことによる集団心理。みんなとだったら怖くない\nその心理を逆手に取り、常に大勢と共にある、と心に刻み込むことで死に対する恐怖を極限まで薄め、潜在能力を引き出した兵士へと変える。それが憑依兵器\n非人道的ではありながらも、神族の力の源を利用したこの兵器は、大きな期待がかけられていました\nでも……失敗でした\nさっきも言いましたけど、神族の強さは信仰です。集団心理です。仲間意識です\nこの憑依兵器を使うと、心に刻まれたその意識が、心の深奥、魂を侵食してしまい、解除ができなくなるんです。残るのは、常に大勢と共にあるという錯覚だけ\n結果、統率不可能な状態となりました。一人しかいないのに、大勢いると錯覚して突撃してしまう神族たち……\n大勢であることが強さなのに、一人で挑めば勝てるわけありません。各個撃破されちゃうんです\n結果、研究は凍結されました", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "戦争は、闘技場で戦うような一対一のものとはまるで違う。大勢の戦士の中に一人で飛び込むなんて無謀、余程のトップレベルでもなければ死ににいくだけだ。\nそれはもう、兵器なんかでなく、ただの自殺願望にすぎない。そんな研究が凍結されるのは当たり前だろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "本当なら、その研究はそれで完全に消滅するはずだったんです。ですが、改めて始まったあるプロジェクトが、それを再び蘇らせることになってしまいました\nそれが、グラン・ルナプロジェクト", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "グラン・ルナ……完全銀髪……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "言葉のままのプロジェクトです。ここ数百年生まれていない、神界の希望にして切り札、グラン・ルナ。生まれないのなら、自分たちで作ってしまえ、というものです\n戦争中、かなり早い時期から研究されてたらしいんですよね、そのプロジェクト\nその結果は言うまでもありませんよね。ここに、ボクがいるんですから", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "笑顔で伝えられたその言葉に、思わず息を呑んだ。作られた。さっきノートが言った言葉の意味がようやく繋がる。けれども、それは……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "神王さまと神王妃さまの遺伝子情報を元に、様々な人工的改造を施し、試験管の中で作られた神造魔道生物。実験番号NO10。それがボクなんです", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そんなことが可能なのか……?正直、信じられないレベルだな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、作られた存在であるというのが重要でした。魂というものを持たない存在。それが持つのは、魔法で作られた、計算による偽物の感情表現\n偽物の心しか持たない人形には魂なんてありません。憑依兵器を使おうとも、侵食されることがない。持ってないからしようがないんです\nそしてあと一つ。憑依兵器として統率が可能となっても、力が弱ければやはり無意味なんです。だって、引き出す潜在能力がないんですから\nだからこそ、このプロジェクトは最適でした。神界の伝説にして英雄とまで言われるグランルナの力。そのすべてを引き出された最悪の兵器\nその力は、想定されていたものを遙かに上回っていました……恐らくは、あの黒翼すらも軽々と上回るほどに……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの話は、常識から言えば信じられるものじゃない。だけど、ノートがそんな嘘をわざわざ話すとも思えない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どう、ですか……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "小さな声で、怯えるように俺を見上げるノート。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "今の話は、全部真実です。こう見えてもボク、神界の最高の技術で作られた……お人形、なんですよ\n神族の敵を、殺すための……\nボクのこと……どう見えますか?こうして二人きりでいて、怖いと思いませんか?\nボクが今その気になれば、姫くんなんて、3秒もあれば殺せちゃうんです", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "あはは、と自嘲の笑みを浮かべながら言葉を続けるノート。俺はやっと理解した。\n人を殺すために作られた自分に……ノートはずっと怯えてきたんだ。\n普通の人とは違う自分。簡単に人を殺せる自分。ただの人形である自分に。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まったく思わない", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だからハッキリと言い切ってやる。嘘でも冗談でもない、本当の気持ちを。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ほえ……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺の答えに、ノートは思わず不思議そうに首を傾げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノートの話は信じるよ、全面的に。ノートが作られた存在だっていうのも、兵器だっていうのも。そんな嘘をつくはずがないもんな\nだけどさ、どこからどう見ても、怖いとは思えない", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だって、ボク……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そう。今俺の目の前にいる女の子は、確かに兵器だ。簡単に人も殺せる\nだけどそれ以前に、ノートだ。俺のよく知ってるノート=ルゥムだ\nだれがどう見たって、ごく普通の女の子だろ。ちょっと……どころじゃない、凄い力を持った女の子。それだけだ\nそんなの、ヴェルやウルルだって同じだろ。彼女達だって、その気になれば簡単に人を殺せる。だけど、殺さない\nそれは、どんなに凄い力を持ってたって、ヴェルだからだよ。ウルルだからだよ\nそれから、ノートだからだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ぽろり、と、唐突にノートの瞳から涙がこぼれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あれ?す、すみません。ごめんなさい。本当に、いきなりこぼれてきちゃって……\nな、なんでなんでしょう……止まって、くれません……あれれ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "いいよ、泣き止まないで。泣きたいだけ泣いちゃっていい\n女の子っていうのは、泣いてもいいんだよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、あは……あはは……そ、そうなんですね……ボク、女の子……なんですよね\n女の子で、いいんですよね……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "泣きながら、俺にしっかりとしがみつくノート。それはまるで、今までの分を取り返そうとしてるみたいな涙の量だった。\n憑依兵器だなんて言われても、正直実感は湧かない。だけど、戦争中の話から考えれば、それがどんなに酷い兵器なのかは想像できる。\n自分が、そんな存在だと知った時、ノートはどう思ったんだろう。もし俺が、人を殺すために生まれたんだと聞かされたら、それをさせられたら、どうなるだろう。\n俺が思ってる以上に、きっとノートは苦しんできたはずなんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫くん……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "やがて、ようやく泣き止んだノートが、そっと顔を上げて俺を呼ぶ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お願いが……あります……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "真っ赤になって、恥ずかしそうに言うノート。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボクを、受け入れて下さい。女の子としてのボクも、兵器としてのボクも、グラン・ルナとしてのボクも……ボクの身体も心も、全部受け入れて、下さい\nボクの力に、なって下さい。ボクがこれからも、ノート=ルゥムでいるために。誰かを殺すために作られた、そんな運命と戦っていくために", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "いや、あの、それって……つまり……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ボ、ボクの初めて、を、捧げます……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "お、俺でいいのか……?俺みたいな人族に、神族の第一王女が、その……純潔を……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "純潔だけじゃありません……ボクの全部を、です……\n姫くんになら、ボク、大丈夫ですから……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "恥ずかしそうに、えへ、と笑うノート。そんな笑顔に逆らえるはずがない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ノートのすべてを受け入れて、これから一緒に戦っていく。誓うよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……はい。ボクも……誓います", "speaker": "ノート" } ]
[ "姫", "ノート" ]
05_Tiny Dungeon BfY
012403_converted.jsonl
[ { "utterance": "ベッドの上にぺたりと座りながら、俺をジッと見ているノート。\n俺にすべてを捧げると言いはしたものの、やっぱり恥ずかしくてたまらないらしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その……無理に今日でなくても……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こういうのは無理にするものでもないし、また覚悟ができた時にすればいい。少なくとも今日は、ノートに対し誓うことができた。\nけれど、そんな俺の言葉に対し、ノートは首を左右に振った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いえ、大丈夫です……\nか、覚悟は出来てるんですよ?ほ、本当なんです。で、でもあの……や、やっぱり恥ずかしくて……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そう恥じらいを必死に堪えようとするノートは可愛くて、思わずそのまま抱きしめたくなってしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それからその……ボク、ちゃんと出来るでしょうか……兵器なのに……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そして、そんな下らない理由で不安がるノート。目の前にいるこの可愛い女の子を見て兵器だなんて言う奴は絶対にいるはずがない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "大丈夫だと思うけどな。その、胸とか見る限りは……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その大きな膨らみへとわざと視線を送りながら、俺は言った。本当に立派な膨らみだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はうぅ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートは赤くなりながらも、意を決したようにスカートを握る手にキュッと力を込めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それじゃあ姫くん……見て、下さい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そう言って、恐る恐るその短いスカートをめくり上げていく。\n白いスカートの下から覗く黄色い布地に、俺の目は釘付けになっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ご、ごめんなさい……あまり可愛いの持ってなくて……\n見てもあんまり面白くないと思うんですけど……で、でも、どうぞ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "余程恥ずかしいのか、その手が小さく震えていた。俺を見ることもできないのか、視線もあらぬ方向を向いている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや……その、結構興奮してる\nやっぱり、ノートが自分から見せてくれてるっていうのが……凄い……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "けれど、その恥じらってる姿が、俺を逆に興奮させていた。\nあのノートの下着というだけでも結構なものなのに、よりにもよってノートが自ら俺に見せている。これで興奮するなっていう方が難しい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、恥ずかしいんですよすっごく。でも、姫くん、だから……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートにとって、この行動は本当に羞恥の限界だろう。だけど男としても俺は、もっと先まで求めたい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "できれば……上も……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな俺の希望に、ノートは小さく震えながらも頷いてくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ど、どうぞ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "上着の上半身部分が緩み、中から下着に包まれた膨らみが姿を見せる。なんていうか……思ってた以上に大きいな……凄い。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱりノートの凄いな……まだブラがあるのに、こんな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "思わず口にだしてしまった俺の感想に、ノートは真っ赤になったままで小さく尋ねてくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "男の人って、やっぱり胸の大きさとか気になっちゃうんでしょうか……\nその……みんな、最初にボクの胸、見るんです……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "確かにまあ、これだけ立派なものになれば服の上からでも目立つし、しかも持ち主が普通の女の子でなく、ノートとなればなあ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノートの場合、大きいだけじゃなくて可愛いから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こんな子がこんな立派な膨らみを持って歩いていれば、俺だってつい目をやってしまう。\nそして、それだけのものが、今俺の目の前にある。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあその……少しだけ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、下着の上から、そっとノートの胸に手をやった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃっ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "触れた瞬間、ノートの口から小さな悲鳴のような声が漏れた。俺は慌てて手を引っ込める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "やっぱり、いや?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、大丈夫、です。ちょっと驚いてしまっただけで……\n姫くんの手、ですもん", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "羞恥でいっぱいいっぱいになりながらも、ノートは抵抗しない。ギュッと固く目を閉じて、一生懸命に俺を受け入れようとしている。\nそんなノートの姿に嬉しくなりながらも、俺は改めて手を伸ばした。\nふかっ、という感触と共に、その膨らみの中に指が埋まる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "触ってみると、凄いな……その……沈み込むっていう感じで", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こんなに柔らかいものなんだ……それに、柔らかいだけじゃなくて、押し返される感じがして……触ってて、気持ちいい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "な、なんだか、変な感じ、です……他の場所……こうなっちゃうんでしょうか……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺に触られて、やっぱり何か感じているらしい。俺の手が動く度に、小さくピクピクと震えている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どれくらいかは分からないけど、多分……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ノートの言葉に、俺の中で他の場所に対する欲望が膨らんでいく。\nノートの身体を、一番恥ずかしい場所までも、全部見て、触りたい。俺はノートの細い身体を、そっと抱き寄せた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……や、あ……そこ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "服を脱がせ、ノートの身体を抱きかかえるように後ろから手を回す。\n下着の中へとそっと手をいれると、そこには柔らかな草むらと、縦に割れた唇の感触とがあった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うわっ。ノートのここ、こんな熱いんだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その唇をそっと指で押し開くと、ノートの熱が伝わって来る。そのまま、グニグニとした柔らかな秘肉を上下に撫でた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んくっ……あ、あんまりそこは、いじらないでぇ……\nそ、そこ触られてると……ボク、へ、変な子になっちゃいそう、で……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "恐らくは、初めての感覚を懸命にガマンしているんだろう。俺のなすがままになりながらも、こぼれそうになる声を抑え込むノート。その反応が、更に俺を興奮させる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノートはこっちの方が好き?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんなノートの反応に、俺は下ではなく、上に意識を集中させた。\nズリ上げたブラの下から、大きな球体が二つこぼれ落ちる。俺はその桜色の先端を、少し強めにつまみ上げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……や、やんっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "さすがに敏感な場所なのか、ノートはびくんと身体を震わせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "つ、つままないで……くださ、い……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "どうやらこっちはかなり敏感みたいだ。俺がつまんだ乳首をこねるたび、その背を小さく反らして喘ぐ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん……でも凄い硬くなってるから……こんな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして突起を軽く爪弾くと、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んあぁっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートは大きく背を反らし、天井を仰いだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "凄い……今、この中からいきなりたくさん蜜が出てきた", "speaker": "姫" }, { "utterance": "下の唇から溢れた蜜が、一気に俺の指と下着を濡らす。俺はそのまま、濡れた指先で秘裂を上下に刺激した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、あ、ああんっ。び、びりびりって来て……背、背中が震えちゃい、ます!\nん、う、あ、ああぁんっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "胸と秘裂、両方からこみ上げる刺激に、さすがに耐えられなくなったのか、ノートの口から甘い声がこぼれ始める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こっちも、こんなビショビショになってる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの中から溢れた蜜で、もうすっかり濡れそぼっている秘裂。下着も思い切り濡れて、透けて見えそうなほどになってしまっている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ご、ごめんなさい……でも、あの……お、おもらしじゃなくって……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "真っ赤になって、慌てて弁解しようとするノートが可愛い。さすがにこれがそれじゃないことくらいは分かっている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん、分かってる。ノートが、感じてくれてる証だから……\nでも、ここがこれだけ濡れるってことは、その先も……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "この下着の中にある、ノートの本当に恥ずかしい部分が見たい。そしてノートを奪って一つになりたい。ズボンの中の俺は、自分でも驚くくらいになっている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……はい……姫くんが、見たいなら……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そしてそんな俺の希望に、ノートはいやがることなく頷いてくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こ、この格好……すごく恥ずかしい、です……\nこんなに足……開いちゃって、はしたない……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ベッドの上に、転がるようにして横になるノート。大きく開いた足の間には、形すら分かるほどに濡れてしまっている下着があった。\n恥ずかしそうに、けれど不安げに俺を見上げるノートが、本当に初々しい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん。俺も、ノートのが見たくて、ちょっと焦ってる\n凄い興奮してて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい。男の子が女の子の裸を見たいのは普通、ですから……\nでも、ボクが見せるのは、姫くんだけ、ですからね……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "お願いですから信じて下さい。そんな目で俺に訴えてくるノート。大丈夫。ノートはそんなことを気安く出来る子じゃないっていうことくらい分かってる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もちろん。他の奴になんか、むしろ見せたくない", "speaker": "姫" }, { "utterance": "このノートの姿は、あくまでも俺だけのものだ。だから、ノートのすべてを、今俺だけのものにする。\n俺は、ノートの最後の下着に手をかけると、一番恥ずかしい場所をさらけ出させた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これが、ノートの……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "淡い銀色の草むらに守られるように、ピッタリと合わさった割れ目が縦に走っている。\nそこからは透明な蜜が溢れ、下腹部にそって垂れていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ピッタリ閉じてて……女の子のって、ちょっと綺麗だな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんなこと、ないです……そこは汚いです……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "目を固く閉じて、必死に羞恥と戦うノート。その全身が小さく震えている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その……中、見るよ?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は……はい……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺はノートの秘裂に両手を添えると、そっと左右に開いた。濡れた桃色の秘肉が、その奥から姿を見せる。\nこれが、ノートの……。女の子にとって一番恥ずかしいその入り口を、俺はついじっくりと眺めてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あう……じ、じっくりと見ちゃ、いや、です……ボク、恥ずかしくって……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "それでもノートは隠そうとしない。その手をベッドの上で開き、俺の視線を耐え続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんな小さい所に入れるんだな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "秘裂の下の方に、狭くて小さな入り口を見つけた。そこはノートの初めての証で、キュッと狭まっている。本当に、ここに入れて大丈夫なのか……?", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、大丈夫、です。女の子は、好きな男の子を受け止められるように、出来てるんですから……\nですから、大丈夫……ですよね……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "いや、俺に聞かれてもその……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺も初めてである以上、なんとも言えない。こうして見る限りでは無理なんじゃないか?とも思ってしまう。\nだけどノートの言った通り、女は男を受け入れられるようになっている。だったら、ノートだって俺を絶対に受け入れてくれるはずだ。\n俺はすっかりいきり立った自分を取り出すと、その入り口へとあてがった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う……ぐ……っ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの身体を強引に押し開きながら、俺のものが埋まっていく。真っ赤な純潔の証が垂れてくるが、ノートはその痛みを必死に堪えてくれていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "す、凄い抵抗、だけど……入ってく……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "固い感触が俺の侵入を必死に拒んでいるけれど、それは少しずつブチブチと引き剥がされていく。徐々に広がっていくそこに、俺は無理やり入っていった。\nやがて、俺の一番大きな部分がその箇所に辿り着く。念のためノートを見てみれば、ノートは涙ぐみながらも頷いてくれた。\n俺は腰に力を込めると、一気に突き下ろす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……ああっ!!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ぶつんっ、と大きな感触と共に、俺の半分くらいが一気に中へと沈み込んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ご、ごめん、ノート……あ、熱くて、気持ちよくって……もう、途中で止められそうにない……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい……大丈夫、ですっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "目に涙を浮かべながら、無理に笑ってくれるノート。ノートの中は本当に狭くて、俺をギチギチと締め付けてくる。けれど同時に熱くって、俺に貼り付いてくるみたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、痛いのが、こんなに嬉しいなんて……初めて……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そんなノートの中を、まだ少しずつ進んでいく。少しでも奥に行きたい。ノートのすべてを奪いたい。そんな気持ちで腰を押し出していく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ううっ……んう!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "やがて、もう限界、という所まで辿り着く。ノートの最奥の入り口。その壁へと先端が触れた。同時にノートが、痛みと共に喘ぐ。相当に苦しいみたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、入った、けど……動けない……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、俺も動けない。俺を完全に包み込み、しっとりと貼り付いたノートのヒダ。少しでも動けば、そのすべてが同時に俺を刺激してくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "動かしたら俺、すぐにいっちゃいそうだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "とてもじゃないけれど、初めての俺に耐えられそうな刺激じゃない。\nけれどノートは、そんな俺の反応に、小さく笑ってみせる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "くす。そ、それじゃあ、ボクが動いちゃいますよ……?", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "い、いや本当に勘弁して下さい。俺だってその、初めてなんで……\n入れてすぐとか……プライドが……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "でしたら、姫くんの好みで、自由にどうぞ。ボクは大丈夫ですから", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "動いてほしい。そんな希望をこめた目で俺を見上げるノート。俺も、ノートをもっと味わいたい。この気持ちよさをもっと知りたい。\n俺は少しずつ、そしてゆっくりと腰を動かし始めた。電気みたいな刺激が下半身に走るが、それを必死に堪える。さすがにまだ早すぎる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……はぁ……はぁ……んっ", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "熱いノートの中をどうにか動いていく。少しでも激しくすれば自分の方がイッてしまいそうになる秘洞の中を、それでもどうにか動いていく。\n実際ノートの中は気持ちよすぎて、まずいと分かっていても腰が動きを止めてくれない。この気持ちよさを味わいたくて、つい動かしてしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "平気、か?ノート……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "は、はい……姫くんが、ゆっくり動いて……んっ……くれるから……\n身体の奥の方から……震えちゃうみたいな……気持ちいいのが……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "時折身体をブルッと震わせながら、俺を感じ続けるノート。俺もその表情を見ながら、少しでもノートが感じてくれそうなところを探していく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、そ、そこっ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "うぐっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ちょっとザラッとしたところを擦った瞬間、ノートの秘洞が強く締まった。危うく出そうになった自分を、必死に押さえつける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ノ、ノートの中……キュッ、って締まって……!\nう、く……こんなに気持ちいいんだ……ノートっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それでもまだ動く俺を、無数のヒダが貼り付きながら擦り上げる。ゾクゾクと背筋を駆け上っていく快感に、俺はもう限界だろうことを察した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ボク、も……身体の芯が、響いて……ん……ああ!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "さっきノートが一番感じた箇所を中心に動くと、奥の方からジンワリと蜜が湧いてくるのが分かる。それが潤滑油となって、俺の動きは自然と速さを増していった。\nぴりぴりと伝わって来る快感に、俺はただ腰を動かし続ける。もうガマンできないことも承知の上で。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、やんっ……姫くん、ちょっと……激しいで……す", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "悪い……も、もうガマンできそうに、なくて……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "奥の壁をコツコツ突くと、それだけでノートが弓なりになる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひんっ!あ、やあ!奥に当たると……こ、声でちゃう!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "甘い響きを奏でながら、俺を締め付け、そして俺を感じるノート。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ダ、ダメです!奥、は!!あ、や、ああっ!はあんっ!\nボ、ボク、初めてなのに……気持ち、よくって……やあ!何か、きちゃう!!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "俺はもう、ガマンすることすら忘れ、ただひたすらに、少し乱暴にノートを味わう。ノートの初めてを蹂躙する。\n下半身へと集まっていく欲望と、そこから全身を巡っていく快感。俺とノートがぶつかり合う度に響く音までが、今は気持ちよく感じた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひ、あ、あ、ああっ!ん、や、あ、はあんっ!!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "そして、視界が思い切り霞み始め、自分の中で何かがドクン、と跳ねる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ノート……凄く、いい……も、もう、俺……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ん、あ、ああ!あああああああっ!!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "全身をピンッ、と伸ばし、絶頂の声をあげるノート。同時に締まるその秘洞の刺激に、俺は溜め込んでいたものを一気に解き放った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うぐっ!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "や、あ、なんですか、これ……身体の奥に、熱いのがいっぱい流れ込んできて……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "どくん、どくん、と俺のものが痙攣し、その度に熱く濃い液体を放っていく。なんで、こんな量が……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫くんの、なんですよね、これ……や、あ、凄い!\nたくさん……たくさん噴き出して……!", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "自分の体内に放たれていくそれを、ノートは受け止め続ける。そんなノートの中に、俺はまだとまらない精を吐き出し続けていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめんっ……と、止まってくれないっ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ふあぁ……こ、こんなにたくさん……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートはそんな俺を、ただその全身で感じてくれていた……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ノート" ]
05_Tiny Dungeon BfY
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[ { "utterance": "はー……姫くん、いっぱい堪能しちゃいましたあ……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "えーと……ごめんなさいっ\nその、俺も初めてで、ノート気持ちよくって……ついついたくさん……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "気にしないで下さい。ボクも、姫くんがいっぱい感じられて嬉しかったです\nそれに姫くん……あんなにたくさんボクを求めてくれて……\n姫くんの前で、ボク、気持ちいい女の子になれました", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "いや、その……女の子があんなにも気持ちいいものとは……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫くんがボクを受け入れてくれるかぎり、ボクも姫くん受け入れちゃいます\nまた、したくなったら……言ってくれれば……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "……ぜひお願いします……\nとはいえ、こんな気持ちいいこと、あまりやりすぎるとクセになりそうなので、出来るだけガマンの方向で", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうですね。ボクもついつい求めちゃいそうですから", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートは言うと、俺の腕の中で満足そうに目を閉じた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "今夜は、今までにないくらい安心して眠れそうです……\n姫くん……あったかいから……", "speaker": "ノート" }, { "utterance": "ノートの方こそ\nあったかくて……柔らかい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺達は互いの身体と心をしっかりと抱きしめながら、そのまま眠りに落ちていった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ノート" ]
05_Tiny Dungeon BfY
012405_converted.jsonl
[ { "utterance": "俺とノートの部屋はそれほど離れていない。そのおかげか、誰にも見つかることなく部屋の前へと戻って来ることができた。\nできた、はいいんだが……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "紅になんて言おう……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いつも通りの紅なら、もう起きていておかしくない時間だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えーと……た、ただいま……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "できるだけやんわりと、紅を刺激しないように静かに声を発しながら部屋へと入る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひ~~~~~~~め~~~~~~~~~~", "speaker": "紅" }, { "utterance": "あ、終わった。\n不機嫌にも程がある、まさに不機嫌MAXな声が、部屋いっぱいに響き渡った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……はい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ギギギギと油の切れた歯車のような音と共に振り向く俺。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "朝帰りとはどういうことだ……?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "うわー、本気で怒ってるなこれは。目が血走ってる……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "するならするで、そう言っていくべきだろう。ただでさえ、昨日あれだけの試合をした後なんだ。姫をよく思わない魔族は少なくない。どれだけ心配したと思っている!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そう言われて、初めて気がついた。そうか、そういう考えもあったのか。\n試合内容はともかく、俺がデイルに勝った、という結果を快く思ってない魔族は多いはず。もしそれが何か行動に移していたら……。\n確かに迂闊だったな。紅が心配して怒るのも当然、か……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、本当に悪かった。俺も、昨日の時点では朝帰りをするつもりなんてなかったんで……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こっちは、いつでも駆けつけられるように、寝ずに待っていたっていうのに……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "え……徹夜、なのか紅?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "思わず尋ね返した俺に、紅は顔を赤くして視線を逸らしながら言う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……し、仕方ないだろう!誰かに襲われるなり、何かの事件に巻き込まれたなら助けが必要になるだろうし……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "本気で心配してくれてたんだな、紅。事情が事情だったとはいえ、本当に申し訳ないことをした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "本当に悪い。ちょっと考え足りなかったよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そもそも、いったいどこに行ってたんだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "え?いや、あの……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まずいな。さすがに本当のことを言うわけにはいかないし……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なぜそこで黙る。まさか本当に女の部屋で一晩過ごしてきた、なのか……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "い、いや、まさかそんな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "しどろもどろになりながら、必死で理由を探す俺。が、そんな視界の端に時計が映る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "と、とりあえず朝食行かないか?もうあんな時間だし……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……むう。随分とあからさまな逃げだが、確かに時間もないし仕方ないな……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "明らかな不満を顔に浮かべつつ、それでも扉へと向かう紅。さて、本当にどうごまかそう。\n本当のことを話すには、ノートとの話のことも言わなくちゃいけなくなりそうだし、さすがにそれだけは絶対できない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どうした。行かないのか、姫?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "悪い。着替えてから追うから先行っててくれ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "分かった", "speaker": "紅" }, { "utterance": "とりあえずは、朝食食べながら考えよう。俺は紅の背中を見送ると、制服に手を伸ばした。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
05_Tiny Dungeon BfY
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[ { "utterance": "そうだな。正直、疲れた。今日はさっさとベッドで寝てしまおう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "正直言えば、こうして立っているだけでも結構辛い。今更どこかに移動したくもない。最短で部屋に戻って眠らせてもらおう。\n俺は鉛のように感じる足を引きずりながら、自分達の部屋へと戻った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……紅の奴、さすがにもう寝てるよな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "昨日も俺のせいで徹夜だったらしいし、さすがに今日は眠りの邪魔をしないように気をつけないと。\n俺はドアの取っ手を掴むと、中の様子を窺うように、少しだけそっと開けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ドアの隙間から見えるその光景に、俺はその場に凍り付く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……く……な、なんだか……変な感じ、だ……\nほ、ほんとに……ぴりぴりって痺れて……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "目を擦り、それが幻覚でないことを確かめる。頬をつねってもみたけれど、痛い。やっぱり現実だ。夢でも幻覚でもない。\nあの紅が、今俺の目の前で自慰行為を行なっている……。\nどう反応していいのかが分からず、俺はただ隙間から見える行為をジッと眺めていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、あん……だめ……身体が熱くて……ゆ、指が、勝手に……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "部屋の中からは、小さな喘ぎ声がこぼれてくる。普段の紅らしからぬその甘い声に、俺も自然と興奮していた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
05_Tiny Dungeon BfY
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[ { "utterance": "そうだな。汗も結構かいたし、どうせなら風呂に入ってしっかり疲労を抜こう", "speaker": "姫" }, { "utterance": "この時間なら、もう俺しかいないはずだ。俺は部屋へは向かわず、真っ直ぐに大浴場へと向かっていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい?", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "脱衣所から浴場への扉を開けようとした瞬間、勝手に横へと開いたドア。そして目の前に、バスタオル一枚しか身につけていない美女が現れた。\n長い髪は濡れて肌に貼り付き、その滑らかな肌は上気し桜色に染まっている。\n思わず見とれてしまいそうな裸の美女は、同じく裸の俺の姿を見て固まっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "し、ししし白鷺、さま!?", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "その声……オペラさん!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "な、ななななぜに今このような時間にこんな場所に!?", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "い、いや、それはむしろこっちのセリフで。今はもう、俺が入っていい時間ですから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こ、ここここんな時間まで一体何をしてやがったんですか!よい子はとっくにベッドでお休みタイムですよ!?", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "真っ赤になりながらもご立腹モードのオペラさん。いつも余裕綽々の態度の人だから、なんだろう、こういう恥じらいの態度が凄く新鮮に見える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "だ、大体ですねえ、こういう所で女の子と正面衝突したら……子?とか疑問符浮かべましたね今……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そうオペラさんの目が細くなった瞬間だった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい?", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "つい手を滑らせたのか、慌てて隠したのであまりしっかり持っていなかったのか、バスタオルがパサリと床に落ちる。\nその身体を隠していた唯一の物体が無くなった。ということは、思いっきり丸見え状態なわけで……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あうあうあうあうあうあうあうあう……", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "その豊かな二つの膨らみも、ツンと上向きのピンクの尖塔も、下半身の縦筋も、そこを守る淡いヘアーも。\nすべてが丸見え状態なわけで。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "にゃっ、にゃにゃああああ~~~~~~~~~!!", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "ぼんっ、と顔を朱に染めて、意味不明の言葉を叫ぶオペラさん。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "み、見るな見るなら見ない時見るならあ!!\nわ、私の身体はウルルさまと将来のご主人さまのためにあるんですから!そんな劣情に塗れた汚らわしい視線で見ないで下さい!!", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "いや、いくら俺が男だからって、そこまで無節操じゃありませんって!そりゃオペラさんレベルの人のなら見たくないはずはないですけど、嫌がるものを強引には……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だってだってえ!そ、そそそそこ!そこがそんなにそそり立つ戦闘状態!!", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "あ。\n本当だ、なんか愚息がいつの間にやらビルドアップしてらっしゃる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いやこれは、その、男ならオペラさんの裸を見たりすれば当然こうなる生理現象でっ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "い~~~や~~~~~!目でレイプされるううううううう!!", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "今にも泣きそうな悲鳴と共に逃げ出すオペラさん。脱衣所へと飛び出してくるオペラさんとは逆に、俺は慌てて風呂場へと入った。そして磨りガラスのドアを一気に閉める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "す、すみません!決して悪気や変な意思があって見てしまったわけでは!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "い、いえ、あの……私の方こそ取り乱しまして……\nコホン。ま、まあ、ぶち込まれたりしたならともかく、見られた程度で減るものでもありませんし、仕方ないですね\nそ、その……大至急、記憶から消して下さい。明日の朝にテストしましてもし残っているようなら、問答無用で記憶消失魔法、鉄塊100トンくん、の出番となります", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "いや、それ魔法じゃなくて明らかな物理攻撃ですから", "speaker": "姫" }, { "utterance": "い、いいんです。乙女の柔肌をああもじっくり嬲るように舐めるように見物したんですからっ", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "な、なんか酷い言われようではあるけれど、仕方ないか。女性の裸を見てしまったのは事実だし。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "で、ですがその……お互い様、な部分も多々あると思われますので……し、失礼致しました!", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そうして、オペラさんの気配はドアから離れていった。ドタバタと慌てるような音が脱衣所から聞こえていたけれど、やがてそれも収まり、シンと静まりかえる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……着替えて出て行った、のかな?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なんていうか、驚いた。\n裸のオペラさんと正面衝突もだけれど、あのオペラさんが、あんなにも狼狽する姿が見れたことに。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひょっとしてオペラさん……耳年増?", "speaker": "姫" } ]
[ "姫", "オペラ" ]
05_Tiny Dungeon BfY
012511b_converted.jsonl
[ { "utterance": "ん……ああ……これが……女の身体、なんだな……\n凄い……身体の奥がジンジンして……、あ、熱くなって……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅の細い指が、下着の上から秘所をなぞり続けている。まるで一番感じる所を探しているみたいに、秘所の上をさまよい続けていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……な、なんかぬるぬるしてきて……\nだ、だめ、だ……下着、汚れちゃう……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "やがて、紅の白い下着に染みが浮かんでくる。どうやら紅は、本当に感じているみたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ゆ、ゆび、止まらない……こんなに汚れちゃってるのに……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "指の動きは止まるどころか、より激しさを増していく。染みはどんどんと拡がり、間近で見れば、透けてしまってるんじゃないかというほどだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ああんっ!こ、ここ、凄い……下着の上からで、こんな……\n……直接なら……もっと凄いの……かな……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "やがて紅は、下着の裾から指先を入れてはすぐ引き戻すを繰り返し始める。\n恐らくは、紅にとってもこの自慰行為は始めてなんだろう。だから、直接触るということが少し怖い。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "…………ちょっと横から、くらいなら……平気だよな……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "けれど紅は、意を決したようにそう呟くと、下着の裾をわずかにずらし、その下にあるものへと指を伸ばした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んあぁ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "秘裂に指をわずかに埋め、紅がぴくんと跳ねる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "す、凄い……全然違う……ぜ、全身が震えちゃう……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "秘裂の中を上下に動かし、感じ続ける紅。その指には、もう大量の蜜が絡んでいた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんなにヌルヌルで……びりびりってきて……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "やがて、かなり下の方へと行った指がピタリと止まる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……こ、ここに、男の子を入れるんだよ……な……?\n指一本くらいなら……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "どうやら、紅への入り口らしい。男を受け入れたことなんてないだろう紅は、興味はあるものの、入れて大丈夫かが分からないみたいだ。\nそれでも、その中指の先端を、そっと埋め始め……、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んぐっ!ゆ、指先だけなのに……こんな痛い……ダ、ダメ!裂けちゃう……!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "すぐに引き抜いた。指先一本でもダメなんだ……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でも……入り口の周り、とかなら……あ……あふ……ん!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅は中へと入れることは諦めたのか、今度はその入り口の周りをそっと撫で続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、それからさっきの……凄かったとこ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "それと同時に、親指でクリトリスらしき場所を刺激し始めた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……は、あ、んうっ……はぁ……いい……こんなに濡れて……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "その声が、確実に快感に濡れていく。更なる高みを求めて、紅の指が激しさを増す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んあ、あ、ああっ……もっと……もっと感じたい……う、うん、そんな感じ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "くちゅくちゅと、小さな水音が聞こえ始めていた。紅は一心不乱に、ただ快感を得ようと指を動かす。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "き、きちゃう!きちゃいそう、だ!へ、へんなもの、が!!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "やがて、紅は天井を仰ぎながら、大きく喘ぎ出す。どうやらもう達してしまいそうらしい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ん、あ、は、ん、ああっ、あああっ\nあああああっ!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "それからほどなくして、紅は全身をピンと張りながら絶頂した。\nと同時、紅の秘裂の中から、黄色がかった液体が噴き出す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……なんか、気持ちよくて……凄い……でちゃった……\nベット、汚しちゃった、な……\nでも、気持ちいいから、いいや……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "初めての絶頂は、紅にとってよっぽど衝撃的だったらしい。ただボーッと虚空を見つめている。\nその股間から、小水が出てしまっているにも関わらず、紅は動かなかった。\nそしてその光景は、俺にとってもあまりに衝撃的だった。あの紅のこんな姿をジックリと眺めてしまった……。\nそしてつい、扉を押してしまう。扉は小さな音を立てながら開き、俺の姿を隠すものはなくなった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "当然ながら、紅が俺の存在に気付く。その表情が一瞬で引きつった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いや、その……別に隠れて見てたわけじゃなくて……戻ってきたら……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "慌ててごまかそうとするものの、そんな言葉が今の紅に届いているわけがない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "み、見ちゃった……のか?あ、あたし、の……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "真っ赤になって、呆然と口を動かす紅。もう言い逃れもごまかしもきかないだろう。俺は素直に頭を下げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その……ごめん……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ、あうううううっ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "同時に、紅の目から涙が溢れ出す。その顔を耳まで赤く染めながら、錯乱したかのように叫び出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、やだ、止まって!止まってくれないと、あたし!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "必死になって言うものの、その股間から流れているものは止まってくれない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お願い、見ないで!お願い!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "あ……ご、ごめん!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "悲鳴にも似た紅の言葉に俺も慌てて我に返るものの、男としてどうしても目の前の光景から目が離せなかった。\nそれから十秒ほど……紅のおしっこが止まるまで、俺はその光景をしっかりと目に焼き付けてしまっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……あ、あたし……こんな汚らしいとこ、見られて……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "排尿シーンなんて屈辱的な光景を見られれば誰だって泣きたくもなるだろう。紅はその目にいっぱいの涙を溜めながら呟いていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "べ、別に悪いこととは思ってない、から。その……男だってそういう欲求あるんだし、女の子にだって、なあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ここまで見てしまった俺が何を今更、という感じではあるけれど、それでも必死にフォローをする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お、おしっこしてるところまで……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "けれどそんなフォローがきいてくれるような状況ではまったくなかった。\nとりあえずこういう場合は、お互いに忘れるしかない。時間の助けを借りるのが一番だろう。今の精神状態でどうにかなるはずがない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "と、とりあえずだ。今日はもう寝よう。それで、全部忘れよう!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はそれ以上何も言わず、ベッドの中へと潜り込んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うう……なんで……あたし……うう……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "反対側のベッドでは、恐らくは紅が後片付けをしているんだろう。小さな嗚咽が響いている。\n……その……本当にごめん、紅……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
05_Tiny Dungeon BfY
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[ { "utterance": "朝だ。\n昨夜はやっぱり相当に疲れていたらしい。ベッドに入って目を閉じた瞬間に意識を失い、気がついたら今だった。\n身体の方はまだ少し鈍い感じもするけれど、無理をしなければすぐに回復するだろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "よし、それじゃあ起きるとするか", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そう口にしてベッドから降りた瞬間、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ひ、姫!?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "丁度朝食から戻ってきたらしい紅と目があった。\n正直、気まずい。昨夜の紅のあの行為……。\n紅もその若い女の子だし、ああいう行為があってもおかしくないとは思う。まあ、俺達男にだってそういう性欲あるし。\nただ、その真っ最中を、思いっきり目の前で見てしまったというのはさすがに……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ああ。その……お、おはよう……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "お、おおおおはよう!その、あの、本日はお日柄もよくいい天気で一部所により雨が降るでしょう!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "どうやら紅の方は気まずいどころか軽いパニック状態みたいだな。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "えーと、紅?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "す、すまない!昨夜は本当にその……あたしもどうかしてたんだ!\nまさか、あの……姫で、あんな行為……でも!し、信じてほしんだが、あんなのは、昨夜のが本当に初めてで……あんな、いかがわしい……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "いや、別にいかがわしいとは思わないよ。男も女も、その……色々あるし。だからまあ、そんなに自分を責めないでくれ\nとりあえず、昨夜のことは俺も何も見なかったことにするから、紅も忘れてくれ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫は、それでいいのか……?あたしをもっと責めないで……自分をあんないやらしい行為に使われたのに……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "言っただろ。俺は何も見なかった", "speaker": "姫" }, { "utterance": "姫……あ、ああ、分かった。その……あたしも忘れる", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅は少しホッとしたような顔を見せると、そのまま小さく呟いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫……ありがとう……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "とにもかくにも、これで今まで通りだ。今日からまた、頑張っていくとしよう。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
05_Tiny Dungeon BfY
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[ { "utterance": "なるほどな……もう少し自分に有利なポジショニングを考えながら戦わないとダメか……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "図書室で借りてきた本を、ベッドに横になりながら読みふける。\n閉館ギリギリまで居座るのもどうかと思ったので、少し早めに学園を後にしたわけだけれども、やっぱり隣にノートがいないとちょっと寂しさを感じるな。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "贅沢すぎる悩みだなあ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "苦笑しながら呟くと、俺は再び本へと意識を戻す。さすがにノートが勧めてくれた本だけあって参考になる。\nとはいえ、さすがにこれだけ連続してると、さすがに……。\n眠くなってくる……。\nなあ……。\n…………。\n……。\n…。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "帰ってたのか姫", "speaker": "紅" }, { "utterance": "部屋へと戻ってきてみれば、いつの間に帰ってきていたのか、姫の姿があった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "なんだ、寝てるのか。まったく布団も掛けずに、風邪を引いても知らないぞ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "紅は笑うと、布団を掛けてやりにベッドへと歩いていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まったく、気持ちよさそうな顔をして", "speaker": "紅" }, { "utterance": "少しくらいはまあ、いじっても許されるだろう。紅は姫の顔を覗き込むと、その頬を人差し指で押した。ぷにぷにとした感触は結構気持ちいい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "むっ。男のくせにこの張りのある肌。なんかむかつくぞ。こいつめこいつめ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ぷにぷにと、その頬を押し続ける紅。姫の意外に端正な顔立ちが自分の指で崩れるのが、見てて結構楽しい。\n紅はその顔を見つめながら、その頬を人差し指でそっとなぞった。そのまま、唇へと持って行く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……姫……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ドクン、と胸が高鳴った。なんだろう。こうして見ているだけで、何か引き寄せられそうになる。\nその赤い唇から、目が離せない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェルに、ノートに、ウルル……相手は三人とも王女、か\nあたしなんて、人族の、ただの戦士見習い……比べることすらおこがましい、か……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "気がつけば、紅はその唇へと、自分の顔を近づけていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……姫……ちゃんと寝てくれてるか?実は起きてました、とかじゃないだろうな?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "反応はない。気持ちよさげな寝息だけが、室内には響き渡っている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……一度、だけだ。一度だけでいい。姫……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "恐る恐る、その唇を近づけていく。今ならまだ止められる。そう心の中では思っているものの、身体はまったく止まろうとしてくれない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そして二人の唇は、しっかりと重ね合わされた。\n姫の熱い体温が、唇を通じて伝わって来る。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……む……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "その感触を貪るかのように、紅は姫の唇を味わい続けた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その息苦しさからだろうか。紅の感触のせいだろうか。姫がゆっくりと目を開く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、自分の目の前にある紅の顔に、姫は目を見開いた。\n重ね合わされた唇。眼前にある紅の顔。自分が今、紅とどういう状態にあるのかを理解する。\nなぜこんな状況にあるのかは分からない。けれど、自分が今、紅をキスをしているのは、紛れもない事実だ。\n姫は、言葉すら発することもなく、その状況を呆然と受け入れ続ける。\nやがて、ようやく満足したのか、紅がゆっくりとその顔を上げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふふ……姫の唇、もらっちゃった……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "どこかうっとりとした声で呟きながら、紅はその口元を緩ませる。\n姫とキスをした。その行為を、言葉で染み渡らせる。\nが、ここまで来て、ようやく紅は気がついた。姫が目を覚ましていることに。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あれ……?姫……起きて……\nぴいっ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "思い切り可愛らしい声で、紅は驚きの悲鳴を上げた。\n見られていた。思い切り見られていた。自分が姫にキスをしていたことを。\n自分の唇の感触を、思い切り感じ取られてしまった。\nかあっ、と一瞬で顔が熱くなる。頭の中が、恥ずかしさでいっぱいになる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "紅……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さっきまで自分と重なっていた唇が、自分の名前を呼んだ。それだけで充分だった。\nそれだけで、紅はもう耐えられなくなっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ご、ごめん、なさい……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "羞恥で今にも泣き出しそうな声でそう言うと、紅は全速力で部屋から逃げ出していってしまった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "紅……今のは、いったい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は一人部屋に取り残され、呆然と呟いた。唇には、まだ確かな熱さが残っている。紅の熱さだ。\n間違いない。自分は紅とキスをした。キスをしていた。\nそして、改めて理解した瞬間、一気に身体中が熱くなってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……俺、どんな顔で紅と会えばいいんだ……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "この夜、紅はヴェルの部屋に泊めてもらったらしく、この部屋には戻ってこなかった。\nホッとしたような……逆に困ったような……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
05_Tiny Dungeon BfY
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[ { "utterance": "ん……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "窓から差し込む光に一瞬意識を浮上させるが、寝起きのまどろみがそれを許さない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん~……眠……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "おーい、いい加減おきないと朝食を食べ損ねるぞ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "やたら遠くから紅の声が聞こえるけれど、それに答える間も無く意識が沈んでいく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こらこら!二度寝したらもう帰ってこれないぞ!起きろ姫!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "あ、あと……3分", "speaker": "姫" }, { "utterance": "子供か!?そんな定番な言い訳が通用するか!いいから起きろ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "往生際の悪い俺に痺れを切らしたのか、紅が俺の身体を思い切り揺さぶってくる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "じゃ、じゃあせめて、300秒でいいから……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さっきより増えてるじゃないか!というかもう起きてるだろう……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "う、ばれたか……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "さすがに観念して目を開くと、ジト目の紅が視界に飛び込んできた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "おはよう、紅", "speaker": "姫" }, { "utterance": "おはよう姫。どうだ?時間ぎりぎりまで惰眠をむさぼっていた気分は?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "悪くない、できればもうちょっと……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "思わずそう呟いた俺に紅は軽く嘆息すると、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "少しは反省しろー!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ぬおっ!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "シーツをつかみ、思い切り俺をベッドの外に叩き出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "目は覚めたか?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "はい、これ以上ないほどに……というか、いつもすみません……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まったく、お前は普段はわりとしっかりしてるのに、なんで朝だけはこんなに弱いんだ?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "痛てて。うーん……何でだろう?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "というか男子寮にいた頃はここまでではなかったような気がする。\nまあ、あの頃は一人部屋だったし、自分でしっかり起きないと間違いなく遅刻確定だったからな。しっかりせざるを得なかったと言った方が正しい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "心のどこかで紅に起こしてもらいたいと願ってるのかもしれないな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "なんだそれは?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "いや、男のロマンの一つだし、女の子に朝起こしてもらうっていうのは", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そういって一人納得する俺に、呆れ顔の紅が言葉を返す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "くだらないこと言ってないで、さっさと着替えろ。本当に朝食を食べ損ねるぞ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "うおっ!それは困る!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ぬあぁ!?だからっていきなり脱ぐなー!", "speaker": "紅" }, { "utterance": "あ、すまない!ついあせって……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "紅が顔を赤くして慌てて後ろを向くのを見て、俺は謝りながらも苦笑する。毎度のことながら騒がしい一日の始まりだ。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
05_Tiny Dungeon BfY
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[ { "utterance": "はあ……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "広場のベンチで一人座り込みながら、紅はため息をついた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まあ、焦っても仕方ない事だとは分かっているんだがな……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "夕日を見上げそんな事を呟く。理由は簡単で、最近少し伸び悩み気味の自分に悩んでいる。それだけだ。\nこの手のスランプに特効薬は存在しないのは知っている。そして焦らなければいずれ時間が解決してくれる事も理解はしている。\nだから、普段の紅なら姫にでも軽く愚痴をこぼして、それで終わってただろう。しかし今の紅は少し違っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "姫……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "自然とそう言葉が出る。ここ最近、メキメキと力をつけてきている姫。そんな姫と自分を比べて、紅は焦っていた。\n当然姫が悪いというわけでも、紅が悪いというわけでもない。\nただ、姫と紅はメンバーの中では誰よりも付き合いが長い。しかも少し前まで、紅は姫を守っていると自負していた部分がある。\nそれがここ最近実力をつけてきた事で、もう守る必要が無くなってきてしまった。いや、むしろ自分が守られる場面すら出てきている。\nそれは、姫が自分から独り立ちして離れて行ってしまうのではないか、という不安にまで繋がってしまっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "分かってる、自分の考えすぎだって事ぐらいは……", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そう呟いても拭いきれない漠然としたな不安。自分はこんなに脆かったのかと自嘲気味に笑ったところで、不意に声がかけられた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、紅ママ発見!", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "ん?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "聞き覚えのある元気な声。顔を上げると、その金髪を揺らしながらシャルが紅に駆け寄ってきていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんばんわ、紅ママ", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "ああ、こんばんわ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "姫のことをパパと呼び、自分の事をママと呼んでくれる女の子。いつも元気な彼女が、紅の顔を見るなり首をかしげた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どうしたの?少し寂しそうだよ?", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "え?", "speaker": "紅" }, { "utterance": "その言葉に紅は思わず驚いた。勤めて笑顔でいようとしていたつもりなのに、あっさりと見破られてしまった。自分はそんなに酷い顔をしているんだろうか。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "今日は一人?パパは?", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "ああ、今日は一人なんだ、ごめんな", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ううん、シャルは紅ママも大好きだもん、あやまらなくても全然OKだよ!", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "そういっていつも姫にするように、シャルは紅へと抱きついた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "おっと", "speaker": "紅" }, { "utterance": "えへへ、紅ママも大好きだよ", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "そっか、ありがとう", "speaker": "紅" }, { "utterance": "ほお擦りしてくるシャルの頭を撫ぜている間に、紅は自分の中から不思議と不安が消えて行くのを感じる。\nああ、なんだかこの子を見てると、自分がつまらないことで悩んでいた事が、馬鹿らしくなるな。\nその腕の中の温もりに、紅は小さく微笑んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ありがとう、シャル", "speaker": "紅" }, { "utterance": "え?なにが?", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "はは、こっちの話さ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "?", "speaker": "シャル" }, { "utterance": "自然と出たありがとうにシャルは首を傾げるが、紅はそれに答えることなく、ただ笑顔で頭を撫で続けていた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "シャル", "紅" ]
05_Tiny Dungeon BfY
024202_converted.jsonl
[ { "utterance": "ふう、すっきりした", "speaker": "姫" }, { "utterance": "誰ともなしに呟いて、廊下を進む。\n訓練を少しがんばりすぎたか、風呂に入っている間に完全に消灯時間が過ぎてしまったらしい。廊下は真っ暗だ。\nこんな時は、さっさと部屋に戻って寝てしまうに限る……と思ったところで、不意にお腹が小さく鳴った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "訓練があるからって夕食を抑えすぎたかな……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あまり食べ過ぎると、どうしても動きが鈍くなる。今日は少し気合をいれて訓練に望もうと、夕食を少なめにしていた。\nどうやらそれが災いしたらしい。この時間になって、結構小腹が空いてしまったみたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "今更食堂に行っても水ぐらいしか飲めないしなあ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "とは言ったものの、一度意識してしまうと腹に何かを入れたくてしかたなくなるのは人間の性だろう。\nさてどうするか……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "おや、白鷺さま。こんな時間まで訓練ですか?", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "あ、オペラさん\nいただきます!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "はい、召し上がれ", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "オペラさんに両手を合わせ、作ってもらった料理を口に運ぶ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、おいしい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ふふ、当然です。メイドさんの料理がまずいなどあってはならないのですから", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "ええ、本当においしいですよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "腹が減っていたというのもあるけれど、それを差し引いてもクオリティの高い料理に頬が緩む。\nとてもわずかな時間で作ったものとは思えない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふふ、そんなにおいしそうに食べてもらえると作った甲斐があります", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "料理を口に運ぶ俺を見ながら、嬉しそうに微笑むオペラさん。\nはっきり言って、運が良かったとしか言いようがない。\n丁度管理人室から出てきたオペラさんに事情を話してみたところ、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それなら、私が簡単なものをお作りしましょうか?", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "と、言ってくれたので甘えてしまったわけだけれど、あんな簡単に作っていたのに、これだけのものが出来るんだから、やっぱり凄いなあ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "でも、本当にすみません。わざわざ作ってもらっちゃって", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ふふ、本当に簡単なものですし、このくらい何でもありませんよ", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "いや、でも本当に美味しいです。こんど何かお礼しますよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "くす、本当に白鷺さまは律儀ですね。まあ、それが言いところでもあるんですけど\nでも、本当にお礼をもらうほどの事はしてませんので。気にしなくていいですよ", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "それでも食い下がろうとする俺に、オペラさんはいたずらっぽい笑みを浮かべると意外な事を言ってきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そうですね、それじゃあ時間外労働の残業手当てでももらいましょうか", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そういって笑顔のまま口を軽くあけるオペラさん。\nえ、この体勢ってもしかして。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "残業手当代わりに、白鷺さまが食べさせてください", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "いや、残業手当って……というか、自分の料理じゃ無いですか", "speaker": "姫" }, { "utterance": "もう、分かっていませんね。こういうのは男の人にしてもらうからいいんじゃないですか。誰が作った料理かなんて些細な問題です\nささ、遠慮なさらず", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そういうものなのかなあ。首をかしげながら、俺は箸で料理を一つ摘むと、", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、はい。あーん", "speaker": "姫" }, { "utterance": "と、オペラさんの口元に運ぶ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あーん", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "うわ。初めてやったけど、思いの外照れるなあ、これ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はい、良く出来ました", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "そういって笑うオペラさんだが、やっぱり俺と同様に恥ずかしかったのか、頬が少し赤くなっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あはは、初めてしてもらったんですけど、結構照れますね", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "あれ?結構ウルルにやってませんでしたっけ?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いえ、あれは私がウルルさまにしている方ですので。してもらったのは今日が初めてです", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "確かにまあ、こんなこと誰かにやってもらう機会なんて普通無いからなあ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "はあ、それも男の人になんて、初体験です\nオペラの初めて、白鷺さまに捧げちゃいました", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "いやいや、いちいち誤解を招くような言い方をしないでください", "speaker": "姫" }, { "utterance": "照れ隠しなのか違うのか、そんな事を顔を赤らめてもじもじしながら言い出すオペラさんにツッコミを入れる。\n……意外に本気だったりして?", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ありがとうございました。おかげでぐっすり眠れそうです", "speaker": "姫" }, { "utterance": "お役に立てて何よりです", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "その後綺麗に夜食を平らげると、手伝う暇もなくオペラさんが完璧に食器類を片付けてくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ、おやすみなさいオペラさん", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そういって食堂を出ようとしたところで、オペラさんの声が俺を呼び止める。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "白鷺さま、あまり根を詰めすぎないようにしてくださいね", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "まあ、私が言わなくても、心の底から白鷺さまを心配して見守ってくれる方もいらっしゃいますし、平気だとは思いますけどね", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それじゃあ、白鷺さま。おやすみなさいませ、よい夢を", "speaker": "オペラ" }, { "utterance": "俺が言葉の意味を考えている間に、完璧な動作で一礼したオペラさんは食堂を出て行ってしまった。\n……何が言いたかったんだろうなあ、オペラさん……。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "オペラ" ]
05_Tiny Dungeon BfY
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[ { "utterance": "放課後、俺は戦闘服姿で闘技場へと足を踏み入れた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "放課後ヒメ一人で闘技場に来て、戦闘服で。他のみんなには内緒でお願い", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "昼間の授業でヴェルに耳打ちされた通り、他のみんなには何も言っていない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェル?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "その姿を求めて周囲を見回す。が、その瞬間、背筋を怖気が走り抜けた。俺は慌てて前に飛ぶ。\n同時に、すぐ背後に何かが振り下ろされた。その余波だけで吹き飛ばされそうになるのを、かろうじてバランスをとって堪える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "くっ、誰だ!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "剣を構えながら素早く振り返れば……、\nそこには、戦闘モードのヴェルが立っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェ、ヴェル?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "何も言わずに私と戦って、ヒメ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "愛用の黒い鎌を手に、真剣な目で俺を見るヴェル。それは冗談でもなんでもない。むしろ本気で俺を殺そうとしている……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "どういうことだ……?誰かに脅されてるとか……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "違うわ。私は脅されてもいない、洗脳なんかもされてない。あくまでも私自身の意思でお願いしてる\nたとえイヤだとしても、ヒメに選択権はないわ。だって、私が勝手に襲うんだもの", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "素早い踏み込みと共に、一気に横へと薙ぎ払われる黒い鎌。ゴウッ、と信じられない風切り音が響き、咄嗟に飛んだ俺の胸を掠めていく。\nヴェルの身長よりも長いヴェルの鎌。それを片手で、あの速度で振り回されれば、距離なんてほとんど関係無いに等しい。\nあの攻撃を見切るには……やっぱり真眼しかないか……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "遅い!私の前で動きを止めていられる余裕があるわけないでしょう!!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "な!?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だが、それ以上にヴェルの刃は早かった。真眼を使うにも、そもそも使う暇がない。使おうと一瞬でも動きを止めれば、間違いなくそこを狙い撃ちにされる。\n普段はその魔力を使った破壊力に目が行きがちだけれど、本気で戦うとなれば、ここまで速く、広いのか、ヴェルの攻撃は!", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そのまま逃げ続けられるだなんて思わないでね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "完全に逃げの一手のみの俺に対し、ヴェルの冷たい言葉がかけられる。けれど、その通りだ。この攻撃をこのままかわし続けられるとも思えない。\n少しでもかわし損ねてしまえば、そのまま怒濤の連撃に巻き込まれる。それくらい、ヴェルの攻撃の回転は速い。\nやるしかない、な。\nここに来て、俺は腹を括った。\n真眼を使う余裕はない。だったらそれを使わず、今まで培ってきた技術だけでなんとかするしかない。まずは相手の動きをよく見ろ。そしてその先を予測しろ!\n大きく振りかぶるヴェル。俺は一気に懐へと飛び込むと、ヴェルの刃ではなく、その柄を受け止める。\n刃を受け止めるよりも威力は下がるし、ヴェルの鎌程の大きさなら、かえって攻撃しにくい場所のはずだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふうん。少しまともになったみたいね", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その顔に、嬉しそうな笑みが浮かぶ。けれど、それも一瞬。\nヴェルは自分から後ろに跳ぶと、そのまま横に薙ぎ払った。が、ヴェルが跳んだその瞬間に俺も予測して背後に跳んでいる。\n黒い刃は俺に届かなかった。\n……なんだ、これ?\nあのヴェルの動きに、ついていけてる?いや、そんなに高いレベルじゃない。だけど、ギリギリで対応ができてる。\nさっきまでみたいにただ防戦一方ではなく、ヴェルの動きに合わせた戦い方が出来ている。ここ最近の不調さが嘘みたいだ。\nいったいなんで急に……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "当然よ。真眼のことばっかり考えて、普通の戦い方を見失ってるんだもの", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "真眼が凄い技術だっていうのは分かるわ。だけど、それはあくまで技術の一つ。それを使う前に、相手の動きをよく見て、動かなくちゃ\n最近のヒメは、自分の動きを完全に忘れてしまっていた。それじゃあ、動けるわけもないわ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "……そうか。真眼のことしか考えなくなってたんだ……それじゃあ、ダメに決まってる", "speaker": "姫" }, { "utterance": "当然だ。今まで培ってきたあらゆるものを捨てていたんだから、上手く動けるわけもない。真眼だって、うまくいくわけがない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まさか、ヴェル。それを教えるために……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だって、その……最近のヒメ、ずっとノートとの特訓ばっかりだから……私に出来ることなんてこのくらいしかないし……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "……そうか。本当に周囲を見られなくなってたんだな、俺は……。こんなに心配してくれてる子がいたのに。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめんな、ヴェル……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヒメ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺は心からの謝罪を口に、ヴェルの頭を撫でる。ヴェルはそれを、本当に嬉しそうに受け入れてくれた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒ、ヒメ!?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "が、不意に何かに気付いたのか、いきなり俺の腕に抱きついた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェル、どうかしたのか……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "こんなところに、傷が出来てる……!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それは、今のヴェルとの戦いの中で、ヴェルの鎌をわずかに掠ってできた傷だ。多少血は出ているものの、たいしたことはない。\nけれどヴェルは、その傷を見て今にも泣きそうな顔になった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめんなさい!ごめんね、ヒメ!ああ、こんなに血が滲んで!!\nああ、痛い!?大丈夫!?ま、待っててすぐ消毒を……な、舐めるといいのよね、確か……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "い、いや、大した傷じゃないし、すぐ治るから平気だよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だって……だってえ!!私が……私がヒメにケガを……ごめんなさい、ごめんなさいヒメ……わ、私、奴隷にでも犬にでもなるから許して……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "なんていうか、ヴェルは本当にヴェルだなあ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ねえ、ヒメ……あのね……わ、私、ヒメへの想いだったら、絶対にノートに負けない!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "してヴェルは、俺を見上げたままで言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメがノートとその、仲良くするのはいいの。別に。だけど……だから、私にも、ノートと同じくらいのヒメの温もりを注いでほしい……\nノートがヒメを好きだっていうなら、私は絶対に、それ以上にヒメが好き\n私の方も、少しでいいから見てほしい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "潤んだ瞳で俺を見上げ続けるヴェル。それがヴェルの本当に真摯な想いだっていうことがよく分かる。疑うことすらおかしい。\n本当に……なんでこんなに愛しいんだろうなあ、この魔族の少女は。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェル……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんなヴェルの身体を、俺はしっかりと抱きしめる。ああ、ヴェルの匂いがする……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒ、ヒメ?あの……今動いたばかりで汗臭いから……その……シャワーを……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "恥ずかしそうに身体をよじるヴェルだけれども、俺はその身体を離さない。しっかりと抱きしめたまま、ヴェルのすべてを堪能する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "これだってヴェルの匂いだよ。凄くいい匂い……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あ……う、うん……\nえへへ……ヒメも、ヒメの匂いがするね……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺にその身体を完全に預けるヴェル。俺はそんなヴェルを、更に強く抱きしめた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ヴェル" ]
05_Tiny Dungeon BfY
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[ { "utterance": "しっかりと抱きしめたヴェルの身体に、背中から腕を回す。\n一つはヴェルの形のいい膨らみへ。もう一つは、ヴェルの恥ずかしい下半身へと。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……っ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その両方を服の上から愛撫すると、小さな声がその口からこぼれ落ちた。\nノートや紅ほどではなくても、立派に女の子をしているヴェルの膨らみ。その柔らかさを手のひら全体で感じながら、先端の突起を指でいじった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェルの胸、もう硬くなってきてる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だって……ヒメが触ってるんだ、もんっ\nヒメに触られたら、す、すぐこうなっちゃう……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺の手が動く度に、甘い喘ぎを上げるヴェル。俺の手を素直に受け入れて、そのまま感じてくれている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もしかして……こっちの方、も……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺はヴェルの耳元で囁くと、そっと下半身の方に触れている手を動かした。縦筋に沿うように優しく上下に。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んあっ……だ、だめ……ヒメの手っていうだけで……ビリビリ、きちゃう……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その小柄な身体を震わせながら、俺にすべてを預けてくれるヴェル。喘ぎ声の可愛らしさに、俺も自分の昂ぶりを押さえられない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺も……ヴェルの身体っていうだけで、凄い興奮してる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "う、うん……ヒメの……か、硬いの、当たってる……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ズボンの中で怒張した自分を、ヴェルのお尻に擦りつける。この先のことを想像したのか、ヴェルの頬が更に赤味を増した。\nこの身体にもっと触れたい。俺はそんな欲望に自分を任せると、ヴェルの服を右胸の部分からそっと脱がす。そのままブラもズリ上げると、その膨らみを直に揉んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "きゃあっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "いきなりの直接愛撫に、ヴェルが驚きの声をあげる。けれど決して嫌がることはなく、俺はその胸の柔らかさを堪能させてもらう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、あの……胸はあまり見ないで……\nノートとか紅に、勝てる気しないの……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そうかな……俺の手に丁度いいし……綺麗な形してる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "少し悔しげなヴェルの言葉に苦笑すると、俺はじっくりとその胸を味わう。確かに大きさではノートには叶わないけど、気持ちよさでは決して負けていない。\n手のひらに吸い付くような胸の張り。ツンと上向いた乳首に、自在に形を変える柔らかな膨らみ。一日中揉んでいても飽きない気がする。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメは……大きい方がいい……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "大きさは気にしないかな……ただ、その子のっていうだけで興奮するし……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "今はこの、ヴェルの胸が凄く好きだ。俺は固く尖ったその尖塔を、少し強めにつまんだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……ん……ふあぁっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "思わず大きく出てしまった喘ぎ声に、ヴェルは慌てて口を閉じる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "せ、先端は……感じすぎちゃうから……だ、だめ……っ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "相当感じるのをガマンしているのか、必死に口を押さえるヴェル。そんなヴェルの可愛さを堪能しながらも、俺はコリコリした感触を指先で存分に楽しむ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "んうっ!!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "背を反らし、それでも声を抑えようとするヴェル。無理に抑えないで、むしろもっとたくさん聞かせてほしい。俺は左手の指を、そっと下着の裾から忍ばせた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……んく……う……ああん!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "秘裂に直接指先を埋めると、ヴェルはガマンしきれなくなったのか、可愛らしい鳴き声を聞かせてくれた。俺はそのまま、下半身の布を横へとずらす。\nそしてそのまま、秘裂の中を前後させた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……ヒメの、指……\nふあぁ!!や、あ、ああ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺の指に、大きく喘ぎながら全身を震わせるヴェル。秘裂の奥の方から、熱い蜜が垂れてきて俺の指を濡らしていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒ、ヒメの、指……あ、熱くて……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルのここもだよ。なぞってるだけなのに、凄い……火傷しそうだ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "柔らかいヴェルの秘肉の感触をプニプニと楽しみながら、熱いレールの中の指を動かす。\nどんどんと湧き出す蜜で、秘裂の中は洪水のような状態だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それに、中からどんどん溢れてきてて……くちゅくちゅって音し始めてる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いや……い、言わないで……恥ずかしい、の……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ごめん……恥ずかしいついでに……ヴェルの、見たい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "突然の俺の申し出にヴェルは顔を真っ赤にしたまま戸惑うものの、やがてこくん、と頷いてくれた。\n四つん這いになったヴェルを後ろから眺める。その丸みを帯びた女性らしいお尻と、それを包み込む薄い布地に、どうしても目がいってしまう。\n正直、今すぐかぶりつきたいとまで思ってしまうくらいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヒメの視線……凄い熱く感じる……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そんな俺の視線をしっかりと感じ取っていたのか、ヴェルは恥ずかしそうにそう言った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ああ……ごめん。その……こんな角度で見るのって凄い興奮して……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "お尻の方が好き……なの……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルのお尻のラインとかは好きだけど……入れる場所としてっていうなら分からないなあ……経験無いし、さすがに……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "この形は凄くいいなあ、なんて思っちゃうけれど、さすがに性行為の対象としてはどうだろう。\nまったく興味がない……というわけでもないんだろうけど、率先してここに入れたい、とはさすがに思わない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "……ヒメがしたいなら……その……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルとしても、さすがにお尻を使うというのは怖いんだろう。それでも不安を飲み込みながらそれを受け入れようとしてくれるのは嬉しかった。\nだけど、少なくとも今日はそんなことをするつもりはない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、今日は普通に前がいい、かな……ヴェルとのその……初めてだし……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ヴェルの初めてを、変な思い出にはしたくない。だから今日は、少しでもヴェルに感じてもらいたい。\n俺はヴェルの下着に手をかけると、ヴェルが頷いてくれるのを待って、そっとズリ下ろした。\n目の前に、ヴェルの女の子の入り口がある。ヘアはまったく生えていない。生まれたばかりの赤ん坊のようなその丘に、綺麗に閉じた縦の筋があった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェルのここ……ピッタリ閉じてる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "だ、だって……ヒメしか……入れないもん……\nで、でも、お願い……あんまり見ないで……私……恥ずかしさで震えて……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "本当に誰にも見せたことのない場所。ヴェルはその秘密の場所を俺に見せながら、羞恥に震えていた。\nけれど、やっぱり言葉で言うだけで、決して隠したり塞いだりしようとはしない。俺に、そのすべてを見せてくれる。\nこの秘裂の中にあるヴェルの恥ずかしい穴。そのすべてを見て、いじりたい。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ごめん。俺、ヴェルのもっと奥が見たい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "桃色の秘肉が。割れた秘裂の向こうに広がる。\nまだ少しも穢れていない、くすんでもいない綺麗なピンク色。間違いなく俺が、ここに触れる初めての男だろう。\n排泄のための小さな穴と、俺を受け入れるためのやっぱり小さな穴とがよく見える。\n俺は口を近づけると、その秘肉にそっと舌を這わせた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……ヒメの舌、が……\nだ、だめよ、ヒメ……そ、そこは……きたな、い……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "感じているのか、俺の舌の動きにヴェルの吐息が甘さを帯びる。俺はそのまま舌を動かし、ヴェルを味わっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん……これが、ヴェルの味なんだ……\n何かピリってきて……でも、甘く感じる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ジワジワと湧いてくるヴェルの蜜。俺はそれを舌ですくいとり、存分に味わった。\nそして、ゆっくりと舌を下げていく。秘裂の先端部分、包皮に守られたその場所へと。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……はぁ……ん、んん!や、あ、ダメ!そ、こ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "舌先を尖らせ包皮の中に差し入れると、ヴェルは背中を弓なりに反らして喘いだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "こんなに膨らんで……固くなってる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "既にぷっくりと充血したそこは、固く大きくなって俺を待っていた。そのまま舌先で責め続け、包皮を剥き上げる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、あ、はあん!そ、そこ、は……き、きちゃうの!で、出そうに、なっちゃう!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "凄い……一気にこんなに出てきた……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "一気に溢れてきた蜜に、思わず驚きの声を出す。俺はそれを掬い上げるように舐めながら、再び舌を入り口の方へと持っていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "身体が、熱くて……こ、こぼれて、きちゃう……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "全身を震わせて感じているヴェル。今度はその入り口に、舌を差し入れていった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "は、ああん!ヒ、ヒメの舌、が……入って……!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "すっかり濡れきったヴェルの中を、俺の舌で存分に味わう。熱い膣壁を舐めるたび、淫靡な水音と共にヴェルが背を反らせながら鳴いた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ふあ、あ、やあん!わ、私の中……ぴちゃぴちゃって音して……\nヒ、ヒメ!お願……わ、私、そこはヒメ、で……!!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "あまりの蜜の量に、いつの間にか俺の口もベタベタになっていた。そして、ズボンの中の俺自身も、もう限界に達している。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その……それじゃあ、ヴェル……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は、ヴェルとの一線を越えるべく、自分を取りだした。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ヴェル、大丈夫か……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "入れやすいようにスカートを脱がせ、俺はヴェルを壁に寄りかからせた。その状態で、ヴェルの左足を抱え上げる。下からみれば、さぞ凄い光景だろう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え、ええ……私に、ヒメが当たってる……やっぱり、恥ずかしい……\nでも、嬉しい。やっと、ヒメにあげられる……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺はもういつでもいける状態にある。そしてこれからの行為に、ヴェルは少しも不安がることなく笑ってくれていた。\n俺に捧げる。そのことを本気で喜んでくれている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "その……俺ももう相当興奮してて、いいか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ええ……来て、ヒメ。私の中に……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺はいきりたった自分をヴェルの入り口にそっとあてがうと、ゆっくりと腰を突き出していった。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う……くうっ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "狭い入り口を強引にこじ開けながら、俺がヴェルの中へと侵入していく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "す、凄い……ヒメので、い、いっぱい以上に、広がってる……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヒダを引き剥がし、初めて異物を受け入れるそこを、無理やり広げて進んでいく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "くっ!ヴェルが……凄い締め付けて、くる……\nまだ先の方だけ、なのに……!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ようやく先端が入っただけにもかかわらず、ヴェルは俺をしめつけてくる。熱いヴェルの体温が、粘膜を通じて伝わってきた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、一気にきて、ヒメ……私の中、に……ぜ、全部いれて……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そこから赤いものを垂らしつつ、ヴェルが懸命に痛みを堪える。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "私のそこ、はね……ヒメを収めるための、ものなんだ、から……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "苦しげに、だけど願うかのように言うヴェルに、俺も頷き返した。このまま少しずつ行っても苦しいだけだ。一気に行ってしまった方が……。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それじゃあ……行くよ……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の言葉に、ヴェルが大きく息を吸い、止めた。俺は一気に全力で腰を突き出す。\nぶつんっ、と固い感触と共に、俺が半分ほどヴェルの中へと入り込んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、うあぁ!!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "……キ、キツイ、けど……入った……\n大丈夫か、ヴェル……?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "え、えへへ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "心配する俺に、けれどヴェルは笑顔を浮かべる。当然痛いんだろうけれど、それをすべて飲み込んで、嬉しそうに笑っていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん……私の中いっぱいに……ヒメが、いる……\nようこそ……ヒメ。私の中、に", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "俺がヴェルを奪ったこと。ヴェルと俺が一つになったこと。それを心から喜んでくれている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "気持ちいい……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "あ、ああ……凄く、いい", "speaker": "姫" }, { "utterance": "熱いヴェルのヒダが、俺にピッタリと貼り付き締め付けている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "い、いれてるだけなのに、グニグニって動いて……お、俺を、刺激してく……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "すべてが独立した生き物みたいに、ヴェルが呼吸するたび動いて俺を刺激する。\nその度にビリビリと電気のような快感が背筋を走り、俺の射精感を高めていった。\n正直、少し気を抜けば今すぐにでも出してしまいそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "うん……感じて、私を……\nいっぱい、いっぱい動いて、いいから……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "だけど、そんなことを言われたら、黙ってなんていられるはずがない。\n天国みたいなヴェルの体内。この気持ちよさをもっともっと味わいたい。ヴェルも、もっともっと気持ちよくしてあげたい。そんな気持ちが俺の腰を動かした。\nゆっくりと、ゆっくりとヴェルの中を動いていく。熱くて狭い秘洞からゆっくりと肉棒を抜いていき、途中でまた埋めていく。\n熱い肉ヒダが捲れ上がっては、また押し込められていくその感触は、もうやみつきになりそうだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、ああ……ん、んあっ!\nヒメのが……私の中、掻き回してる、みたい!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "痛みの方は慣れてきたのか、ヴェルも明らかに気持ちよさげな声を上げ始めている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ、頭の先まで、ゾクッ、って来ちゃう!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "少しずつ増えてきたヴェルの蜜に、俺自身も、更に深くまで進めるようになっていた。ヴェルの身体の最奥まで、ずぶずぶと怒張したそれを押し込んでいく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "俺も……気持ちよくって、さっきから震え、とまらないよ……\n腰が勝手に動いて……も、もう……吸い取られそう……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "下半身には、いつでも暴発しそうなほどの欲望が溜まっている。だけど、まだだ。まだヴェルを味わい足りない。俺はヴェルの中へと一気に突き立てた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "そ、そこ!ふ、深くて、いいのっ!\n一番深いところ、に……ヒメが当たって……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "奥の壁にごつん、と強めに当たった瞬間、ヴェルが大きく空を仰いだ。俺はそのまま加速させながらヴェル責め続ける。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、やだ!も、もう、変なの、き、きちゃって!\nい、いろんなのが、湧き上がってきて……と、とまんないよぉ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルの全身がぷるぷると震えていた。ヴェルの方も、もうそろそろ限界みたいだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ん、あ、はぁ……ん、んう!き、気持ち、いい……ん、ああ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "そして俺も、さすがにこれ以上はもちそうにない。更に動きを速めながら、一気に絶頂までもっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "お、俺ももう、出る……ヴェルの中で……いいか?中に、出したい……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "うんっ……うん!中に、来て!中じゃなきゃ、やだぁ!!\nあ、あく……ん、んあ、ああ、あああっ", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ヴェルの甘い嬌声が耳元で響く。全身が麻痺したみたいに感覚がない。ただヴェルと繋がった下半身だけが、今にも爆発しそうなほどに熱い。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "う、くう!!", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そして、俺はヴェルの中へとガマンしていたすべてを一気に注ぎ込んだ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "ひ、あ、あ、あああああああああああ!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "と同時に、ヴェルは大きく弓なりに背をそらしながら、思い切り絶頂の声をあげる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……ヒメのあったかいのが……いっぱい……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "ドクドクと俺の中から噴き出す精が、ヴェルの中を満たしていく。同時に、何か温かいものが俺にかけられているのに気がついた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "あ……ヴェルのも、あったかいのが……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そっと視線を送って見れば、ヴェルから温かい液体が噴き出して、俺にかかっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え……あ……わ、私……出ちゃって、る……?", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それが何かは考えるまでもなく明らかで、ヴェルの顔がぼんっ、と真っ赤に染まると、その目に大粒の涙が溜まっていく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "や、やあ!ダメ!ごめんなさい、ヒメ!違うの!これは、違うの!\nお願い、見ないで!止まってえ!!", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "さすがのヴェルも、これを俺に見られるのは想定外だったみたいだ。\nただ申し訳ないものの、なみだ目で必死になるヴェルの姿が俺にはやたらと可愛く映ってしまう。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "な、なんか、不思議な感じだな……ヴェルの中から温かいのが噴き出して……俺にかかってる……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ガマンできなくなるくらいにヴェルが感じてくれた、ってことなんだろうな。これはこれで、まあいいんじゃないかと。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え、えへへ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "それから少しして、ヴェルの放出は止まった。ヴェルはどうしていいか分からないのか、恥じらいに染まった顔でごまかすように笑っている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "た、たくさん……あの……出ちゃった……\nほ、本当に恥ずかしいとこまで、見られちゃった……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "その……うん、か、可愛かったと思う。だから……まあ、その……気にせずに", "speaker": "姫" }, { "utterance": "恥じらうヴェル可愛いし、これはこれで得した気分かもしれない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え、えへへへへぇ……", "speaker": "ヴェル" }, { "utterance": "余程恥ずかしかったんだろう。ヴェルはそれからしばらくの間、ずっと笑っていた。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "ヴェル" ]
05_Tiny Dungeon BfY
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[ { "utterance": "放課後、すでに人のいなくなった休憩室に一人で向かった。\n授業終了後、いつの間にか俺の机に入っていた一通の手紙。その指定に従い、俺は一人で休憩室を訪れるとその姿を探す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "結構早かったですね", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "投げかけられた声に驚くこともなく視線を向ければ、そこには差出人、フォンの姿があった。テーブルに肘をつき、こちらを見上げている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、女性を待たせるのもあれかなと思って", "speaker": "姫" }, { "utterance": "呆れました。てっきり逃げ出すかヴェルさま辺りを連れてくると思ったんですけど、まさか本当に一人で来るとは……\n想像以上のお人好しなのか、思った以上のお馬鹿さんなのか判断に困ります", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "手紙に書かれている通りに動いたのにこの言われようは、さすがに理不尽じゃないかなあ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺は苦笑しながらフォンのいるテーブルへと足を向ける。\n毒舌ではあるけれそ、その裏側には気遣いのようなものも感じる。正直、この子の毒舌は嫌いじゃない。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "警戒心が足りないって言ってるんです。最初に会ったときにフォンが言った事をもう忘れたんですか?", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "いや、さすがに覚えてるよ。あんなインパクトのある出会いを簡単に忘れられる奴は、そうそういないと思うよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "何せ初見でいきなり、俺が魔界のマイナスになるかどうか見極める、なんて言われたんだから。\nフォンの職業的にそれはつまり、マイナスになった時点で消去対象になる、という事だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "それで、わざわざ俺を一人で呼び出したって事は、答えが出たのかな?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "察しはいいみたいですね。助かります", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンはそう言って軽く笑う。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まあ、でも安心した。この様子じゃいきなり殺される事はなさそうだ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そうですか?いくらここでもあなた程度、誰かが来る前に三枚に下ろすぐらい、わけないですよ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "実際その通りだ。実力では俺は、フォンに逆立ちしてもかなわない。そして、今言った通りのことを本当に行えるだけの力を、フォンは持っている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "いや、俺はそうかもしれないけど、ここで俺を殺せば学園長に迷惑がかかるだろ。少なくとも、フォンはここでは絶対に手をだしてこないと思っただけだよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "フォンは魔界はもちろんだけど、それ以上に学園長個人を尊敬してる節があるし、その顔に泥を塗る事は絶対しないだろ?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺の予想にフォンが少しだけ驚いたように嘆息する。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "本当、物事を察する能力は人並み以上にあるようですね\n姫先輩の言う通りですよ。フォンは少なくとも、今この場で何かをする事はありません", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "それじゃあ?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "ええ。少なくとも今は姫先輩が魔界にマイナスを持たらすように見えませんでしたから\nまあ、ヴェルさまを魔界から引き離したっていう、個人的な恨みはありますけど", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "いやあ、俺は人畜無害な事には定評があるからな", "speaker": "姫" }, { "utterance": "フォンの言葉に冗談交じりにそう返す。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "良く言います。女性にとっては天敵に近いケダモノのくせに", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "その一言に俺の笑いが凍りついた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "え?あれ?もしかして……知ってます?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "あれを一日中見せられれば嫌でも気づきます。それに今日の実技の授業で、ヴェルさまの動きが少しぎこちなかったですし", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ああ、デイルといいフォンといい、世の中隠し事ってのはできないもんだなあ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "まったく不思議な人です", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "そんな言葉と共に、フォンの顔が笑顔に変わるのを見て思わず驚く。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "見た目はただの人畜無害な人族なのに、妙に人を惹き付ける魅力を持っていて\n三界の至宝を手篭めにしながらそれを誇ろうとも、利用しようともしない\n野心と呼べるようなものは持っていないくせに、向上心は人一倍\n不器用で直ぐに壁にぶつかるくせに、気がついたら壁を乗り越えている\n鈍感のようで、肝心な部分への察しは異常に良くて、最終的に確信をつく洞察力を持っている", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "……", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それは非常に的確な俺の分析だった。俺自身には見えてない部分までしっかり見抜かれている。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "職業柄いろんな人を見てきましたけど、姫先輩みたいなタイプは出会ったことはないですね。人族の中でも希少種中の希少種ですよ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "それは褒められてるのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "少なくとも見ていて退屈をしないという一点においては、評価していますよ", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "その評価はあんまり嬉しくないなあ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "くす。それじゃあ帰りましょうか", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "自分の最終的な評価に複雑な表情をする俺を見て、フォンは笑いながら立ち上がった。\nそして、そのままスタスタと出口にまで歩いてゆく。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "っと、待ってくれよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "言いたい放題言うだけ言って去って行くフォンに苦笑しながら、俺はフォンの背中を追いかける。\nすると、唐突にフォンが振り返った。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "っと、言い忘れてました", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "ん?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "今度はどんな辛辣な言葉を浴びせられるのか、そう覚悟する俺に、けれどフォンは真面目な顔になって頭を下げた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "最初に会ったときの暴言は訂正して謝罪します", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "え?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "それだけです。さあ、帰りましょう", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "そうして、再び俺に背を向けて歩き出すフォン。\n俺は、完全な不意打ちに硬直してしまっていた。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "もしかして……それを言うためにわざわざ呼び出したのか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "……", "speaker": "フォン" }, { "utterance": "誰ともなしに呟いた一言に、フォンは答えなかった。まったく回りくどい事をする子だ。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "フォンも俺の事を言えないぐらい変わってるよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "思わず笑ってしまった俺の言葉にも、フォンは何も反応を示さなかった。\nけれどその顔は、きっと夕陽に負けないくらい赤かったんじゃないかと思う。", "speaker": "地の文" } ]
[ "フォン", "姫" ]
05_Tiny Dungeon BfY
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[ { "utterance": "さすがに午前中で終わりだと早く感じる。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "すまないが、今日は遠慮させてもらう\n最近どうにもスランプ気味なんでな。ちょっと丘の方で色々と試してみたいんだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "放課後。今日はこれからどうするか、という話をしていたところで、紅はそんなことを言い出した。", "speaker": "地の文" }, { "utterance": "特訓だったら相手もいた方がいいだろ。付き合おうか?", "speaker": "姫" }, { "utterance": "いや、本当にダメだったらお願いするところだが、今はもう少し一人で挑戦してみたいんだ", "speaker": "紅" }, { "utterance": "そうか……分かった。無茶はしないでくれよ", "speaker": "姫" }, { "utterance": "俺達はそう言って別れると、紅の背中を見送ってから、街へと向かった。", "speaker": "地の文" } ]
[ "姫", "紅" ]
05_Tiny Dungeon BfY
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